能登半島地震 ─ 寄付・支援情報

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2012年1月24日火曜日

いまさらの『ラストサムライ』論 - 1





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The Last Samurai 2003年)/米/カラー/154分/
 監督・脚本・製作; Edward Zwick
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この映画の封切られた2003年当時、私はイギリスのロンドンに住んでいた。95年からの移住だったので、その年で8年目になる。最初の5年間の(右も左も)楽しい日々が終わり、西洋での生活の厳しい現実が見えてきた頃で、当時大変なホームシックにかかっていた。

その頃まで、歴史といえば西洋史にしか興味が無かった。子供の頃には西洋の童話が身近にあったもので、そんな西洋の王様やお姫様に対する憧れはいつしか西洋史への興味へと繋がった。イギリスに移り住んだときも、ここぞとばかりに英国史、西洋史の本を買いあさり、ロンドンでは日々博物館や美術館に通っては悦に入っていた。


ところが、外国に住んでしばらく時間がたつと、いろいろなことが見えてくるようになる。自分のその国での立ち位置も少しずつ分かってくる。馬鹿みたいな話だが「私は日本人であり、アジア人であり、決して西洋人ではない」ことにもやっと気づくようになる。それくらい平和な島国日本で育った西洋かぶれな私は無知だった。「人類皆兄弟」なんて理想に燃えてはいても、そんな自分のアイデンティティは他人に決められてしまう。私はどんなに英語を学んでもアジア人の外国人でしかない。彼ら(他人)にとっては、私が「日本人」かどうかさえどうでもいいことだ。そんなことに気づくのに5年近くもかかってしまった。いろんなことに自信も無くしかけていた。ちょっと悲しかった頃だ。
 
映画「ラストサムライ」を見たのもそんな頃だった。内容は後から書こうと思うが、とにかく頭をガーンと殴られたように痺れた。わっかっこいい。もう一回。うぁカッコイイ。またもう一回。そんなふうに映画館に5回も通ってしまった。ツッコミどころ満載というのも十分に分かっていたが、それでも若い中村七之助明治天皇の「We should not forget who we are or where we come from.  我々が何者でどこから来たのか決して忘れてはいけない」には、馬鹿みたいに毎回はらはらと涙した。これには参った。

当然日本での評判も気になる。ネットで調べてみると驚いたことに、当時日本でもこの映画は大変話題になっていた。殆どが大変な高評価。それに低評価な人々でさえやたらとムキになってこの映画をこき下ろすための理由を並べ立てたりしている。ともかく、日本人全体にいろんな意味でショックを与えたのは間違いないのだろう。


いまさらの『ラストサムライ』論 - 1
いまさらの『ラストサムライ』論 - 2
いまさらの『ラストサムライ』論 - 3
いまさらの『ラストサムライ』論 - 4


2012年1月23日月曜日

NHK大河ドラマ「平清盛」第3回「源平の御曹司」

さっそく面白くなってきた。この松山ケンイチという俳優、おもしろいなぁー。この人の顔を見ているだけで45分あっという間に過ぎてしまう。

いつも三白眼の大友克洋のマンガみたいな顔。いつもガウガウ言って、気に入らないとすぐにふてくされ、パパに叱られると口をへの字にして大粒の涙をこぼし、びっくりすると黒目が左右に小刻みに動いてうろたえる。まるでハナタレ小僧のガキ大将のようだ…と思ったら、この清盛14歳だそうだ。またガウガウ言って、気まずくなるとバタバタドタドタとガニマタで走り去る。びっくりした時の、「え?」のタイミングが下手なコントよりずっとおかしい。ほんとにおかしい。まるで一場面一場面がギャグマンガのようだ。

この大河はこの面白い俳優さんを見てるだけで一年が終わってしまうかもしれない。上手いんだと思う。なるほど14歳の「将来の大物」ならこんな感じの設定でもいいのかもしれない。これから大物「平清盛」に化けるのだとすればこれは楽しみだ。

平家の歴史は全く知らないのだが、このまま面白く続いていくのなら何か読んでみようかな。いろいろと巷では視聴率が云々などと少し心配だけれど、NHKさんにはこの調子で思いっきり突っ走ってほしい。

この松山ケンイチさん、一度対談か何かでTVで見たけれど、素顔もなんだかもっさりとしていて、いまどきの若い俳優さん達の中では際立って男(の子)っぽく、どこか予測不可能な荒々しい感じもあってなかなかいいと思う。役柄への取り組みも毎回体当たりらしいし、東北訛りも「東京に負けない」ためにも治すつもりはないと言ったそうで、こういう癖のある俳優さんはますます楽しみだ。その素顔の感じが、どこか故松田優作さんを思い出させるので、ネットで二人の名前を検索したら、なんと本人がファンなのだそうだ。松田さんには過去の映画で強烈な印象があるのだが、松山さんにも松田さんと同じような荒削りな男臭さを感じる。こういう人は将来化けるかもしれぬ。これは楽しみな俳優さんだ。

2012年1月19日木曜日

NHK大河ドラマ「平清盛」初回「ふたりの父」


録画しておいた「平清盛」の初回を見た。いい感じですね。最初の人間の登場が砂にまみれたふんどし姿のお尻群ですもの。笑

最近の大河は、女性向けのドラマと、映像リアリズムドラマと交互にやっているのだろうか。去年は甘すぎて好みに合わなくて頭を抱えたが、今年はまた適度な歴史リアリズムでやってくれるらしい。

白塗り眉なしの宮廷の人々、汚れだらけ血だらけしみだらけの武士に盗賊、煙ったような光、暗い室内…。2年前の「龍馬伝」の時も、映像のリアリズムが話題だったが、今回も同じようなカメラを使っているのかなかなかいい感じだ。

(あくまでも個人的な好みなのだが)歴史ドラマや歴史映画は出来るだけリアルにやってほしい。というのも以前から歴史物の映画でのリアルな表現を見て、昔の時代に思いを馳せるのが好きだからだ。映画やドラマを見て、もっとその時代のことが知りたくなり、小説を読み、資料を読み、いろいろと想像するのが楽しい。西洋の歴史映画は、「クレオパトラ」など60年代のいかにもハリウッド風な映像の時代を経て、ここ20年ぐらいは(?もっと前からかな)視覚的にリアルなものが多いように思う。「グラディエーター」「エリザベス」「キングダムオブヘブン」「王妃マルゴ」「ダントン」…等々例をあげればきりがない。その時代の空気感や匂いまで感じられそうな映像は、見ていて非常に楽しい。

詳しくはないが歴史が好きだ。政治云々などよりも、その時代時代の生活の様子を想像するのが楽しい。衣服はどんな感じだったのか、化粧は、髪型は、街の様子は、農民は…。何を食べていたのか、お風呂に入ってないのよね、夜の室内はどれぐらい暗いのか、十二単は重いのか、長い髪もやっぱり重いのか、刀はどんな音がするのか…。それからその時代の空気感。生き難さ、苦しさ、悲しみ、つつましさ、宗教の重み、男女間の位置、階級、習慣等々、言い始めたらきりが無いが、そういうものが(現代の私達が想像できる範囲内でいいから)納得できるリアルさで作りこまれていればいいなと思う。たかがドラマ、たかが映画、結局は娯楽でしかないのだが、歴史好きにとってはリアリズムこそが最高の娯楽になる。もちろん内容も正確であればもっといいが、ドラマ仕立てであることが前提でドキュメンタリーではないので、ストーリー上の多少の妥協はやむをえないと思う。いや仮説レベルの事柄を取り入れるのなら、それこそが歴史娯楽の醍醐味だとも思う。ともかく歴史物は面白い。


学生の頃は、西洋史が好きだったが、今は日本史も好きだ。日本の歴史物は大河ドラマが一番だ(そうあってほしい)と思うので、まず映像を含めたリアリズムに気合が入っているととても嬉しい。「風林火山」や「龍馬伝」の男男したうす汚い感じや、歴史上の場面場面の崖っぷちな緊張感はとても良かった。どうやら今年の「清盛」もそちら系らしい。このドラマの時代、平安末期のリアルな映像化はあまり見た事が無いのでとても嬉しい。

それにしても、血糊は飛ぶし、上皇はまず見た目が怖い上に孫の嫁とはいけない関係だし、清盛のお母さんはいきなり殺されるし…今年の大河はなかなか毒があっていい。中井貴一さんは男おとこしてるし、子供は松山ケンイチさんに似ているし、女優の化粧も薄いし、なかなか楽しみだ。 吹石一恵さんを初回で消してしまうのはもったいない気もする。綺麗ないい女優さんだ。出来れば三上博史さんにも、藤原忠実の國村隼さんのように眉を剃って麻呂眉を描いてもらいたい。

ひとつ気になったことを。これもリアリズムの解釈なのだろうが、人が斬られるときに「ブシュゥゥゥゥゥゥ」とか「ギュゥゥゥゥ」など、カタカナで書けるような大きな音がするのはいかがなものか。それから、舞子が矢で射られた瞬間に着物の厚みを通して血が吹き出てくるのもどうかと思う。血のしみが少し間を置いて静かに布地に広がるだけでいいのではないだろうか。これに限らず最近の日本の時代劇映画も血が不自然に飛び散るものが多くてどうもいけない。リアルじゃないと思う。残酷さを娯楽にする必要はない。

ところで、オープニンングのクレジットに「タルカス」と「キース・エマーソン」の文字を見た。????実際の音楽は良く知らないが、プログレ関係の人というのとアルマジロ戦車のアルバムジャケットぐらいは知っている。いったいどうしたんだろう。面白いな。

2012年1月16日月曜日

Perfume in 神戸…に思いを馳せる

Perfume神戸公演、無事終わったようですね。うぁ~、うらやましいな。

さて、ネットをいろいろと見回ってみましたが、どうやらすごいことになっているらしいですね。うれしいゾ。
ちょっとだけ拾ってきた感想など、
「…からすごい。…の…がすごい。…がすごい。神。涙。…が無くなったなんてとんでもない。もっとすごいぞ。…の…。…はびっくり。神。すばらしい。衣装もいい。脚がいい。みんな可愛い。綺麗だ。煽る煽る。はぁ~~~~~~、幸せだった…。涙…。」
いいですね。うらやましいなぁ~。でもウレシイ。Perfumeが日本国中に出かけていってみんなを幸せにしていくんだと思うととても嬉しい。


以前、東京ドーム公演のドキュメンタリーで、ショーの開始直前、観客からの大きな歓声と拍手を聞いたあ~ちゃんが、一瞬不安なのか恐怖なのか驚きなのか、もうなんとも説明できない子供ような顔をするのですが、あれを思い出すたびにこちらも涙が出そうになります。ショーの直前は怖いし緊張もするんでしょう。あれが22歳23歳の女の子の素顔なんだろうなと思います。それでもあの後自分達を信じて、不安な心に鞭打って、5万人の前に飛び出して完全燃焼のショーをやるわけです。すごいなと思う。

ほんとにPerfumeはドラマです。舞台や演出もすごいけど、彼女達がすごい。これからまたこのツアーで伝説を残してくれるのでしょう。楽しみです。

Have a wonderful time!

2012年1月12日木曜日

RuPaul's Drag Race 5


日本にも女性的な男性はいる。最近はオネエマン(他にもいろんな呼び方があると思いますが、何が一番正しい言い方なのか分かりませんでした)と呼ばれる方々かな。ヘアメイクアーティストやシェフ、華道家、コメンテイターに評論家。彼女達は常にテレビに出て、それぞれのスペシャリストとして大変に尊敬されている。ファンも沢山いる。過去には厳しい時代もあったと思うが、現在の日本では彼女達の存在に、タブー性を感じることはほとんどないと言ってもいいだろうと思う。そんな日本人の私達にとってあたりまえのことが、キリスト教の国、西洋の人達にとってはまったく受け入れられないタブーだったりするのだ。そのあたりの宗教的な厳しさは私達日本人にはなかなか解らなかったりする。


生まれ持った体や心のあり方。子供の頃から女っぽいといじめられても、どうすることもできない。ある日自分だけじゃないことを知りカミングアウトして、もう後にはもどれない。親もびっくりさせた。友達も無くした。いろんなことがあった。不安を抱えながらそれでも前を向いて生きていかなくてはいけない。年齢を重ねてくるとだんだん慣れてきて強くなるだろうが、子供時代のつらい経験はみな同じだろう。そんな彼女達が、ケーブルチャンネルとはいっても全国放送に出るわけだ。怖いだろうと思う。それでもこのコンテストは、自分自身に対しても冷たかった世間に対しても、自分の選択が正しかったことを証明するチャンスなのだ。だから全員必死だ。そんな彼女達の姿に、視聴者もある種の凄みを感じるのだろうと思う。


いろんなバックグラウンドの参加者がいる。アフリカから来ている子。フィリピンやタイ等東南アジア系、プエルトリカン、番組中HIVポジティブだと公表して泣き崩れた子もいる。白人、黒人、アジア人、ラテン系、人種や出自はいっさい関係ない。みんな世間とは違う生き方を選択した。だからひどい喧嘩をしても心では同じ仲間だということを解っているのだろうと思う。みんな心は繊細だ。ルポールの優しい言葉も、参加者全員がそれぞれいろいろな思いを抱えて一生懸命生きてきたことを、彼女自身が身をもって解っているから言えるものなのだろう。参加者は20代前半から30代半ばまで。50歳を超えるルポールは参加者全員にとって、単にお姉さんという以上に、同じ険しい道のりを自分達のはるか前方で先頭を切って走ってきた偉大なる先輩なのだ。


一部で人気が出てきているとはいっても、まだまだ(アメリカの)世間ではTrashy(くず、くだらない、ごみみたいなもの)と言われる類の番組だと思うが、その下に隠れた本当の意味はもっと大きい。参加者達も製作者側もみんなそんな番組の意図をわかっているのだろうと思う。こういう人たちが世の中を変えていくのだ。勇気ある彼女達に大きな賞賛と拍手を送りたい。


RuPaul's Drag Race 1 ---2012/1/9
RuPaul's Drag Race 2 ---2012/1/10
RuPaul's Drag Race 3 ---2012/1/11
RuPaul's Drag Race 4 ---2012/1/12
RuPaul's Drag Race 5  ---2012/1/13
RuPaul’s Drag Race, Season 4 うひゃー! ---2012/2/26
RuPaul’s Drag Race, Season 4, 最終回 ---2012/5/2
RuPaul’s Drag Race, Season 5 放送開始です  ---2013/1/31

Paula Abdul – Vibeology (1991)   Adore Delano & Trinity K.Bonet
Rihanna – Shut Up And Drive (2007)    Tatianna & Alyssa Edwards

RuPaul - Sissy That Walk (2014)
RuPaul - U Wear It Well (2016)
RuPaul - Supermodel (feat. Skeltal Ki)(2017)  ★RuPaul's Drag Race Season 10 Trailer

海外の近未来イメージとPerfumeを比べてみる  ---2012/4/24
 
 
 

2012年1月11日水曜日

RuPaul's Drag Race 4


シーズンの最後のほうになってくると、残りの人数も減ってくる。そんな頃、ルポールが一人ひとりに問う。「どうしてあなたがこのコンテストに勝ってドラァグスーパースターになったほうがいいのか、その理由を言ってちょうだい。」答えは様々。そのなかで、シーズン3の参加者の一人がこう答えた。「私がこのコンテストに勝つことで、今、学校でいじめられている男の子達に勇気を与えたい。私が子供の頃に経験したようなつらい目にあってる子達に、『自分を信じて正直に生きていいのよ。いじめっ子には「ほっといて」と言ってもいいのよ。強くありなさい。こうやってがんばれば、いつか私みたいに認められることもあるのよ。』と勝つことでそれを証明したい。」と言って言葉を詰まらせた。


そこではっとする。そう、この国、アメリカ、こんな番組があるくらいだから自由の国だと思われることが多いのだが、実は非常に保守的な国なのだ。宗教がからむと他の国の人間には信じられないくらい頭の固い人が多い。要は、ゲイ、同性愛者など聖書が駄目だと言っている事は絶対に許されないことだと思う人がかなりいるということだ。参加者の中にも、お父さんと口を聞いてもらえない子がいる。家族と事実上縁を切った子もいる。大人になって年齢を重ねるまで、カミングアウト出来なかった子も多い。それで、すべてがわかって来る。

どうして、参加者のルポールを見るまなざしが憧れ以上のものを含んでいるのか。どうして、みんな競争しあっているのにどこかお互い優しいのか。なぜ、打たれてもすぐに立ち直って自分達のことを笑い飛ばすことができるのか。なぜ、あんなに必死なのか。そして、負けたのにもかかわらず、どうしてあんなに晴れ晴れとした顔で去っていけるのか。


彼女達は、真摯に一生懸命に生きている。それが理由だ。




RuPaul's Drag Race - Season 2 (Jealous of my Boogie)

2012年1月10日火曜日

RuPaul's Drag Race 3





さてそんなドラァグクイーン達、いろんな性格の人がいる。喧嘩もするし、まあ驚くほどきっついこともはっきりと言い合ったりする。それでも時にどこか優しい面を見せたりもする。内面はみんなとても繊細なのだろうと思う。笑顔をいつも絶やさない明るい性格の子が、審査時の緊張で、涙をこぼしたりする。

毎回の課題で全員審査をされ、その回に最低点の2人が、舞台に残り、審査員の前でリップシンク(口パク)のパフォーマンスをする。それでよかった方の一人が生き残る。その回に生き残れたことにほっとしたのか、さっきまで満面の笑顔で踊っていた子が、顔を両手で覆って泣き始めるとこちらまでもらい泣きをしてしまいそうになる。

負けた子は、それで番組を去ることになるのだが、その時ルポールも優しい。「あなたとは、今日でさよならだけど、あなたが来てくれて本当によかった。これからも背筋を伸ばして、前を向いて歩きなさいね。輝いてみんなの希望になるように生きていくのよ。」などなど、ほんとうに優しい。毎回、負けて去っていく一人ひとりにそんな優しい言葉をかけている。言葉をかけてもらった子も嬉しそうに「ありがとう。ここにこれて本当によかった。」と言いステージを去っていく。いやな顔をする子はほとんどいない。これは、ルポールの人徳なのだろう。


RuPaul's Drag Race - Season 3 (Superstar)


 
 
RuPaul - Supermodel (feat. Skeltal Ki)(2017)  ★RuPaul's Drag Race Season 10 Trailer