能登半島地震 ─ 寄付・支援情報

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2025年2月19日水曜日

亀のフルーツ話:ココナツ・プリンとブルーベリー・ソース



久しぶりのフルーツ話。

普段からあまりフルーツを有難がらないので時々こういうものを作ると記録したくなる。


ブルーベリーです
Whole Foodsで購入。オーガニックのせいなのか粒が小さい。ペルー産。これも輸入品ですね。こういうのも値上がりするのかな。
小さいホーロー鍋に砂糖とレモンジュースを絞って入れる
火にかけるとすぐに水分が出る。
ここからもう少し煮るとブルーベリーが崩れてくる。
ソースなのであまり煮詰めない。水分は多い方がいい。
ココナツプリンはローカル産のココナツミルクを
レシピはネット検索で最初に出てきたもの。ココナツミルクに牛乳と砂糖を加えてゼラチンで固める方法。簡単です。
ラメキンに分けたら
6個と半分できた。冷蔵庫に入れて数時間。
出来ました
色がすごく綺麗。うそみたいに簡単なのにすごくおいしい。これ年末年始に作ったらインロー様にもウケた。

ココナツプリンの味はすごく繊細なので、ブルーベリーソースは写真よりも少ない方がいいです。ブルーベリーの味と香りが強いのでココナツの繊細な香りが負けてしまう。

1パッケージで作ると量が多くて食べきれないので冷凍した。凍らせても適度に柔らかいので扱いやすい。ヨーグルトに最高のフルーツソース。

ブルーベリーの色素が強くてホーロー鍋に青い色が移ります。びっくりした。


2025年2月13日木曜日

DHT Play★『マスタークラス/Master Class 』





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Master Class
Written by Terrence McNally
Date premiered November 5, 1995
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ホノルルのコミュニティー・シアター Diamond Head Theater(DHT)で先週の週末、プレイ『マスタークラス/Master Class』を見てきた。

昨日、マリア・カラスのことを長々と書いたのはこの芝居を見たことによる。色々と思うところはあったのだが、まずはマリアカラスのことを知らなければこの芝居のことは語れない。それで自分でも色々と彼女のことを調べて新しく学ぶことがあったので書き留めておこうと思ったのが昨日の文章。


この芝居はTerrence McNally作の1995年の作品。内容は…1970年代、歌うことをやめた後のオペラ歌手マリア・カラスがNYジュリアード音楽院で若い歌手を指導する様子を描く。このマリアカラスのジュリアードでのマスタークラスは実際に行われた話で(YouTubeに音声も残っている)、その設定をベースに全編ほぼマリアカラス役の女優さんの一人芝居でマリア・カラスの人生を描く内容。


感想をまず一言。
DHTにしてはずいぶん大きな挑戦。チャレンジ。ずいぶん思い切ったものだと思った。

というのもこの芝居、主役のマリアカラスがどういう人物なのかを知らなければ…どうだろう、あまり面白くないのではないかと思ったから。


…マリアカラスはギリシャ系のアメリカ人でニューヨーク生まれ。13歳でギリシャに移住し声楽を学んだので、彼女のアイデンティティはヨーロッパにあったのではないかと思う。その後オペラ歌手として大成功し20世紀を代表するスーパースターになった。同じギリシャ人の世界的な大富豪オナシス氏と交際したが結婚することはなかった。そしてオナシス氏はカラスと別れてジャッキー・ケネディと結婚する …ということは昨日の文章にも書いた。

それらのマリアカラスの人生話が、主役の女優さんのモノローグで延々と語られるのだけれど、この芝居、マリアカラスのことを知らずに「とあるオペラシンガーの話」として見て面白いかなと疑問に思った。


そう思った理由は、私達の後ろにいた男性が隣の人に「マリア・カラスって誰?」と聞いていたのが聞こえてきたから。そして答えた隣の女性は「オペラ歌手よ。イタリア人の」…つまりマリアカラスのことを知る観客はあまり多くなかったのではないかと思った。

観客は見事に白髪ばかり。ハワイにもオペラのシアターはあるので、まさかマリアカラスを知らない人ばかりでもないのだろうと思ったが…実際はどうだろう。


大きなチャレンジだと言ったのは、この芝居は主演の女優さんがいかにマリアカラスとして納得できる芝居ができるかどうかにかかっていると思ったから。ただ芝居が上手いだけでは足りない。マリアカラスの再現の芝居なのであれば、演じている女優さんを見て観客が「あのマリアカラスって実際にこういう人だったのかな」と思わなければ面白味は半減する。


この芝居、例えばニューヨークのブロードウェイでの公演なら…、
観客はほぼ全員マリアカラスのことをわかっている人ばかりだろう(この話はオペラやマリア・カラスに興味がなければ見たいと思うストーリーではない。ニューヨークなら他の芝居やミュージカルも沢山ある)。普段からThe Metropolitan Operaでオペラを見ていてオペラ界隈の歴史もわかっている観客が多いだろうと思う。
そして場所がNYのブロードウェイであるのなら、例えば演じる女優さんが有名なベテランの女優さんであれば、演じるマリアカラスのキャラクターそのままに「若かった頃の、あの頃の私…」の一人芝居も、演じるプロの女優さんの人生と照らし合わせて芝居ももっと興味深いものになるのではないか。実際にブロードウェイでこの主役を演じた女優さん達は皆有名なスターの女優さん達が多かったと聞く。

つまり、この芝居はただ芝居を脚本どおりに上手く演じればそれでいい…タイプの作品ではないのだろう。だからハワイのコミュニティー・シアターで取り上げる作品としてはかなり難しい作品で、大きな挑戦だと思った。


このDHTの女優さんは確かに上手い人。しかし彼女には、ニューヨークで舞台に立ったプロの女優さん達ほどのキャリアも名声もカリスマも無い。スターのオーラも評判も経験もない彼女は、単に「脚本に書かれた芝居」をするしか方法がない。その状態でこの役を観客が納得できるように演じるのはかなり難しいと思う。

実際、私がこの芝居を見て思った正直な感想は、この脚本で書かれたマリアカラスがかなり気難しいキャラクターであることから…「かなり意地悪で気の強いなんだか嫌な感じの学校の先生が、ただただ自分語りをべらべら喋るだけの芝居を2時間も見た」そのような感じ。マリアカラスには見えなかった。しかしこれは決して女優さんのせいではない。


マリアカラスが恋人の船舶王オナシスのことを語る場面で、彼女はアリストテレス・オナシスのことを「アリ」と呼ぶのだけれど、この場面でオナシスのことを知らなければ、彼女が何を話しているのかさっぱりわからないだろう。それにオナシス氏が少しガラが悪いように描かれていて、何度か F 言葉が出てきたけれど、これも戸惑う人は多かったと思う。実際、前の方の席で1幕が終わった後で帰ってしまったカップルがいたのもしょうがないと思った。

こんなことを書いている私も、実際わからないことがとても多かった。昨日書いたジョーン・サザランドのことも「ジョーン」の名前だけで何度も話に出てきたそうだ。全くわからなかった笑。


よかったのはマスタークラスの「生徒」役の3人のシンガーの方々。皆大学で声楽を学んで、今は地方のオペラやコーラスで歌っていらっしゃる力のある方々だそう。小さなシアターで聴くオペラ歌手の歌はとてもよかった。キャラクターもそれぞれ面白くて、この3人がいたから見てよかったなと思ったほど。


いや~ま~なかなか辛口ですが、でもこれだけマリアカラスのことが学べたのはよかったなとは思う。旦那Aとも週末に散々長々といろんな事を喋りつくし…私はほぼ文句を言っていたが、旦那Aは「いいチャレンジだと思うよ、だってこんなに長い間芝居の後で喋ったことなんて今までなかったじゃん。前回見たミュージカルなんて覚えていないもんね。この芝居はずーっと記憶に残ると思うよ」…うん、確かに。いろいろと考えさせられたのは本当。確かに確かに。そうだな。



2025年2月12日水曜日

20世紀を代表する二人のソプラノ…マリア・カラスとジョーン・サザランドを考える



マリア・カラスの名前を最初に知ったのはおそらく日本のバブルの頃、私が20代に読んだファッション雑誌の記事だったと思う。あれはELLEだったかmarie claireだっただろうか。

マリア・カラスは20世紀最高のソプラノと言われるオペラ歌手。レジェンド。しかし私は長い間彼女の声を聴くこともなく雑誌の記事で読んだ彼女のゴシップ記事だけを覚えていた…

…彼女は「20世紀最大の海運王」と呼ばれたギリシャ人の大富豪アリストテレス・オナシス(Αριστοτέλης Ωνάσης、Aristotle Socrates Onassis)と(不倫の時期も含めて)9年もの間恋人同士でありながらも結婚することはなかった。その後オナシス氏はジャクリーン・ケネディ(米国ケネディ大統領の未亡人)と結婚する。…それはマリア・カラスの実らなかった恋だったのか。彼女は哀しみの歌姫なのか…。そのような印象を持ったと記憶している。

私はその後も長い間彼女の声を聴かなかった。当時はインターネットも無く、雑誌で彼女のことを知ってもすぐに彼女の声が聴けるわけではなかった。当時の私はオペラに興味を持つこともなかったので、レコードショップや(当時一般的になり始めていた)CDショップで彼女の声を聴いてみようとも思わなかった。



その後、最初にマリアカラスの声を聴いたのは英国のCDショップだった。1990年代の後半、巨大CDショップ(ピカデリーのタワー・レコードだったか)のクラシックのコーナーを歩いていたら、試聴コーナーにマリア・カラスのCDが置いてるのを見つけた。「あ、あのマリア・カラスだ。聴かなきゃ」早速ヘッドフォンを頭にのせて聴いてみた…

「ん…? これ? これが20世紀最高のソプラノ…の声?」

首を傾げた。当時の私にオペラの知識は一切なかった。胸をワクワクさせての初マリア・カラスだったのだが、どうもしっくりこなかった。「声が…。ボーっとしてクリアじゃない。音が揺れる?これが…? 」

ヘッドフォンをラックに戻し、私は簡単に結論を出してしまった。

「マリア・カラスの声はあまり好きじゃないと思う…」

たぶん声が好みではなかったということか。音が揺れるのがどうもしっくりとこない。もっとピリッと正確に歌う人の方がいい。

当時の私はオペラというものが何であるのか、全くわかっていなかった。



その後も度々CDの試聴コーナーで聴いてみる様々なソプラノ歌手の歌。しかし私はソプラノを素直に気持ちよいと思うことが少なかった。もしかしたら高音の女性の声が苦手なのではないか。

ソプラノを聴いていて一番気になったのは、よくある音の不正確さ。あの「揺れ」とも言えるような音のニュアンスは、私には音を外しているようにさえ聴こえた。いかにもオペラ慣れしていない人間の言うことだと今なら思う。

…オペラの歌とは(おそらく)音の正確さのみを競うものではない。



ロンドンのロイヤル・オペラ・ハウスで実際に見たオペラは2つ。「椿姫/La traviata」と「蝶々夫人/Madama Butterfly」。どうせ見るならとステージに近い真ん中の席で見たら、とんでもなく圧倒されて涙が出た。とくに「蝶々夫人」には耳と心臓に効いた。エネルギーがものすごかった。オペラの生のステージって面白いなと思った。しかしまだオペラに馴染んだわけではない。



ハワイに移り住んでから数年たったある年、義両親がHOT(Hawaii Opera Theater)のシーズン・チケットをクリスマス・プレゼントに買ってくれた。それが2年ほど続いた後、オペラも「面白いのかも」と思い始めた。そこで今度は自分達で席を選んでオペラのチケットを買うようになった。

それから今までハワイで見たオペラは26作品(同じものもある)。最初は何もわからずに見始めたが、2017年に20作品目に見た『ホフマン物語/The Tales of Hoffmann/Les contes d'Hoffmann』からはこのブログにも感想を記すようになった。少しづつオペラの楽しみ方もわかり始めたように思う。

オペラはオーケストラであり、歌であり、なによりもステージ上の演劇である。



このブログに2018年に記録したオペラ『ロメオとジュリエット/Roméo et Juliette』。グノー作の曲が大変美しく、また曲を聴きたいと思いYouTubeを探していくつか聴いてみた。そして気に入ったのがジョーン・サザランド/Joan Sutherlandの「私は夢に生きたい/Je veux vivre」。その映像をこのブログにも貼り付けた。

OPERA★『ロメオとジュリエット/Roméo et Juliette』by Charles Gounod, - October 12, 2018     ---2018/10/17 

そのジョーン・サザランドの歌がいいと思ったのは、音が正確だと思ったから。上手いから。特に録音された音をヘッドフォンで聴く場合は、音の正確さが気持ちがいい。難しい曲を巧みに歌うサザランドさんの歌声を聴いて「まぁ~なんと上手い人だろう」と感心した。超人的に上手い。



そしてここのところ数日間、機会があってマリア・カラスのことを考えていた。

初めてマリア・カラスの声をロンドンの試聴コーナーで聴いて心動かされなかったあの時から、私は今まで一度もマリア・カラスを聴かなかった。早速もう一度YouTubeに行ってマリア・カラスを聴いてみた。

なんか…わかった。彼女がなぜスーパー・スターなのかが少しわかった気がした。


Maria Callas sings "Casta Diva" (Bellini: Norma, Act 1)



聴いた曲はYouTubeを検索して一番上に出てきた「Casta Diva」 (Bellini: Norma, Act 1)。マリア・カラスをの歌う映像を初めて見た。そして彼女のいくつかの他のオペラのシーンの映像も見てみた。

綺麗な人。細くてエレガント。とても美しい人。声は丸みを帯びていて柔らかい。ソプラノなのに(他のソプラノのように)決してヒステリックに聴こえない。大人のソプラノ。ソプラノなのに落ち着いて聞こえる。エレガントな響き。

そう。これだ。彼女が歌うからこそ、彼女の歌う姿を見るからこそ、あの「揺れ」も「ボーっとした声」もエレガントに聴こえるのだ。以前「不正確で心地悪い」と思ったあの「揺れ」こそが今はエレガントに聴こえる。

若いソプラノが声を全面に押し出すように大声を張り上げるのを聴いても私の心は動かない。ソプラノというものに対して、私がず~っと前から「ソプラノはヒステリック」だと思っていた印象は今もおそらく変わっていない。ソプラノは人による。その人の声によって好きか嫌いかがはっきりと出る。


マリア・カラスの彼女のステージ・プレゼンスやカリスマ…175 cmの長身はすらりとしていて美しい、小さく纏めた髪の小さなお顔に大きな目鼻立ち、エレガントな人。1950年代~60年代に流行っていた都会的なブルネット。表情豊かな太い眉毛。アイラインをしっかりと引いた舞台でも映えるエキゾチックな濃いお顔。彼女はとてもエレガントな人だった。

その彼女が眉を上下によく動かし、頭を揺らし、泣きそうな顔、時には笑顔になりながら、美しい声で歌う。強いトーンで歌った後に、細く繊細な高音が続く。あぁ…驚くほど心を動かされる。たった7分間の映像なのに私は涙ぐんでしまった。

彼女がスーパースターなのは、これなのだと少しだけわかった気がした。


ステージで歌う彼女は立ち姿も美しい。そしてその女性は、20世紀のオペラの演目のスタンダードまで変えてしまうほどのアーティスティックな天才シンガーだった。

彼女の声はソプラノとしてはスタンダードではないのだそうだ。彼女の声を「醜い声」と言う人々もいた。しかしその彼女の「完璧でない声」こそが他のシンガーにはない「忘れがたいような独特の色彩と音色」を生み出した。彼女の中音域はオーボエだとかクラリネットのようだと言われるような独特な響きを持っていた。 …確かにオーボエ、クラリネットのよう…それがいい音だと今は思う。声に棘がなく心地よく感じる。

彼女の歌声の良し悪しを語ることは私には出来ない。しかしネット上を漁れば(特に英文のWikipedia)には彼女の上手さや特殊な声、テクニックなどが事細かに説明されている。


そして人並外れた演技力。彼女はまるで役の人物になったかのように表情豊かに芝居をし歌う。笑い、泣き、ステージ上で役の人物の人生を演じ切る。

英語版Wikipediaにあるイタリア人批評家の言葉の訳(DeepL)をここに乗せておこう

彼女の秘密は、彼女が演じる人物の苦しみ、失われた幸福へのノスタルジックな憧れ、希望と絶望の間の不安な揺れ動き、高慢と懇願の間の不安な揺れ動き、皮肉と寛大さの間の不安な揺れ動きを、音楽の平面に移し替える能力にある。最も多様で正反対の感情、残酷な欺瞞、野心的な欲望、燃えるような優しさ、悲痛な犠牲、あらゆる心の苦しみが、彼女の歌の中で、オペラの最大の魅力である神秘的な真実、心理的な響きを獲得するのだ



オペラは歌のある芝居…歌劇
なのだ。オペラ歌手の魅力とは、その歌手がステージに立ってどれだけ輝くか…なのだと今ならわかる。オペラ歌手の魅力は、歌声はもちろんのこと、しかしそれ以上にステージ上のプレゼンスとカリスマ。観客の視線を惹きつけて離さない…その人本人の魅力も大きいのだろう。

マリア・カラスにはそれらの全てがあったのだろうと想像する。彼女の魅力はCDを聴くだけではわからないのだろうと思う。

マリア・カラスはアイドル、いやロックスターのような人だったのだろう。スタイリッシュな美しい歌姫は独特な声を持つ唯一無二のスーパースター。彼女が街にやってくるだけで、人々はドキドキして彼女のショーのチケットを買い、彼女の生の歌声に聞き惚れたのだろうと思う。男性の観客は彼女に恋をし、女性は彼女に心を寄せ共に泣いたのだろう。

マリア・カラスの本当の凄さは生のステージでのみ経験できることだったのだろうと想像する。



今回マリアカラスのことを調べていて新しく知ったことがある。それが前述のソプラノの歌手ジョーン・サザランド。

彼女はオーストラリア出身。金髪で高身長のいかにも大柄な北欧タイプのルックスのオペラ歌手。彼女もマリアカラスと共に1950年代後半から1980年代にかけてのオペラの「ベルカントの復活」の立役者だということ、そして彼女も20世紀を代表するソプラノ歌手であることを私は今回初めて知った。

ジョーン・サザランドとマリア・カラスは共に20世紀を代表するソプラノと言われている。そのためオペラ・ファンの間では2人を比べてどちらがより優れているのかの討論がよく行われるのだそうだ。

二人を比べるのに、それぞれの特性からマリア・カラスは「La Divina/神々しい者」と呼ばれ、サザランドは「La Stupenda/驚異的な者」と呼ばれている。

ジョーン・サザランドが声の質とボリューム、技巧的にもとにかく上手いシンガーであるのに対して、マリア・カラスはよりアーティスティックであると言われることが多いようだ。声の質からすればサザランドの声の方がストレートに響くが、マリアカラスの表現力は比べ物にならないほど優れている。時にサザランドは演技をせずに歌を歌うことに集中しているように見えたとの証言もある。

つまりは、サザランドは声が優れていて上手いが、演技は下手。マリア・カラスは声の質は好き好きだが優れたテクニックで特異な声を魅力的に響かせ、それ以上に彼女は演技力が最も優れている…そのような批評が多い。もちろんどちらも20世紀を代表するソプラノであることは間違いない。ただタイプが違うだけに人によって好みが別れるところなのだろう。



私も最初はサザランドの「音」に惹かれた。CDやYouTubeで歌をただ「音」として聴くのなら、私はサザランドの声を心地よいと思った。ヘッドフォンで聴くのならサザランドを選ぶ。しかし今回彼女達の映像を見て、また今までオペラをいくつか見てきた経験からオペラがただ歌唱の技巧に聴き惚れるだけのものではなく、歌の「演劇」であることを考えると、マリア・カラスの方が(おそらく)見ていて楽しいだろうなと思った。実際にYouTubeでサザランドのオペラでの映像を見るとあまり魅力的に感じなかった。そのあたりが、マリア・カラスが20世紀最高の…と言われる理由のひとつなのだろうとも思う。

そして映像で見てマリア・カラスの「味」がわかるようになると、今度は映像を伴わない「音」だけでもマリア・カラスの声がもっとよく聴こえるようになったような気もする。それが彼女のスター性、アイドル性なのだろうとも思った。


マリア・カラスは努力の人だっただそうだ。元々は体重が100 kg近くもあったのに努力をして50 kg台に落としたのだという(そのために声の質が落ちたと言われることもある)。ソプラノのパートを歌うためにオーケストラの全ての楽譜にも目を通したそうだ。彼女は激しい性格でもよく知られているらしいが、YouTubeでインタビューを見ているとそれほど嫌な女には見えない。かなりメディアに作られたイメージも大きいのではないかと思ったが、本当はどうなのだろう。



2025年2月9日日曜日

Kendrick Lamar /ケンドリック・ラマ―のスーパーボウル(2025) Halftime Show



今見てきましたわ。これはダメじゃ。全然わからん。ここでは毎年スーパーボウルのハーフタイムショーを見て感想を書いてきているのだけれど、今年は無理。音楽じゃないね。メロディーが無い。好きにやってください。セットリストも調べない。

ハーフタイムが始まる少し前から見始めたのだけれど、Philadelphia Eagles Kansas City Chiefs が決勝ゲームをやっていて、フィラデルフィアが 24-0  でカンサスに圧勝してた。なんか…最悪のスコアだそうで(まだハーフタイムだからこれからどうなるかわからないけど)。カンサスと言えば、テイラー・スウィフトのボーイフレンドがいるチームで、テイラーさんも辛いね。

それから会場にトランプ大統領が来ているらしいというのもさっきネットの記事で見た。彼は音楽的にこのハーフタイムショーは楽しまなかったのではないかな笑。

字幕を出して歌の歌詞をチラチラ見ていたのだけれど(どうせワタシ聞き取れないし)内容が政治的なものだったらしい(しっかりと見ていなかったけど)。後から何を喋ったのか調べてみようか。

しかしアメリカを代表する音楽が毎年こういう感じになってきたら、もうハーフ・タイムショーも見なくなるかも。来年辺りはテイラー・スウィフトさんにキラキラしたポップソングを歌って欲しい🌻🪻🌷🌺🌹

それではミュージシャンの皆様お疲れ様でした
(ゲームはまだ終わってないけど)
カンサスこれから頑張れ!なんとか立ち上がれ!
現在ハワイは午後4時。


※追記  
結果

Philadelphia Eagles 40 - 22 Kansas City Chiefs

フィラデルフィア勝ちましたね。
しかしカンサスもあれから22点も入ったのね。オツカレ~

2025年2月5日水曜日

今年初めての蘭の花



今年の最初の蘭が咲いた。
一株だけ今年も早く花が咲いた。お正月にはもう花芽が伸び始めていて、2月になって花が開いた。あまりきちんと世話をしなかったせいか花が小さい。それでもよく咲いてくれた。そろそろ春の気配。


2月2日の夜 開きそう
2月3日 11:51AM 少しずつ開いてます
今年も中に小さい宇宙人がいますね
沢山の花はつかないかな
生命の神秘
2月3日 1:29PM もう少し開いた
2月4日 11:16AM 完全に開いた
あ 蟻がいる
ありのままに生きようとした蟻は
2月4日 3:31PM これから5月くらいまで咲いてるかな


ところでうちは蟻が多い。トロピカルの環境に建って何十年の家のせいか蟻が家の中に入ってくる。キッチンが蟻の引っ越しの通り道になったりする。米国本土製の蟻のベイト剤を置くのだけれど、ハワイの蟻はそれを食べない。通り道にベイトを置いても素通りしてしまう。どうやらハワイの蟻は「あたしはマンゴー味じゃなきゃ食べないわ」ということらしい。

そうそう…思い出した。ハワイの蟻は大きなピーマン(日本で言う緑のパプリカ)を食べる。ピーマンをカットしてキッチンのカウンターに置いていたら蟻がたくさんたかっていて驚いた。だからすぐに冷蔵庫にしまう。フルーツは全部好きらしい。特にローカルのフルーツ。砂糖はサトウキビだから好きなのだろう。それからハチミツも好き。

それなのにベイト剤を食べないのはなぜだろう。


2025年1月30日木曜日

今日は嵐



雲の中





今ハワイの北西にゆるい台風の目のようなものがあって、南の湿気の多い空気を巻き込んでいるらしいです。土砂降りの雨と時々吹く強い風で今は嵐の真っただ中。先ほど午前中には大きな雷が近くで派手に光り鳴っていた。雨の音がうるさい。このような状態が明日金曜の午前まで続くらしい。停電にならなければいいな。ワタクシは九州の女なので台風のようなものは平気。北国生まれの旦那Aがびびってます。猫はどこかに隠れて出てこない。


2025年1月26日日曜日

LIVE★Jimmy O. Yang Big & Tall Tour/ジミー・O・ヤン LIVE!!! – 25 January 2025






なんとなんと…昨日、コメディアンのジミー・O・ヤン君のライブに行ってきました。面白かった!なんと私がコメディのステージを見て楽しめるなんて…ワタシもずいぶん進歩したものだわ。とても面白かった。


ジミーちゃんのことは…

コメディーショー
『ジミー・O・ヤン 人生はお買い得/Jimmy O. Yang: Good Deal』(2020)
『Jimmy O. Yang: Guess How Much?』(2023)、

映画/ドラマ
『クレイジー・リッチ/Crazy Rich Asian』(2018)、
『ラブ・ハード/Love Hard』(2021)、
『Space Force』(2020, 2022)

…で馴染みがあるので(私はファンと言ってもいいと思う)、先々週たまたまネットを見ていて彼がこの地でショーをやることを知って「おぅ」と思い旦那Aに伝えたら「見たい」と言うので先週の火曜日あたりにチケットを購入。結構いい席が取れた。昨日土曜日にブライズデル・アリーナに見に行った。

ブライズデル・アリーナのキャパは7000ぐらい。会場はみっちりと埋まっていた。ジミーちゃん御本人も5000人が入ったと言っていた。ステージの後ろの席は閉じているので、ほぼ満杯と言ってもいい。ジミーちゃんすごい人気。客席は90%ぐらいアジア系+ミックス、それに白人がちらほら。やっぱりアジア人のファンが多い。

ショーの前

それにしてもコメディを大きなアリーナで見るなんて「私わかるかな、ちゃんと聞き取れるかな」と心配したのだけれど大丈夫だった。内容はお馴染みの「アジア人あるある」だし「お父さんジョーク」とか「カラオケ話」とか「ハワイのローカル話」とか、わかりやすい話が多くて全く問題なし。すごく楽しめた。行ってよかった。楽しかった。

ジミーちゃんは大スターなのですよね。カワイイ愛嬌のあるルックスなのに、声とカリスマと気概がおっさんでそのギャップ面白い。私、彼の映画の『ラブ・ハード/Love Hard』のキャラクターがすごく好きで今でもジミーちゃんにあのキャラを少し被せて見ている。「真面目ないい人」のアジア人の男の子。ちょっと素敵だな思ったのよね…私の息子だと言ってもいいくらいの年だけれど。


このハワイのショーは、去年の11月にニューヨークから始まった彼の全米ツアー『Big & Tall Tour』。今までに4つのショーを終えハワイは5つ目のショー。もうネタにも馴染んでいるのだろう、ジミーちゃんは堂々としていてプロ。まったく淀みがなく自信に溢れていて話も面白い。彼はやっぱりスターだなと実感。身長5′ 6″ (1.68 m)で小柄なのに本当に堂々としていて、このツアーのタイトルの『Big & Tall Tour』のとおり大きなスターに見えた。そうだ、彼はすごく若く見えるのになんと37歳だというのにも驚いた。「10歳年下の白人の女の子と付き合ったらちょうど同じ年齢くらいに見える」と自虐気味ジョーク笑笑笑。

彼のショーのネタは、それぞれの土地でカスタムメイドなのだろうと思った。だからハワイではハワイネタを沢山話してくれる。ここハワイの観客は様々なアジア系に様々なミックス、そして少しの白人がいる客構成なので、ほとんどのジョークはアジア系の民族別の「あるある」。中国系も多いが、一番多かったのは日系と日本人へのジョークが多かっただろうか。そしてハワイの人々がよく日本に旅行に行くことも知っているのだろう、彼の日本旅行でのネタもあった。日本の中年のおじさんグループと打ち解けた話。日本人の女の子ともつき合ったことがあると言っていた。冗談を言うと彼女は口を手で隠して「キュフフフフフ」と笑ったそうだ笑。

そういえば大谷翔平さんのジョークもありましたね。おそらく大谷さんの話はカリフォルニアでよくウケるのだろう(ジミーちゃんの地元はカリフォルニア)。内容はここでは言わないけれど「おいジミャ、それは違うやろ笑」という危ないジョークもあったぞ。…しかし大谷さんのジョークは思ったよりウケなかったと思ったがどうだろうね。野球よりもアメフトの方が人気なのだろうな。


今回はジミーちゃんのご家族もハワイにいらしていたらしく、(ここにやって来るスターではよくあることなのだけれど)今回のハワイショーはどうやらオーヤン家のご家族のホリデーでもあったらしい。そして(ローカルネタで)先日気温が下がった日に「ハワイの人は75°F (23°C)で寒い寒いと震えてるんだぜ」と笑うと会場も笑ってうんうんと頷く。そうですよ~ 20度は寒いわ笑。

さて、ジミーちゃんの次のショーの地はミネソタ州のミネアポリスだそうだ爆笑。ミネアポリスなんて全米で一番寒いところよ(ダコタとかモンタナの方が寒いかな)。このハワイの話、絶対ミネアポリスでネタにすると思う。ジミーちゃん、ミネアポリスで凍るかも笑。


そういえばリベラルで青い州のカリフォルニアで準備されただろうネタ…トランプ政権になって国が移民の追い出しに動くであろうこともネタとして少しだけ触れていた。「ホセは英語は喋らないけどどんな種類のサンドイッチも上手に作ってくれる。でも彼がいなくなったらどうなるんだろうね」…などと話したら、会場はほぼ皆うなずいていたけれど、スタンドの上のどこかから一人か二人のブーイングが聞こえた(おそらくメインランドからのビジターだろう)。そのせいか、その件はあまり深入りせずに終わらせていたと思った。

こういう政治ネタの話は、土地によって反応が全く違うと思うのでそれぞれの土地でどのような話をするのかなとも思った。ハワイとアリゾナとテキサスとミネアポリスでは同じ話でも人々の反応が全く違うだろう。今回多かった日本人のネタも大谷さんのネタも全く使わない土地もあるだろうと思う。コメディアンのネタ作りはアメリカほど広い国になると内容の調整が大変だなとも思った。


やっぱり「お父さんネタ」が結構あって皆で爆笑して、そしてなんと最後にはお父さんリチャードさんが会場からステージに上がってくださって大ウケ。事前のジミーちゃんのローカルTVでのインタビューでは、リチャードさんがステージに上がりたがってると言っていたのに、リチャードさんはステージ上でスポットライトを浴びながらニコニコ顔で「ジミャ」「I’m nervous」と仰っていた。かわいい。大きな拍手。

ライブのショーなのにスクリーンに映される映像は巧みなカメラワークで、そのまま映像としてリリースしてもよさそう。最後のお父さんとの様子も映像を撮っていたのを見て、もしかしたらこの『Big & Tall Tour』も全てが終わったあとで映像がNetflixあたりでまとめられてリリースされるのではないかとも思った。だとしたら5000人も入ったハワイのショーの映像もきっと使われるだろう。


昨日のライブも終わってホッとして、今日のジミーちゃんはご家族とハワイで暖かいホリデーを過ごしているのかなと思ったら、今日は午後から土砂降りの雨が続いている笑。寒いぞ。明日もまだハワイにいらっしゃるのならいいお天気になるといいな。


Jimmy O. Yang ‘Big & Tall Tour’
Neal S. Blaisdell Arena
January 25, 2025
8:00 pm
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前座 それぞれ20分ぐらい
 Cathy Tanaka:
 ハワイの女性コメディアン 日本&ベトナム系
 Tumua:
 ハワイ出身の男性コメディアン サモア&ポルトガル系
メイン
 Jimmy O. Yang :ほぼ1時間のショー
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2025年1月21日火曜日

飲んだワインの記録…年明けにYalumba Museum Reserve Muscat、ビーフシチューにFamille Perrin Vinsobres Les CornudsそしてE. Guigal Côtes-du-Rhône Rouge



年始に飲んだワインを一応記録しておこう。

「一応」と書いたのは、これらのワインはワタクシが去年から始めた「ワインで巡るフランスの旅」プロジェクトで予定していたワインではないから。

年末年始にインロー様がやってきて…すでにクリスマスも終わっていたのだけれど、年明けまでいらしたのでまぁなにか美味しいものでも食べようかと、結局失敗しないビーフシチューを作ることになった。それで適当にスーパーで選んだワインなので思い入れも期待もしていなかったから。シチューに半分ずつ入れてついでにちょっと飲む…そのような扱いだった赤ワイン2本。
 
そしてなりゆきで元旦に開けてしまったオーストラリア産のデザートワイン1本。
 

デザートワイン中 なりゆきなので全く正月っぽくないテーブル


まずは元旦のデザート・ワイン。これは旦那Aが(もう何年も前に)コスコで買ってきたもの。旦那Aはあまり飲む人ではないし、彼本人がなぜこれを買ったのかも覚えていないそうだ。

開けることになったのは元旦の朝。インロー様が気難しい人なので私は「今年は日本式は一切やらないから」と事前に旦那Aに言っていたのに、当日の朝皆でコーヒーを飲んでいたら、旦那Aがキチンでこそこそ「なんちゃってお屠蘇」らしいものを準備し始めた…日本酒に丁子だのシナモンスティックだの入れて「元旦だからこれを飲もう」などと言う。味はもちろん珍妙。それで私が思いついて「それを飲むのなら、あのデザートワインを開けようよ」と棚から忘れられたデザートワインを取り出した。それで一応乾杯し「Happy New Year」などと言いながら3人で飲んだ。まったくLow keyの新年である。やる気も無くいいかげんで全くかしこまっていない。

ところがこれがおいしかった。ちょっとびっくり。

甘い。デザートワインなのでそのようなものだろうが、「これは…ポートワインじゃん。マルサラワインとかあんな感じ?飲みやすいしおいしいわ。複雑な味のワインだからと言うよりも、ただ単純に味が美味しいね」という感じ。なんだ開けてみてよかったじゃん。意外にいい。

早速VIVINO.comでチェックしたら、5点満点の 4.0点と出てきた。なんだ結構評価もいいのですね。まぁ美味しいよね。確かに。これは開けてみてよかった。


🍷Yalumba Museum Reserve Muscat
Vivino.com Score: 4.0
Winery: Yalumba
Grapes: Muscat
Region: Australia / Victoria / North East Victoria / Rutherglen
Wine style: Australian Dessert
Alcohol content: 18% シエ~!アルコール分が高い! オイシイケド


* * * * *

そしてただただLow keyな新年。インロー様と話して、本来なら12月31日にディナーを食べるものだけれど、今回は元旦にディナーを食べようという話になった(インロー様は時差ぼけで早く寝てしまうのでカウントダウンもできない)。それで元旦にシチューを作った。食材は前日に買った。シチュー用にピックアップしたのがお手頃価格の仏ワイン2本。

最初はボギニョンがプロヴァンス風か決めていなかったのだけれど、なんとなく手に取ったワインが仏南部ローヌ地方のワインだったので南部の「プロヴァンス風」に決定。別のスーパーで同じくローヌ地方のワインをもう1本買って3人分2食分のシチューを作ることにした。

やる気の感じられないテーブル
演出でキャンドルを灯そうと思ったらライターのガスが切れていた


さてさて…この2つのワイン。料理には何の問題もない。シチューはいつものように美味しくできた。しかし飲むワインとしてはどうよ?



🍷E. Guigal Côtes-du-Rhône Rouge 2020

最初はやっぱり硬い。もちろんしばらく空気を入れなければ。料理をする間に2、3時間過ぎたのでディナーの時は十分な時間が経っていたはず。…う~ん…なんか浅い?フルーツの味がするのは当り前だろう。しかし問題はアルコール。アルコールが前面に出てきてキツイ。なんかピリピリするような感じ。いかにもアルコールが強いですねと感じた。あまりよくない。

2日目と3日目も飲んだけれど、あまり印象が変わらない。アルコール分は少しひっこんだかと思ったが、その代わりにフルーツ風味も単調になったような。これは…あまりおいしくないと思った。まぁ料理には十分な程度。アルコール度15%。これは強いワインだ。
 


🍷Famille Perrin Vinsobres Les Cornuds 2019
そういえばこのワイナリーのファミーユ・ペラン社と言えば、前に飲んだローヌ地方のワインもこの会社だった。チキンの絵が書いてあったあのワインはLa Vieille Ferme Red 。安いせいなのかあのワインの評価はVIVINOで3.5点。今回のVinsobres Les CornudsはVIVINOで3.8点。すこし格が上がったか?しかしこのワインの米国本土での平均価格はチキン絵のワインと1ドルほどしか違わない。さてどうでしょう?

これは最初からフルーツ風味がある。しかしやっぱりアルコールが前面に出てきてキツイ。アルコール分は14.5%。これも上のE. Guigal社のワインと似た印象。味や香りの豊かさが足りない代わりに、ピリピリとするアルコールが前面に出ていてあまり楽しめない(これがスパイシーというものか)。

2日目以降、口先にワインが入った時にはまろやかで美味しいと一瞬期待するのに、口の奥まで飲むと期待したほど味が広がらない。味わいが浅くキツイアルコール分が前面に出てきてあまりいいと思わなかった


体調も気分もあまりよくなかったせいか飲んでいたらすぐに酔っぱらった。お酒は体調によって味も酔い方も全く違うので、今回の印象だけでこれらのワインを評価するのは問題かもしれない。しかしどちらのワインも丸みや味が浅い代わりにアルコール分の強さだけが印象に残ってよくなかった。


さぁ…どうだろう?これら2本のワインは共にローヌ地方のワイン。

E. Guigal Côtes-du-Rhône Rouge 2020
米国平均価格は$16~$19ぐらい
🍇Syrahシラー50%、
🍇Grenacheグルナッシュ45%、
🍇Mourvèdreムールヴェードル5%
アルコール度:15%

Famille Perrin Vinsobres AOC Les Cornuds 2019
米国平均価格は$16~$19
🍇Syrahシラー50%、
🍇Grenacheグルナッシュ50%
アルコール度:14.5%

どちらも辛口の感想になってしまったけれど、この辛口感想の理由が、ただ値段とワインの質の程度の問題(比較的安い価格だから?)なのか、それともブドウの種類によるものか、単純にローヌ地方のブレンドが私の好みに合わないのか…今はわからない。アルコールの度数が高いのも私には問題なのだろうと思う。以前飲んだファミーユ・ペラン社のニワトリの絵のワインも味わいが浅い印象だったし、これらローヌ地方のワインが全てこのようなものなのかどうかは、今度少し値段の高いワインを買って飲んで比べてみるしかないのだろう。

(以前のように)ワインを考えずに飲んでいた頃なら、おそらくこれら2本のワインも「ふ~ん赤ワインか…」ぐらいの印象でスルーできるものだったと思う。しかし情報を調べて評価を照らし合わせながら、そして今まで飲んだワインと比べながら飲むと、初心者ながらもそれなりに好き嫌いが出てくるのは面白いと思った。

特に今回のワインが辛口の批評になったのは、前回飲んだ仏ラングドック・ルーション地方の赤ワインDomaine de Fontsainte, Corbiere Rougeがかなり美味しかったから。そのワインのブドウはCarignanと GrenacheとSyrah種。アルコール分は14.5%だったが、あのワインは今回の2本のワインほどアルコール味を感じずにまろやかだったと思う。あれはただカリニャンのブドウがおいしかっただけだろうか?(もしかしたら私はシラーが苦手なのか?) そのワインはVIVINOの評価も4.0点。…味の印象が3.8点と4.0点だとこれほど違うのか…それも今度から注意してみようと思った。

これからもワインで巡るフランスの旅は続く。


🍷E. Guigal Côtes-du-Rhône Rouge 2020
Vivino.com Score: 3.8
Winery: E. Guigal
Grapes: Syrah, Grenache, Mourvèdre
Region: France / Rhone Valley / Southern Rhône / Côtes-du-Rhône
Wine style: Southern Rhône Red
Alcohol content: 15%
Wine description
Deep and dark red. Shiny. Fresh fruits with red berries and spices. Full, round and racy. Rounded and smooth tannins. A full-bodied, rich and intensly aromatic wine. Full with a long finish and plenty of elegance and finesse due to the well balanced tannins and fruit.


🍷Famille Perrin Vinsobres Les Cornuds 2019
Vivino.com Score: 3.8

Winery: Famille Perrin
Grapes: Grenache, Syrah
Region: France / Rhone Valley / Southern Rhône / Vinsobres
Wine style: Southern Rhône Red
Alcohol content: 14.5%
Wine description
Purple, very deep with purple highlights. Intense aromas of violet, black fruit and spice, black pepper and licorice. Round mouth and full of finesse, with elegant tannins.


2025年1月14日火曜日

Tile Match 3D, 3000面クリア!



記録します。去年の年末、以前からiPadでプレイしているTile Match 3D: Triple Matchの3000面をクリアした。11月のバスルーム改装工事の時には2999面まで終わっていたのだけれど、忙しいせいか3000面をプレイする気になれず暫くそのままにしていた。工事が終わって暫く経った12月9日、思い立って3000面をクリア! フフフフフ 😄 ワタクシハ ウレシイ。

2999 面
そして3000 面到達!ヨクヤッタ
3000 面台プレイ開始です

今日は 3077 面をプレイ中。

2025年1月7日火曜日

仕事に徹する最悪の年末年始



最悪の…ってどういうタイトルよ。もちろん年明けから使う言葉ではない。わかってる。だから明るい話ではないので読みたくない方はここでストップしていただきたい。


去年の12月25日まで毎日掃除掃除掃除掃除の日々。壁と天井に掃除機をかけ、家中の窓を水で洗い、絵の額縁の上にも溜まった埃をいちいち拭き取り…とにかく25日クリスマス当日まで家中の掃除をしていたうちの夫婦。

なぜなら26日にインロー様がやってくるから。


インローSは口うるさい人。取り扱い注意の女。ビゴティッド。アロガント。いつも自分本位。本音は白人至上主義者。極端で病的な程の自己中。自分の周りが全く見えない人。傲慢なプリンセス。子供じみた自分勝手さ。まるで7歳の子供がそのまま75歳になったような人間的に未熟な人。常に自分の不満を隠さない。いつも文句の種を探して周り中を嗅ぎまわるような人。

彼女は やってくれば家中を見まわし、つつきまわし、なにか問題がないかと探し回り、家でも人でも…なにかが気に障れば口に出して文句を言う人。直ぐに機嫌が悪くなりそれがすぐに顔に出る。少しでも嫌な思いをすればそれをスルーすることが出来ない人。嫌な思いをしたことを忘れないように心に刻み、その後、親戚中のみならず、友人、仲間、会う人会う人全てに「自分がいかに辛い思いをしたのか」を大げさに触れまわる人。

彼女はモンスター。たぶんなにかの病気なのだろうと思う。でなきゃ説明がつかない。あのような人には今まで他に会ったことがない。不運なことにそんな彼女との親戚関係はもう30年も続いている。

彼女はギフの置き土産。ステップの関係なので旦那Aとの血の繋がりはない。赤の他人。ただ今でも私達も皆も彼女と親戚のフリをし続けなければならない。

米国・東海岸から中西部の中流の白人ばかりの旦那Aの親戚の中で存在そのものがブラック・シープの私は、これ以上自分の評判を下げないためにも彼女を喜ばせ続けなければならない。彼女が機嫌を損ねれば、親戚中に私への批判がばらまかれる。気を抜く訳にはいかない


旦那Aがクリスマスの前に「彼女は26日に着いて1月3日に帰るから」と言ったとき私は怒った。「ええ9日?なんで?どういうことかわかってんの?あの人がどういう人かわかってんの?今年のあなたの冬休み全部潰れるじゃん。今年の冬休み無いじゃん。私達今までどれだけ働きづめだったのよ?私どれだけこの家の掃除をし続けてんのよ?あの人がくるからよ。あの人がへそを曲げたらもっとめんどうじゃないの。だからせっかく改装工事も終わったのに落ち着く暇もない。クリスマスの日も掃除して…そして年明けのあの人が帰る日まで私達働き続けなきゃならないわけ? 9日間?うわああああっ」 
旦那A「だっていまさら変えられないじゃん」 
私「わかった。今年は仕事だと思って頑張るわ。ぅわ~…」

最初からこんな調子。私最低の女に聞こえると思う。わかってる。


そんなわけで12月26日から1月3日まで働いて働いて働き尽くした。私は彼女を喜ばせるために従順で便利な召使いをやりとおした。やってやってやりつくした。本当に大変で大変で不愉快な年末年始。まるで最悪の苦行のようだった。「大丈夫、私は大人なのだから」とポーカーファイスで自分を抑えこんだ。不幸なことにその間、私の節目の誕生日もあったのだけれど、あらかじめ旦那Aに「私の今回の誕生日のことは絶対に喋るな」と口止めをした。自分の誕生日さえも犠牲にした。なぜなら彼女は自分以外の人間にスポットライトが当たれば必ず機嫌が悪くなるから。そんなあの人の不機嫌な顔を見るぐらいなら自分の誕生日のことを忘れてもいいと思ったから。

あの人は病気なのだと思う。モンスター。あの人と一緒にいるとこちらが病む。しかしなんで9日間も許したのよ…。


彼女は心もモンスターなら肉体もそうなのだろう。75歳でもとにかく健康。エネルギーのレベルが尋常ではない。 その人は26日にやってきて「風邪気味だ」と言いながら直ぐに就寝し、2、3日後には回復した。

ウィルスを持ってきてまき散らしてるのは彼女に間違いないのだから(混雑したクリスマスに移動しているのだからこうなる予想はしていた)喋ってる間はマスクをしてくれればいいのに、彼女という人はコロナ禍の間でさえ「私はあんなスチューピッドなマスクなんて着けないわ。馬鹿みたい」とマスク拒否派なのでマスクをお願いすることも叶わず。

まず4日目に旦那Aが微熱を出した。私も3日目に風邪っぽいと思ったが、ここで倒れたら最悪だからとなんとか抑え込んだ。旦那Aはその後今に至るまですーっと風邪をひきっぱなし。


その人は、到着した翌日の27日から元気一杯。ギフを亡くして長い間寂しかったのだろうと思う。早速待ってましたとばかりに喋り始めた。その喋りが止まらない、止まらない、止まらない。朝9時に階下に降りていった旦那Aを捉まえて語り始める。

その内容は、自分がいかにこの旅行で辛い思いをしたのか。どれほど苦労をしてここにやってきたのか。どんなに大変だったのか。…そしてその後は(もうわからなくなっているし思い出したくもないけれど)なにからなにまで人々のゴシップ…気に入らない近所の人々。変な友人。愚かな知り合い。おかしな人々(旦那Aの親戚の人々も)。不愉快な人々。面白くないこと。気に入らない人。あの人が、この人が、こんなことがあったあったあったあった…とその話題の人物をこき下ろし、嘲笑い、(こちらの反応などおかまいなく)ただ一方的に留まることなく話し続ける。溜まっていたものをただただリリースし続ける…吐き出し続けるバケモノのようだ。

初日、朝の9時から昼食中も継続して喋り続け、5時間後の午後2時くらいに「疲れたから休憩するわ」とベッドルームにひっこみ、1時間後の午後3時には起き出してまた喋り始め、それから夜8時までの5時間、また延々と留まることなく喋り続けた。どうやら5時間喋るとエネルギーが切れるらしい笑。初日から10時間も喋り続けていた。

そのような調子で、彼女は毎日壊れたおもちゃのように最低9時間は喋り続ける。それが8日間続いた。あの人は本当にモンスターだと思う。今回心底あの人は怪物だと思った。


彼女との会話がなによりも変なのは、普通の人と人の会話のような情報のキャッチボールがほぼ不可能なこと。 彼女は自分の言葉を一方的に相手に投げつけるだけ。それがあまりにも異常。今回も彼女は長時間自分のことばかりをマシンガンのように喋り続けても、私達に「今年(2024年)はどうだった?」とか「先日の改装工事はどうだったの?」などとこちらのことをたずねることは一切ない。自分の話を吐き出すだけが彼女の「会話」。もちろんそのようなものは会話ではない。彼女はただ自分の中にあるゴミを吐き出せる「ゴミ箱」が欲しいだけ。

最終日、彼女は8日間も喋り続けてさすがにネタが切れたらしく「喋ることがなくなったわ…他になにかなかったかしら…」とつぶやいた笑。

そして彼女はとにかく声が大きすぎる。いつも大声で怒鳴るように喋る。そして彼女にユーモアのセンスはゼロ。これが一番きつい。


彼女の口から出る言葉は常に侮辱的。彼女は傲慢。偏屈。異常なほどに失礼で無神経な言葉の数々。驚くほど凝り固まった考え。…自分は上級国民。いつも上から目線。言葉にはしないけれど有色人種は皆格が下。マイノリティの優遇政策も全て反対。白人こそが優遇されるべきだと大きな声を出す。もちろんLGBTQの権利も拒否。その偏見はほとんどは無知からくるもの。驚くほど心が狭い。
青色の州と呼ばれるほどリベラルな(民主党支持者が多い)ハワイ州に住む私達に向かって「LGBTQなんて認めないわ。虹色のパターンにアジェンダがくっついたから私もう趣味のソーイングに虹色のパターンが使えなくなったわ」と文句を言う。
ひとりで主張を繰り返す彼女をなんとかなだめながら、様々な分野でのマイノリティを擁護する意見を私は彼女に話した。でも彼女がそのことを覚えているなどとはみじんも思わない。無駄な会話である。

彼女は中流階級出身のお嬢さん。元々は優秀な学生だった人。フランスに留学し、その後世界中を旅して各地に長期滞在し、若い頃は(彼女の同世代の人らしく)新しい世界にも目を向けていた人だったと聞いている。何が彼女をこれほどまで偏見に満ちた心の狭い人物に変えたのだろう。


彼女はbigoted:
obstinately or unreasonably attached to a belief, opinion, or faction, in particular prejudiced against or antagonistic toward a person or people on the basis of their membership of a particular group.
ある信念、意見、派閥に頑固に、あるいは不合理に執着する人。特に、特定の集団に属していることを理由に、ある人や人々に対して偏見を持ったり、敵対したりする人。


彼女にとっては白人こそが優遇されるべきで、アメリカの白人が立場をなくすことは決して許されないこと。その頑固な考え方に「全ての民にチャンスを与えよう」などという「平等」の言葉はほぼ存在していない。75歳でそういう人は、もう何を言っても人の意見を聞かない。何を言っても無駄。


そんな彼女はここハワイにいる間、このアジア人の作った欧州レシピのご飯を食べて、アジア人の用意したベッドに寝て、アジア人が整えたバスルームを使い、そしてこのアジア人が穏やかな口調で「人の平等」の話や「LGBTQ運動」の始まりの理由などを説明するのを聞いて時には頷き、そしてこのアジア人から「ほめ殺し」に近い温かな称賛を浴びて、滞在の最終日には満面の笑顔で楽しかったわと言い、空港ではまるで泣きそうになりながら別れを惜しみ私達に二度のハグを求めた。この人はただ寂しかっただけなのだろうか。


これからも彼女とのつきあいは続いていく。時間の無駄。なにも得るものはない。

彼女が去ったその日、私が旦那Aに「正直に感想を言いなさいよ」と問えば、Aは「まるでシェルショックのようだ。言葉も出ない。すごかった。こんなにすごいとは思わなかった。9日間は長過ぎた。悪かった」と酷い咳をしながら謝った。

今回あらためて彼女と私達の今までの関係には、ギフの存在が大きかったのだとも思い知らされた。穏やかで優しかったギフは彼女の夫として日々彼女の棘を受け止めるクッションになっていたのだろうと思う。


私は彼女が帰っていった翌日、1月4日から熱を出した。張りつめていた糸が切れた。やっぱり風邪をひいた。5日に37.8度まで熱が上がった。昨日も熱が続いていたが、あらためてこの数日間の理不尽さに抑えていた怒りが爆発した。

今日は37度を前後しているので文章は書ける。はやく治ればいい。


2024年12月24日火曜日

Season’s Greetings 2024



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🎄🎄🎄 Happy Holidays !!!🎄🎄🎄

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Merry Christmas!!!


今年は木の下にモノがない


今年はほとんどクリスマスの気分になることなく
クリスマスになってしまった。
なんともう明日はクリスマス当日。
日本はもうイブも終わっていた。
ハワイは今日がイブですが、
今日もさっきまでお掃除してました。
あさってから親戚がやってくるのでその準備してます。
これからたぶんブログも休むことが多いと思います。

ところで新バスルームをやっと使うようになりました。
最高です。

今年は1年中バスルームのことを考えてました。
バスルームのことだけで1年が終わった感じ。
大きなプロジェクトが終わって私は嬉しい。


Have a wonderful holiday season~

🎄🌴🎄🌴🎄🎄🌴🎄🎄🌴🎄🌴🎄

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旦那Aの作るトゥールーズ風カスレ



以前から旦那Aと南仏の料理カスレを作ろうと話していた。

旦那Aは欧州の伝統的な田舎の煮込み料理が好きである。私も。欧州の煮込み料理…カスレもポトフもビーフ・シチューもラタトゥイユもミネストローネもブイヤベースも、元々は農村や漁村で食べられていたごった煮の料理なのだろう。あまり難しい技もいらない上にコトコト煮ればそこそこ美味しい物ができる。うちも普段は焼いたり揚げたり炒めたりの料理が多いが、煮込み料理を作る日はごちそうだねと喜ぶ。

先月からのバスルームも無事完成し、大きな掃除もほぼ終わってやっと落ち着いてきたので、ワインを開けてお祝いしよう。料理は南仏のカスレに挑戦しようと思い立った。

実験のように初めて作ったカスレを記録しておこう。  


少し前に飲んだ南西フランスのカオール・ワイン。そのワインにカスレがオススメというのを読んだ。そのカオールのワインはもう1本買ったので、次に飲むときはカスレを作ろうなどと話していた。

さてこのブログでやっている「ワインを飲んででめぐるフランスの旅」。6本目に試すつもりでいた南仏ラングドック・ルーション地方の赤ワイン。これを開けよう。さてこれに合わせてさて何を作ろうか?

調べてみたらラングドック・ルーション地方とカスレのできた地域はかなり近い。うちの仏料理の料理本にあったカスレはトゥールーズ風だ。トゥールーズとラングドック・ルーション地方は車で2時間しかかからない。かなり近い。それなら同地のワインとトゥールーズ風カスレを合わせてもいいだろうと思った。


カスレとは、いくつかの種類の肉とソーセージと白い豆をトマト野菜スープで煮る料理。以前から見ていた料理本でおおまかにどのような料理かのアイデアはあった。


それでは食材を買う前に詳しく調べてみよう。まずネットで検索。本格カスレのレシピのビデオが出てきた。

大量の肉…豚の肩?ラム、仏のガーリック・ソーセージ、それに鴨の肉、そして鴨の油を使うとあった。鴨の油?あ、それは無理だ。手に入らない。ガーリック・ソーセージなどというものもここでは見たことがない。そうかそうか。これは無理かな。

気を取り直してうちにある(失敗しない)仏料理本を見てみる。トゥールーズ風とあった。このレシピは鴨を使わない。ラムとソーセージと豚肉を使う。これならできそうだ。

念のためYouTubeを「Cassoulet」で検索したらフランスのおじさんがカスレを作るビデオが出てきた。全フランス語で言葉はわからないが、映像でだいたい何をやっているかはわかる。この人のレシピは、まず豆と野菜を煮て、別に炒めたりオーブンでローストした肉類を鍋に重ねて入れ、オーブンで2時間ほど焼く方法。なるほど、このような感じなのか。

他にも見てみたら、どうやらカスレとは厳密なルールにしたがわなくてもいいらしい。リーク(ポロネギ)を入れるレシピもあるし、ソーセージと豆だけのレシピさえ出てきた。さすが元々はごった煮料理。自由にやってもよさそうだ。


元々は私が作るつもりでいたのだけれど、前述の鴨の入った本格カスレ、それにフランス語のおじさんのカスレのビデオを見ていた旦那Aが作りたいと言い出した。どうやら勝手に作るつもりになってくれたらしい。

それはいい。私はまた2階に上がって掃除掃除掃除をしていればいい。今回はクリスマス休暇に入った旦那Aにカスレを作ってもらうことにしよう。



さっそく旦那Aが買い物に行って帰ってきた。ここはハワイでは(たぶん)鴨もガーリック・ソーセージも手に入らないので、手に入るものを組み合わせてつくる。買ってきたのは生のポーク・ソーセージ。ラムのシチュー用の肉はなかったので小さな骨付きラムチョップ、そして鴨の代わりにチキンのドラムスティックを入れると言う。そしてベーコン。豚肉は入れないそうだ。

カネリニ豆は前夜から水に浸し当日水で煮て柔らかくする。

野菜はにんじん。玉ねぎ。ガーリック。ベーコンを炒めて缶の水煮トマトとスープストックで煮て、豆と合わせてトマトスープのようなものを作る。

肉類…ソーセージはフライパンで炒め、骨付きラムはオーブンでロースト。チキンもロースト。

野菜と豆のスープと、肉類の準備が出来たら、ル・クルーゼの鍋に重ねて入れる。肉が野菜に埋もれているように入れる。

蓋をして鍋ごとオーブンへ入れる。ここから2時間オーブンで煮る。

2時間後、煮込んだカスレにパン粉を散らし、蓋を開けた状態でオーブンへ。そして20分焼く。これで出来上がり。それらしいものが出来たぞ。


食べてみるとそれらしい味。美味しい。すごく美味しい。かなり美味しい。とても美味しい。ラングドック・ルーションの赤ワインも美味しい。これはこれは…かなりいいご飯になった。すごいぞ。

ラムはやっぱりおいしいな。私大好きなのだ。しかし近年は子羊を食べるのはかわいそうだからとあまり買うのを控えていた。しかしおいしいぞ。とてつもなくおいしい。私はビーフよりラムの方が好きだ。

確かに時間と手間もかかるけれど、これはおいしい。すごくごちそうの気分。いいですね~。旦那Aもよくできてとても嬉しいそうだ。また作りたいと言っている。いいですね~。

ワインを飲んで酔っぱらいながらとてもいいディナーになった。旦那Aすご~い。ありがと~! LOVE LOVE…


🍲料理の様子
玉ねぎやニンジンなど野菜を炒める。左には炒めて焼き色を付けたソーセージ、右に豆を煮る鍋
トマト缶と野菜と豆を合わせる。オーブンでローストしたラムとチキン
オーブンに入れる鍋に全部合わせる。お肉が野菜に隠れるように。
水分が足りないとかでスープストックを加える
蓋をしてオーブンへ。2時間煮る。
2時間後。いい感じに馴染んでます。
パン粉を散らしてまたオーブンへ。20分間焼いた後。
いい感じ。それっぽい。
出来た。
おいしい
素晴らしい



2024年12月23日月曜日

仏ラングドック・ルーション地方/Languedoc & Loussillon地中海沿岸の赤ワインDomaine de Fontsainte, Corbiere Rouge, 2021 とトゥールーズ風カスレ



フランスのワインを学ぶシリーズ。今回は南仏ラングドック・ルーション地方/Languedoc & Loussillon…地中海沿岸の赤ワイン「Domaine de Fontsainte, Corbiere Rouge」2021


さてまたまたワインで訪ねるフランスの旅。
フランスワインの産地のリストから。

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● アルザス地方/Alsace
 Riesling, Pinot Gris, Gewürztraminer
● コルス島(コルシカ島)/Corce
 Red &Rose Blends
● シャンパーニュ地方/Champagne
 Sparkling Wine
🍇 シュッド・ウェスト地方/Sud Ouest 南西地方
 Malbec, 重厚ワイン・甘口白ワイン
● ジュラ地方/Jura
 Chardonnay, Savagnin, Vin jaune,
🍇 ブルゴーニュ地方/Bourgogne
 Pinot Noir, Chardonnay
● ボジョレー/Beaujolais
 Gamay
● プロヴァンス地方/Provence
 Rose Blends, ロゼワインの産地
🍇 ボルドー地方/Bordeaux
 Cabernet Sauvignon & Merlot Blends
ラングドック・ルーション地方/
 Languedoc & Loussillon 地中海沿岸←今回はこれ
 Grenache & Carignan Blends, カジュアルなお手頃ワイン

🍇 ローヌ地方/Rhône
 Grenache & Syrah Blends
🍇 ロワール地方/Loire
 Sauvignon Blanc, Muscadet, Chenin Blan
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去年から今まで学んだ仏ワインの5つの地方。今回6つ目は南仏、スペインとの国境に近いラングドック・ルーション地方のワイン…コルビエールAOC。この地方のワインは葡萄グルナッシュとカリニャンのブレンドが多いとのこと。

近所のスーパーに手頃なワインがあったので買ってきた。値段はさていくらだったかな…米国の本土では17ドルや18ドルとあるのでハワイではたぶん20ドルちょっと超えたぐらいか。

いかにもラングドック・ルーション地方ワインらしく、葡萄の種類はカリニャン60%、グルナッシュ・ノワール30%、シラー10%のブレンド。



さてお味は?

ボトルを開けてすぐ…ん?飲みやすい?フルーティかな。グラスに入れて時間をかけてちびちび飲む。うん…これは前に飲んだワインよりずっと美味しいと思う。味がまろやか。マイルド。丸い。フルーティ。…なんか…開けて15分もするともうそろそろおいしいと思う。前に「Clos La Coutale, Cahors Malbec 2020」を飲んだ時は「深みが足りない」とか言ってましたが、これは始めから結構おいしい。まろやか。なんか単純においしい。いかにもワインっぽい味。一口目から口の奥に入って素直に納得する味。いいと思う。


今回のメニューは南仏のトゥールーズ風カスレ。以前飲んだカオールのマルベックのワインに合わせて今度カスレを作ろうと書いたのだが、トゥールーズ風カスレならトゥールーズがこのラングドック・ルーション地方に近いのでいいだろうと思った(車で2時間ほど)。この料理にはワインを使わないのでこのワインは全部飲むことになるぞ。ボトルを見るとアルコール分14.5%!ぉおっかなり強いワインだった。


Cassoulet de Toulouse
初めて作った。面白かったので別に文を書く


そしてカスレを食べながら飲む。いや~おいしいわ。うん。いかにもワインらしい味(変な感想)。甘味も酸味も重みも丁度いい。これ20ドルくらいなら結構いいワインなのでは…。旦那Aも「いいね」と言う。なによりも旦那A作カスレがもう信じられないほど美味しくて美味しくて…もうそれだけで幸せだ。ワインも美味しいし、カスレが美味しいし。なにも言うことは無い。いや大いに語りたい。

調べたらこのDomaine de Fontsainte, Corbiere Rougeの2021年は当たり年らしい。VIVINO.COMでは5点満点で4.0点だそうだ。いいですね~。カジュアルな日常のワインではいいワイン。

アルコール分が強い割にはそれほど強くも重くも感じない飲みやすいワインだと思った。最初の味がチェリーだと(下記)書いてあるのは納得。フルーティ。しかしココアとかリコリスはさて…どうだ?後味は残るか。いい感じでおいしい。しかしアルコール分が強いので少量でも結構酔っぱらうのは困る。大変困る。



ところでうちの近所のスーパーにはお手頃値段で結構面白いワインが置いてある。おそらくお店のバイヤーさんが詳しい人なのだろうと思う。品揃えを見ると考えてワインを仕入れているのだろうと思った。ハワイ地元のスーパーだけれど嬉しいね。

今の私には(あまり品揃えの多くない)スーパーで手頃な価格の面白いワインが選べるのは嬉しい(わかりやすくていい)。いつかもっとわかるようになったら「たむら/Tamura's Fine Wine & Liquors」さんというお店にも行ってみようと思う(今はきっと種類が多過ぎて迷う)。そのうちね。



それではワインの情報

Domaine de Fontsainte, Corbiere Rouge 2021

 生産者

ドメーヌ・ド・フォンサント社/Domaine de Fontsainte

ラングドック・ルーション地方にあるドメーヌ・ラブカリエ/Laboucarié 家は、表情豊かで高品質なワインを生産することで知られている。家族経営。持続可能なブドウ栽培と伝統的なワイン醸造技術で知られる。現オーナーのブルーノ・ラブカリエ氏は、カリニャンを2割、グルナッシュを1割、シラーを少々ブレンドし、ブラックチェリーとスパイスを思わせる力強い田舎風の赤ワインを造っている。

ラブカリエ/Laboucarié 家は17世紀からこの地でワイン造りに関わっている。ブルーノの父親イヴ・ラブカリエ氏は1971年に南仏コルビエールのアペラシオンにドメーヌ・ド・フォンサントを設立。彼はグルナッシュ・グリ種のブドウを直接圧搾することから名付けられた「グリ・ド・グリ」と名付けたロゼを成功させ、また赤ワイン造りでもこの地域で最初の革新的な全房発酵を推進した。

イヴの息子・現オーナーのブルーノは、セラーを再整備し、ブドウの木を植え替え、新しいキュヴェを追加。公正な価格設定によりいいワインを手頃なワインを製造している。彼は「偉大なワインはブドウ畑で造られる」と信じ良質の葡萄の生産に力を注ぐ。

1950年に植えられたカリニャンがグルナッシュとシラーと共にブレンドの大半を占め、それらは完全に除梗されている(果梗から出る未熟なタンニンや雑味を防ぐため)。葡萄は手摘みで収穫し、フレンチオークで6ヶ月間熟成させる。このドメーヌの赤ワインはコルビエールの太陽の光を浴び、地中海の風景を反映した、より濃く熟した味わいに仕上がっている。

コルビエールのアペラシオンにあるドメーヌ・ド・フォンサントの最初のブドウ畑は、ローマ人によって植えられた。元々のドメーヌは温泉を囲むように建てられ、後にその温泉は12世紀の地元の聖人・聖シメオンにちなんで「Fontsainte=the saint’s fount /聖人の泉」と名づけられた。

フォンサントのブドウ畑は、「黄金の三日月 」として知られる地域のブテナック村落を取り囲んでいる。この一帯の土地は、コルビエールのアペラシオンの中でも最も日当たりが良く、南南東に面しており、500ヘクタールの広大な森によって冷たい北東の風から守られている。地中海からの涼しい海風も、この太陽の恵みを受けたテロワールのバランスを保つのに役立っている。

Google Earthで会社の住所を見てみたら、この会社は本当に田舎の小さな町(村)の葡萄畑のすぐ横の建物だった。ここのワインもクラフト・ワインというか地ワインみたいな感じなのかも。米国ではKermit Lynch Wine Merchant社というワインの輸入会社が長い間契約していて社の成長を見守っていたらしく、もしかしたらパトロンのような形でこのワイナリーをサポートしていたのかもと思った。想像だけれど。


 産地

フランス / Languedoc-Roussillon(ラングドック・ルーション地方) / Corbières
モンペリエとスペイン国境の中間に位置するコルビエールのアペラシオン。

(様々な過去を経て)近年のラングドックは、手頃な価格で日常的な楽しみを提供する数え切れないほどの素晴らしい価値を持つワインの産地であり、フランスの他の地域の最高級ワインに匹敵するような高級ワインの数も増えている。

ここ20年ほどは、テロワールを重視した上質なワインへとシフトしている。意欲的な生産者たちは、丘陵地帯の水はけのよい痩せた土壌のブドウ畑を探し求め、灌漑や化学合成肥料・農薬の使用を控え、伝統的な生産方法と技術の進歩のバランスを取りながら、エレガンスとバランス、そして明確な土地感覚を備えたワインを造ろうとしてきた。今日、ラングドックで造られるワインの全体的な品質と種類は、かつてないほど高くなっている。

地中海沿岸に沿う三日月のような形をしたこの地域は、標高、日照量、海岸線からの相対的な距離、内陸の冷涼な丘陵地帯によって、多様な土壌タイプ(シリカ、粘土、石灰岩)と個々の土地特有の気候を誇り多種多様である。温暖な地中海性気候は赤ワインの生産に適しているが、世界トップクラスの白ワインやロゼワインもあり、何世紀にもわたって愛好家に愛されてきた見事なデザートワインも生産されている。

1985年に設立されたコルビエールAOCは、ラングドック地方最大のAOCであり、移り変わる南フランスを象徴している。赤ワインはAOCの生産量の88%を占め、南仏の太陽を好むブドウが様々。カリニャンのブライヤー、グルナッシュのベリー、シラーのチェリー、ムールヴェードルのプラム等々が幅広いスタイルを可能にする。コルビエールのロゼは、生産量の9%に過ぎないが、本格的なワインとしても知られる。

▶ このラングドック・ルーション地方のワインとは、以前は安いワインの産地として知られていたが、ここ20年ほどはいいワインが造られるようになったようです。今でもカジュアルで手頃な値段のワインが多いらしい。


 葡萄

🍇カリニャン/Carignan

スペイン北東部のアラゴン州サラゴサ県カリニェナが原産地。スペインやフランスの通称「南仏」と呼ばれる、ラングドック=ルシヨン、プロヴァンス、ローヌ地方南部等で多く栽培されている。ワインはなめし革の香り、スパイシーな香り、鉄やインクの香りといわれるフレーバーを持っているが、香りはそれほど強くはない。酸味や渋みが強い、いわゆる刺激性の強い風味のワインになる。シラー種など、酸味の少ない品種にブレンドされることが多い。

🍇グルナッシュ・ノア/Grenache Noir
スペインのアラゴン州が原産地。フランスのラングドック=ルシヨン地方に伝わり、そこから世界に広まったと言われている。現在世界で最も多く栽培されているワイン用ぶどう品種。アルコール度数は高いが、口当たりは比較的ソフトで、酸味は強いが渋みは穏やかである。スパイスの香りや、きのこなどに似たやや泥臭い香り。

🍇シラー/Syrah
フランスのコート・デュ・ローヌ地方が原産地。南フランスの焼け付くような強い日差しを浴びて作られるワインは、チョコレートのような、あるいはゴムが少し焦げたような甘く香ばしい香りを持つ。色は濃赤色で、アルコール度数の高い、男性的な力強さとこくのあるワインになる。


 このワインの特徴は…

美しい紫色を帯びた、持続性のある非常に輝きのあるルビー色。 すぐに香りが広がり、最初はチェリーなどの新鮮な赤い果実やブルーベリーなどの黒い果実のニュアンス。次にカカオパウダーと甘草(リコリス)のデリケートなタッチの含みを伴う豊かさが広がる。 まろやかで凝縮した強さとバランスの取れた骨格が口の中に広がり、タンニンは繊細で酸味は甘美。すべてが果実味を際立たせ、長い余韻が続く。


 組み合わせ

キノコのタルト、赤い果実とボラのグリル、焼き鳥、赤身肉の煮込みに最適。


おいしいと思う。3日かけて飲んだ。3日目もおいしい。一口目のチェリー味はすぐわかる。その後のカカオはどうかな~?チョコレートっぽいの?リコリスもどうかな?全体にまろやかでおいしいワイン。ただアルコール分が強いのですぐ酔っぱらう。おいしいからと少しずつ飲んでいると酔ってくるのであまり量が飲めないのは残念。
Vivino.comスコアが 4.0 点の赤ワイン。今まで飲んだ赤で一番高いスコア。以前飲んだワインは 3.8 だったと思うがなるほどこれだけ違うのかと思う。と言うことは…4.3スコアのワインなんてどれだけ美味しいのだろうと思う。いつか試してみたいものだ。

それにしても南仏のワインのブレンドは北のワインと違ってそれぞれの葡萄の特徴の組み合わせで味や香りが出来るので把握するのが難しい。深いですね。


ワインメモ
🍷Domaine de Fontsainte, Corbiere Rouge 2021
Vivino.com Score: 4.0
Winery:Domaine de Fontsainte
Grapes:Carignan, Grenache, Syrah
Region:France / Languedoc-Roussillon / Corbières
Wine style:Languedoc-Roussillon Red
Alcohol content:14.5%
Wine description:
Brilliant ruby colour with beautiful violet tints.Immediate and generous with, at first, notes of fresh red fruits, such as cherries and black fruits, such as blueberries. Next, the richness develops with notes of cacao powder and a delicate touch of liquorice balanced structure in the mouth, the tannins are delicate and the acidity luscious. Everything showcases the fruit, which follows up with a long finish.


2024年12月15日日曜日

今年も終わりだ・なんとかなりそう



とうとうやるべきことが終わった。だからさっき久しぶりに音楽のことを書いた。


生活をしていくうえで掃除をしなければならない場所(件のバスルームの工事のせいで埃だらけで健康被害があるから掃除をしなければならない場所)の掃除も終わった。家中の壁と天井に隅から隅まで掃除機をかけた。これで人間が動くたびに埃が舞うこともないだろう。あと一部屋残っているけれど、これはここ1週間内にのんびりやればいい。

クリスマス・ツリーも出した。先週の半ばにフェイク・ツリーを組み立てた。これもやるべきことで黙々と作業としてやった。先週から毎日猫がツリーの下で寝ている。

11月末に注文したフェイクのリースも郵便で届いたので外に飾った。思ったより小さかったがとりあえずクリスマス前に届いてよかった。


クリスマスカード書きの苦行も先週末に終了。なんと今年は12月12日にカードを発送できてしまったぞ。どういうことだ。毎年いつもクリスマスの25日までに相手に届くべきカードを、12月の15日16日になってももたもたとどうしようどうしようと焦って書いていたのに…そして結果的に英国の友人に翌年の2月にカードが届いたりしていたのに(英国はクリスマス・カードのタイミングを逃すと、なぜか2か月後にカードが相手に届いたりする。日本にも1月を過ぎてクリスマスカードが届いたこともあった)。今年は12日に出せたのでどうかな。クリスマスまでに届くといいな。

そしてコロナ禍から今まで都合により(なまけごころにより)、毎年オンラインで注文し相手に送りつけていた遠方へのプレゼントも、今年は各お店でハワイらしいお土産を自ら各種購入し、米国の郵便の規定ボックスに自ら詰めてカードを添えて送ってしまった。何と丁寧な。それを発送したのが13日。すごいぞ。

年末にいらっしゃるインロー様へのギフトも購入しあとはラッピングをするのみ。

なんか、終わったかな。クリスマス関連でやるべきことは終わったか。



12月の始めには車の免許更新に出かけた。書類を書いて視力を測るだけなのだが、目が見えにくくなっていた。びっくりした。来年は眼科で見てもらわなければならない。

それから6日には車の車検も完了。こういうやるべきものもやってしまえばほっとする。


そういえば11月13日にDr. Brandt Skincareのプライマーを注文したのだが、11月18日になんとハワイの郵便局が間違って別のアドレスに配達してしまい商品が行方不明になった。まずは郵便局に問い合わせて探してもらうが、結局モノは見つからないと言う。それでDr. Brandtにまた連絡をして返金か、代わりを送ってくれと連絡(もちろん郵便局のミスの証拠のやりとりのPDF添えで)…などなど大変めんどくさい手違いと作業があった。最終的に再発送してもらった商品は12月9日に無事届いた。しかしDr. Brandt Skincareのカスタマー・サービスはとてもよかった。まぁただめんどくさかっただけなのですけどね。こういう忙しい時期の手違いにはますます不安が積み重なっていけない。



そして件の未完のバスルームの件。実はまだ使っていない笑笑笑。注文しているミラーとドアが取り付けられて完全に完成してからあらためてじっくり使おうとまだ我慢をしている。楽しみは先延ばしにしたほうが喜びも大きいだろう。いや、いったん使い始めれば水回りは汚れるものだし掃除もしなければならないから、なんだか綺麗なバスルームを使うのももったいないような気もするし…などと言って未だ小さい客用のバスルームを使っている妙な夫婦。時々新しいバスルームに出かけて行って「綺麗だね~、タイルがゴージャスな Turkish Bath みたいだね」などと眺めて喜んでいる。まだ見るだけ。


そして先週の木曜日には、新バスルームのシンク上のミラーが届いて取り付けられた。部屋が広く見える。完成までまた一歩進んだ。ますますバスルームらしくなってきた。


しかしひとつ心配事があった。新バスルームのシャワールームにはまだガラスのドアが付いていない。まだ工事中だった11月の終わり頃…ガラスドアの会社が採寸に来て注文した。しかしその後代金を支払った後にその会社からずっと連絡が入らなかった。先週の金曜日の13日に旦那Aがテキストで問い合わせても返事がないと言う。もう代金も支払っているのに、連絡がないとはどういうことだ…と、先週の週末に少し気持ちが暗くなった。

シャワールームのドアは、この様子じゃ来年かな。やっぱハワイ時間?しかしインロー様が年末にやってくるから、まだ完成していないバスルームを使うことになるのかな…などと気持ちが沈んだ。

ところがなんと今日、日曜日なのにガラスドアの会社からテキストが送られてきた。ドアが金曜日に届いたので来週設置に来るという。ぉおおお~やった。あと数日でドアがやってくることになったぞ。これでバスルームが今年中に完成する。すっきり気が晴れた。ほっとする。


やるべきことは終わった。11月末からやるべきことを全部ブルドーザーのように全部なぎ倒してやりつくした。心配事もなくなった。年末までに時間制限有りの義務でやらなきゃいけないことはもうない。なんか無事に今年が終わりそうだ。よかったよかった。

あ、まだあった。家中の窓の掃除をしなければ。


2024年12月1日日曜日

バスルーム改装7:毎日掃除中 未だ普通の生活には戻れず…



先週の月曜日に終わったバスルームの改装工事。美しい夢のバスルームが仕上がって私はとても嬉しい。そして今はなによりもあの日々騒々しく、家中に粉の舞い散る工事が終わったことでほっとしている。先週の水曜日にマネージャーとの最終の話し合いが終わり、後はシャワールームのガラスのドアとシンク上の鏡を待つのみ。とにかく終わった。


しかしまだ日常は戻っていない。毎日(自分のペースではあるが)掃除掃除掃除の日々である。家中のありとあらゆる棚、テーブル、窓枠などの平らな表面には粉粉粉…。部屋の解体作業で出た粉塵、工事でカットしたタイルや板から出た粉塵、プラスターの粉等が今家中に降り積もっている。(数十年前に建てられた家にありがちな)凸凹のテクスチャ―の壁の表面にも、おそらくその凹凸のひとつひとつに粉が乗っているはずだ。それらの粉は人間が動くたびに、歩き回るたびにふわふわと空気中に舞い踊る。そして既に掃除したテーブルの上などにまた静かに降り積もる。人間と猫はその粉を(微量だが)日々吸い込んでいるはずだ。

徹底的に掃除をせねばならぬ。心地よい日々に戻るためにまず掃除を徹底的にやらなければならない。掃除をしつくして降り積もった粉塵の量を減らし、バスルームとクロゼットと寝室の掃除をして、部屋が綺麗になってから移動していたモノを元の場所に戻す。ここのところその作業を毎日やっている。


昨日はベッドルームの掃除。ベッドルームはバスルームの横にあり、工事中には物置として使われていたので粉の量も多いはずだ。まず手始めにモノを出す。そして床全体に掃除機をかける。それから掃除機の床用ブラシの綺麗なものに取り換えて(使っていない床用ブラシがあったのよ)それで壁全体に掃除機をかける。カーテンを外し、戸外で振って粉を落とし更に掃除機をかける。カーテン・レールの上にも粉がかかっているから塗れ雑巾で拭く。そしてカーテンをかけなおす。布製ブラインドの上の出っ張りにも、ブラインドの布にも掃除機をかける。

天井のランプ・シェードに掃除機をかけ、その後旦那Aが水拭きをした。それから掃除機の柄を延ばして天井の全面にも掃除機をかけた。ベッドを守るために被せていた(粉をかぶった)古いシーツを静かに折りたたんで戸外に持っていき、狂ったように振り回して粉を落とす。それから洗濯。部屋の隅に置いていた全ての箱、それから壁から外し床に置いて壁に立てかけていた額縁にも掃除機をかけ拭き掃除。ありとあらゆる(粉のかかっているであろう)表面を掃除掃除掃除掃除掃除している。作業は延々と続いている。


やったほうがいいのかやらなくてもいいのか、わからない。しかしテレビを見ようとリビングにいってテーブルの上を見ると、今日もまた白い粉がうっすらと降り積もっていてああぁと思う。だから掃除をする。

おそらく家中の壁の凸凹から粉が舞っているのだろう。そして毎日そのような粉を吸い込んでいるからなのだろう、ここ1週間(工事が終わったのにもかかわらず)毎日のどが痛い。やっぱり徹底的に掃除をしなければならない。

新しくなったバスルームはまだ一度も使っていない。


そのような状態だから、今年の「感謝祭」は「簡単でいいよね」と、Whole Foodsでロティサリーチキンを買い、スナップエンドウを茹で、マッシュポテトを作り、アジア風キャロットラペでOKということにした。手のひらサイズの La Marcaのプロセッコをまた飲んだ。なんちゃってである。それでよしよし。


実は今年はクリスマスもあやしい。和風のお正月はやらないと決まっている。クリスマスはそれなりに何か作るかもしれぬが、和風のお正月は今年はやらない。なぜなら今年はクリスマスの直後に本土からインローのおひとり様がやって来るからだ。よく知った仲で、インロー様がエキゾチックな味を好まないのはわかっている。だから今年の年末はイタリアンやフレンチなどを日々作ってインロー様が美味しいと思ってくれるものを食べよう思っているからだ。外食もしようと思う。

年越しそばもお節もお屠蘇も煮物も今年はつくらない!だから今年は年末に蒲鉾や黒豆やお餅を日本のスーパーに買いに行かなくてもよい。それはのんびりできていい。実はちょっとうれしい。

だって(ほぼ1年前の)今年のお正月に私は(去年の年末からストレスが多かったせいだろう)熱を出して風邪をひいたもんね(笑)。今年はインロー様がいらしてくれてフレンチやイタリアン、ドイツやスペイン料理を普段通りに作りさえすればいいのならずいぶん楽よ。今年は皆で欧州料理でワインを開けて年末年始を過ごす。それもまたよし。ちょっと肩の荷がおりてほっとしてる(なにごとも習慣と義務になると辛くなるから、時に変化はいいものだ)


毎年のことだが、年末はいろいろと忙しい。またまた車検が12月に入った。先週は私の車の免許更新に行ってきた。そしてこれから毎年恒例、クリスマスのデコレーション、怒涛のプレゼント、カード送りの苦行が始まる。

それと並行しながら家中の大掃除をする。大変忙しい。時々音楽のメモだけでも出来ればいいなと思う。


2024年11月26日火曜日

バスルーム改装6:ほぼ完成!夢のバスルーム



10月29日火曜日に始まったバスルームの改装が、昨日11月25日月曜日に完了。なんと完璧に4週間かかってバスルームが完成した。

あとは注文しているシャワールームのガラスのドアとシンクの上のミラーが届くのを待つだけ。ガラスのドアもミラーもこれから3週間ほどかかるらしい。ともかく昨日で職人さんが全ての仕事を終えて作業は終了。


今年の始め…いや古いバスルームの水漏れを発見した去年の9月だったか10月だったか…から、ず~っとす~っと考え悩み心配し続けていたバスルームがとうとう出来上がった。感無量。

これは私の夢のバスルーム。タイルもシンクもバスタブもカウンター・トップのストーンもシャワーヘッドもハンドルもその他のパーツも…何から何まで全部自分で選んだ。タイルはローカルのタイル屋さんで見つけたスペイン製のタイルを注文。シャワールームの3種類のタイルの組み合わせがうまくいくかどうか心配だったけれど、白・白・白・白+鈍い金…のテーマで集めた素材は全て綺麗に収まった。

なにも文句はない。なにも不満はない。本当にワンダフルで美しい夢のバスルーム。なんだかまだ実感がないような…あまりにも嬉しくてまるで夢みたいだ。


工事が始まるまで取り越し苦労で日々心配に心配を重ね、工事が始まってからも「これは本当に大丈夫なのだろうか」とまた悩み…。しかし背に腹は代えられない。毎日どんどん現場に出向いて、職人さん達と話し話し話し話し話を続けて彼らと友達のようになり…様々なお願いをしてお願いをしてお願いをしつくしてやっと完成。あぁHさんPさん本当にありがとうありがとうありがとう…。お二人の Generosity と Kindness、理に適ったプロのアドバイスの数々を私は決して忘れない。お二人ともプロ中のプロの職人さん。かっこよかった。心から感謝してます。本当に出会えてよかった。

昨日、全ての仕事が終わってしまうことを夕方ごろに聞いて、それまで私はあともう1日…今日まで作業があるのだろうと思っていたものだから、なんだか急にさよならの日になってしまったみたいな気がして、ぽっかりと心に空洞ができたように寂しくなった。ああこれで終わっちゃったのか…。お二人には感謝をしてもしつくせない。最後に何度も感謝を直接伝えて皆でハグをして別れた。

これからもお二人のご多幸とご成功をお祈りします。


日々は飛ぶように過ぎてあっという間に1カ月が終わってしまった。新しい夢のバスルームは本当に綺麗で心から心から嬉しいのだけれど、まだ昨日から1日しか経っていなくて実感が湧いてない。今日HさんPさんがいないのもなんだか寂しい。

猫は朝いつものように1階のリビングまで降りてきて棚に閉じこもったはいいが、今日は誰も来ないので午後には棚から出てきてリビングの陽だまりでだらだらしていた。


これから家中に降り積もった塵と埃を掃除するのにあと1カ月くらいかかるだろう。今はバスルームとベッドルームの周りから物を取り払って全ての棚を空にしているので、これから少しづつモノの整理をしながら元の状態に戻していこうと思う。

バスルームはまだガラスのドアもミラーもないので、使い始めるのはもう少ししてからでいいかな。お風呂ぐらいは入ってもいいかな。今日はまだ1日に数回新しいバスルームに行って眺めて、水を出したり止めたりして新しさを楽しんでます。まだ自分のバスルームじゃないみたい。

ともかく完成してよかった。このプロジェクトに関わった全ての方々に感謝します。スムースに作業が進むように毎日やってきて進行をチェックしてくださったコントラクター会社のお洒落なマネージャー Rさん、美しい3Dのイメージを描いてくださって沢山のパーツの購入をサポートしてくださったデザイナー R2さん、パーツや部品についてそれぞれアドバイスをしてくださったお店の方々、そして誰よりも…このバスルームを現実のものにしてくださった Hさん Pさんに心から感謝。本当にありがとうございました。LOVE LOVE LOVE


白に桃・黄・青のトーンのタイルで