能登半島地震 ─ 寄付・支援情報

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2023年11月29日水曜日

George G Spot Jackson & Ed Ramsey - Won't Give Up (Eric Kupper Remix) (2023)



これはアシッド・ジャズだ



George G Spot Jackson & Ed Ramsey - Won't Give Up 
(Eric Kupper Remix) (2023)
Won't Give Up – EP
George G Spot Jackson & Ed Ramsey
Released: August 4, 2023
℗ 2023 Category 1 Music



これは米国のダンスチャートだったかな。それとも英国のチャートかな。どこかで見つけてメモしていた。ミュージシャンは米国の人。しかし曲の響きは2000年ごろの英国アシッドジャズにそっくりだ。いい気持ち。メモしておきます。


★George G-Spot Jackson
米国シカゴのDJ。シカゴのクラブDarrin's Cocktail Loungeで毎週プレイ。ハワイからフロリダまで米国各地のクラブでプレイし、ラジオのミクサーやDJ、様々なアーティストともコラボ等々活躍中。

★Ed Ramsey
米国メリーランド州ボルチモア出身のsongwriterとvocalist。コンテンポラリーR&B…ヒップホップにジャズ、ファンクをR&Bに組み合わせたスタイルで知られる。2021 年にアルバムPOJI Recordsより『Who Is Ed Ramsey?』をリリース。その他にもシングルを多数リリース。YouTubeで聴ける。

★Eric Kupper
リミックスはこのお方。米国の仏系keyboardist, arranger, songwriter, remix artist, DJ, and record producer。1980年代からキーボードやギター、作曲で多くのアーティストと活動。1986年からリミックスやプロデュースをした曲の数は2000曲以上。多くの大物アーティストを手がけ、特にDef Mix Productionsの仕事で知られる。1980年代から初期のHouse musicに関わりそのジャンルの基礎を築いたメンバーの一人。


NHK 土曜ドラマ『ガラパゴス』全4話・感想



TV Japanにて。

このドラマは元々2023年2月6日と2月13日にNHK BSプレミアムおよびNHK BS4Kで放送されたもの。11月4日から11月25日まで1回45分×4話に再編集したものがNHK総合「土曜ドラマ」枠にて放送されたものを視聴。




★ネタバレ注意

㊟ 最初に印象だけで書いていた内容が間違っていたので修正しました。



問題提起のドラマ。

● 世界標準から孤立化(ガラパゴス化)する日本産業
→アジアの台頭に日本は取り残された 
→海外での競争力の低下
→企業は国内の市場に向けて独自の製品を開発
→ガラパゴス化
→企業は国の補助金で延命
→企業のコスト削減
→人件費削減
非正規労働者
→人材派遣会社と企業の癒着

ドラマは
● 非正規雇用問題
 劣悪な労働環境 低賃金 長時間労働(ドラマ内)
 与えられた劣悪な住環境 人を物として扱う過酷な現場
その上で…
企業が問題を隠蔽
 不正を告発しようとした者を殺害
→明らかにされた殺人事件も企業から警視庁への圧力で揉み消される
→企業と人材派遣会社はお咎めなし


最初は真剣に見ていなかった。しかし次第に第2話、第3話と引き込まれていった。

このドラマは苦しい。やるせない。本当に苦しくなる。

今の日本のとある場所、ある職場、ある会社…日本のどこかでこのような話が現実にもあるんじゃないかと恐ろしくなる。政治家の方々、企業のトップの方々、それから人材派遣業界…なんとか変わって欲しいと思った。なんとかして欲しい。日本を良くしてほしい。切実に願います。

まずドラマの出来がどうかというよりも、そのことばかりが最後まで頭の中を回っていた。


刑事・田川信一(織田裕二)が、自殺として処理された過去の事件を掘り起こし捜査するうちに、社会の闇を暴き出すストーリー。その闇が酷い酷い。そして最後に全てが握り潰される。不条理に憤りが止まらない。苦しいドラマ。しかしそれがドラマの意図なのだろう。

ひとつだけわかりづらかったのは警部補・鳥居のストーリー内の位置。おそらく4話だけのドラマなので尺が足りなかったのではないかと思った。最後の企業の揉み消しも、もう1話分あってもいい内容。急ぎ足で終わって惜しいと思った。


原作は相場英雄氏による2016年の小説『ガラパゴス』。見ていて苦しかったけれど、これは問題提起のドラマ。その意図に効果的な演出、ストーリー、脚本、そして俳優さん達の熱演。最初から最後まで重苦しい空気の流れるドラマだった。

悪徳企業に消された仲野定文(満島真之介)が悲しい。真面目な「いい人」の青年が消される社会。…しかしこれはフィクションの世界だけの話なのか?現実にも起こりうる話ではないのか。


最後の田川信一の台詞、

普通に仕事して、普通に飯が食えて、普通に家族と過ごす。そんな当たり前が難しくなった世の中なんてどこか狂ってないか

狂ってます。そのとおり。何度も頷いた。

国民の誰もが夢を持てる国。真面目に働く人々が十分に報酬を受けられる国、皆幸せになれる国。それが当り前のはず。 これを見て視聴者が怒ること…それがもしかしたら社会を変えていく力になるかもしれない。


日本の非正規雇用問題が以前から問題になっていることは日本の外に住んでいてもニュースで聞こえてくる。 苦しんでいるのは(もちろん正社員も苦しんでいるのだろうが)派遣労働者。彼らの収入は安定していない。また契約制で働いているので契約が切れれば職を失う。ボーナスもない。福利厚生も少ない。安定して職を続けられないなら「手に職」をつけられず、働いても働いても経験を次に繋げることができない。そして時間だけが過ぎていく。

現代の奴隷制。人を物のように扱うシステム。そしてそのあまりの酷さから日本人が職を離れれば、今度は海外から人を招き入れてその職に就かせようとさえしている(ここでは踏み込まないけれど)。

そのような状況が取り上げられ小説になり、そしてドラマ化された。問題提起。いいことだと思います。


政治家と企業が変わらなければ、この状況は変わらない。

もっともっと社会が…特に権力を持つ者、政治家、官僚、各組織のリーダー、企業のトップ、そのような社会の上にいる人々がこの問題に真剣に取り組まなくては、世の中は変わらない。

私は普段は海外から日本の問題を一方的には批判はしないようにしているのだけれど今日は正直に書いておこう。ニュースを長年追っていくと、政府の決定、政治家と繋がった企業、そして人材派遣会社の中抜き…などなど社会の上の層がどうも悪いことをしているのではないか…と思わずにはいられないニュースが目に付く。時にニュースから聞こえてくる…大企業や組織のトップが労働者に「文句を言うな、もっと働け、怠けるのはお前の選択だ、負けたのはお前の責任だ」などそのようなことを言っているのを見ると、とにかく頭にきて頭にきて頭にきてこのやろうお前らが搾取するせいじゃねーかと怒りが爆発する。


話が飛躍するが、それ以外にも気になることはある。

例えば政治家は…今は岸田総理が増税ばかりしているようだけれど、せめて増税をするのならその理由を聞かせてはもらえないかと思う。様々な新しい決定もなぜ決定されたのかの理由が知りたい。

わかっている。余計なお世話だと言われるだろう。私は日本の外にいて文句を言う資格がないことはわかっているけれど、ただ外から見ていて思わずにはいられないのだ。日本ではせめて市民が政治家に対して例えば「なぜ外国にお金をばらまくのか?」の理由は聞けないのだろうか…と増税のニュースを聞くたびに思う。物価の上昇とともに生活が苦しくなっているのは明らかなのになぜ増税をするのか?なぜ海外にお金を出すのか?政府は説明はしないのだろうか?…民主主義なら国民が納得してこその政治だろうに。

一方では物価高や(上記の)非正規雇用の問題などで人々の生活が楽にならない状況のニュースを見ていながら、また一方では増税のニュースを聞くといったい日本はどうなっているのだろうと思う。


なぜこのようなことが海外にいながら目にとまるのか。おそらくそれは、日本にいなければ雑音が少ないからだろうと思う。日本のTVのCMも広告も、物を売りつけるためだけの最新トレンドの情報も、数えきれないほどの雑誌媒体とその広告も、アイドル云々などなど各種芸能ニュースも…、Yahooのニュース等で自ら掘り起こす以外はほぼ見ることがない。雑音が少ないのだ。だからもっと気になる政治の決定や労働者の労働環境、時給、人材を海外から集めるやりかたや、ブラック企業の話…などなどの情報がよく目に入ってきて心に残るのだろうと思う。

その上でこのドラマを見ると心に突き刺さる。他人事だとは思えない。

私の好きな親戚の皆、友人達、彼らの子供達、孫たちは大丈夫かと心配になる。未だペットショップで売られている犬や猫のことも気になる。温泉の女湯には男が入ってくるのだろうか?日本の心配なことは沢山ある。


政治家の方々、企業のトップの方々、国の力とは、大企業が数字の上で成功して国のGDPが上がればそれでいいということではないと思います。豊かな国とは、全ての国民が、普通に仕事して、普通に飯が食えて、普通に家族と過ごして、子供たちが夢を見れる国、未来はもっと良くなると信じられる国、国民に時間と生活の余裕があって、その余裕をレクリエーションや学びや芸術などに自由に使えて、一人一人の心が豊かになれる国だと思う。このドラマを見てそんなことをあらためて考えさせられた。



2023年11月28日火曜日

英ドラマ Netflix 『ザ・クラウン/The Crown』(2023) シーズン6, Volume 1 :制作チームの配慮と思慮深さに感嘆





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『The Crown』(2016-2023) TV Series – Season 6 Volume 1. 
/英/Netflix/カラー/約58分
Creators: Peter Morgan
Season 6 Volume 1 (Episode 51, 52, 53, 54)
US Release Date: November 16, 2023
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このドラマはリリース初年の2016年から見始めた。毎年楽しみに鑑賞を続けてきた。シーズン1、シーズン2と見ながらもつい感想を書きそびれたので(いつものことだが思い入れのありすぎる作品は感想が難しい)、「それなら全部が終わってから書けばいいか」と個々のシーズンの感想を書くのは諦めた。全シーズンをコンプリートしてからにしようと思っていた。


さて今シーズン6は、エリザベスII世と英国の王家を描いたこの大河ドラマシリーズの最終章。いよいよ私がロンドンに住んでいた頃の話となった。当時の空気はよく覚えているのでドラマへの興味はますます募る。先日サンクスギビングの夜にシーズン6がリリースされたことを知り夫婦で鑑賞開始。そのまま週末に現在リリースされているVolume 1 (第51, 52, 53, 54話) を見終わった。

感無量。これは何か書いておきたいと思った。当時メディアで見ていた王室の話が、そのまま再現ドラマになっている。もちろん脚本家Peter Morgan氏による創作も多いのだろうけれど、それにしてもなんと上手いドラマの作り方だろうかと驚いた。


シーズン6のVolume 1とは、先にリリースされたシーズン6の前半の4話。ダイアナ元妃の事故の前の2か月とその後を描いたもの。来月12月には第5話から最終話までがリリースされる予定になっている。

感想を書く前にまず私のスタンスを書いておこう。私はダイアナ元妃のファンではない。それからダイアナ元妃に関するゴシップにもそれほど興味を持っていたわけでもない。現チャールズ国王をことさら咎める気持ちもない。重要なのは英国の王室の歴史と伝統と遺産。そしてそれを守り続けてきたエリザベス女王は尊敬している。


1997年に、ダイアナ元妃と当時恋人とされたドディ・アルファイド氏が共に亡くなった自動車事故は、時代を動かすほどの大事件だった。英国国民のみならず世界中が大きなショックを受けた。特に当時を知る者にとってあの事件は、皆それぞれに独自の記憶や思い入れがあるほどの大きな事件。だからこそドラマ化することは難しいはず。全ての視聴者を納得させるのはほぼ無理だろう。だからこの『The Crown』シリーズが、あの事件をどのように脚色しドラマ化するかには特に興味があった。いったいあの「事件」をどのように作れば人々からの批判や非難を最小限に抑えることができるのか?と心配した。

しかしドラマを見てその心配はなくなった。ストーリーテリングの巧みさに感嘆する。さすが英国。なんという知性。このドラマのプロダクションのチームとPeter Morgan氏に敬意を表したい。この事件のドラマ化では、今後これ以上のものはほぼ望めないだろうと私は思った。



★ネタバレ注意


これだけショッキングで大きな事件、またその事件が非常にセンシティブな内容であるにも関わらず、ドラマの制作チームが、感情に飲まれ過ぎることなく、センセーショナリズムに走ることもなく節度を保ち、登場人物達へ最大の敬意を持って作品化に望んだ様子が伺えた…まずそのことに驚いた。(フィクションが多いであろうアルファイド親子の描写には疑問が残らないでもないけれど)それでも父モハメド氏の…王室からの拒絶に嘆くシーンでは彼の苦悩を描き、また息子を失った父親の哀しみも十分に描いていると私は受け取った。

さすが英国人が脚本を書いて、英国人の制作チームが作ったドラマ。英国人の愛する英国王室の話を、王室に対する敬意と共に、(特に)英国の国民に向けて、出来る限り誰も非難せず、最大の思慮深さと配慮を持ってこの「事件」を丁寧に再構築したこのドラマの質に感嘆する。なかなかできることではない。



1997年当時、ダイアナ元妃は人気の絶頂。その状況は…彼女がただの人気者だという以上に、とにかく全メディアを巻き込んで毎日英国中を「お騒がせ」し続けるというもの。彼女は文字通り「時の人」。時を騒がせていた人。

ダイアナ元妃は、ティーンの頃からフェアリーテイルのプリンセスとしてメディアに登場。20歳で王室に嫁ぐ。綺麗でスタイルもいいからファッション・アイコンになるのも自然なこと。そのプリンセスはすぐに絵にかいたように若く美しい母親になる。それにもかかわらず数年後に彼女の結婚は破綻。夫に一方的に裏切られた被害者の妻…かと思えば御本人もちゃっかり恋人を作っていた噂。メディアに煽られて夫婦ともに世間をひっくり返すほどの大騒動。晴れて離婚が成立(未来の国王の離婚そのものが大変な事件)。その後、彼女は自らのスター・パワーを使ってエイズ問題や地雷除去問題など慈善活動への取り組みを本格化。彼女が動けば世の中が動くように思えた。そしてイスラム教徒の恋人(英国にとってはいわくつきの大富豪の息子)との夏のバカンス。保守派は眉をひそめたが、メディアは我も我もとスクープ記事を掲載。それを英国国民全員が日々うんざりしながらも飽きずに消費する。当時ダイアナ元妃の顔が英国のメディアに登場しない日はなかった。そんな時に事故は起こった。

世の中が止まった。

そのような「事件」をドラマ化するのがどれほど大変なことかは想像を絶する。このドラマ化の成功の理由は…全ては制作側の知性。描く対象に対する揺らぐことのない敬意だろう。



主な登場人物は、ダイアナ元妃、ドディ・アルファイド氏とその父・モハメド・アルファイド氏、そして当時のチャールズ皇太子、二人の王子達、エリザベス女王、エディンバラ公フィリップ王配を始めとする王家の人々。

Volume 1・最初の3話は、王室を出てなお人気爆発中のお騒がせダイアナ元妃とドディ・アルファイド氏との関係。ドディ氏の後ろには父親のモハメド氏。彼は英国上流階級への野心を持つ大富豪で、息子を野心達成の駒に使おうとしていた。そして起こった交通事故。二人は死去。その事故の様子はこのドラマでは一切描かれない。

第4話で描かれるのはその後の王家の人々の様子。事故がどのように王室を動かしたのか。…皇太子と離婚し王室にとっては「外」の存在となったダイアナ元妃の死を、女王と王家のシニアのメンバーは「外」の事件として扱おうとする…それは王室の規範であった。また当時王家はスコットランドで夏の休暇中。王室は沈黙した。 しかし彼らの冷たい姿勢に国民の怒りが爆発。新聞は「Show us you care, Ma’am/国民にお心を見せてください女王様」を見出しに打つ。人々もメディアも王家に抗議し始める。その様子を見て女王は(ドラマでは)「革命のようだ」と嘆く。

それに対し(王室の若い世代の)チャールズ皇太子が「王室の変化の必要性」を女王に迫る「もう今までのように王家をプライベートな存在にはできない」。チャールズ皇太子の台詞「ダイアナは人々が必要とするものを国民に与えていた。彼女は、どんなに美しく特権をもつ存在であっても痛みや哀しみは皆と同じだと証明した。人々はだからこそ彼女を愛した」「王室はもっと国民の気持ちに寄り添わなければならない」と皇太子は母親に説く。その後王家の人々はロンドンへ帰り、女王はTV放送で国民に向かい「ダイアナに個人として哀悼の意を捧げる」とスピーチする。王室が国民の要求に対して折れた瞬間だった。



第4話に出てくるダイアナ元妃とドディ氏の姿は多くの視聴者を困惑させるのではないかと思うが、脚本家の意図は、おそらく(二人に会う)人々の心の中の自問自答、それにより彼らが自らを癒し、答えを導き出す様子を具体化させたものだろうと私は受け取った。ドディ氏の父親も、チャールズ皇太子も、女王も、皆それぞれが思いを巡らす様子を描いたのだろう。巧みな脚本だと思う。

ダイアナ元妃は女王に「王室の規範を超えて国民に個人としての心を示す」ことを囁く。「誰もが覚えている限り、あなたは国民に英国人であることの意味を教えてくださった。たぶんあなたも(新しいことを)学ぶつもりだと示す時がきたのかもしれません」これは女王が自問した言葉だと読むこともできる。

チャールズ皇太子はダイアナ元妃に向かい「後悔している」と涙を流す。ダイアナ元妃は「(あなたの涙を)受け取って持っていくわ」と告げる。二人は和解する。

ドディ氏の父親モハメド・アルファイド氏は、息子に向かい「君はパーフェクトな息子だ」と告げる。息子ドディ氏は「もう西洋に憧れ過ぎるのはやめたほうがいい」と父親の野心を窘める。

そのように皆それぞれが(亡くなった者の助けにより)自ら答えに至る様子が描かれる。創作による脚色だが、脚本家が心を砕いて脚色をしていることが伺える。これほどセンシティブな内容で…もし語り口を間違えば(今まで5シーズンも継続して高いクオリティを保ってきた)この王家の大河ドラマを台無しにさえしかねない…大変難しいプロジェクトだったと思うが、この制作チームは見事に人々の心に迫るドラマを作り上げたと私は思う。



(前述のように)実際の事件のインパクトがあまりにも大きかったからだろう、このドラマに対する意見は様々なようだ。プロの批評家のスコアを集めたRotten TomatoesこのSeason 6, Volume 1の平均スコアはなんと55/100点。なんと厳しい。

興味があっていくつか読んでみたけれど、理由は様々
・ダイアナ元妃の再現ドラマになり過ぎている
・全てがメロドラマ風
・人の哀しみを題材にシーンを撮る不謹慎さ
・創作された台詞だけで難しい話を構築する趣味の悪さ
・王室メンバーを良く描きすぎ
・事実から棘を抜いて綺麗な話に脚色しすぎている
・幽霊の演出が安っぽく馬鹿馬鹿しい
・アルファイド氏の野心に必要以上に焦点が当てられている
・人種差別的である
など他にもあったか…

要はあの「事件」は皆それぞれ思い入れのある題材なので、それぞれが「これは違う」「これは悪趣味」「これは不謹慎だ」と文句を言っている様子。それだけ難しい題材だったということだろう。



現在の英国は…、去年エリザベス女王が崩御され皇太子はチャールズIII世として国王となられた。彼の側にはカミラ王妃。彼女も国民に受け入れられている。ウィリアム皇太子には子供達もいて未来へ王家が続いていくことも明らか。ヘンリー王子は少しお騒がせのようだが、今のところ英国王室の土台が揺らぐことはなさそうだ。

そんな今になって、またあの「大事件」を呼び覚ます危険性。それは誰もが心配したはずだ。しかしこの制作チームは不必要に寝た子を起こすことなく、思慮深い脚本で登場人物達への敬意、また現在の王室への配慮も忘れることなく、驚くほど巧みなキャスティング、心に迫るそれぞれの俳優達の演技、美しく効果的な演出で、あのセンシティブな「事件」のドラマ化を成功させた(たとえそれがセンチメンタルなメロドラマ風であったとしても)。あくまでも私の個人的な意見だけれど、あの事件のドラマ化としてこれ以上のものはほぼ不可能だろうと思うほどの成功だと思う。



当時の思い出を書いておこう。1997年の8月31日のその日、私はドイツのミュンヘンにいた。30日にロンドンを発ちミュンヘンに着いて1泊し翌朝テレビでそのニュースを知った。翌1日にドイツの南東Berchtesgadenに移動。それから2週間かけてドイツ南部を車で旅した。英国に帰ってきたのは14日。そんなわけで(上では知ったようなことを書いているが)あの時私はロンドンにはいなかった。

ニュースは毎夜テレビで追った。ドイツ各地を回った旅だったので泊ったホテルによってはドイツ語のニュースしかなく閉口した。当時はスマホもタブレットも無く情報はテレビか新聞。それでもかなりの情報は見ることはできたのだろうと思う。当時のメディアの記事を今でも覚えているのは、ドイツ国内を観光で回りながらも毎夜ニュースを見て、度々英字新聞を買って読んでいたからだろう。イギリスの人々の王室に対する不満も聞こえてきたし「Show us you care, Ma’am」のヘッドラインもどこかで見た。そして6日の葬儀はMittenwaldのホテルのテレビで見た。

14日にロンドンに帰ってきて、翌日15日には一人でケンジントン宮殿に様子を見に出かけた。野次馬だ。葬儀は9日前の9月6日だったにもかかわらず、宮殿のフェンスの中にはまだ枯れて集められた大量の花束が山になって積まれているのに驚いた。遠い昔の記憶だ。


2023年11月24日金曜日

オレ達のイベント:Thanksgiving



イベントの日。


ラベルに落書きが


家族は東海岸、コロナ前には招き招かれしていた友人も西海岸に移住。出不精の夫婦二人。コロナもほぼ終わったがさてどうする。去年はどうしたっけ?たぶん何かやったと思うけれど。

「今年どうする?」「なんかやりたいよね」「うん」「やろうか」と前日に話した。

当日、お昼頃に旦那Aが「じゃあスーパーに行ってくるわ」「OK」「人参はある、ポテトもある、芽キャベツ、それからベーコンもよろしく。あとチキン丸ごと、ぴっちりシールされたチキンがあると思う。クランベリーソース缶。サツマイモはある。カボチャがいい?」…メモをとって出かける旦那A。

午後4時半。イベント開始。

旦那Aがチキン担当。ターキーは二人には大きすぎるのでチキン。丸焼きはイベント感があっていい。レモンと生ハーブをお腹に詰め、周りにはバターとハーブを練って塗る。準備をして午後5時頃にチキンはオーブンへ。1時間半ほど焼く。全部旦那Aに任せた。

カボチャもスライスしてオーブンへ。旦那A特製スタッフィングはフライパンで炒め式。芽キャベツ炒め、マッシュポテト、茹でグリーンビーンズ、クランベリーソースは缶から出す。グレービーソースは省略。

二人でキチンに立って雑談をしながら料理。ほぼ3時間ぐらいか。いただきもののちょっといいワインを開けて乾杯。秋の夜長に喋りつくす。ちょっと楽しいイベントの日。




2023年11月22日水曜日

Kiyoshi Hikawa/氷川きよし – Happy! (2021)



キーナさん💕


Kiyoshi Hikawa/氷川きよし – Happy! (2021)
Happy! - Single
Kiyoshi Hakawa
Released: September 11, 2021
℗ 2021 Nippon Columbia Co., Ltd./NIPPONOPHONE


昨日感想を書いた映画『老後の資金がありません!』。見終わって流れてきた歌がこれ。すぐにいい曲だと思った。誰の曲だろう?すごくいい、あれもしかして氷川さんじゃない?声が氷川さん?

…とクレジットを止めてみたらやっぱり氷川さん!早速YouTubeを見たらフルで出てる!すごくいい曲💕 映画に合わせて2年前に出ていた曲だったのですね。知らなかった。すごくいい曲。これは記録しておきたい。


ワタクシは演歌はなかなか自分から聴きにいくことはないのですけど(毎年紅白で見るぐらい)、演歌の歌手の方が歌がうまいのは納得。声のパワーとエネルギーがすごい。歌のエンタメとして本当に素晴らしいと思う。演歌もいいけれど、ポップス好きのワタクシとしてはもっと彼らの声のパワーを楽しめる方法はないだろうかと思っていた。

そこで演歌歌手の方のポップス。いい。すごく気持ちいい。そしてこの歌は特にダンスミュージックですね。南米系。ものすごくキャッチーないい曲。素晴らしい素晴らしい。

すごく明るくてポジティブな歌。笑顔もいい。ひゃ~やっぱ歌がうまいなぁ。こういうのもっとやって欲しいわ。ダンスミュージックはいいぞ。ビデオでは天海祐希さんも踊ってますね。楽しいわ。


西洋でも多いのですよ。すごく歌の上手い人が軽快なダンス曲を歌う作品がすごく多いです。ダンス曲の全てがオートチューンというわけではない。ちゃんと上手い人がリズミカルな歌を歌っている。氷川さんもポップスが似合う。すごくいい歌声。

ちょっと前にここでは英国のRayeさんの曲をとりあげてすごいすごいと言っていたのですが、西洋の上手い人とガチで対抗できるのは実は演歌歌手の方々かもしれません。少し前に旦那Aとバーバラ・ストライザンドやドナ・サマーの曲のビデオを見た後で、美空ひばりさんの「お祭りマンボ」のTV出演時のビデオを見せた。そうしたら「すげ~っこれラップじゃん。このマダムはすんごいかっこいい。上手いね~」と驚いてました。ひばりさんの上手さは言葉を超える。

氷川さんにもどんどんポップスを歌って欲しい💕


2023年11月21日火曜日

映画『老後の資金がありません/What Happened to Our Nest Egg!?』(2020):人生に笑いは大切






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『 老後の資金がありません(2020)/日/カラー
/115 m/監督:前田哲』
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TVJapanで放送されたものを録画していた。全く前情報なしで鑑賞。

面白かったです。老後問題に対して真面目に考えさせられる映画ではないが、そのお題の上でお気楽に笑いましょうという映画。



★ネタバレ注意


最初は後藤家の嫁・篤子さん(天海祐希)の義父が亡くなるシーンから始まったので、コミカルな雰囲気でありながらも真面目なテーマで話が進むのかと思ったのだけれど、篤子さんと葬儀会社のスタッフ(友近)とのお葬式の打ち合わせあたりから、(想像上の)香典袋が天高く積みあがる様子や、その他細々と必要経費が絵になって宙に浮かび天海祐希さんのお顔を殴るシーンで「あ、これはコメディだ」と認識。

その後も後藤家の娘まゆみの恋人・松平くん(加藤諒)のメタル野郎の「餃子歌」や、旦那さん(松重豊)の風呂場で「さむさむさむさむっ」の一瞬のシーン、ヨガの先生(クリス松村)と友人(柴田理恵)…と次々に出てくる人物達が楽しくてどんどん引き込まれた。

この映画はず~っと積極的に笑わかせにきてくれる。それを喜んで見た。最初に大爆笑したのは 天海祐希さんがボーリングで娘の顔のピンを蹴散らして怒った時場面笑笑。その頃にはすっかりこの映画のノリに馴染んで「次は何が出てくるか、次は何か」と楽しんだ。小ネタが沢山出てくるのでず~っと飽きずに見れる。そうだ…他にも爆笑したのは、天海祐希さんが通勤のバスの中から…旦那・松重豊さんが若い女性と子供の手を引いているのを目撃する場面。笑った笑った。

テーマは一見重いのに中身は軽いコメディなのでちょっとびっくりしたが楽しかった。


「次に誰が出てくるか」そのものがネタなので、やっぱり1回目は驚きもあって一番笑う。竜雷太さんと藤田弓子さんのいでたち笑。佐々木健介さんと北斗晶さんが出てくればニコニコ。そういえば後藤家の娘・まゆみちゃんの新川優愛さんは『大富豪同心』のみすずさんではないか。柴田理恵さんの父親が毒蝮三太夫さん。そして三谷幸喜さんはなにをやっているのだ~~~笑。思わず「え?この映画って三谷さん監督なの」とすぐにネットで調べましたよ。いや監督さんは前田哲さんでした。

天海祐希さんが面白いしかっこいいし、松重豊さんがおとぼけでユーモラスで、何よりも草笛光子さん最高。すご~い。ノリノリやん。すごいわ…元祖SKDの逆襲「あら篤子さん宝塚は無理よ」笑笑笑笑。柴田理恵さんの家を草笛さんと天海さんと二人で訪ねた後…毒蝮三太夫父から逃げ出した場面で、お二人が自転車で大きな坂をぴゅ~っと全速力で走り下りる場面にも笑った。すごーい

今2回目を見終わったので記憶に残った場面を書きぬいてますけど、2回目の鑑賞は1回目の驚きを確認しながらにやにやする感じでございました。


タイトルが『老後の資金がありません』なので真面目な話かと思ったけれど、実用的アイデアが参考にできるような話ではない笑。最後に家を売ってシェアハウスなんて…え~~~~っと思うけれど、でもこの映画的にはあり。ほのぼのとしていい。

このシェアハウスのシーンというのは、私にとっては…昭和の家族の風景にも思える。シェアハウスなら他人同士だけれど、昭和の時代だったら…お盆やお正月に家族や親戚みんなで集まって、(私を含む)子供達がそこいらじゅうを駆け回り、女性たちが台所で雑談をしながらご飯を作って…そしてみんなで老若男女皆でテーブルを囲んでご飯を食べる…そんな風景。ちょっと懐かしい。それが…もしかしたら今の時代には難しくなったのかもなぁ…などと思ったりもした。


外国に出た人の間であまりこういうことを言う人はいないと思うけれど…。外国の人と結婚するとさ…ぶっちゃけやっぱ日常に笑いが足りないよね。ほんと。(旦那A本人は面白がり屋でよく笑う人なので彼にはまったく何の問題も無いけれど)なんだろう…大昔私が日本にいた頃…子供時代の家族との時間、小中高大の学生時代や会社勤めの頃の同僚との時間、友人たちとの時間を思い起こすと、若い頃の私の日常にはもっともっと「おかしみ」とか「滑稽」だとか「ユーモア」が沢山あった気がする。なんだか今のうちの夫婦、人生を小ぎれいに便利に効率的にと、日常のいろんな面倒な事を削除したり捨てたり省略した結果、なんだかものすご~くつまんない人生になっちゃったね…という感じ。覆水盆に返らず。

生きていく上で「正しい人間であること」は決して私の優先事項ではない…と今になってやっとわかった。私の人生に大切なのは「おもしろいこと」「楽しいこと」。それは間違いない。


そのせいだろうか…私は日本の「おかしみ」とか「慣れ合い」「滑稽」「アホであること」「くだらないこと」「自分がバカになること」「笑われること」「間違ってへへと笑うこと」「誰かのおやじぎゃく」「ユーモア」「ぼけ」「箸が転んでもおかしい」「笑ってはいけない場面で何かがツボにはまって笑いを嚙み殺せばますます笑いが止まらなくなる状況」などなどそういうものが好き。懐かしい。

そこなのよ。この映画のごたごたも大笑いして楽しかったし、今テレビでやっている『コタツがない家』のドタバタにも笑い、英国のドラマ『ブリーダーズ/Breeders』にも笑いながらほっこりしたり考えさせられたりするのも、私がそういうものを懐かしんでいるからだろうなと思った。

この映画はとても楽しかったです。
日本の家族いいやん。いいよね。懐かしいわ。


2023年11月20日月曜日

MLB★大谷絵 MVP受賞おめでとうございます!



ちょっと遅れましたが…


大谷さん 
アメリカン・リーグMVP受賞

おめでとうございます!!!!!!

😀😍😀😍😀😍😀😍😀😍

YEEEEEEEEAAAAAAAHHHHHHH!!!!


ワンコかわゆす


今回は2021年に続いて2回目の受賞。満票でのMVPは史上初だそうです!
今年の大谷さんは投手として10勝、打者として44本の本塁打を記録!すごーい。素晴らしい素晴らしい素晴らしい。

受賞のビデオも拝見いたしましたが、ワンコがかわいい。子犬かな。

大谷さんのご活躍を応援してまーす💕💕💕



2023年11月16日木曜日

RAYE - Oscar Winning Tears (2023) (Live at the Royal Albert Hall)



レイちゃんはスーパースター



RAYE - Oscar Winning Tears. (2023)
Live at the Royal Albert Hall
Album:  My 21st Century Symphony. (with The Heritage Orchestra) 
[Live at the Royal Albert Hall]
Released:  October 16, 2023
℗ 2023 RAYE under exclusive license to Human Re Sources

RAYE - Oscar Winning Tears. (2023) album ver.
Album: My 21st Century Blues
Released: February 3, 2023
℗ 2023 RAYE under exclusive license to Human Re Sources



レイちゃんの昔の曲をYouTubeで聴いていたら「おすすめ」で出てきた。なんとあのレイちゃんが、9月26日に英国ロンドンのロイヤル・アルバートホールでオーケストラとコンサートをやっていたそうだ。うわああああああ びっくりした。

このビデオはその様子です。最初にこのライブのビデオを見て息を呑んだ。すごいじゃん。レイちゃんすごいじゃん。本当にスター誕生。ディーバの輝き。
  

すごいな~レイちゃんやったね。もう押しも押されもせぬスーパースターになった涙涙涙涙涙涙

これは嬉しいわ。本当に嬉しい。

今年レイちゃんはスター街道を駆け上りましたね(私は全部は追っていなかったけれど)。このビデオで確信。彼女はホンモノだ。ホンモノの歌声。

伝説のスーパースターの方々がステージ上で纏ってる空気と同じものが彼女にもある。ジュディ・ガーランドを始めとして、エラおばさん、アレサ・フランクリン、バーバラ・ストライザンド、ドナ・サマー、最近ではジャズを歌うレディ・ガガ…ああいう…ものすごく歌がうまくて、ステージ上では普段とほぼ別人のように輝くスターの方々。レイちゃんも彼女達レジェンドに仲間入りできる力があることがこのライブビデオでわかる。すげ~

だってこんなステージ上のプレゼンス、こんな存在感、なかなかないですよ。完全にディーバじゃん。ホンモノだ。彼女のことはずっと応援していたけれど、こんなに大きな人だとは思っていなかった。


レイちゃん/Rachel Agatha Keenさんは1997年生まれの26歳。彼女は以前からDJとのコラボも多くそこそこヒット曲もあったのですけど、所属していた大手のレーベルから長い間オリジナルのアルバムを出させてもらえなかったらしい。それで大手のレーベルを辞めて独立。そして今年の2月に出したアルバムが大ヒット。

アルバムは…結構重い歌が多い。自伝的な歌詞が多いのだろう、彼女がかなり辛い経験をしてきたことも多く描かれていた。私は正直ちょっと心配した。あまりにパーソナルなストーリーを語り過ぎるのは危ないのではないかと。


しかしこのステージを見て彼女は全く大丈夫なのだと思った。苦労した時代を乗り越えて彼女はどんどん大きくなっている。英国の音楽業界の人々も彼女の実力を尊敬して彼女と共にいいもの(芸術作品)を作ろうとしているのね。すごいことになった。

これは…この存在感は異常。レイちゃんってこんな風に歌える人なんだ。そうか…彼女は軽いEDMだけではもったいない人。ここまで歌えるとは知らなかった。

スーパー・スターの輝き。ほんとに。これが出来る人、こんなスターの空気を纏える人、こんなにカリスマに溢れるステージ上のプレゼンスがある人は少ないと思う。


毛皮を纏って満面の笑顔でステージに出てきたとたんに「あ~ゆ~ふぁきんじょぉ~きい~~~ん~!!!!!!」と大騒ぎ笑笑笑笑笑笑「レッツゴォ オーマイガァ…」そしてその直後に自分を引き締めるように「ふんっ」と言ってすぐにスイッチオン。堂々と歌い始める。一瞬でプロに変わる。いや~かっこいいわ。ほれぼれ。


彼女はお人柄が面白いのね。大阪のおばちゃん風味。すごく明るくて騒がしくてすごく面白い女の子。ところが歌い始めると一瞬でステージ上の女王に変わる。すごくかっこいい。

感動しました。ほんとに。涙が出るほど嬉しい。


このロイヤル・アルバート・ホールのライブはライブ・アルバムとしてリリースされています。上手い人はライブで輝く。スタジオver.とはほぼ別物。

現在彼女は米国のツアーを終えたばかりで、これからヨーロッパと英国でツアーだそうだ。


訳注
● He was a one out of a ten, I wish that I knew it then
10点満点で1点の意味か、それともどこにでもいる人が10人いたらその中の一人か…つまんない男と言う意味でしょう。どちらにもとれる。
● Truly, I'm vulnerable, I love a sentiment
センチメント…男性にちやほや甘い言葉をかけてもらったり情に訴えることが好き
● Thought I was safe again, thought he was innocent
彼と一緒なら安心だと思った

どうやら女性が気性の激しい(言葉遣いの荒い)男性と付き合っていて、それで別れそうになるとその男性が泣き始めて女性の方が呆れてそれを見ているという様子でしょうか。男性が涙ながらにごめんねを言う姿が見える。しかしまたすぐに怒ったりする人なのでしょうかね。彼女の心はもう離れてます。「演技が上手いわね、オスカー像=アカデミー賞が取れるわ」と言っている笑。



Oscar Winning Tears.
Raye
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Hello, レイよ
どうか 心地よくして phoneはロックしてね
これから ストーリーを始めるから (uh)


レイディーズ&ジェントルマン 
これからお話しするのは
沢山の男たちのひとり 
名前は関係ない 
身長も関係ない
彼はつまんない男 
それ最初に知りたかったわ
私 今も回復中

本当に 私は傷つきやすくて 
情緒的なのも好き 
私は彼にすぐにオープンになって
私はレッスンを学んだ
また安心になったと思った 
彼がイノセントだと思ってた
私 完全に間違ってた

否定はできない
私は放心状態で止まってた 
最悪の状態
でも あなたには納得させられたの
とても信頼できそうな人
それはあなたが演じた役


だから 私この最前列の席に座るわ
And, baby, baby, 始めてもいいわよ
泣いてみてよ アカデミー賞ものの涙で 
ポップコーン 私は叫び声をあげる
And, baby, baby, 始めてもいいわよ
泣いてみなさいよ アカデミー賞受賞の涙で, baby, hmm


Oh, なんて悲劇なんでしょう 
そんな必要もなかったのに
あなたが私に喋った言葉を見てみてよ 
呪いと冒涜の言葉
シネマトグラフィ
これをカメラで撮っておいて プリーズ
でなきゃ 誰も信じないと思う

否定はできない
あなたはまともな男だと思ってた 
でもあなたには計画があった
なんで嘘をついてんのよ 
なんで泣いてんのよ
あなた またやったのね (yeah, ah-ah-ah)


それなら 私この最前列の席に座るわ
And, baby, baby, 始めてもいいわよ
泣いてみてよ アカデミー賞ものの涙で
ポップコーン 私は叫び声をあげるわ
And, baby, baby, 始めてもいいわよ
泣いてみなさいよ アカデミー賞受賞の涙で, baby, hmm


あなたのでたらめ 私には効かないかもね
私には あなたの涙を通して後ろが見えるわ, baby
9時のエンタメ
Oh, なんてこと、撮影していればよかったわ

座って ティッシュはないわ
弦楽器もない 小さなバイオリンの音色もない
これで最後よ 私があなたの観客でいるのも


だから 私この最前列の席に座るわ
And, baby, baby, 始めてよ 泣いてもいいわよ, baby
And baby, baby, baby, あなた本当にやるの?
それで あなた ただ さめざめと泣くわけ? (Tears, baby)
泣いて 泣いてみてよ アカデミー賞ものの涙, baby
(Tears, baby, go ahead, cry those Oscar-winning)


そして 彼のアカデミー賞もののパフォーマンスの後
私は部屋を出て 二度と彼に会うことはなかった


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Songwriters: Rachel Keen / Michael Sabath


★『My 21st Century Blues』和訳プロジェクト
2・RAYE - Oscar Winning Tears. (2023)(Live at the Royal Albert Hall)



2023年11月15日水曜日

お猫様H:11月も半分過ぎた





自分の手が写るとあまりにも皺皺Ba婆a なのでびっくりする。 たぶん手は実年齢より10歳ぐらい年寄り😭。猫さんは今10歳で人なら56歳。年をとっても外見があまり変わらない。いいですね。

ここのところ急に寒くなってきた。半袖を着たまま寒い寒いと言っている。



2023年11月14日火曜日

日本テレビ 水曜ドラマ『コタツがない家』第4話 母の仕事 子知らず



日本テレビ系の水曜ドラマ『コタツがない家』。TV Japanにて。
日本での放送は2023年10月18日より。


このドラマは面白いです。第4話でやっとリズムが掴めた。ノリというのかリズムを掴んだらすごくおかしい大笑いのドラマだとわかった。


このドラマは設定が少し英国のドラマ(米国FX)のドラマ・シリーズ『ブリーダーズ 最愛で憎い宝物/Breeders』に似ている。旦那さんがほぼ無職なのは違うけれど、奥さんがバリバリ仕事をしていてティーンの息子がいる。そこに奥さんのお父さんが転がり込んできた。奥さんの両親は離婚していて、お母さん(息子のお婆ちゃん)はサバサバしている。なんか設定が似てるかも?

『ブリーダーズ』の感想で書いたのは「家族はいろいろとあるけれど結局は大丈夫」「小さな日々の問題はあるけれどそれでも家族は前に向かって共に歩いていく」それを見てうんうんと頷き納得する。『ブリーダーズ』はコメディ調で騒がしいドラマではあったけれど、日常の描写はかなりリアルで真面目な家族のドラマだった。


たぶんこのドラマにもそれを予想した。それで最初は少し戸惑った。というのもこの家族、最初から不協和音がかなりすごい。

まず奥さんがバリバリのキャリアで一家の大黒柱として家族を養っているのに旦那さんは(一度は売れた漫画家だったものの)現在はほぼ無職…彼はだらしがなくて役立たずなのに奥さんに対して文句ばかり言っている。

その二人が本気で喧嘩をしている…う~ん…この二人はなぜ離婚しないのだろう。そもそもこの夫婦はなぜ結婚したのだろう???

そして妙に醒めきった高校生の一人息子。ちょっとまて。両親があんなに毎日喧嘩をしていたら、その間に育つ子供はかなり苦しむと思うぞ。子供はあんなに醒めていられないと思う。このドラマのリアリティはどうなの?

それでも見続けた第4話。この回でなんだかわかったと思った。


これはコントだ。コメディ。このドラマはあくまでも軽快なコメディで、今の日本の家族の真理を追及するドラマではない…いやそういう面も次第にでてくるかも(たぶん)。

まずコメディとしてすごくおかしい。カーンとゴングが鳴って家族が喧嘩を始める場面はこのドラマの見どころ。特にこの第4話の喧嘩シーンはすごくおかしかった。妻と夫、そして妻の父、それに一人息子の全員が、一秒も緩むことなくハイレベルのコントをやっている。全員一瞬たりとも気を抜いていない。全員がず~っとコント風演技をやっている。それが最高におかしい。

…第4話のタイトルソングのすぐ後に、爺ちゃんとパパと息子の男3人がお母さんを囲んで言い争うシーンがすごく面白かった。…息子が推薦入学を蹴ったと絞られる~爺ちゃんの貯金~パパのガラケーが鳴る…矢印が順番にそれぞれに向かっていくのがすごくおかしい。全員がおかしい。台詞の絶妙なタイミング。ものすごくよく練られたハイレベルなコント。すごく面白い。最後は男3人がキッチンに退場でシーンが終わった笑。


小林薫さんに驚く。数日前まで見ていたドラマの『フィクサー』の須崎幹事長とは全く別人。このお父さんはかわいいぞ。表情がいちいちかわいい。まつげがかわいい。そして表情がいちいちおかしい。口をとがらせて不機嫌になる様子も怒って怒鳴る昭和おやじ風の姿もなにからなにまで全部おかしい。小林薫さんが見どころですよこのドラマ。本当にすごいと思う。

そして漫画家で現在無職の夫・吉岡秀隆さん。彼も1秒1秒全部コント風演技をなさっている。あのだらしなくソファーに寝そべる様子は本当にリアルで…だから1話から3話までは「奥さんはなぜこの人がいいんだろう」と頭をひねっていた。あれは意図的に本当にだらしのないダメ男をものすごくリアルに、強調して演じていらっしゃるのね。今回若いファンを紹介されて、家に電話やメールが来るようになり焦るタイミングが最高におかしかった。ゲラゲラ大声を出して笑った。

そして息子さんの作間龍斗さん。今回息子さんはお母さんに対して長年溜まった文句を言ってましたが、あれは現実にはありえないでしょう。一般的に高校生は、あんなに理路整然と言葉では親に立ち向かえないと思う。言葉で言えないからグレたり不登校になったりする。だからこそあのとぼけた表情で口の立つ高校生は(あまり現実的ではないキャラとして)かえって面白いと思う。そして今回はクラスメートの女の子に振られるシーンの空虚な表情でも笑った。音楽もいい笑。


そうなの。これはコント系ドラマだ。すごく面白い。わかったわ。全体のリズムも展開も小気味よく、役者さん達の技も台詞の内容もタイミングもすご~くおかしい。いちいち全部おかしい。今回は何度も大声で笑った。

そしてみんなをまとめる優秀なお母さん・小池栄子さん/万里江さんの太陽のような明るさが素晴らしい。彼女がみんなを引っ張っていくのに納得です。小池さんの安定感はガチ。輝いてますね。ものすごいカリスマ。

前回まではわからなかったけれど、ダメ男の旦那さんは彼なりに奥さんを支えていたのですね。お互い惹かれるものがあるのだろうな。今回わかりました。家族ってそういうものかも。外からはわからない。

サイドストーリーもこれから面白くなりそう。
これから楽しみになってきた。

テーマソングは石川さゆりさんだそうです。
タイトルの絵も80年頃のヘタウマ調で楽しい。



2023年11月13日月曜日

Zara Larsson, Justin Caruso - End Of Time (Justin Caruso Remix)



昭和歌謡的?



Zara Larsson, Justin Caruso - End Of Time (Justin Caruso Remix)
 
End Of Time (Justin Caruso Remix + Sped Up Version) – Single
Zara Larsson
Released: June 30, 2023
℗ 2023 Sommer House, under exclusive license to Epic Records,
a division of Sony Music Entertainment



少し前にNHKの『Songs』で昭和歌謡の特集をやっていたのだけれど、昭和歌謡の特徴とはなんだろう?メロディがしっかりしていて情に訴えるような歌かな。それで思い出したこの歌。夏の頃英国のダンスチャートに入っていてメモしていた曲。

心揺さぶられる(今の言葉ならエモか)と言えば…そういえば昔は洋楽でもGloria Gaynorの「I Will Survive」、メタルにもEuropeの「The Final Countdown」なんてのもあった。…実はワタクシはそのような情熱的な響きの曲はあまり好きではない。音楽はリズムが元気でさらっと軽いメロディでピコピコ調子よく踊れればそれでよろしい。泣きのメロディーとか情熱的な歌い上げ系は全く好きではない。嫌いだ。

ところが、たまに「いいな」と思う歌もある。たまに。例えばDonna Summerの「MacArthur Park」とか「On The Radio 」。ず~っと聴いていても飽きない。Donna SummerといえばBarbra Streisandと一緒に歌った「No More Tears (Enough Is Enough)」と言う曲もあった。70年代後期のディスコ曲はかなり歌謡曲的で、日本でも洋楽チャートの上位にいて当時ラジオでもよく流れていた。

この曲は今年の曲ですが、ちょっとその流れの曲かなと思った。すごく情熱的。ザラ・ラーソンさんはスウェーデンのシンガー。そういえばEuropeもスウェーデンのバンドだった。そしてスウェーデンと言えばABBA。欧州には以前から歌謡曲的な響きの曲がありますね。どうやら欧州の民謡にそのような響きがあるらしい。「ほたるのひかり」もそうですね。

この曲はリミックス。リズムが激しく切ない曲調が気持ちいい。このリミックス ver. をカラオケで泣きながら歌いたい。最後に余韻も無く突然終わるのがもったいない。


★Zara Larsson
Zara Maria Larssonさん。スウェーデンのポップシンガー。10歳の頃から才能を見いだされ歌手デビュー。2015年にエピック・レコードから世界デビュー。このお方は順調に売れてます。特に欧州と米国の両方でダンスチャートの常連。近年大物DJとのコラボも。彼女の事を最初に知ったのは2019年。1997年生まれの彼女は当時21歳。あれから彼女の名前は何度もダンス・チャートで見ています。今彼女は25歳。順調に売れっ子のポップスターのキャリアを積んでいるようです。

★Justin Caruso
米国カリフォルニア在住のDJ、record producer。2014年に活動開始。有名アーティストの曲を多数リミックス。このお方はお父様が有名な不動産王で大富豪だそうだ。


リミックスで使われた歌詞のみ。


End Of Time
(Justin Caruso Remix)
Zara Larsson
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[Chorus]
あなたの愛が欲しい
ダイスを振るため
あなたと私に全てを懸けて
最後の時まで

あなたの愛が欲しい
火を点けるため
夜の間中 火を燃え立たせ
Baby, 最後の時まで

[Break]
(La, la, la-la, la, la, la-la-la)

[Verse 2]
私達が狂ってるって皆は言うでしょう
ある意味,  baby,  そうね私達,  mm-mm
あの光の下であなたが私を抱き寄せる時
私があなたの目を見つめたその瞬間から
私は見つけた 私がずっと探していたものを 
今度こそ, oh

[Chorus]

あなたの愛が欲しい
ダイスを振って
あなたと私に全てを懸けて
最後の時まで

あなたの愛が欲しい
火を起こして
夜の間中 燃え立たせる
Baby, 最後の時まで

[Break]
(La, la, la-la, la, la, la-la-la)

[Chorus]
あなたの愛が欲しい
火を起こして
夜の間中燃え立たせる
Baby, 最後の時まで

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Written By Zara Larsson, Casey Smith & Rick Nowels




2023年11月12日日曜日

WOWOW 連続ドラマW『フィクサー』Season3 全5話・感想



TV Japanにて。日本での放送はWOWOWで2023年10月8日から11月5日まで。


面白いシリーズ。シーズン1もシーズン2も面白かった。特にシーズン2はの前のめりになって騒ぐほど盛り上がった。さてシーズン3はその後が描かれたわけだが…正直スケールが小さくなった印象。

キャラクターにも馴染んだし、全体の雰囲気も相変わらずいい感じで、俳優さんや演出、カメラワークに音楽は素晴らしいのだけれど、今回は話があまり面白くない



★ネタバレ注意


ここでの感想は『フィクサー』全シリーズの中でのシーズン3の印象をメインに書く。辛口です。シーズン1と2が素晴らしかったのでシーズン3を比べて出てきた感想。


まず、まとめから

スケールが小さくなった。シーズン1と2(S1、S2)で出てきていた日本の政界の大物がほとんど出てこなくなった。まるで別のドラマのよう。S1とS2 の政界の大物達が顔を並べる様子は大変な迫力だったのに、今回は彼らが全く出てこない。「大きな政界の壁に立ち向かう一匹狼・設楽」のストーリーのコンセプトが崩れた

シーズン3(S3)の話のメインは都知事選に絡めた誘拐事件。しかし事件はあまり現実味も無くおさまり、渡辺達哉(町田啓太)の都知事選の顛末は茶番。 S2でラスボス本郷(西田敏行)を倒した設楽拳一(唐沢寿明)が、今回S3では渡辺を使ってもっと面白いことをやってくれるかと期待したが結局何もなかった。期待外れで終わってしまった。

そしてこのドラマで描かれたものが、私が政治の世界に期待するものとはあまりにも違っている様子にも戸惑った(納得できなかった)。


設楽拳一は結局何をやりたかったのか…?ドラマの最後で渡辺への手紙に書いていた内容がそうなのだろうが、あまりに抽象的で「将来への希望」程度の印象しかなく、なんの具体案もない。このシーズン3で設楽がやったのは渡辺を右に左に動かして「なにかやってそうなフリ」をしただけで結局何もやっていない…問題の東京湾埋め立て事業も一時的に遅れるように見えるだけで何も変わっていないようだ。誰も怪我をしなくてよかったねぐらいの軽い印象でドラマが終わってしまった。

これはシーズン3が悪いというよりも、シーズン1と2が素晴らしすぎて比べてしまった結果の感想

全体にスケールが小さくなった…その印象が大きかった。


内容を詳しく…

- ①あの民自党の大物政治家達はどこにいった。S1とS2で出てきた人々の肩書…内閣総理大臣兼民自党総裁、その秘書、外務副大臣、民自党政調会長→初の女性総理大臣、内閣官房長官、副総理→民自党幹事長、民自党総務会長、民自党総務会長、デジタル大臣、そして昭和の伝説のフィクサー。すごいぞ。これだけ政界の大物を集めてその内情はドロドロしている…というドラマだったのに、これらの大物達がシーズン3ではほとんど消えてまるで別のドラマのよう

S1が総理大臣の事故…殺人事件の疑い。そして政治家に都合の悪い製薬会社のトップは消される。それからS2は無実の若者が殺人未遂の疑いをかけられる。手を回していたのは政界と繋がった大物フィクサーで、無実の人物も都合よく犯人に仕立て上げられる恐ろしい世界を描いた。そのような世界にたった一人で立ち向かう設楽拳一の話が面白かった。

ところがS3は東京湾埋め立て事業にからんだ誘拐事件…結局だれも傷つかずタネ明かしもスケールが小さい。設楽拳一の動きを邪魔する者もほぼいないから、S1とS2の「大きな政界の壁に立ち向かう一匹狼」の設定の面白さもない。

- ②設楽拳一が渡辺達哉を使って右に左に政界とマスコミ、世論を動かしたのも(確かにお騒がせではあったけれど)…結局はなにもなかった。それから設楽拳一の勘に頼った推測はなるほどとは思っても…おとぎ話レベル。あまりスケールが大きくない話の上に、全てが設楽拳一の思い通りになるプロットも興覚め。少しぐらいは設楽拳一の困った顔が見たい。やっぱりラスボス西田敏行がいなくなったのが一番大きい。都議会のドン・黒羽(石坂浩二)はS3のラスボスだと呼べるほどの影響力もない(迫力満点だが登場場面は少ないし最後は彼も設楽の要求を受け入れている)。

- ③一番の問題は…仮にそれが日本のありがちであろう問題とはいえ(私は日本に長年住んでいないので実情は知らないが)…ただ「世間に名前を知られるようになったから」というだけで渡辺達哉を都知事選に立候補させることの馬鹿馬鹿しさ。そしてそのアイデアに乗る渡辺達哉も大きな問題。彼も設楽も結局は「選挙がただの人気投票である」と認めているようなもの。(そしてそのことを劇中人物たちが何度も台詞で話しているという皮肉)。

そしてその渡辺の都知事選出馬も(設楽の中では)当選が目的ではなかったという茶番。

それから無所属の新人が立候補して当選することも難しいからだろうが、今まで敵の側にいた須崎幹事長(小林薫)の力を借りようとするのも納得できない。しかし結局渡辺の当選が目的ではないのなら彼の力を借りる意味さえもわからなくなった。

このS3のプロットそのものに問題があり過ぎて話に身が入らなかった。最後に沢村玲子(内田有紀)を東京都副知事として政界に送り込むことも茶番。おとぎ話。ずいぶん安っぽい話になったものだ。


辛口批評をしてしまったけれどそれでも俳優さん達は魅力的だし演出もいい感じで十分楽しめた。毎週楽しみに最後まで見た。シーズン1と2が本当に面白かったので、S3はどうも肩透かし。S2で完結にしてもよかったと思ったほど。それでも実際日本のドラマとしては今年一番盛り上がって見たドラマだと思います(歌舞伎役者の忠臣蔵のドラマもよかった)。 面白いシリーズだったからこそ辛口批評になってすみません…決してこのドラマが嫌いなわけではないです。


さてこのシリーズは次があるのか? S1やS2で出てきた政治家の密約の録音データや、今回S3の環境汚染のデータが設楽に渡ったことを考えれば、この先もシーズンが続いていくのかもしれない。これから数年ごとに10年に渡り数シーズンをかけて渡辺達哉が40代の総理大臣になる話になるか。さてどうなるか


2023年11月9日木曜日

Felix Jaehn & Jonas Blue - Past Life (2023)




デジャヴ



Felix Jaehn & Jonas Blue - Past Life (2023)
Past Life – Single
Felix Jaehn, Jonas Blue
Released: September 22, 2023
A Virgin Records release; 
℗ 2023 Collaection GmbH, under exclusive license to 
Universal Music GmbH



UKダンスチャートに入ってる曲。いかにも欧州大陸的なトランスの音。アルマーダかと思ったら違いましたね。大手バージン・レコードでした。作曲はドイツ人のDJのお方。

前世でも恋人だったよね…というスピリチュアルな曲。ロマンティックな歌。スピードが少し早過ぎる気もしますが若い人にはこれくらいのスピードがいいのだろう。それでもいい気持ち。


★Felix Jaehn
Felix Kurt Jähnさん。ドイツのDJ、record producer。tropical houseに長ける。5歳からバイオリンを習い16歳からDJを始める。17歳にロンドンのPoint Blank Music Collegeで1年間学び、その後ベルリンのHumboldt-Universityで経営管理を学んだ。2010に活動を始め2013にデビュー。2015年にリリースしたOmiの「Cheerleader」の世界的なヒットで知られるようになる。

★Jonas Blue
Guy James Robinさんは英国ロンドンのDJ、record producerそしてsongwriter。1989年生まれ。彼の名前はよく見かける。よく売れている方ですね。

★Navvy
クレジットはされていないけれど、この歌のシンガー。ニュージーランド出身。クラシックを学びオペラやミュージカルで歌った。Auckland大学在学中に作曲を始める。2019年にデビューEP『The Breakup』をリリース。



Past Life
Felix Jaehn & Jonas Blue
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[Verse 1]
あなたも目が覚めてから こんな風に感じた?
私達 過去にもこんなことがあったって
だってあなたが私を抱きしめたときに感じたトキメキ
無視できない

そしてあなたの手が
私の手を探し求めた様子は
二人が今までにも通った道のように感じる
何千回も


[Chorus]
昨夜のことを 考え続けてる
夜が明けるまで 私達は一緒に踊った
なんて馴染みのある感覚
私達はきっと前世で恋に落ちた

昨夜のことを 考え続けてる
スポットライトの中で 私達はお互いを見つけた
あれは決して 初めてではない
私達は確かに前世で恋に落ちている


In a past life


[Verse 2]
あれはライトに惑わされたの?
それともデジャヴ?
私がフラッシュバックの中に見る思い出?
あなたを見つめる時 (When I looked at you)

ハイアーパワーなのかな?
それともなにかのエネルギー (Oh-oh)
Oh-oh, いつかそれが起こることもわかってた
あなたが私のもとに帰ってきてくれることを


[Chorus]
昨夜のことを 考え続けてる
夜が明けるまで 私達は一緒に踊った
なんて馴染みのある感覚
私達はきっと 前世で恋に落ちた

Oh, 昨夜のことを 考え続けてる
スポットライトの中で 私達はお互いを見つけた
あれは決して 初めてではない
私達は確かに前世で恋に落ちている (Swear we fell in love)

私達は確かに前世で恋に落ちている (Swear we fell in love)


In a past life


昨夜のことを 考え続けてる
スポットライトの中で 私達はお互いを見つけた
あれは決して 初めてではない
私達は確かに前世で恋に落ちている

In a past life

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Written By Daniel Deimann, Dennis Bierbrodt, Felix Jaehn, Guido Kramer, Jonas Blue, John Morgan, Jürgen Dohr, Ollie Green, Navvy, Stefan Dabruck & William Martyn Lansley




2023年11月7日火曜日

NHKスペシャル・シリーズ “宗教2世” ドラマ『神の子はつぶやく』 



NHKスペシャル枠でのドラマとは珍しいと思いながら見始めた。俳優さん達も脚本も演出も質が高い。実話を元にした宗教団体の信者とその家族(子供達)の話。親子の問題、愛情のあり方など様々なことを考えさせられた。



★ネタバレ注意

この家族のストーリーの発端はお母さん・木下愛子(田中麗奈)の信仰。不器用だった愛子が夫・信二(森山未來)と出会い結婚。しかし夫には生活力がなく家計が成り立たなくなる。幼い子供をかかえながら愛子は追い詰められる。たまたま出会った幼馴染が愛子に救いの手を差し伸べる。その救いとは「信仰」だった。

愛子は素直な人だったのだろう、すぐに信仰にのめりこんだ。愛子とその家族が具体的に教団からどのように助けられたのかは描かれていなかったが、金銭的な援助もあったのかもしれない。その後彼女は生活の全てを「神様」に捧げるようになる。彼女は「信仰が幸せをもたらすもの」だと心から信じているから、その「信じること」を二人の子供達・遥(河合優実)祈(根本真陽)にも教えようとする。

二人の子供達は幼い時から信仰を強制されている。それが子供達の自由を奪っている。そして子供達がティーンになって自己の意志を持つようになった時、子供達は親からの信仰の強制や束縛に苦しむことになる。

それがドラマの軸。子供が自分の意志を持ち始める時、親の信仰に疑問を持ち始める時、子供達はどうなるのか。


実話に元づいたドラマだそうだ。設定や人物の描写、台詞が真に迫る。様々な縛りの中で育った長女・遥が、家を出て自立した後も結局は「他人の申し出を断れない。客に言われた通りに何でもやる。自分でガードできない。危なっかしい」…そんな風に振舞ってしまうことにはっとさせられた。彼女の働く店の女性に「ああいう子は親が異常に厳しかったか、虐待されてたか…」と言われていた台詞にも納得した。

束縛の中で育った子供は、自由を求めて家を出た後もその束縛からなかなか逃れられない。


ドラマを1回見て見終わった後、再度気になった個所を見直した。

正直に言えば実は1回目に見た時、長女・遥が街に迷い出た後に結局悪い大人につかまってしまうことにがっかりしてしまった。やはり女の子はそうなのか。それしかないのか。それまで宗教にガチガチに縛られて世間知らずだった女性が行きつく場所がやはりそこなのかと絶望に近い気持ちにもなった。

しかしその悪い大人・宮本は実はそれほど悪い人ではなかったらしい。遥は水商売の仕事を与えられ自立する。遥はその生活の中で縛りのプロ・緊縛師 神岡尊に出会う。

この緊縛師・神岡の登場も大変混乱した。若い女性の行きつく先としては極端な話でどこまでいくのだろうかと心配したが、神岡はむしろ紳士的で親切な大人だった。この「肉体の縛り」が話に登場したのは、遥の「縛られた心」に対するプロット上の捻りだったことは後から気づいた。

フィジカルな縛りによる傷みが遥にとっては「神様に逆らったから罰を受ける」ことなのか。彼女はそれにより解放されたのか。神岡が泣く遥を「あなたは十分頑張った、もう許されてる」と叱っていたけれど、遥は救われたのか。

そうではなかったことを後に遥が妹に語っている。


遥の妹・祈は、遥とは違う信仰との関わり方、母親との関わり方をしている。彼女は強い。

祈は(遥が家を出たことで悲しむ)母親に「私はどこにもいかないから」と伝え安心させる。その後教団での信仰を誓う。そして彼女はある日(家を出た)姉・遥の消息を知り探しに出かけ、姉を家へ連れ帰る。

最後に、家に帰ってきた姉を拒絶する母親に祈は本心を爆発させる。

祈は叫ぶ「神様には会ったことないから知らない」…はっとさせられる。この子には現実が見えていたのだ。祈は母に問う「どこにいればよかったの?神様を信じないでどうやって生きていけばよかったの?どこにも居場所なんてなかった。お母さんは神様を信じてるか信じてないかで人を区切るから」

祈は家族を繋ぎとめるための方法として神様を信じた。そして母が姉を拒絶するのなら、もう神様を信じる意味がないと言う。

祈は必死で家族を救おうとしていた。母親からの強制に従いながらも現実を見ていた祈。彼女の真っ直ぐな言葉が母の心を動かす。



見ていて様々なことが頭に浮かんだ。まだ少し混乱している。

このドラマに出てくる人々はおそらく全員が「いい人」だ。だから混乱してしまう。母親・愛子を信仰に導いた幼馴染の友人・小宮直子(酒井若菜)は親身になって愛子を救おうとした。その夫・宗教教団の説教師・小宮誠(萩原聖人)も悪い人には見えない。その息子(遥の同級生)義也(杉田雷麟)もいい青年だし、遥が学校の修学旅行に行けるように家庭を訪ねて愛子を説得する教師・稲岡(岩男海史)も生徒思いの先生だろう。遥の出会う宮本(吹越満)神岡尊(渋川清彦)も悪人ではない。

愛子の夫・信二はおそらくいい人過ぎる人…ただ彼には生活力がなかった。そしてもちろん母・愛子は信仰が子供たちを幸せにできると心から信じている…全ては子供達への愛のため。 

親子の問題と、宗教の信仰の問題が絡んでいて主人公達の状況は複雑だ。思春期の親子はただでさえ「いろいろとある」ものなのに、信仰が絡むと問題はもっと大きくなる。親が熱心に信仰をし、それを子供にも強制するのは子供達への真の愛情から。しかしその強制が子供達の自由を奪い苦しめていることを信心深い親は気付くことができない。
 

このドラマを見ていて、母親・愛子にとっての信仰とはなんだろう、神様とはなんだろうと思った。信者にとって神様は現実。しかし神様は全ての望みを叶えてはくれないし、確実に幸せを約束してくれるわけでもない。このドラマでも家族が父親を急病で亡くしている。「神様は父親をなぜ助けてくれなかったのか?」と疑念を抱きそうなものだが、信者は「祈りが足りなかったからだ」と言う。じゃあ信者にとって「信仰による幸福実現の具体性」に確証はあるのか?おそらく誰も答えられないだろう。 結局神様の存在は「信じる人」の心の中にある。


最初にも書いたが脚本も演出も俳優さん達の演技も(特に田中麗奈さん、河合優実さん、根本真陽さん)とにかく素晴らしかった。時間はほぼ1時間半。短めの映画を見たような感じだ。見て何かの答えが出たわけではないが、色々と継続して考えさせられている。


2023年11月6日月曜日

お猫様H:ハワイ猫と冬の風



あのABCストアなどに売っている安いタオルの上でくつろぐ猫さん。いかにもハワイ柄。



それにしても今の猫さんはいつも寝ていて、いよいよ面白い写真が撮れなくなった。先日健康診断に行ってきた。まずまず健康。体重は半年前より少し減って11.87 pounds=5.38kg。先生には褒められたけれど前回同様少しデブであることに変わりはない。10歳で寝てばかりいるので少し心配したが血液検査の結果も良いそうだ。よかった。


ところで前回11月2日に「MLB★レンジャーズ優勝おめでとう」の文で書いたハワイの季節と天候の話のつづき。「風も吹かず今年はまだ暑い」と書いていたが、なんとその翌日11月3日からハワイに冬の強い風が吹き始めた。やっぱり今年もハロウィーンのすぐ後に季節が変わった。また山の上では3日から毎晩雨も降っている。少しずつ気温が下がっている。気温が下がれば午後に木々の間から射す太陽の光も少し秋の気配だ。やっと涼しくなる。


2023年11月2日木曜日

MLB★レンジャーズ優勝おめでと~!! 野球シーズンも終わったがまだまだ暑い日





😄😄😄レンジャーズのみなさま😄😄😄

優勝おめでとうございます!!



結果
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Texas Rangers (TEX) ★★★★  優勝!
Arizona Diamondbacks (AZ) 




昨日、MLBのワールド・シリーズがとうとう終わってしまった。

今年のポスト・シーズンの始まりは10月3日。それから昨日までほぼ毎日1カ月近く野球を追っていたがとうとう終わってしまった。

毎日全試合を見たわけでもないのに、1カ月も野球を追う生活をしているとすっかりそれに馴染んでしまう。毎日午後に家事をしながら試合の結果を追う。それが習慣になる。その習慣が昨日で終わってしまって、今日は心に空洞ができた。ロスというやつですね。
 
 

今年はレンジャーズが強かった。レンジャーズは今年ワイルド・カードから勝ち上がったチーム。今このブログのポストシーズンTV観戦記録を見直しているのだけれど、レンジャーズはシーガー選手が最初から大活躍だった。彼はず~っと調子がよかったみたいですね。ワタクシは2年前からシーガー選手に目をつけていて(興味を持って)、今年のポストシーズンの最初からシーガー様シーガー様としつこく言っていたのだけれど、彼は最初から本当によく打っていた。何度もホームランで試合の流れを変えていた。ここに記録しているだけでも10月10日、19日、23日、27日、30日、31日とまぁHRをよく打つ打つ打つ打つ。それからセミエン様、ハイム君、ガルシア様、ロウ様、タベラスさん、ヤンgさん、ガーバーさんとレンジャーズはホームランが大量。結局よく打ってうまく守るチームが勝ちのぼった。

リーグ最強アストロズを倒し、アメリカンリーグの勝者としてレンジャーズがまさかワールド・シリーズで優勝するとは想像していなかった。しかしダイアモンドバックスと共に決勝に進んだ結果、どうやらレンジャーズが実力の差で勝ったような印象を受けた。ダイアモンドバックスもよく守って打っていたけれど、どうもレンジャーズの方が全体的な力で勝っていたように見えた。最後の試合では特にそう思った。

チームが強ければ選手達が輝く。だから今年はレンジャーズの選手達の顔と名前をもっと覚えた。フィリーズやアストロズに比べればまだ地味かもしれないが、チームがいい野球をすれば選手達の顔が次第に見えてくるようになる。シーガーさんは今年のポストシーズンでスーパー・スターになった。WSのMVP受賞2回目は史上4人目だそうだ。

レンジャーズはアメリカン・リーグ西地区のチーム。比較的試合が見やすいのでこれからも注目していきたい。


ダイアモンドバックスの皆様もおつかれさまでした。このチームはナショナル・リーグで、普段からあまり馴染みがなかったのだけれど、このポストシーズンでは何人かの選手の名前を覚えた。キャロル君、アレック・トーマス君、モレノ君の23歳トリオ。トミーファムさん、ギュリエルJr.さん、メリルケリーさん、シーウォルドさん、ギンケルさん、ガレンさん…とここまで書きながら…いや~まだお顔をしっかりと覚えているわけではないか…けれど、来季からの試合を見る時に彼らの名前は思い出すと思う。

ポストシーズンで彼らは勝ち続け、試合を見ながら私も少しずつ彼らに馴染んでいった。ダイアモンドバックスというのも不思議なチームで、今年のレギュラーシーズンの最初から彼らの成績がよかったことは私も記憶していたのだが、NLの派手なフィリーズや馴染みのブレーブスに比べてまだ馴染みがないというのか…正直彼らがワールドシリーズまで勝ち上がるとは思っていなかった。たぶん米国のメディアの人々も同じ印象だったのではないかと思う。チームの印象が地味なのは、私はもしかしたらユニフォームのデザインが悪いからではないかと思ったりもした笑。

しかし彼らの試合を何試合も見ていると次第に愛着も湧く。(所謂)アンダードッグのダイアモンドバックスにも親しみを感じて、WSの試合でレンジャーズが勝ちそうになれば思わずダイアモンドバックスを応援し始めていた。若い選手が打てばもっとうれしい。もっとがんばれと応援する。彼らに愛着がわいたから、最後は彼らがワールド・シリーズで1試合しか勝てなかったこともすごく残念だった。選手達がかわいそうになった。監督さんも辛そうだった。…大丈夫。来年またがんばりましょう。応援するわ。そんな風にダイアモンドバックスも気になるチームになった。それもよかった。


それにしても記録を見ると、ポストシーズンはレンジャーズに限らずとにかくホームランがよく出ることにも驚いた。どのチームもHRが大量。だからポストシーズンは面白いのですね。

また来年も野球を応援する。


ところで話は変わるが、大谷翔平さんの名前がエンゼルスの40-Man Rosterのリストから消えたことを今日知った。とうとう来るときがきた。もう彼はエンゼルスにはいない。さ~どうなるかな。これもロスだな。ともかくどこに行くことになっても大谷さんに幸あれ。これからも応援するわ。



昨日はハロウィーン明けの11月1日。なんともう11月である。驚き。今年はエルニーニョのせいか冷たい風がまだ吹き始めない。毎年ハロウィーンの前後1週間ぐらいに突然強い風が吹き始め気温が下がるのだけれど、今年は11月になっても空気があまり動かず日中は暑い。島の南東のこの地はしばらく雨も降らずカラカラだ。未だ9月のような暑い日が続いているものだから11月の気分になれずカレンダーを見て驚くばかり。もう今年も2か月しかないではないか。

やらねばならぬことは山のようにある。家の修理工事も始めなければいけないことになったが、まだ業者に相談もしていない。心は焦るばかりだが重い腰がなかなか上がらない。それにしても毎年秋は必ずなにかの問題が起こる。それが不思議でしょうがない。また今年もそわそわと落ち着かない年末に向かうことになった。

野球も終わったし、そろそろ本腰をいれて現実に向かい合わなければと思う。