能登半島地震 ─ 寄付・支援情報

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2024年11月3日日曜日

バスルーム改装:落ち着かぬ日々、そして Mars Bar の話




先週からとうとうバスルームの改装工事が始まった。


元のバスルームの取り壊し作業は最初の3日で終わり、すでに配管工事などが始まっている。取り壊し工事はさすがに騒々しく、解体作業の塵や埃も家中に舞うものだから落ち着かなかったが、すでに新しい配管などの構築作業に入っているから作業が早いものだと驚いている。

今日は日曜日で休みなので少し落ち着いているが、それにしても工事中はそわそわと落ち着かないものだ。ガレージに続くドアから(家の背骨のような)階段を上がってたどり着く(3階の寝室の手前の)主バスルームの工事なので、1日中家の中に人の出入りがあって生活が影響を受けることになる。日中の作業時は通路に(カーペットを覆う)布や紙が敷かれ、その上を皆土足で移動している。私達も土足で布カバーの上を移動する。家の中でサンダルを履いたり脱いだりしている。なかなか落ち着かない。


以前にも何度か家の改装の経験はあるから(それに私は大人なのだから)きっとこのままなんの問題も無く順調に日々は過ぎていくと思う。うろたえず大人の顔で、日々職人さん達と話し合い、リクエストを伝え、工程の内容を説明してもらい…などなどの交渉を続け、学び、そしてただただ過ぎゆく日々を耐えさえすればいいのだ。このままで大丈夫。淡々とあまり影響を受けることなく、淡々と日々を過ごせばいいのだ。

考えれてみれば…近年は時間の過ぎるのがとても速くて、いつもひと月が終わるごとに「ああもう今月も終わったのね」と思うわけで、そう思えばこの(4週間だと予定されている)工事もすぐに終わってしまうのだろうと思う。


それにしてもこのような事があるからこそよくわかることがある。私は異常なほどにプライベートな人間で、自分の家が大好きで、その大好きな家で何事もなく、ただただプライベートにゆるやかな時間を過ごすことが、私にはどれほど大切なのか…ということをつくづく思い知らされる。

なにも予定のない朝。寝坊ができる朝。ゆっくりと起き出して思いつく時間にゆっくりと昼食をとり、家の二人のどちらかが「そろそろ買い物にいこうか~」などと言いだすまでは、二人ともただただ家でだらだらしている日。私はそれが好きなのだ。メイクもせず、みっともないよれよれのTシャツを着て、ただただだらだらする。よそいきの顔の必要のない日々こそが私の一番の心の平安。ささやかな幸せ。私はそういう人間なのである。


今は朝早く起きて、すぐに身支度をして眉毛を描き、工事の方々を受け入れ、一日中作業の音を聞き、時々現場に上がっていって様子を見に行き、必要であれば職人さん達と交渉する。そして夕方に作業が終わり人々を送り出した後は、ガレージからバスルームに続く階段とフロアの全てに掃除機をかける。そして夕食の準備。

なんでもないことなのに、1日が終わるとへとへとになる。また普段から私はどうにもならないほどの心配性/取り越し苦労の人間なので、ただただ「この工事がうまくいくのだろうか」といらぬ心配ばかりをしている。何かをしていて疲れるわけではない。ただ普段と違う状況に神経をすり減らしているのだと思う。なんだか意味もなく悲しくなったりする。


そうそう、そういえば… 私は人々が近くで作業をしているのであれば、私もソファーにひっくり返ってのんびりしているわけにはいかないとも思う。だから私もなにか真面目に仕事をしようとする。数日前は、今まで長い間「やらなければやらなければ」と何年間も延ばし延ばしにしていたキッチンの引き出しの整理と戸棚の整理をした。キッチンの収納が整理整頓されてとても綺麗になった。工事が始まってからというもの、普段はなまけている棚の掃除などをソワソワと動き回って1日中やっている。この行動は、以前ロンドンで改装工事をやった時も同じだった。人が仕事をしているのなら私も仕事をしなければ…と1日中せわしなく動き回る。なんとかやるべきことを早く終わらせて、またPCの前に座って音楽レビューなどを書きたいものだと思うが、なかなか気持ちが文章を書くことに向かわない。

そんなわけでブログが滞っていた。これからおそらく1カ月ほどはこの工事が続く。とにかく慣れること、そして耐えること。私は大人なのだから、今までにも改装工事の経験はあるのだから、きっと大丈夫…と自分に言い聞かせる。頑張ります。


工事の方々は腕の立つ職人さん達で安心している。こちらのリクエストも聞いてくださっているし、何か質問をすれば丁寧に説明してくださる。本当にありがたいと思う。


これからの日々、私の気持ちが落ち着かないとか、気苦労が多くて辛いとか、落ち着かないからブログの文が書けないというのであれば、その理由は私にこのような状況への耐性がないためだろう。人に慣れていないのだ。私のストレスは私自身が作り出している。いつものことだが私自身の問題なのである。



それにしても、作業が始まるまでにずいぶん時間がかかったものだと思う。改装のためのゼネラル・コントラクターと最初の打ち合わせをしたのは今年の6月半ば。それから1か月後の7月半ばにデザイナーとの打ち合わせをして具体的なデザインの方向を決めた。そこから素材やパーツを集める作業に入った。私が個人で注文する小さなパーツ(蛇口やシャワーヘッド、ドアノブ、ライト)はすぐに家に届いた。しかし大型のキャビネットやバスタブ、それから各種タイル等々は(おそらくは米国本土から船便で届いたのだろう)結局10月も半ばを過ぎるまでハワイには届かなかったのだと思う(よくはわからない)。もちろんそのことは事前に聞いていたので驚かなかったが、それにしてもそれらの注文した素材が手に入るまでに実質3か月かかったことになる。それから職人さん達がうちのプロジェクトで仕事ができるようになるために、別件の仕事が終わらなければならない事情もあったのだろう。それらの様々な事情が重なって、結局工事が開始したのは最初の打ち合わせから4カ月以上が過ぎてからになった。

これはハワイで家の改装工事をするにあたっての学びだと思った。ハワイはなにごとも時間がかかる。以前やった英国でのバスルームの改装は、準備に1カ月もかからなかったと思う。米国の本土でも、素材やパーツを集めるのにまさか4か月もかかるとは思えない。物を注文をして在庫があれば1、2週間で手に入るのだろうと想像する。とにかくハワイで(私がリクエストしたような)注文の多い素材集めをすると、準備期間を最低4か月はみたほうがいいというのは大きな学びであった。これから家の改装をするときは、打ち合わせも含めて準備期間を半年と考えたほうがいいと学んだ。


それにしてもこれから旦那Aにとっては苦行の1カ月になる。今週から米国本土の夏時間が終わり冬の時間になってしまった。元々の希望は(アジア時間で仕事をする旦那Aが睡眠不足にならないようにと)工事は夏時間の季節に終わらせたかったのだが、結局冬の時間になってから工事が始まってしまった。なんとか仕事時間を調整して無理をしないようしてもらいたい。


今、夫婦二人と猫は狭いゲスト用のベッドルーム(猫部屋)で、客用の簡易ソファーベッドの上で寝ている。(改装中のバスルームの横にあるクローゼットが使えないため)部屋中に着替えの服や化粧品の入った箱などの必要品を大量に持ち込んでますます狭くなった部屋で毎晩休んでいる。私はコロナの頃からよくこの部屋で猫と寝ていたのだけれど、旦那Aが来てからどうやら猫が喜んでいるようだ。

猫のことはまた別に文を書こう。



余談だけれども…
今年はコロナ禍が終わって初めて、また例の「パンプキン祭り」をやることになった。「もういいんじゃないの」と(異文化からやってきた)私は言うのだけれど、旦那Aがどうしてもやると言う。子供達にお菓子をあげるいいオジサンになりたいのだろう。ハロウィーンの3週間前くらいにスーパーでアメリカのお菓子の大きな袋詰めをいくつか購入したが、ハロウィーンの1週間ほど前に夫婦二人でM&Mの詰め合わせを食べて空にしてしまい、またスーパーでお菓子を買わなければならなくなった。ところがハロウィーンの当日は思ったほど子供達の数が少なく、大量にお菓子が余ってしまった。今夜夕食の後に並べてみた。これもいつか無くなるのだろう。

他にもキットカットがあったが多すぎるので廃棄
  

ところでアメリカには英国の「Mars Bar」が無いことをご存じだろうか?キャンディーの会社 Mars Incorporated は様々なチョコレート菓子を出しているのだが「Milky Way」「3 Musketeers」等のキャンディー・バーは国によって名前を変えて売られているらしい。Wikipediaによると、アメリカの「Milky Way」が英国の「Mars Bar」と同じものだと書いてあるのだが、どうも納得できない。質感が違うと思う。本当に同じものなのかは謎である。

※追記
先ほど「Milky Way」を冷蔵庫に入れて冷やして食べてみた。なるほどかなり「Mars Bar」に近い気がする。もしかしたらハワイは温かいので柔らかくなり過ぎたか。年中寒い英国の「Mars Bar」は固い。たぶん質感の違いは気温のせいだ。