能登半島地震 ─ 寄付・支援情報

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2013年2月3日日曜日

ビヨンセ様のスーパーボウル(2013)ハーフタイムショー!

 
今日アメリカは日曜日。年に1度のスーパーボールの日。アメフトには全く興味が無いけれど、ハーフタイムは見る。去年はマドンナだった。今年はビヨンセ姉御。さっき見終わりました。
 
 

 
 
いやー…すごいですね。まー凄いですよビヨンセ親分。もう全世界の男性諸君のみなさんごめんね…世の中のエンタメは女がガンバレばいいと思った。悪いけど…もう女性でいいわ。こういう人を見ると圧倒されて言葉も無い。いやーかっこよかった。

出だしに彼女のシルエットが浮かび上がるんだけど、その圧倒的な迫力はギリシャの彫刻を超えましたね。ほんとに漫画の2次元で描いたような完璧なスタイル。アメコミからスーパーウーマンがそのまんま抜け出してきたような迫力。下から銅像を見上げるようにカメラが舐めると、ほんとにこのお方は立ってるだけで女神様のようだと感嘆する。

日本語で「女神様」というと聖母マリアとか優しい系を思い浮かべるけど、むしろ英語の「GODDESS」=女神。ビーナス、アテナ、ダイアナ、ニケあたりのギリシャ神話の強くて美しい女神様を全部あわせたような迫力。ほんとにビヨンセさん個人から溢れ出すエネルギーと美しさ、パワーは人類最高峰かも。すごいわー。

内容は13分のビヨンセメドレー。本当はお歌も上手いのに、迫力で押していくパフォーマンスのステージ構成なので、歌うというより最初から叫んでます。

「ガッ、オウッ、ウァ、オオオオオオ、ワギャー、ギビナッ、ドゥルドゥルドゥル…、ダンダンダァ~、シンギッ…」

などと何語を喚いているのかもさっぱり分からなかったけど、そんなのどうでもいい。あの迫力ならもう言葉なんてどうでもいいっ。ただただすげ~~っとあの偉大なるモモを眺めればよろしい。

ステージ上は、ダンサーもバックバンドのメンバーも全員オンナオンナオンナ…オンナだらけ。皆さん気が付きました? あのハーフタイムショーは「オンナ祭り」だったのよ。スーパーボウルなどという、マッチョ男の祭典のど真ん中、ビヨンセ姐さんは13分の女神様達の祭典」をやってのけたんです。フットボールの選手なんて全員ガッチリムッチリの大男ばかり。ちょっとスリムなお相撲さんがぶつかり合う肉弾戦ボールゲームみたいなもの。そこの真ん中のハーフタイムに、女神様が挑戦したんだと見た。かっこいいわー。

途中でデスティニーズ・チャイルドも再結成。みんなキレイダナー。全員が歌えてスタイルがいい。すごいですね-。

その後、全員で雨乞いの踊り…いや…あー、あのね…やっぱりあれは神様に捧げる踊りっぽいのよ。アメノウズメノ尊だな。天照大神(太陽)が出てくるまで岩戸の外で踊り倒した日本のダンス女神。世界中にも散らばるそんなタイプのダンスの女神様だとか、巫女さんとかシャーマンとか…、そんな方々を連想させますねこのお方は。普通の人とは比べられないレベル。

プロジェクションマッピング(?投写した映像)も、控えめながら非常に上手い使い方をしてた。昔この人のMTVだったかな…で使ったのよりずーっと洗練されてます。これ見よがしに技術に頼るのではなく、非常に効果的に使ってた。上手い。技術の使い方のアイデアが進歩してるのが明らか。特にビヨンセ1人から、11人人数が増えていって、5人のダンサーと一緒に10人になったのは上手い使い方。すごく効果的なのね。短時間なのによく練られてると思う。こういうとこにアメリカのショービジネスの底力を感じる。

滝のような照明も綺麗だった。髪を振り乱しドスの聞いた声で吼えるように歌うビヨンセ様は人類の母、人類全員をがーっと持ち上げてくれるかっこいい女神様だと思う。ほんとにすごいです。一度本物を見たいもんだ。

 

2013年2月2日土曜日

珍奇ニッポン:海外から見たAKB48メンバーの坊主騒動


どうしようかと思ったんだけど、あまりにも誤解と勘違いが溢れているようなんで書きます。どうでもいいと思う方は飛ばして下さい。

国民的アイドルAKB48のメンバーの方がボーイフレンド宅でのお泊り写真を撮られたとかでそれを反省し、自ら丸坊主になって泣きながら謝罪してる映像が動画サイトにアップされ、それがまず国内で話題になり、ここ数日で海外のメディアにも取り上げられて世界中で話題になっているという話です。動画そのものはもう削除されているらしい。

まず日本では、多くの方が坊主頭にびっくりした様子。世界の注目を集めたことに関しては、罰に坊主なんてかっこわるい…とか、女の子の罰に坊主なんて酷いと思われるぞとか、そもそも坊主の人に失礼じゃないか、尼さんに失礼だとか、日本は体罰の国だと思われるぞ…等々いろいろ。

一方、擁護派の方々もいて「罪を償うために犠牲を払うのは当然。世界でも潔い行為だと理解されるはずだ。」「これで反省してまた頑張ってほしい。応援したい」という意見もあった。
 
 
さてここでは、どうしてこんな日本国内のアイドルの反省話がわざわざ世界で大々的に取り上げられたのか、これが実際に海外ではどう受け取られているか、どう見えるのか…という話をします。上記のような日本国内の皆さんの論点はちょっとずれてるみたいなので、まずなぜ世界がこのニュースを取り上げたのかを説明します。それは…、

1.       成人した女性の罰が坊主であること。
2.       おまけに彼女は痛々しい姿で謝罪をしながら大泣きをしている。
3.       彼女が辛く苦しんでる様子を公にして晒し者にしている。
4.       それが成人した女性の罪の償いだとされていること。

まずこれが海外にとってはショックなんです。女の子が罰として坊主になって公開懺悔をしているということがまず驚き。坊主になったのはご本人の意思らしいですが、そんな細かい内容までは伝わらず、強制されているように見える。
 
 
そしてそれ以上にショッキングなのは公開懺悔の理由=罪の内容が…、

5.       成人(20歳)した女性が彼女個人のプライベートの時間に、ボーイフレンド宅に泊ったこと=そもそも「彼女にボーイフレンドがいた」ということが罪であるとされていること
6.       そして、それに対する罰を受けることが日本ではあたりまえのことだとされているらしいこと。
 
 
…要するに、世界がこれを取り上げたまず第一の理由は、成人して仕事をしている大人の女性が、恋人がいたからというだけで(まるで重大事件でも犯したかのように)公の場で丸坊主になって泣きながら謝罪をしている=肉体的、精神的な苦痛、屈辱を受けながら晒し者になっている。そしてそれを多くの日本人もあたりまえのこととして受け取っているらしいことが驚愕に値することだからです。そのようなことが21世紀の現代、世界的にも裕福な先進国の日本で起こっていることがあまりにも大きな驚きだからです。

このイメージは(日本のアイドルビジネスの事情を知らない海外には)非常に強烈。女性の人権だとかなんだとかって話が出てくるようなレベルの不快なもの。いつも笑って楽しく振舞う日本のポップスター達が「実は舞台裏ではとんでもない犠牲を払わされているのではないか」という懸念さえ思い起こさせる。結果、印象は「(どうでもいいけど)また変で理解不可解で妙な日本」。
 
 
そもそも西洋には、日本のアイドルビジネスのようなものは存在しません。若い女の子達を男性ファンの理想に沿うように、偽りの処女性を纏わせて「穢れの無い女の子」の商品として売るというようなビジネスは西洋にはまずありえません。そもそも「穢れの無い女の子」というコンセプトそのものが、あまり喜ばれない。(西洋では)女性の幼さは=未熟さ=世間知らず=つまらない人間、というふうに決して良くは思われないからです。

それに芸能人だろうと誰だろうと、仕事をしている成人女性であれば、個人としてプライベートの時間を持つのはあたりまえ。若い女性のスターが誰とデートをしていても、海外ではそのこと自体に眉をひそめることはまずありません。どんな有名人でもプライベートの時間には(犯罪でなければ)何をやっていても個人の自由というのが普通です。

そのような常識の海外(特に長年男女平等を培ってきた西洋)から見ると、今回の事件がいかに珍奇で理解不可能、不思議という以上に不快、むしろ強烈な嫌悪感さえ感じさせるものであるかということは、日本人も分かっておいたほうがいいかもしれません。西洋は女性の人権だとか、こういうものに本当に敏感です。
 
 
個人的な意見だけど…こういものはね、(海外風に味付けをするのなら)AKBのメンバー全員が、ボーイフレンドとデートやお泊りしてる内容のミュージックビデオを洒落で作ってですね、「デートして何が悪いんだよケケケ」と笑い飛ばして冗談にしちゃったほうがいいと思う(笑)。もう開き直っちゃえ。女の子の賛同を得るかもしれません。

日本の国内の若者文化の話なので、海外がどうこう言うのをいちいち気にする必要もないかと思うけど、海外でこのことが取り上げられている理由が、日本国内の認識と微妙にずれているように感じたので書いておくことにしました。

 

2013年2月1日金曜日

NHKの「MJ presents Perfume ドキュメント 今 世界へ」を再度テレビで拝見


アメリカでの日本語放送TV JAPANにて、昨日NHKの「MJ presents Perfume ドキュメント 世界へ」がやっと放送されました。もう既に見てるんだけど画面が大きいとやっぱりいい。久しぶりに見たらまた感動して涙。

どうしてあ~ちゃんの涙声を聞くと思わず泣いてしまうのか解らない。不思議。また泣いちゃったもんね。なぜか知らねど彼女の感情に心が動かされるんですよ。ほんとに不思議なパワーをもった方だと思う。巫女さん(?)のようなパワーか…。

かしゆかさんは言葉のことを何度も心配をしてたのが印象的。海外ならではの心配ですね。すごく真面目で冷静なんだろうな…そういうところがまた魅力。ほんとに可憐で可愛い。台湾公演の最後「すっごく楽しかったです!」と本当に嬉しそうに笑っていたのが印象的。

のっちさんはね、どうもライブで別人スイッチが入るっぽい。目が違う。普段はシャイだったりぎこちなかったりすると聞いているけど、ステージに上がるとバーンと女王様のように堂々としてる。ちょっと不思議。これに最初に気付いたのは東京ドームのDVD。最後のポリリズムのソロパートを歌いながら他の二人が感涙でうるうるしてる時、のっちさんだけ「どやーこれおもしれー…」という顔をしてるの。今回も反応が他の二人と違う。この方も生まれついたパフォーマー体質なのかもしれません。

それにしてもやっぱりアジアはアツイネ。ほんとにいい話…。

ところで最近Perfumeのネタ切れで書く事が無い。どらえもんもあともう少しだもんね…。
 
  

2013年1月31日木曜日

Wendy & Lisa - Honeymoon Express (1987)


 
プリンスのバンドから独立した2人。
 
 
 
Wendy & Lisa - Honeymoon Express (1987)

Album:  Wendy & Lisa
Released: Oct 06, 1987
℗ 1987 Sony Music Entertainment Inc.

 

プリンスが映画『パープル・レイン』で大スターになった頃のバックバンド「レヴォルーション」。そのバンドのギター、ウェンディさんとキーボードのリサさんが独立して作ったユニットWendy & Lisa

プリンスを囲んだ美女二人のイメージだけで世間はドキドキした。実は私も彼女達の危険なかっこよさに惹かれた。プリンスは彼女達とバンドをやってた時が一番だと思う。レヴォルーションを解散した後はギラギラ感が強くなりすぎてついていけなくなった。

プリンスから離れて、ウェンディさんとリサさんは自分達で音楽をやり始める。実は美女であるだけでなくお二人とも非常に才能のある方々で、アルバムもすごくよかった。この1枚目のアルバムのタイトルはWendy & Lisa

白人の美女二人。その二人が実はバリバリのファンクミュージックもやれるという意外性。それがすっごくかっこよかった。

当時、来日公演も決まったのに後でキャンセルになったのは、集客が出来なかったからじゃないかと思う。あの頃は小さいキャパの会場も少なかった。ほんとうのところはどうだったんだろう。見たかった。


『ふりそでーしょん』のきゃりーさんは決して悪くない!

 
ふえ~…なんだか悲しいっす、こういう話題。先日ここのエントリーにも書いたきゃりーぱみゅぱみゅさんの『ふりそでーしょん』のPVが物議を醸しているらしい。「アルコールを一気飲みしているような場面がある」という抗議だって。え~~~っ???? 
 
え~~~~~~っ???? 

きゃりーさんは悪くないよね…。
 
くわーこういう話ダメですわ…もう。世の中には洒落が分からん人が多すぎる…ほんとにもう…悲しすぎる。先日、アメリカでのケイティ・ペリーさんの「セサミストリートおっぱい事件」の話をしたんだけど、日本にもいるんだな…お堅い方々…。
 
わたしは「ふりそでーしょん」のビデオはサイコーに可愛くて面白いと思います。二十歳になったんだから飲んだくれて何が悪い。そもそもあれはラッパ飲みしてるだけで、一気飲みとは限らないじゃない? ハタチになった喜びを洒落で面白く表現しただけでしょ。すごく楽しいビデオなのに…。
 
あれは洒落です洒落。
 
飲酒を子供に宣伝してるわけでもなし、ハタチ前に飲んでる意味でもなし、法律に背いてるわけでもないもんね。そもそもたかがポップミュージックのプロモーションビデオを見て、みんな真似して急性アル中になるとか(そういうことでしょ)…だからいけないとか…理屈がおかしいですよ。プロモビデオでやってること、みんな全部真似するの…?
 
人間20年も生きたら、自分の行動の自己責任と判断力を持たないと。お酒は個人個人が少しずつ身体に慣らしていくもの。今まで一度もお酒を飲んだことがないのに、いきなりボトルを一気飲みするのはただのバカでしょう。その程度の判断も自分で出来ないとしたら…そのほうがずーっと大きな問題です。周りの大人もそういうことを若い人にきちんと教えなきゃ…。
 
以前PerfumePV「スパイス」でも、ケーキを踏んずけたと言って騒いでいた人がいたけど、アレもずいぶん洒落の分からない抗議だったな。アタマ固いです。あれも単なる表現。歌の世界観を単にビジュアル化しただけなのに…。まさかPerfumeがケーキを踏んずけたから、じゃあファンはみんな翌日から日本全国でケーキを踏んずけるのかって…考えたら笑えてくる…あははははは。そもそもケーキを踏む以前にあのビデオ、3人ともテーブルの上で土足で踊ってるじゃないか…それは誰も文句を言わないの…?(大笑)
 
ほんとにアタマ固すぎ。(クレーマーは気にせず)ものを作っているクリエイティブな方々は自由な発想で文化を創っていって欲しい。文化とはちょっと変ぐらいが面白いんです。みんな懐を大きくしないと…日本の社会全体が縮こまってしまう。そっちのほうがずーっと危険ほんとうよ。
 
 
 
 
 

2013年1月30日水曜日

RuPaul’s Drag Race, Season 5 放送開始です

 
  
アメリカ在住のドラァグ・クイーン・ファンの皆様、またあの季節がやってまいりました。
  

 20131月末の今週、またあのRuPaul’s Drag Race(ルポールの女装競争)が始まりました!なんとこのキワモノ番組、とうとうシーズンを重ねて今回5季目です。なんということでしょう。今シーズン初回の今週、出演者の一人が「なんとシーズン5よぉ~」と嬉しそうに叫んでいたので、制作の側の人達も番組の息の長さにびっくりしているのかもしれません。とにかく目出度い!

アメリカで一番面白い番組だと断言しよう(私にとっては)。これほどクリエイティブで刺激的で先鋭で…その上に大きな感動で心を揺さぶられるショーもあまり無いと思う(いや…他のテレビをあまり見ないので大きなことは言えないけど)。それにチョーお下品で低俗(大笑)。禁断のF言葉なんて少なくとも会話の20 5%はあると思うので、いつも音が消える。消音(ピー)ばっかり(笑)。女性同士の喧嘩を英語でCATFIGHT(猫の喧嘩)と言うのだけど、まさにそんなかんじでオネエマン達が毎週毎週ギャアギャア喚き散らす。

だけどね…いいんですよ。低俗だとかF言葉なんて単なる外側の飾り。中身はずーっと海の底より深い。毎回ものすごい人間ドラマ。感動につぐ感動。涙涙涙。おまけにこの番組は世の中を事実上改革している。(アメリカ人の好きな言い方をするなら)出演者全員が英雄/ヒーローなんです。あ、ヒロインか…。

もしもこの番組のどこかにやらせがあるとしても私は構わない。いいんです、少しのやらせぐらい。このような珍奇で感動的な番組を見れるのなら多少のやらせなんて平気。このような面白い番組を毎週ひっくり返ってゲラゲラ笑いながら見れるのなら多少のやらせは許容範囲内。細かい事を言わずに楽しめればそれでいい。

今季も初回から面白い。挑戦者達は初日、一張羅で登場してごあいさつ。その後すぐにそのままの衣装で水槽に飛び込んで「水中ファッション写真」の撮影(大笑)。最初からみんな大変ですね…。

それでも最後に、自作したドレスでのファッションショーはすごく綺麗だった。今回もみんな実力あるな…。ほんとに毎回、出演者達のアイデアと創造力に驚かされる。毎回毎回自作のドレスを作るなんてすごいです。それにどうして普通の野郎顔が綺麗なハイファッションのモデルみたいにメイクで変化するのかも不思議。どうしてあんなに顔が変わるのか教えてほしい。

クリエイティブな事が好きな方は必見。品のなさには慣れます(笑)。毎週1回の放送で、最後に勝利者が決まるのは5月ぐらい。半年の楽しみ。チャンネルは「LOGO TV」ですほんとにお勧め。


 

2013年1月29日火曜日

NHK大河ドラマ「八重の桜」第4回「妖霊星」



今週も落ち着いて見れました。西田敏行さん、風間杜夫さん、榎木考明さんを始めとしてベテランの俳優さんが多いと本当に安心して見れる。芝居そのものもそうなんだと思うけど、見ていて画面が落ち着きますよね。やっぱり色んな年齢層の俳優さんがいるドラマのほうがいい。

今回一橋慶喜さん登場。幅の狭い顔に目の大きな濃い顔が、史実のラスト将軍にそっくり。松平春獄…誰だっけ? あー勉強しないと分からないことが沢山出てくる予感。もともと日本の近代史は得意ではなくて、知識といったら近年の「篤姫」とか「龍馬伝」あたりで覚えた程度なもので今週はちょっと難しかった。

しかーしこれでいいと思う。知らない私が悪い。もう少し知っているべきなんですよ→私。井伊直弼と水戸斉昭、島津斉彬の殿様の関係は「篤姫」の時にもう少し詳しくやったものね。あの時の話をぼんやりと思い出しながら拝見。全体的に政治のことはサラサラッと早かった気がしたけど、江戸城のことは今回のドラマの主軸ではないですもんね。だからあんな感じでいいと思う。もう少し勉強します…。島津の殿様の俳優さんの贅沢な使い方。それにしても島津の殿様がコレラで亡くなったとは知らなかった。ほんと?


それ以上に今回、細々とした所作や風景、シーンがすごく印象に残った。江戸城の廊下をあんなに人が通ってるものなのか…、あんなに茶坊主(?剃髪をした人々)がうろうろ沢山いたんだろうか…とか、西郷さんが公家さんと合う場面では、大きく膝で歩いてるとか、松平容保さんと井伊さんのお茶の場面が綺麗とか…そういうのがすごく良かった。私がそもそも礼儀や作法などにあまり詳しくないので良いのか悪いのかも分からないのだけど、だからこそ気になる。気合が入ってるんじゃないかな…今年。嬉しいですよね。一昨年の「江」は見てるだけで気分が悪くなる場面が多かったもの…。今年はこんな感じで魅せて欲しい。

八重ちゃんが障子の外で中の話を盗み聞きしている場面は、これはいかんと思った(←ならぬものはならぬ)。だけどあれは彼女の幼さと型破りな人物像を表したものなのかも。ああいうのが最近気になるんですよ。現代劇でもご飯とお味噌汁の位置が違うだけでいやになったりする。年をとった証拠なんだろうな…。でも古きよきことはやっぱり残しておいたほうがいい。様式とか型なんて理屈じゃないですもんね。ただただ従うから綺麗…それが様式美というものでしょう。それに様式は、時代劇には説得力にもなり得るんです。


それから覚馬さんがお嫁さんをもらったんだけど、結婚式の場面もよかった。夜の室内の光もいい雰囲気。みんなで歌って家でお祝いをしてるのもすごくいい。昔はああいう感じだったんだろうな。それにお嫁さんのうらさん、本当に昔の女なんですね。夫婦とは言ってもまだ顔もよく知らない他人。だからまだ二人とも愛情のかけらもない。覚馬も新婦にまるで上司が新入社員にアドバイスをするみたいな口調。あれがリアルな昔の結婚だったんだろうと思う。女性にとって結婚は就職先なんですね。愛情は後からついてくる。二人のこの場面で「うらさんが目に涙を浮かべて嬉しそうに微笑む…」などという甘い演出にならなくて本当によかった。うらさんの生真面目さととまどいがすごくリアルな素晴らしい演出。

それに、このお嫁さんは夫の仕事には一切口を挟まない。興味も示さない。全て旦那様の言うとおり…。こういう本当の昔の女性をドラマで見るのは久しぶりかも。すごくいい。(私ぐらいの年齢の者にとって)4030年ぐらい前までの昭和の日本には、これくらい古風な女性が現実にいたんです。女性が全く自己主張しない世代。今テレビで見ると違和感を感じるぐらいの控えめさ。それを型破りな八重ちゃんは「おかしい」と言うけれど、いやいや当時の基準では八重ちゃんのほうがずーっとおかしいの。そのあたりをお母さんが、うらさんを褒めることで表現してる。もしかして今年のNHKさんは本気? こういう細かいところがとても嬉しい。

全体は、江戸城で政治が動いて、会津では覚馬が謹慎を解かれたというお話。地味な回だけど楽しめるところは沢山。ひこにゃんもいたぞ。やっぱり今年の大河はじんわりと面白いと思う。来週は吉田松陰がもう処刑されるの? 早いな。