能登半島地震 ─ 寄付・支援情報

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2018年7月10日火曜日

Whitesnake - Is This Love (1987)



ドラマの挿入歌として使われると名曲

 
 
Whitesnake - Is This Love (1987)

Album:  Whitesnake (30th Anniversary Edition)
Released: Jan 1, 1987
℗ 1987, 2017 This Compilation, Whitesnake Productions (Overseas) Ltd. under exclusive license to Parlophone Records Ltd, a Warner Music Group Company for World ex US, Canada & Japan / 2017 Saltburn, LLC, under exclusive license to Rhino Entertainment, a Warner Music Group Company for US, Canada & Japan

 
たった今、米のドラマ『POSE』の6話の録画を見終わった。いや~…このドラマはいいわ。Seriously。泣いた。いくつか泣いた場面があったのだけれど、最後の場面でこの曲が流れて思わず妙な声が出た。心を鷲掴みにされた。これは本当にいいドラマ。

この曲をまさかここで取り上げる日が来るとは。だってベッタベタのラブソングだもん。ちょっと恥ずかしいくらいじゃないですか…。MVはデビカバ氏が当時のデルモのガールフレンドとベタベタしてるやつだし。

しかしこれがいいドラマの場面に流れると最高。

 Is this love that I'm feeling 
 これが愛なんだろうか?僕が感じているもの
 Is this the love that I've been searching for 
 これがずっと捜し求めてきた愛なのか
 Is this love or am I dreaming 
 これが愛なのか?それとも夢を見ているのか?
 This must be love 
 きっとこれが愛に違いない
 'Cause it's really got a hold on me 
 僕を捕らえて離さないから
 A hold on me 
 離さないから

結構なお手前でございます。参りました。

人と人がどうしようもなく惹かれあう場面というのはぐっときます。禁断の恋なんだよね。これは本当にいいドラマ。すごいな。こんなにはまるとは思わなかった。

Whitesnake - Is This Love (1987)
Whitesnake - Still Of The Night (1987)


2018年7月9日月曜日

NHK プレミアムドラマ『弟の夫』全3回・感想








これもちょっと前に日本語放送TV JAPANで放送になったものを録画。全3話。日本での放送は201834日から318日まで。


いやーいい話でした。ほのぼの。一に把瑠都さん、二に把瑠都さん、三に把瑠都さん…という感じでした。把瑠都さんが素晴らしかった。
 
故・高倉健さんが「俳優は生き方が芝居に出る」とおっしゃっていたことを思い出した。このドラマの把瑠都さんは、演技に彼のお人柄…暖かさや優しさが溢れ出てましたね。まー本当に暖かい表情をなさるのね。それがドラマを見ていて一番の楽しみになったほど。
 
特に把瑠都さんのマイクと夏菜ちゃんとのやりとりが微笑ましい。いいシーンが沢山ありました。夏菜ちゃんが大きな熊さんと遊ぶように嬉しそうで可愛かった。
 
 
このお話は、主人公・折口 弥一の家に(カナダに住んでいて亡くなった)ゲイの弟・涼二夫だと言う男・マイクが訊ねてくる…という同性愛者のテーマを扱った作品。しかし話が展開していくにつれて普遍的な家族の物語になってましたね。
 
最初、弥一はマイクに対して不信感を抱いている。ところが娘の夏菜ちゃんがまずマイクさんを大好きになってしまう。そこから弥一の心も溶け始める。「同性愛者だから」と頑なだった弥一が少しずつマイクと打ち解け、最後にはマイクを守るために世間(学校の先生)に立ち向かう。マイクを理解できたことから弟・涼二への愛を思い起こし、その頃にはマイクも弥一の大切な家族になっていた。
 
 
子供はやっぱりすごいな。子供は偏見もなく「いい人」だと思ったらすぐにお友達になれる。把瑠都さんのあの優しそうな表情を見ていると、夏菜ちゃんがマイクさんの事を大好きになるのもわかりますね。このドラマは夏菜ちゃんの存在も大きい。
 
3話の中には、マイクを自然に受け入れる夏菜ちゃんのママ、マイクに興味津々の結姫ちゃん、それを警戒する結姫ちゃんの両親、ゲイである事を悩む中学生の男の子、そして涼二の高校時代のゲイのクラスメート…など様々な人々が出てきますが、全ての事柄が穏やかにストーリーに盛り込まれていたのもよかった。
 
マイクさんがいつもにこにこしていて何があってもとことん穏やかないい人で…、彼のおかげなのか、ドラマ全体に全てのことを(偏見も含めて)優しく包み込むような暖かさが流れてました。
 
最後にマイクが家族をつれてやってくるエンディングもいい。外国人と結婚した者から見ると、このドラマは「外国人が大切な家族になる」という話でもあるよなぁと思う。本当に暖かいいいドラマ。Feel Good Story。いい話です。
 
 
ところで把瑠都さんは、今年の5月、故郷のエストニアに帰国なさったそうです。なんと…びっくり。母国エストニアの国会議員になるんだそうです。もう日本で俳優さんとして拝見できないのは残念ですが、母国の国会議員のほうが大切ですね。どうかお元気で。日本に来てくださってありがとう


 

2018年7月8日日曜日

映画『ちょっと今から仕事やめてくる/To Each His Own』(2016):会社なんか辞めてもいい・辞めても次のチャンスがある社会を








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『ちょっと今から仕事やめてくる(2016年)/日/カラー
113分/監督:成島出』
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日本語放送TV Japanで放送されたものを録画。
 
いいメッセージの映画。考えさせられた映画。
感想というよりもうだうだと意見を書く。
 
タイトルが「ちょっと今から仕事やめてくる」なのでネタバレではないですね。会社を辞める話です。結構結構。いいと思います。あなたの命より大切な仕事など無い。
 
もしあなたが今「自分にしかやれない重要な仕事」があるからと…責任感から会社を辞められないと思っていたとしても、それで生きるのが辛いのなら辞めたほういい。会社はあなたが辞めた後も、誰かをあなたの後釜に据えて何事もなかったかのようにやっていきます。会社とはそういうもの。
 
要は、人は死ぬほど仕事をするべきではない。病気をするほど仕事をするべきではない。仕事は基本的に自分の人生を生きる糧を得るため。決してそれを忘れてはいけない。
 
命を大切に。仕事に生きがいを見つけるのは個人の自由だけれど、決して飲み込まれてはいけない。死ぬほどの無理はしないように。あなたの命はあなたを愛する全ての人にとってもとても大切なもの。あなたの命は「誰かの会社」の売上を伸ばすことよりもず~っと大切。人生は自分のためにある。自分のために生きよう。…そういういう映画だろうと思います。いいメッセージ。
 
 
こういう映画が出てくる社会がまず問題でしょう。
 
日本では戦後の高度経済成長期の時代から自己犠牲や長時間労働が美徳とされていて、それが今に至るまで変わらずに続いているのではないかと思いますが、そろそろそれはやめなくてはいけないと思う。本当に。
 
私が20代半ばに働いていたバブルの時期なんて「24時間戦えますか?」なんてTVコマーシャルがあったほど。今思えばあんなもの愚の骨頂。本当に馬鹿な時代だったと思う。タバコとコーヒーで脳を覚醒させながら毎日午前まで仕事をしてタクシーで帰宅…そんな生活で病気になった人もいた。私もあの頃の仕事を続けていたら間違いなく病気になっていたと思う。
 
日本ががむしゃらに走っていた時代はもうとっくに終わったはずなのに、近年でも過労死や仕事のストレスによる自殺のニュースが日本から聞こえてくる。先日は「高度プロフェッショナル制度」などという残業代ゼロの法案が通ったらしい。「高度」と名前はついているけれど、これがいずれ(会社が労働者から搾取するために)どういう方向に歪められていくのかは不明。本当に恐ろしい。
 
会社が酷い働き方を無理強いするのなら自分の命は自分で守るしかない。もしあなたが死ぬほど辛い思いをして仕事をしているのなら、会社を辞める勇気を持って欲しい。そして社会は、政府は、やむを得ぬ理由で会社を辞めた有能な人材に次のチャンスがあるような社会の仕組みを作って欲しい。
 
デンマークだったか…北欧では国が、働く人々の再チャレンジをサポートしているらしい。誰もが仕事を辞めても、また学び直し、次の仕事に就ける社会。このようなシステムは、今の日本では(高い税金など)なかなか受け入れにくい実情もあるだろうが、それでもこういう社会のあり方を少しずつ外国から学ぶことも考えていいのではないかと思う。
 
とにかく命を大切に。人は国の宝です。誰もが無理をしない労働環境を。人が幸せに働ける環境を…どうか国全体で考えていって欲しい。そういうことをこの映画を見ながら考えた。
 
 
★ネタバレ注意
映画を見ていない人は読まないでください。

最初は幽霊だと思ってました。あのまま幽霊話でファンタジーで終わらせてもよかったのではないかと思う。アメリカの1946年の映画の『素晴らしき哉、人生!It's a Wonderful Life』のように天使の話でもよかった。

双子の設定や、バヌアツ共和国の話が出てきてからストーリーに無理を感じた。製作者の意図は、幽霊/天使のファンタジーに見せかけて実は現実だったという捻りなのだろうと思うが、どうも説明っぽくっていけない。

確かに幽霊話ならファンタジーだけれど、現実の設定にバヌアツ共和国というよく知られていない美しい島をもってきたことで、そちらもファンタジーにしか見えなくなってしまった

ブラック企業で痛めつけられた若者の再生の物語なら、例えば…お父さんのブドウ畑を手伝う~ワイン製造事業立ち上げに取り組む(これも夢物語かな?)とか、現実的にもっと健全な会社へ再就職をするなどの、もう少し身近な話にしてもよかったのではないかと思う。


2018年7月5日木曜日

NHK大河ドラマ「西郷どん」第21回「別れの唄」6月3日放送



★あらすじ
すっかり大島暮らしに馴染む西郷どん。男の子も生まれる。名前は菊次郎。そこへ大久保どんが迎えにくる。薩摩に戻ってくいやい。それはできん。たのむ。いや…を繰り返すが結局帰ることになる。愛加那は二人目の子供を身ごもる。涙の別れ。


このドラマは、ここのところワタクシ毎週のように文句ばかり書いてるんですけど、今週はよかった。いや西郷隆盛のドラマとか、薩摩がどうとか、政治がどうとか、大河ドラマとしていいか…などということではなくて、俳優さん達がよかった。

35分頃から5分ほど使った愛加那さんと西郷どんの海辺での二人のさよなら場面がすご~くよかった。泣きました。

愛加那さん/二階堂ふみさんがすごいんだもの。本当に愛加那さんがかわいそうだわ。しかし二階堂さんは本当に上手いな。繊細な表情がすごい。
いい場面というのは俳優さん達にも化学反応が生まれて、この場面の西郷どんも素晴らしかったです。いつもよく泣く西郷どんですが、この場面の鈴木さんは本当に泣いてます。このお二人はいい化学反応がありますね。いい場面だわ。
女性にとって子供まで生んだ夫が手の届かぬ人になってしまうなんて辛いですよ。今の空港でのさよならと違って、当時は小船に乗った相手が島から去っていくのをずーっと見送るわけですよね。辛いな。最後に島民が西郷を見送る場面でも、愛加那さんの放心したような表情がすごい。また泣きました。さよならの歌も哀しい。いい場面。
というわけで歴史とはあまり関係ないのだろうけど、俳優さん達の上手さに泣けた回でございました。
 
 

映画『The Daughter of Dawn』(1920):アメリカン・インディアン歴史の記録






 
 
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The Daughter of Dawn1920年)/米/モノクロ
80分/監督:Norbert A. Myles
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たまたまNetflixで見つけて見てみた映画。
 
オリジナルのリリースは1920年。サイレント映画。出演なさっているのは当時の実際のネイティブ・アメリカン/アメリカン・インディアンの方々。製作はTexas Film Company…白人のプロダクションなのですが、出演されているのは全てインディアンの方々…Comanche族とKiowa族の方々総勢300だそうです。
 
ストーリーはフィクション。タイトルは「夜明けの娘」ですが、これはKiowa族のチーフの娘の名前。話の軸は、彼女のお婿さん探しで生じた三角関係。それが2部族間の争いを巻き込んでいく。
 
 
映画として、ストーリーとして優れているとか…そいういう視点で見る映画ではないでしょう。しかし何よりも1920年当時のアメリカのインディアンの本当の姿がこれだけ鮮明に綺麗に保存されていたことがまず重要。大変貴重。そのことをまず感謝したい。
 
1920年頃に、誰かがこの映画を撮ろうと思い、誰かが実際にインディアンの方々に話を持ち込んで演技をしてもらって映画を撮った。だから映像作品としてこれが残っているわけです。製作の方々に心から感謝。
 
 
出演なさっているインディアンの方々は自前の衣装にティピー(折りたたみ式のテント式住居)を持ち寄って撮影に臨んだそうだ。フィクションではありながら実際のインディアンの方々が演じていらっしゃるのでこの映画はDocudrama(記録映画+ドラマ)のカテゴリーとも捉えられているらしい。
 
大きな鳥の羽の頭飾りを被った男性達が巧みに馬を駆る様子は痺れます。無茶苦茶かっこいい。男性達の威厳のあるほりの深いお顔も、フリンジのついた女性達の衣装も素敵。ほぼ100年前の実際のインディアンの方々の姿が見られることに大変興奮、感激する。
 
 
Wikiに出ているこの映画の情報を記録しておこう。
 
この映画の製作は1920年。長い間その存在は噂されていたものの実体が無く失われた映像とされていた。2005年に「Oklahoma City Museum of Art」へ35,000ドルと引き換えにフィルムのオファーがあった。2年後に「Oklahoma Historical Society (OHS)」がフィルムを5000ドルで購入。
 
映画は5巻のリールで存在。OHSが作品を復元とデジタル化。全83分の映画となった。新しく復元とデジタル化された作品の音楽をDavid Yeagley氏が担当。
 
2013年、この映画はアメリカ議会図書館により「文化的、歴史的、審美的に重要である」との理由から、アメリカ国立フィルム登録簿へ保存のため記録されることが決まったそうです。

大きな拍手。


2018年7月4日水曜日

映画『ぼくの名前はズッキーニ/Ma vie de Courgette/My Life as a Zucchini』(2016):子供らしい子供達・声が決め手







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Ma vie de Courgette2016年)/スイス・仏/カラー
66分/監督:Claude Barras
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Netflixで鑑賞。
- 2回目を見てきた(76)。1回目よりもっといい映画だと思った。かなりいい映画。感想もちょっと追加しました。 


★ちょっとネタバレ注意

ずっと気になっていた作品。去年劇場でリリースされた時に見逃したのだけれど批評家から高い評価を受けていた。トレーラーもとても可愛い。

素晴らしかったです。

なんだろうな…この映画は「傑作」とか「超感動した」とか「今年一番」とか「涙が出て止まらない」…なとどいう積極的な褒め言葉が似合う作品ではないのかもしれない。しかしじんわりといい。しみじみといい。
 
とにかく子供が可愛いんですよ。もーかわいい本当にかわいい。
 
孤児院の子供の話としては割に普通の話だと思う。子供達が施設にやってきた理由がかなりハード(アルコール、薬、不法移民、虐待…)ですが、ヨーロッパではそれほど珍しいことではないのかもしれない。それに子供も見るであろうアニメーションに、そういうハードな話を描くのも欧州らしいやりかただろうと思います。事実を隠すことはしないのだろう。主人公が最後に幸せになるのは予想どおり。軸は普通の子供達と普通の優しい大人達の話だろうと思います。問題のある大人もいればいい大人もいる。大冒険があるわけでもなし。宇宙人が現れるわけでもなし…。

しかししみじみといい。

子供達の自然な無邪気さがいい。子供が子供らしい。だから可愛い。(個人的な好みの問題だとは思うけれど近年のハリウッド製作の3Dアニメの子供キャラは不自然に大人びていてうるさくてしょうがない)この映画の子供達は戸惑いも迷いも弱々しさも本当にリアルに子供らしい。だからいい。


作り手の方々が丁寧に心を込めて作った作品。粘土で作った人形をコマ撮りしたストップモーション・アニメーションですが、全てのデザイン(美術)が可愛い。ママのビール缶も大切な凧も、四角い車も建物も、鉤針編みの子供のセーターも帽子も、風景もお布団のパックマン・モンスターの模様も全てが可愛い。そして子供達が可愛い。子供達が小さな口でフライドポテトを食べる様子がまたたまらなく可愛い。子供達は皆いつもびっくりしたような目なのに驚くほど表情豊か。

本当にかわいい。

そして優しく正しい大人達。警察官のおじさんや先生たちがいい人。イカール君を思いやって先生達も彼をズッキーニと呼ぶ。彼らがいるから子供達がのびのびと過ごせる。悪い大人もいるけれど優しく子供達を見守る正しい大人達もいる…普通のことだけれど本当に大切です。
 
 
メイキングが動画サイトにあがっていたので少し見たのだけれど、この作品の子供達の声は、声優の子供達にスタジオで実際に演技をさせて録音したものだそうです。監督さんが「この作品の半分は子供達の声にある」とおっしゃっていてなるほどと思った。確かに。この映画は子供達の声がいいんですよね。おとなしいズッキーニ(クルジェット)君も、かっこいいシモン君も、あの声だからいい。(日本語吹き替え版はズッキーニ君の声が大人の男性だそうですがなぜそうなった?疑問??)
 
本当に丁寧に作られていて小さな宝石のような作品。長さは66分で短いのだけれど綺麗に完結。いい映画を見た。宝物のように時々取り出してまたじっくり眺め味わいたい。
 
それにしても孤児院の話は、孤児院に残る子供達の事がいつも気になってしょうがない。あの子達はその後どうなったのだろう。皆幸せになって欲しい。