能登半島地震 ─ 寄付・支援情報

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2018年7月5日木曜日

映画『The Daughter of Dawn』(1920):アメリカン・インディアン歴史の記録






 
 
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The Daughter of Dawn1920年)/米/モノクロ
80分/監督:Norbert A. Myles
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たまたまNetflixで見つけて見てみた映画。
 
オリジナルのリリースは1920年。サイレント映画。出演なさっているのは当時の実際のネイティブ・アメリカン/アメリカン・インディアンの方々。製作はTexas Film Company…白人のプロダクションなのですが、出演されているのは全てインディアンの方々…Comanche族とKiowa族の方々総勢300だそうです。
 
ストーリーはフィクション。タイトルは「夜明けの娘」ですが、これはKiowa族のチーフの娘の名前。話の軸は、彼女のお婿さん探しで生じた三角関係。それが2部族間の争いを巻き込んでいく。
 
 
映画として、ストーリーとして優れているとか…そいういう視点で見る映画ではないでしょう。しかし何よりも1920年当時のアメリカのインディアンの本当の姿がこれだけ鮮明に綺麗に保存されていたことがまず重要。大変貴重。そのことをまず感謝したい。
 
1920年頃に、誰かがこの映画を撮ろうと思い、誰かが実際にインディアンの方々に話を持ち込んで演技をしてもらって映画を撮った。だから映像作品としてこれが残っているわけです。製作の方々に心から感謝。
 
 
出演なさっているインディアンの方々は自前の衣装にティピー(折りたたみ式のテント式住居)を持ち寄って撮影に臨んだそうだ。フィクションではありながら実際のインディアンの方々が演じていらっしゃるのでこの映画はDocudrama(記録映画+ドラマ)のカテゴリーとも捉えられているらしい。
 
大きな鳥の羽の頭飾りを被った男性達が巧みに馬を駆る様子は痺れます。無茶苦茶かっこいい。男性達の威厳のあるほりの深いお顔も、フリンジのついた女性達の衣装も素敵。ほぼ100年前の実際のインディアンの方々の姿が見られることに大変興奮、感激する。
 
 
Wikiに出ているこの映画の情報を記録しておこう。
 
この映画の製作は1920年。長い間その存在は噂されていたものの実体が無く失われた映像とされていた。2005年に「Oklahoma City Museum of Art」へ35,000ドルと引き換えにフィルムのオファーがあった。2年後に「Oklahoma Historical Society (OHS)」がフィルムを5000ドルで購入。
 
映画は5巻のリールで存在。OHSが作品を復元とデジタル化。全83分の映画となった。新しく復元とデジタル化された作品の音楽をDavid Yeagley氏が担当。
 
2013年、この映画はアメリカ議会図書館により「文化的、歴史的、審美的に重要である」との理由から、アメリカ国立フィルム登録簿へ保存のため記録されることが決まったそうです。

大きな拍手。