能登半島地震 ─ 寄付・支援情報

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この度の能登半島地震で 被害に遭われた方々に心よりお見舞い申し上げます。 一日も早い復興をお祈りいたします。 ★NHK による様々な支援情報 能登半島地震 義援金・支援金の受け付け始まる 窓口まとめ 【随時更新】 https://www.nhk.or.jp/shutoken/ne...

2022年7月20日水曜日

NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」第27回「鎌倉殿と13人」7月17日放送



新しい鎌倉殿は北条頼家(金子大地)。

この頼家君が大変わかりやすくイキってイキってアティチュードがバリバリなので、どうしたものかと思ったらなんとこの時の頼家君は18歳だそう。お若い。まだ頼朝パパに色々と教えてもらう前だったのですね。そうか大変だな。だからあんなに強がっているのか。本当は自分が未熟で無知なことがわかっているのだろう。しかし人に弱さを見せたくない。負けず嫌いかな。小さい時から比企家で可愛がられておぼっちゃんだろうし、我も強い、プライドも高いのだろう。それがよくわかる脚本。三谷さんすごい。

なぜか頼家は(このドラマでは)彼を助けるために組まれたはずの…訴訟の裁断の合議制のための「13人」を敵視していた自分が信用されてないから選ばれた13人だと思ったらしい。

しかしそんな頼家もみんなの前では強がっているのに、義時(小栗旬)から13人のことを聞き、「わしはそんなに頼りないか?」と問う。そして「義時はその13人に入ってないよね」と問い、義時がその13人の一人だと答えれば「もう北条は信じない」と不機嫌になる。

そして頼家が泣く。表情を全く変えないのに大粒の涙が沢山こぼれた。あ~この子は本当にプレッシャーを感じてる。自分の不甲斐なさが悔しいのだろうね。かわいそうになった。

それでもやっぱり頼家君は負けていない。「13人」が正式に発表されると、頼家はいきなり御家人達に向かってわたしは騙されない。お前たちを信じてはいない。」と宣言し、自ら選んだ若い近習5人を連れてくる。

頼家君、全方向にぶつかりますね。前途多難。御家人のおじさん達もあきれてます。でも18歳なら…わかるわ。リアルですね。頼家が13人に反発したのは本当の話だそうです。


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というわけで今回はどのような流れで鎌倉の合議制の13人が決められたのか…の話。

まだ反抗期

頼家君は18歳。負けん気が強すぎて危なっかしいのは明らか。お世話になった比企にも北条にも「特別扱いはしない」と宣言して誰にも頼ろうとしない。三善康信(小林隆)に教わった仕事…御家人達同士の揉め事などの訴訟の裁断もできず、途中で席を立って他所に行ってしまう。

その様子を見て心配する義時に、頼家の子供時代を知る(比企家出身の)比奈(堀田真由)がアドバイス…頼家は助けてと言えない性格。本当は助けて欲しいのでは。

そんなわけで、義時は梶原景時と相談して有力御家人達による訴訟の合議制を思いつく。

最初のメンバーは文官4人…中原親能(川島潤哉)二階堂行政(野仲イサオ)三善康信(小林隆)大江広元(栗原英雄)。そして梶原景時(中村獅童)の5人。

そこに比企能員(佐藤二朗)が加わる。
負けじと北条時政(坂東彌十郎)が加わる。
比企が安達盛長(野添義弘)を引き込む。
北条が三浦義澄(佐藤B作)を。
そしてまた北条が和田義盛(横田栄司)を。
比企が八田知家(市原隼人)を。
そして北条が足立遠元(大野泰広)を。
最後に政子が北条義時(小栗旬)を。
悩みが多すぎ

それで13人決定。
建久10年/正治元年(1199年)4月 十三人の合議制が開始。

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それ以外のこと…

建久10年/正治元年(1199年)2月 
京の「三左衛門事件」。頼朝を失ったことで主家が冷遇される危機感を抱いた一条能保・高能(木戸邑弥)父子の遺臣が、権大納言・源通親/土御門通親(関智一)の襲撃を企てたとして逮捕された事件。僧・文覚(市川猿之助)も捕らえられた。

建久10年/正治元年(1199年)4月 
13人の合議制に反発して、頼家は若い近習5人を選び仲間のチームを作った。いかにも18歳の男の子が考えそう。若者は800年前も同じね。面白い。メンバーは小笠原長経、比企宗朝、比企時員、中野能成…そして北条頼時(坂口健太郎)と北条時連(瀬戸康史)。頼家はこの取次ぎチーム…彼らでなければ頼家への目通りを許さず、またこれに手向かってはならないという命令を出した(wikipedia)。

阿野全成と実衣夫婦に隙間風
実衣(宮澤エマ)は阿野全成(新納慎也)が鎌倉殿にならなかったことにがっかりしたらしい。趣味で始めた琵琶のレッスンで先生の結城朝光(高橋侃)に出会う。恋?

頼家の嫁問題
頼家の子供を生んだせつ(山谷花純)が正室のつつじ(北香那)をマウンティング。女の戦い。


2022年7月19日火曜日

お猫様H:Chunky



猫さんが昼寝
大きくなったね
もりもりっ
アオ~アオアオアオアオアオアオアオ…
お~


今、MLBのオールスターゲーム見てる。面白い。エンタメですね 😃楽しい。


2022年7月15日金曜日

NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」第26回「悲しむ前に」7月3日放送



頼朝が倒れた後、亡くなるまでの鎌倉の様子。落馬してからのストーリーを1話を使って丁寧に描く。贅沢。頼朝が昏睡する間、周りの人々はどう動いたのか。

鎌倉は分裂する。

頼朝の後継者をめぐって鎌倉が割れた。
阿野全成を推す---北条時政とりく
そして
源頼家を推す---比企家


話の軸は頼朝の後継者を誰にするか…での比企と北条の対立/政子と実依の対立なのですが、実は今回一番印象に残ったのは頼朝の穏やかな最後と政子。



とうとう頼朝が亡くなってしまった。なんだか寂しい。今まで主役でしたもんね。頼朝はスーパースター。やっぱり頼朝が立ち上がってこその鎌倉…今まで鎌倉の全ては頼朝を中心に回っていた。そのスターの頼朝がこれからのストーリーにいないのだと思うとどうも寂しい。とうとう頼朝の時代が終わってしまった。

これからの話は…昔『草燃える』を見て/後に再度DVDで総集編を見た以外はあまり知らないのだけれど…あまり歴史を調べずに、ドラマでのストーリーの展開にあらためて驚いたりびっくりしたりしようと思います。

「頼朝が亡くなって義時は伊豆に帰ると言うが、政子に頼家を守るようにと引き止められる」

今まで北条義時は頼朝の便利なツールとして動いていたのだけれど、これからは主役。彼が自分の意思でどう変わっていくのか楽しみ。


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建久9年(1198)12月末に落馬した源頼朝(大泉洋)が鎌倉に帰ってきた。頭を打ったらしく眠っている。医師はあと数日の命だと言う。

政子(小池栄子)
頼朝ラブ。頼朝を看病。彼女こそ頼朝を心から愛していた。

北条義時(小栗旬)
頼朝の忠臣であることは間違いないのだけれど、それにしても「頼朝の状態を誰にも知らせるな」と言いながら皆に話を広めているのは彼ですよね。物事を動かすために伝えなければならない人々がいるとはいえ、結局皆に頼朝のことを喋っている。一応「内密に」と口止めはするが、結局噂は広まる。どんどん広がる。全然内密になっていない笑。いかにも三谷さんらしい流れ。

 ▶ 梶原景時(中村獅童)と畠山重忠(中川大志)
  頼朝の落馬を見た者を口止めさせる。
 ▶ 北条時政(坂東彌十郎)と時連(瀬戸康史)
  →三浦家に行って義澄(佐藤B作)に水垢離につきあわせる
  →りく(宮沢りえ)にも伝わる。
 ▶ 比企能員(佐藤二朗)
  →妻・(堀内敬子)と娘・せつ(山谷花純)に告げる。
八田知家(市原隼人)は極秘に火葬の準備

比企能員の野心
後継者は頼家(金子大地)に。比企は頼家の乳母夫

北条時政…りくの野心
りくは比企家にライバル心を燃やしている。時政を説き伏せ、頼朝の弟・阿野全成(新納慎也)を後継者にするように指示…娘の実衣(宮澤エマ)は御台所に。それを全成と実衣に打診。

義時のアイデア
頼家を後継者に推している。頼家の正室のつつじ(北香那)に子供が生まれたら、比企に対抗するため、三浦義村(山本耕史)にその子供の乳母夫になってほしいと伝える。

政子の意向
頼朝の後継者はもちろん息子の頼家。

実依の野心と全成
実衣に御台所になる野心が芽生える。政子と対抗。

頼家
「わしが後を継ぐ」頼朝のことを公にするようにとの指示

御家人達
集まって皆に頼朝のことが伝えられる。皆騒ぐ。

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建久10年(1199年)1月11日 頼朝は死の直前に出家。髻を落としたら観音像が出て来た。これは比企尼が言っていた観音像?大切に髻に隠していたのですね。

最後に頼朝は起き上がり、政子に「これはなんですか?」と尋ねる。そして倒れる。死去。建久10年(1199年)1月13日 享年52(満51歳没)。

荼毘に付し、頼朝の遺骨は持仏堂へ。安達盛長(野添義弘)が哀しむ。

北条時政や比企能員が誰が後継者かで言い争うが、政子が頼家を説き伏せる。

頼家が御家人達の前で鎌倉殿就任を宣言。


北条家は揉めている。

阿野全成と実依を押していた時政とりくは不満。「頼家は気が強く女好き。いつかボロを出す」りくにはアイデアがありそう。

伊豆に帰ると言う義時を政子が止める。頼朝の観音像を義時に渡す。


2022年7月12日火曜日

NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」第25回「天が望んだ男」6月26日放送



頼朝最後の日々。

前回の最後に「頼朝は自分の死が迫っていることがわかっている」とあった。頼朝が亡くなったのは52歳(満51歳)だそう。Wikipediaには「原因は落馬とも病気とも言われるが定かではない」とある。もしこのドラマのように「自分の死が迫っている」のがわかっていたのなら、頼朝は身体の調子が悪い自覚があったのだろうか。当時の51歳はどんな様子だったのだろう。

ネット上を検索してみると鎌倉時代の平均寿命が出て来た。24歳だそうだが、これは当時の乳幼児死亡数が多かったことによるもので、実際は貴族なら40~50歳ぐらいほどだったそう。

ということは、頼朝が51歳まで生きたというのは平均寿命か…比較的長寿。そろそろ加齢により具合が悪くなる年齢だったのかも。当時の権力者は比較的栄養バランスのとれた食事ができて健康的で、特に鎌倉の武士達は貴族的な生活を送った平家よりも健康的だったという情報もあった。彼らの死因はもちろん戦死も多い。ストレスによる病死もある。戦の前線にほとんど出なかった頼朝が51歳まで生きたのは幸運だったのだろう。平清盛の63歳も長寿。それにしても前回24話で調べた岡崎義実が89歳というのは…彼は超人、仙人レベルですね。



というわけで今回は(身体の具合が悪かったのか)不安になった源頼朝(大泉洋)が、縁起の悪い物事を避けようとしてバタバタするお話。その縁起の悪い物事とは…弟の阿野全成(新納慎也)が言ったデタラメのリスト。その頼朝の様子がコメディ。場面場面が漫画のような構図。すごく面白い。



その縁起の悪いこと、気をつけることのリスト

① 陰陽五行では相性のよくない色…平家の赤
② 久方ぶりの者が訪ねてくるのはよくないことの兆し
③ 自分に恨みを持つ者の縁者には気をつける
④ 昔を振り返ること
⑤ 人に先を託す
⑥ 仏事神事は欠かさぬこと
⑦ 赤子を抱くと命を吸い取られる

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① 平家の赤
政子の指示で義時の異母兄弟・北条時連(瀬戸康史)が赤いほおずきを頼朝の部屋に飾る


② 久方ぶりの訪問者
土肥実平(阿南健治)と千葉常胤(岡本信人)が久しぶりに訪ねてきた。


③ 自分に恨みを持つ者の縁者には気をつける
多過ぎて数え切れない。比企能員(佐藤二朗)は? 北条時政(坂東彌十郎)は? 頼朝は和田義盛(横田栄司)の館に住む巴御前(秋元才加)を訪ねて謝罪。

④ 昔を振り返ること
和田の館に巴御前を訪ねて昔の話をする。巴に謝罪。
相模川の橋の落成供養では政子(小池栄子)としみじみ。しかしこの場面の頼朝は気にしていない。

⑤ 人に先を託す
比企能員や大江広元(栗原英雄)三善康信(小林隆)が集まって頼朝の後継者を話し合っていた場に頼朝が現れて激怒。しかし相模川の法要の後には、北条義時(小栗旬)に源氏の未来を託す頼朝。


⑥仏事神事は欠かさぬこと
建久9年(1198年)12月27日。北条時政の四女の夫・稲毛重成(村上誠基)が、亡くなった妻のために相模川に橋をかけ、その橋の落成供養を行う。頼朝はそれに呼ばれて参加。しかし法要の後、悟りを開いた頼朝は神仏には頼らず好きに生きると言う。


⑦ 命を吸い取る赤子
頼家(金子大地)と比企能員の娘・せつ(山谷花純)が長男・一幡を連れてきた。

孫に会えてよかったねぇ


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頼家の嫁問題。
頼家には比企家のせつとの子供がいるが、せつを正室にするつもりはない。つつじを正室にしたいと言う。三浦義村(山本耕史)が頼家に紹介したつつじの母は頼朝の叔父・鎮西八郎為朝の娘。頼家はすでにつつじと夫婦の契りを結んでいると言う。頼家は手が早い。頼朝はつつじが源氏の血筋だと大変喜ぶ。

頼家君がすごく嬉しそうだ

頼朝は北条家による相模川の橋の落成供養に出かける。縁起を担いで方違え(忌むべき方角を避けて外出)により和田義盛の館に立ち寄る。一旦館を出るが、途中の道が八田知家(市原隼人)の指揮のもと工事中。和田の館に引き返して巴に会い謝罪。


相模川の法要で頼朝は時政の妻・りく(宮沢りえ)と初めて会う。時政の本心を探るが、りくは時政にそのような野心はないと言う。りくは頼朝に「共に京育ち。りくは強いお方が好き」と頼朝に京にのぼるよう促す。現れた時政も「不満などない」と言う。

この場面の宮沢りえさんが最高。さすがの美女。やっぱり美女はこうでなくちゃね。男性を色香で惑わす美女。いいですねぇ。もうね、宮沢さんの色っぽい表情が最高。素敵。りくさんはどんどん男を色香で惑わせてください。

政子と和む頼朝の顔は明るい。義時には「頼家を支えてやってくれ」と告げる。頼朝は大御所となると言う。そろそろ引退しようと思っているらしい。「人の命は定められたもの。甘んじて受け入れよう。好きに生きる。怯えて過ごすのは無駄。」 頼朝、悟りを開いたか? 神仏には頼らぬということか?

頼朝は安達盛長(野添義弘)と共に帰路に就いた。二人、思い出話を始めたところで頼朝が落馬。

あれっ?わだっちがすごくイイ男でびっくりしたわ

その瞬間、それぞれの人物達が鈴の音を聞く。それまで頼朝が聞いていたのと同じ鈴の音。その音は義時には聞こえていない。なぜだなぜだなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜ?


今知った。このドラマの元になっている『吾妻鏡』には、頼朝の死の記録が抜けていて、「落馬」のことに触れられているのは頼朝の死の13年後だそうだ。不思議ですねぇ。


とうとう頼朝が落馬してしまう。これで頼朝も最後か。それにしてもこの大泉さんの頼朝は素晴らしかった。大泉さんは色んな引き出しのある役者さんなのですね。最初はこのドラマはコメディ仕立てだとばかり思っていた。初回からちょっと面白系だった。それなのに回が進むに連れて頼朝はどんどん変わっていった。

上品な源氏のぼんぼん。女好きで手が早い。やる気のない若者から密かに野心が芽生え、リーダーとしての自覚を持ち、上総介との対面では源氏の棟梁の威厳を見せた。大軍を抱えるトップとして指示を出し、それでも女好きは止められない。警戒した部下の処刑。親族の討伐。平家討伐。冷酷。狡猾。残酷。親族の処刑、暗殺。京への野心。家族も犠牲にする。猜疑心。不安。そして悟り。

すごいと思います大泉さん。様々な顔を持つ頼朝が全て一人の頼朝として納得できました。面白かったです。三谷さんの脚本が素晴らしいのはもちろんのこと。大泉さんの頑張りに大きな拍手。



2022年7月7日木曜日

NHK BSプレミアム『今度生まれたら』全7話・感想



TV Japanにて。録画を見終わった。日本での放送は2022年5月8日から6月19日まで。NHK BSプレミアム。全7話。 また1話目を見逃してしまい2話から鑑賞。


原作は内館牧子さんの小説『今度生まれたら』。この小説は、内館牧子さんの「老後小説」シリーズの3作目だそう。そういえば同じ「老後小説」シリーズの『すぐ死ぬんだから』のドラマ(2020年NHK)もとても面白かった…以前ここにも長い感想を書いた。「老後小説」シリーズとは、団塊の世代…または日本の初期ベビーブーマー(1945年~1955年頃生)の世代…のお話かな。

面白かったです。ユーモラス。とにかくほのぼのと楽しいドラマ。


テーマは:
70歳になった夏江はつぶやいた。「今度生まれたら、この人とは結婚しない」
そして、これまでにあったターニングポイントがよみがえる。やり直しのきかない年齢になって、それでも今をどう生きるかを考え始める夏江や、とりまく人々を軽やかに優しく描く、内館牧子原作の「老後小説」をドラマ化。


ネタバレ注意

第2話から見始めて数話を見て思ったのは「みなさんお元気だな」笑
だって皆さん70歳ぐらいですよね。その方々がこれから新しいことを始めようかとか、恋に落ちたり、新しい生活を始めたり…なんだかパワフルな人々。すごいな~。私まだ50代だけれど彼らのように元気じゃないわ。


内容は時に深刻でもあり(誘惑、不倫、離婚)…う~んそうでもないか。様々なお題が出てきてランダムにそれぞれの話が絡み合い…淡々と過ぎて淡々と終わった。『すぐ死ぬんだから』のように何か大きな事件が起こるわけでもなく、ドラマチックな結末があるわけでもない。ベビーブーマーの世代の日常を(色々あるけれど)淡々と描いた風景画のようなドラマと言おうか。雨降って地固まる。いい雰囲気のドラマだった。楽しかった。妙に不思議なドラマでもあった。


メインの登場人物は,
専業主婦の佐川夏江(松坂慶子)70歳。夏江の夫・和幸(風間杜夫)。
夏江の姉・島田信子(藤田弓子)。信子の夫・芳彦(平田満)。
夏江の後輩・山賀敏男(小倉一郎)。敏男の妻・佐保子(余貴美子)
女性弁護士・高梨公子(風吹ジュン)
島田芳彦の同級生・吉野久美(ジュディ・オング)=バンビ

(余貴美子さん以外は)皆様ベビーブーマーの方々。ベテランの俳優の方々。まずそこ。俳優さん達が皆さんやっぱり上手い。芝居が自然。演技が演技じゃないみたいに自然。演技があまりに自然すぎて脚本に描かれた芝居であることを忘れてストーリーに引き込まれる。

風間さんと松坂さんの夫婦のほのぼの感が最高。夫婦の芝居は巧の技。阿吽の呼吸。ほのぼの。微笑ましい。和む。お見事。そして松坂さんと藤田弓子さん姉妹の会話の自然さとリアルさもすごい。まるで親戚にいる普通のオバチャン達…。

脚本も巧み。芝居も自然。ストーリーはユーモアを交えてほのぼのと。贅沢な時間ですよ。本当にいい。ほのぼの。


(私が年を取ったせいなのか)近年の若い世代のドラマや映画は、脚本も芝居も何かが不自然でストーリーに集中できないことも多いのだけれど、このドラマはすぐに馴染んだ。脚本が面白くて俳優さん達が上手いから、ストーリーに多少無理があってもどんどん引き込まれる。普通の人々の普通の日常の描写。そしてなんだか妙にお洒落。

そう。このドラマはあの団塊+初期ベビーブーマーの世代のドラマなのですよね。まずそこが面白い理由なのだろう。…昔の『金妻』の世代が今お婆ちゃんの世代になってるということだ。そうか、そうなのか…。


団塊+初期ベビーブーマーの世代は、私にとっては常に前の時代を走っているお兄さんお姉さん世代。彼らは様々な時代を力強く彩ってきたパワフルな世代。それぞれの時代で彼らが作ってきたものはいつも面白かった。彼らの作ってきた文化…映画も音楽もドラマも、それを喜んで消費していたのは、ちょっと後に生まれた私の世代…たぶん。

そんなお兄さんお姉さんの世代が今70代になっていることにあらためて驚いた。私が中学、高校、大学の頃に輝いていた年上のお姉さんやお兄さん。彼らが今70代…そんなに時間が経ったのか。私も年をとるはずだ。


松坂慶子さん、風間杜夫さん、平田満さんと言えば…深作欣二監督の角川映画『蒲田行進曲』(1982年)だもの。うわ~小夏さん、銀ちゃん、ヤスの階段落ち…。そう。まずそれ。すぐにあの3人だと思った。だから…小夏と銀ちゃんが夫婦を演じているだけで感動してしまう。風間さんちょっとかっこよかったな。松坂さんも綺麗だった。


そんなわけで、ストーリーは…色々あったけれどなんとなく全体にほのぼのしていて、ぐるぐるぐるぐる延々と回し続ける中華の回転テーブルとか、健の褌踊りとか、いろんな面白い不思議場面もあって楽しかったです。

最終話の最後、松坂さんと風間さんのキッチンのシーンは最高。おまえのらっきょ…あの間…。いいなぁ。なんだかニヤニヤする。結局このお二人は仲がいい。

松坂慶子さんが好き。彼女は声も優しい。癒し。お若い頃は本当にゴージャスな美女。見惚れた。今も綺麗なお姉さん。すごい

面白かったので録画を消す前にもう1回見直そうか。雰囲気を楽しむ。


NHK BSプレミアム『すぐ死ぬんだから』全5話・最終話感想 ---2020/10/20




2022年7月5日火曜日

お猫様H:天窓からの光



夏の間、光が光が…と言っているのは
階段の踊り場に 天窓から直接射す光
猫さんはお日様を追って移動する
ひまわりのように

Alien abduction



2022年7月1日金曜日

NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」第24回「変わらぬ人」6月19日放送



範頼の運命、大姫の選択

頼朝の不安が止まりません。彼はとうとう一番信頼できる身内をも疑い始め、それは強迫観念になっていく。強大な権力を持った者が次第に周りの者を疑い始め、それが意味の無い粛清に繋がっていく。それは古今東西よくある話なのかも。心理的なパターンがありそう。この頼朝の時代は約1000年も前の昔で、頼朝の心理がどこまでそのパターンをなぞるのか実際には謎だけれど、このドラマの流れは十分納得できる。

しかしそれにしてもこのドラマの範頼はただただ惜しい。


範頼
頼朝一行が巻狩り(建久4年(1193年)5月6月)から鎌倉に帰ってきた。

源頼朝(大泉洋)は、前回の曾我兄弟の暗殺未遂の報で、弟・範頼(迫田孝也)が自身に代わって鎌倉殿の座に就こうとしたと範頼の背信を疑い始める。範頼の野心の証拠は、気を利かせて三善康信(小林隆)が京に送った文。その文は梶原景時(中村獅童)の手に入り頼朝へ届けられていた。


範頼を焚きつけた比企能員(佐藤二朗)は範頼を拒絶。義時は範頼に比企の関与を訪ねるが、範頼は比企を庇う。建久4年(1193年)8月2日 範頼は「謀反ではない」との起請文を頼朝に届ける。その起請文に大江広元(栗原英雄)が言いがかり…源姓を署名したのは範頼の野心の証拠だと言う。それを問われて範頼は引き下がる。

頼朝を政子(小池栄子)が説得。安達盛長(野添義弘)が呼んだ比企尼(草笛光子)も頼朝を説得するが、猜疑心に苛まれる頼朝は聞く耳を持たない。

建久4年(1193年)8月17日 範頼は伊豆の修善寺へ幽閉。

思うようにならぬ京/朝廷への進出に苛立つ頼朝は、その理由が誰か…範頼の呪いだと思い始める。頼朝の命で梶原から送られた善児(梶原善)が範頼を暗殺。

あっさりと暗殺されてしまった。すごくいい人だったのですよね範頼。もったいないなぁ。律儀な人で、これからも頼朝の力になったろうに。ところでまたまた善児ですが、なんだかこう何度も繰り返されると嫌になってきますね笑。驚きがない。彼が出てくると「ああそうか」と思う。  


大姫
京/朝廷との繋がりを強固にしようとする頼朝。大姫(南沙良)の後鳥羽天皇との縁談が棚上げになったことから、大姫を公家に嫁がせようとするが、大姫は頑なに心を開かない。大姫はまだ木曽義高が忘れらない。それでも長い時間が過ぎて、大姫は記憶の中の義高の面影が薄れてきていると言う。それで(秋元才加)に相談するため和田義盛(横田栄司)の館を訪ねる。巴は前に進むようにと大姫を説く。

気持ちを新たに大姫は京の帝へ嫁ぐことに同意。父母の役に立つのならと健気。


建久6年(1195)2月 頼朝2度目の上洛。頼朝は京の各方面に金銀をばら撒き、大姫と政子は丹後局(鈴木京香)を訪ねる(3月29日)…各方面へのコネを求めたものの丹後局に「田舎者、厚かましい」と侮辱される。

こわい 丹後局

大姫は傷ついた。寝所を一人抜け出して雨に降られていたところを三浦義村(山本耕史)に救われる。義村が大姫に説く「姫は姫の生きたいように生きるべきです…人は己の幸せのために生きる。当たり前のことです」。←これ。本当。本当に本当。基本です。素晴らしい幸せのための哲学。

横顔の綺麗な 大姫

大姫、病に倒れ鎌倉に帰ってくる。容体は悪化。大姫「私は私の好きにしてもいい。好きに生きると言う事は好きに死ぬということ。死ぬのは怖くない。死ねば義高様に会える。楽しみ」。建久8年7月14日(1197年8月28日)大姫死去。享年20。

本当にかわいそうだった。この大姫の話はちょっと涙が出そうになった。辛いね。でも義高君に会えたかな。だったらいいな。


岡崎爺
元気爺

岡崎義実(たかお鷹) このドラマでは前回の曾我兄弟の仇討ちへの関与で出家引退。記録では彼は建久4年(1193年)8月24日に老衰であるためとして出家したそうだ。そして亡くなった時は89歳。すごい!

岡崎さんは最初の頃に出て来た時は穏やかなお爺ちゃんかと思ってたのに、出てくるたびに坂東武者一番の武闘派。何度も何度も頼朝への不満を述べ、千葉常胤と共に直ぐに武器を取って戦い始めそうな様子。何度もびっくりした。 今回出家した後、訪ねてきた梶原景時が昔の話をし、「そういうことも… あったな」と言う。一瞬の場面なのに様々な思いの巡る表情。いい役者さん。

巴さんが幸せそうだ
よかったです。本当によかった。以前義仲と頼朝軍の戦で彼女が捕らえられた場面で「敵の武将の手に落ちるのは屈辱だろう」と書いたのですけど、和田さんがよほどいい人だったのだろう。気性の激しい女性を大切に大切にして心を開かせたのだろう。和田さんすごい。この巴さんが和田さんの家に入ったという話は一部の記録にも残っているらしいです。本当だったのかどうかは不明。でもここでは幸せな話になっていてよかったです。眉毛も分かれてた。綺麗。

意地悪な丹後局
鈴木京香さんがお綺麗なのですよ。彼女は何をやっても美しいお方。それなのにこの丹後局では容赦なくいけずなババアをなさっている。すごいね。しかしキツイな。さすがうまい女優さんだ。素晴らしいです拍手。もう笑えないほどハンパなく底意地が悪い。素直な大姫ちゃんが病むのも納得。

頼朝はだいじょうぶか
政子でさえ鎌倉殿はおかしいと言う。彼は怯えているらしい。娘の大姫を亡くしたその場で次女の三幡の入内の話を進めろと言うのは異常。そして最後にはナレーションで「自分の死が迫っていることがわかっている」。