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2022年7月7日木曜日

NHK BSプレミアム『今度生まれたら』全7話・感想



TV Japanにて。録画を見終わった。日本での放送は2022年5月8日から6月19日まで。NHK BSプレミアム。全7話。 また1話目を見逃してしまい2話から鑑賞。


原作は内館牧子さんの小説『今度生まれたら』。この小説は、内館牧子さんの「老後小説」シリーズの3作目だそう。そういえば同じ「老後小説」シリーズの『すぐ死ぬんだから』のドラマ(2020年NHK)もとても面白かった…以前ここにも長い感想を書いた。「老後小説」シリーズとは、団塊の世代…または日本の初期ベビーブーマー(1945年~1955年頃生)の世代…のお話かな。

面白かったです。ユーモラス。とにかくほのぼのと楽しいドラマ。


テーマは:
70歳になった夏江はつぶやいた。「今度生まれたら、この人とは結婚しない」
そして、これまでにあったターニングポイントがよみがえる。やり直しのきかない年齢になって、それでも今をどう生きるかを考え始める夏江や、とりまく人々を軽やかに優しく描く、内館牧子原作の「老後小説」をドラマ化。


ネタバレ注意

第2話から見始めて数話を見て思ったのは「みなさんお元気だな」笑
だって皆さん70歳ぐらいですよね。その方々がこれから新しいことを始めようかとか、恋に落ちたり、新しい生活を始めたり…なんだかパワフルな人々。すごいな~。私まだ50代だけれど彼らのように元気じゃないわ。


内容は時に深刻でもあり(誘惑、不倫、離婚)…う~んそうでもないか。様々なお題が出てきてランダムにそれぞれの話が絡み合い…淡々と過ぎて淡々と終わった。『すぐ死ぬんだから』のように何か大きな事件が起こるわけでもなく、ドラマチックな結末があるわけでもない。ベビーブーマーの世代の日常を(色々あるけれど)淡々と描いた風景画のようなドラマと言おうか。雨降って地固まる。いい雰囲気のドラマだった。楽しかった。妙に不思議なドラマでもあった。


メインの登場人物は,
専業主婦の佐川夏江(松坂慶子)70歳。夏江の夫・和幸(風間杜夫)。
夏江の姉・島田信子(藤田弓子)。信子の夫・芳彦(平田満)。
夏江の後輩・山賀敏男(小倉一郎)。敏男の妻・佐保子(余貴美子)
女性弁護士・高梨公子(風吹ジュン)
島田芳彦の同級生・吉野久美(ジュディ・オング)=バンビ

(余貴美子さん以外は)皆様ベビーブーマーの方々。ベテランの俳優の方々。まずそこ。俳優さん達が皆さんやっぱり上手い。芝居が自然。演技が演技じゃないみたいに自然。演技があまりに自然すぎて脚本に描かれた芝居であることを忘れてストーリーに引き込まれる。

風間さんと松坂さんの夫婦のほのぼの感が最高。夫婦の芝居は巧の技。阿吽の呼吸。ほのぼの。微笑ましい。和む。お見事。そして松坂さんと藤田弓子さん姉妹の会話の自然さとリアルさもすごい。まるで親戚にいる普通のオバチャン達…。

脚本も巧み。芝居も自然。ストーリーはユーモアを交えてほのぼのと。贅沢な時間ですよ。本当にいい。ほのぼの。


(私が年を取ったせいなのか)近年の若い世代のドラマや映画は、脚本も芝居も何かが不自然でストーリーに集中できないことも多いのだけれど、このドラマはすぐに馴染んだ。脚本が面白くて俳優さん達が上手いから、ストーリーに多少無理があってもどんどん引き込まれる。普通の人々の普通の日常の描写。そしてなんだか妙にお洒落。

そう。このドラマはあの団塊+初期ベビーブーマーの世代のドラマなのですよね。まずそこが面白い理由なのだろう。…昔の『金妻』の世代が今お婆ちゃんの世代になってるということだ。そうか、そうなのか…。


団塊+初期ベビーブーマーの世代は、私にとっては常に前の時代を走っているお兄さんお姉さん世代。彼らは様々な時代を力強く彩ってきたパワフルな世代。それぞれの時代で彼らが作ってきたものはいつも面白かった。彼らの作ってきた文化…映画も音楽もドラマも、それを喜んで消費していたのは、ちょっと後に生まれた私の世代…たぶん。

そんなお兄さんお姉さんの世代が今70代になっていることにあらためて驚いた。私が中学、高校、大学の頃に輝いていた年上のお姉さんやお兄さん。彼らが今70代…そんなに時間が経ったのか。私も年をとるはずだ。


松坂慶子さん、風間杜夫さん、平田満さんと言えば…深作欣二監督の角川映画『蒲田行進曲』(1982年)だもの。うわ~小夏さん、銀ちゃん、ヤスの階段落ち…。そう。まずそれ。すぐにあの3人だと思った。だから…小夏と銀ちゃんが夫婦を演じているだけで感動してしまう。風間さんちょっとかっこよかったな。松坂さんも綺麗だった。


そんなわけで、ストーリーは…色々あったけれどなんとなく全体にほのぼのしていて、ぐるぐるぐるぐる延々と回し続ける中華の回転テーブルとか、健の褌踊りとか、いろんな面白い不思議場面もあって楽しかったです。

最終話の最後、松坂さんと風間さんのキッチンのシーンは最高。おまえのらっきょ…あの間…。いいなぁ。なんだかニヤニヤする。結局このお二人は仲がいい。

松坂慶子さんが好き。彼女は声も優しい。癒し。お若い頃は本当にゴージャスな美女。見惚れた。今も綺麗なお姉さん。すごい

面白かったので録画を消す前にもう1回見直そうか。雰囲気を楽しむ。


NHK BSプレミアム『すぐ死ぬんだから』全5話・最終話感想 ---2020/10/20