能登半島地震 ─ 寄付・支援情報

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2024年4月28日日曜日

OPERA★『ラ・ボエーム/La bohème』by Giacomo Puccini






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La bohème
Opera by Giacomo Puccini
Language: Italian
Based on Henri Murger's “Scènes de la vie de bohème”
Approximately 2 hours and 35 minutes
Premiere: 1 February 1896, Teatro Regio, Turin
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Tom Moffatt Waikiki Shell
April 26, 2024, Friday, 7:00pm



久しぶりのオペラ。先週に続きまた観劇。コロナ後初めてオペラを見る。前回オペラを見たのは2020年2月14日のバレンタイン・デーだった。あれから4年。

このHOT/Hawaii Opera Theaterはしばらく前から公演を再開していたのだけれど、私達は参加する勇気が出なかった。今回行こうと思い立ったのは、今回のショーはコンサート・ホールの室内ではなく野外のオープン・シアターだったから。野外なら大丈夫。演目は『ラ・ボエーム』なら楽しいだろう。行きましょう行きましょう。ということで金曜日の公演に出かけることにした。

Tom Moffatt Waikiki Shellはワイキキのすぐ側にある野外ステージ。時々ポップスやロックのコンサートをやっている。私達がここに来るのは今回初めて。早めに出たので駐車も簡単。すぐに会場に入ることが出来た。

いつものように公演の前に解説のレクチャーを聞く。内容は事前に下調べもしたので準備万端。

席はステージを見渡せるいい席だった。Waikiki Shellの会場は意外に小さかった。ワイキキの空の下、客席が前の方に並んでいて、その後ろ半分は芝生のオープン・スペースになっている。今度ポップ・スターのショーがあったら、ビーチタオルを持ち込んで芝生の上でまったりとショーを楽しみたいと思った。


インターミッション中


ところで普段はBlaisdell Center Concert Hallで行われるハワイのオペラ。なぜ今回は野外になったのか?…その理由はBlaisdell Center Concert Hallが現在改装中だからだ。実は工事は去年から始まっていて、去年から続く2023/2024のシーズンは(コンサートホールではない)様々な場所で公演が行われていたらしい。今回久しぶりにショーを見たので全く知らなかった。

この公演は2023/2024シーズンの最後の公演。今後の2024/2025シーズンのショーは(おそらく)ホールの改装工事の終わる来年になるだろうとのこと。(ハワイタイムで遅れているらしい)


★『ラ・ボエーム』自分用の簡単なあらすじ

第1幕パリに暮らすボヘミアンの貧しいアーティスト達…詩人、画家、音楽家、哲学者。4人は屋根裏部屋に住み、生活は苦しいが日々なんとかやりくりしている。ある日皆で外出。部屋に1人残った詩人のルドルフォは訪ねてきた隣人のお針子・ミミと恋に落ちる。
第2幕:クリスマスのラテン・クオーター。ルドルフォは皆にミミを紹介。また画家マルチェッロは元カノのムゼッタとよりを戻す。
第3幕:新年。ミミが結核を患っている。ルドルフォはミミを愛しているが貧しく、ミミを救えないからとミミとの関係から身を引こうとする。マルチェッロもムゼッタと別れ話。
第4幕:屋根裏部屋。ムゼッタが瀕死のミミを連れて訪ねてくる。ミミはルドルフォの元で死にたいと言う。皆は薬を買いに出かけ、皆が帰ってきたところでミミは命を落とす。


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詩人ルドルフォ: Yi Li
隣人ミミ: Emily Michiko Jensen
画家マルチェッロ: SeungHyeon Baek
恋人ムゼッタ: Nayoung Ban
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さて今回の『ラ・ボエーム』は特別企画…全アジア系のキャストでの公演。今現在、米国のオペラ界には才能に溢れたアジア系のオペラ歌手が沢山登場してきているそう。そこで今回の『ラ・ボエーム』は全アジア系のキャストで公演しようとの試みだったそうだ。

全員素晴らしかったです。素晴らしいシンガーの方々。作曲はプッチーニで曲のメロディーも美しく特にメインの4人のスターの方々の声が素晴らしかった。


詩人ルドルフォを演じたYi Liさん。中国出身のテナーのシンガー。このお方のテナーは美しい。本当に綺麗な声。私は普段はテナーにそれほど特別な思いを持ったことはないのだけれど、Yi Liさんのお声は美しかった。第1幕の最後でルドルフォが隣人ミミに出会ったシーンで彼が歌い終わったら、会場から「ブラボーッ!」と声が上がった。この地のオペラ・ファンも感嘆していた。素晴らしいシンガーに出会えて嬉しかった。

Yi Liさんは今期待されているオペラ・シンガーなのだそう。今までにも様々な賞を各地で受賞なさっている。これから大きくなるお方なのだろうと思う。

そこで考えた…中国からの才能に溢れた芸術家の方々。中国は巨大な国。人口も多い。その中国からやってくる才能に溢れた方々は、中国国内の沢山の人々の中、抜きん出た才能でトップに立った実力者。そのような中国のトップの方々は(実力の差がわかりやすい)世界の音楽のシーンでも一気に才能を認められるのかも。このお方の声を、彼がまだ若い今聴けたことはとてもラッキーだったのではないか。…などと思いながら楽しんだ。

それから隣人の女の子ミミを演じたEmily Michiko Jensenさん。彼女は日系アメリカ人シンガー。このお方のソプラノはパワフル!声がまっすぐに聞こえてくる。何よりも印象深かったのは彼女の声量。とにかく大きな声。ものすごいパワー。もしかしたら病弱なミミさんを演じるのにはパワフル過ぎるのではないかと思うほど笑。音は正確で心地よいソプラノ。

画家のMARCELLOのSeungHyeon Baekさん。
彼は韓国出身で現在米国を拠点とするバリトン・シンガー。豊かなバリトンがとても気持ちいい。私はいつもバリトンの声が好き。うっとり。

そしてマルチェロの恋人MUSETTAのNayoung Banさん。Banさんも韓国出身で現在米国を拠点とするソプラノ・シンガー。彼女のソプラノはふんわりと柔らかく伸びる感じ。同じソプラノでもミミのJensenさんとは印象が全く違うのが面白いなと思った。

お二人の声を聴きながら、韓国はオペラが盛んなのだろうかとも考えた。韓国出身のシンガーの方々は今までにもこの地で何人か拝見してきている。そして韓国にはオペラの大スターSumi Joさんがいらっしゃる。(私の勝手な思い込みではあるけれど)元々西洋の伝統的な文化であるオペラ界で、アジア系の方が成功するのは大変なことなのではないかと想像する。韓国からのシンガーの方々が世界のオペラ界で活躍していらっしゃるのを見るにつけ、韓国には才能に溢れ努力家で強い意志を持つ方々が多いのだろうと思った。

それからPARPIGNOLのTaka Komagataさん。このお方は日本のお方です💕 彼は2021/2022のシーズンのこの地の公演『蝶々夫人』にも Goro役でご出演なさっていたとのこと。米国を拠点に様々な公演にご出演、それからリサイタルも多くなさっているそう。

今回のショーは沢山のアジア系の方々の豊かな才能に出会えて嬉しかったです。これからの皆さまのご活躍を楽しみにしてます💕


ストーリーはわかりやすくプログラムが早く進むように感じられた。あっという間に1幕と2幕が終わって休憩時間になった気がしたのはシンガー達の歌声がとても気持ちよかったからだろうと思う。

ステージはフラット。ステージの奥にオーケストラが見えている。前面に椅子や小物でシーンを作る演出。シンプルなステージ・セットではあったけれど、歌声は夜空に美しく響いた。ハワイの空の下、久しぶりにライブのオペラを鑑賞できて楽しかった。


それにしても今のハワイは寒い。当日は途中でパラパラと雨も降った。ワイキキの気温は23度(もっと寒いと思った)。風も吹いていた。爽やかと言ってもいい気温だけれど、私はウールのセーターを2枚着て丁度よかった。4月も終わりなのにまだ寒い。不思議ですね。



CONDUCTOR: Dane Lam
DIRECTOR: Kyle Lang
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RODOLFO: Yi Li
MIMI: Emily Michiko Jensen
MARCELLO: SeungHyeon Baek
MUSETTA: Nayoung Ban
SCHAUNARD: Sejin Park
COLLINE: Robert Ellsworth Feng
BENOIT: Chung-Wai Soong
ALCINDORO: Chung-Wai Soong
PARPIGNOL: Taka Komagata
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2024年4月25日木曜日

RAYE - The Thrill Is Gone (2023)



サラッと上手い


RAYE - The Thrill Is Gone (2023)
Live うまいぞ すごいね
Album: My 21st Century Blues
RAYE
Released: February 3, 2023
℗ 2022 RAYE under exclusive license to Human Re Sources



この曲はアレサ・フランクリンが歌いそうな。ソウル・ミュージック、R&Bの基本。Rayeさんはなにを歌っても上手い。巧み。古典的なスタイルを借りてさらさらっと曲が書ける人なのだろう。すごいね。

アルバムを聴き進めていけばいくほど、まだ26歳で彼女の引き出しがいかに多いのかがわかりますね。

あ、そうだ。この曲に関してエイミー・ワインハウスと比べる人も多いらしい。私はたまたまタイミングを逃してエイミー・ワインハウスの曲はほとんど聞いていないのだけれど、彼女とRayeちゃんを比べる人は多いらしいです。


① But he buss trial so I feel better
 一番の疑問は「buss 」の意味。Kissの意味もあるし、食べ物がおいしいとか、何事も素晴らしいという意味もある。「ボーイフレンドの裁判の結果がよくて私の気分はいい」ということか
 ② I know it's so, I'm more alone when I'm on his shoulder
 =his responsibility 彼の責任 
 =私が彼の手の中にいる時


The Thrill Is Gone.
RAYE
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[Verse 1]
カードゲームにハートゲーム
私は言う「遊びましょう」と 
よく理解するべきだった
私のボーイは私の男じゃない
でも私は彼をそう呼んだ 
だってその方が心地よかったから
先週の月曜は 裁判所
でも彼の裁判はうまくいったから 
私の気分はいい
痛み止めとコデイン
セーターの下で私の胃は痙攣した

彼の暗い心から出た暗い言葉
今私の目の下に暗い染みができている
私は怖がっている 彼を見る時
理由もわからないの 私がなぜ驚いたのか 
シルクのシーツ その中で私は泣いている
そして私はここにとどまっている 立ち去るべきなのに 
私は恐れている もし立ち去ったら 
きっと私は帰ってこれない 
だから私はゆっくりと飲んでる, huh

[Pre-Chorus]
素敵な言葉を私に言って, uh
素敵なことを私に言って, uh
私は頷いて 同意する
私が反対したら あなたはすごく怒るでしょ
だから彼は私を呼び寄せて
ここに静かに座るように
彼は 私がいることに耐えられない
彼は以前 私にわくわくしていたのに でも今は


[Chorus]
Uh, スリルはなくなった スリルはおしまい おしまい, huh
スリルはなくなった スリルはおわり おしまい
わかってる 私はもっと孤独を感じるの 彼の腕の中にいる時 
スリルはなくなった スリルはおしまい おしまい

The thrill is gone, thrill is gone, thrill is gone, huh
彼は太陽に獅子座 月にも獅子座 そして獅子座が上昇中
彼の眼の中の何かが死んだ  私がそれを見つけたとき
スリルは終わった スリルはおしまい
スリルは終わった


[Verse 2]
あなたと同じベッドには眠れない 何かが居心地悪いと感じる
あなたが眠りに落ちる時 あなたが目を閉じるところで私は部屋を出る
私はドアを閉めて 急いで車に飛び乗る
でもあなたの元を去るその瞬間に 
私はあなたの側にいればよかったと思う

[Pre-Chorus]
(Say) 私に素敵な言葉を言って
(Say) 私に素敵に話しかけて
(Say) 私に素敵な言葉を言って お願い
(Oh, won't you say, oh, won't you say, oh, won't you say)



[Chorus]
スリルはお終い スリルはお終い スリルはお終い
スリルはお終い スリルはお終い スリルは終わってしまった
わかってる 私はもっと孤独を感じるの 彼の手の中にいる時
スリルはお終い スリルはお終い スリルはお終い (Hey)


[Bridge]
また旅に出よう, hey
埃をはらって, hey
立ち上がって 歩き去ろう
飛行機に飛び乗って, 告げるの
私は彼を過去に残していく 私は祈る
終わったこともわかってる 認めるのは悲しいけど
でもスリルはお終い 終わってしまった (Hey)


[Chorus]
Uh, スリルはなくなった スリルはおしまい おしまい, huh
スリルはなくなった スリルはおわり おしまい
わかってる 私はもっと孤独を感じるの 彼の腕の中にいる時
(Ah, woah) スリルはなくなった スリルはおしまい おしまい

The thrill is gone, thrill is gone, thrill is gone, huh (Hey)
彼は太陽に獅子座 月にも獅子座 そして獅子座が上昇中' (Oh, oh, hey)
彼の眼の中の何かが死んだ 私がそれを見つけたとき (Ooh)
The thrill is gone, thrill is gone
The thrill is gone

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Written By RAYE, Anton Göransson, Isabella Sjöstrand & Mike Sabath


★『My 21st Century Blues』和訳プロジェクト
2・RAYE - Oscar Winning Tears. (2023)(Live at the Royal Albert Hall)

RAYE - Mary Jane (2023)



ブルース


RAYE - Mary Jane (2023)
Album: My 21st Century Blues
RAYE
Released: February 3, 2023
℗ 2022 RAYE under exclusive license to Human Re Sources



薬物やアルコールの中毒の歌。メリー・ジェーン(マリワナ)にコデイン、赤ワイン、マンディ(MDMA)…と、Rayeちゃんがこの曲を書いた時は20代前半だったと思うのだけれど、前回の「Hard Out Here」の歌詞を見ても彼女は本当に大変な生き方をしてきたのだろうと思う。

インタビューによると彼女も中毒の問題はよくわかっていて決してかっこいいことだとは思っていないそう。寂しかったから手を出した。そして酷い目にあったと言っている。歌詞は中毒を「親しみ」と表現し意図的に「居心地の悪い」歌にしたかったとのこと。

彼女のこのアルバムは、かなり重い内容の歌詞が多いのだけれど、芸術とは…辛い題材であってもアーティストの創造性で「芸術」に昇華できる…彼女はそれをやっているのだろう。それが評価されたのだろうと思う。

いいギターの音。音と音の空間が気持ちいい。また違うジャンルの音。何を歌わせても上手い。 


Mary Jane/メリー・ジェーン
マリワナ/大麻、元々はスペイン語のマリファナ/Marijuanaを2つの部品に分けてMari+Juana、それを英語にしてMary+Jane と呼ばれるようになった
● Codeine/コデイン 英語ではコディ―ン
アヘンのの派生物で咳止めに使われる
● Mandy/マンディ
MDMA エクスタシーと言われる薬物


Mary Jane
RAYE
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[Verse 1]
Mary Jane
Sweet, sweet Mary Jane
あなたが私の口に触れる時
私は浮遊する
あなたは私の頭の中の苦い思いを受け取って
それらを夏の雨のように降らせてくれる
Sweet Mary Jane (Sweet, sweet, sweet, sweet)

[Verse 2]
Mmm, codeine
静かな 素晴らしい コデイン
あなたのケミカルなハグが恋しい
私は今しばらくクリーンだから, ooh
あなたは今までのどんな男よりも素敵に抱きしめてくれた
誰もあなたのようには出来なかった
コデインのようには, mmm


[Chorus]
Sweet, sweet, sweet
Sweet, sweet Mary Jane
コデインは全ての痛みを消してくれる


[Verse 3]
Mmm, Red Wine
あなたは私にいつも最高のアドバイスをくれた, mmm
あなたは私に勇気をくれた (Gave me)
私を泣かせた男に電話する勇気を
ボトルを3本買ったの だっていつも全部飲んでしまうから
Mmm, oh, 今夜どんなに私達は共に踊ったでしょう
レッドワイン


[Chorus]
Sweet, sweet, sweet
Sweet, sweet Mary Jane (Yeah)
コデインは全ての痛みを消してくれる


[Verse 4]
Mandy, dear
Oh, あなたに最初に出会った時は 大変な年だった
あなたは とてもピュアで力強い愛を 私にくれた 
そして私を一人でベッドに眠らせてくれた
でもあなたは朝になると最悪の冷たいビッチになったよね でしょ?
そうでしょ マンディ?

[Chorus]
Sweet, sweet, sweet
Sweet, sweet Mary Jane (Sweet Mary Jane)
コデインは全ての痛みを消してくれる

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Written By RAYE & Mike Sabath


★『My 21st Century Blues』和訳プロジェクト
2・RAYE - Oscar Winning Tears. (2023)(Live at the Royal Albert Hall)


2024年4月24日水曜日

RAYE - Black Mascara (2023)



ダンス・ビート



RAYE - Black Mascara (2023)
Album: My 21st Century Blues
RAYE
Released: February 3, 2023
℗ 2022 RAYE under exclusive license to Human Re Sources



この曲もMVのイメージが暗い。衣装が挑戦的でちょっとびっくりするけれど曲はいい。すごくかっこいいダンスミュージック。彼女にはダンスミュージックも継続してやってほしい。

彼女はダンスで見せる人ではないと思うのだけれどよく踊ってますね。リズム感がいいから動きにもキレがある。

この曲の要はBridgeのラップだと思う。彼女は言葉の使い方が本当に滑らか。早口言葉みたいなラップをサラッと書いて歌える人。凄いと思う。


それから言葉を意図的に被せているのかと思う歌詞があって…
例えば冒頭の
  Once you see my black mascara /Run from you /into my mama’s hands...は「black mascara がRun流れる」と「Run from youあなたから逃げる」に両方取れるし、
次の Once you see my slick eyeliner /Blend into my black designer /bags under my eyes...は「eyeliner がblend into馴染む」と「my black designer bags」それに「bags under my eyes」と被せているように聞こえる。だから訳が変だと思う


①  You made your bed (Made your bed)
 諺のYou've made your bed, now lie in itから
 自業自得/身から出た錆/自分で蒔いた種の意味
Talking my ear off, cocaine
  相手がうんざりするぐらい長々と大きな声で喋り続ける
③ Got a bitch gassed up propane
 propane:プロパン=草=スラングでマリワナ
 gass:ガソリン=燃料/これもマリワナを表すのに使われる



Black Mascara.
RAYE
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[Verse 1]
あなたが私の黒いマスカラ
あなたから逃げて
ママの手の中に流れるのを見たら
あなたは自分勝手な男
あなたはきっと理解するでしょう
(Understand what you)

私の滑らかなアイライナーが
私の黒いデザイナーに滲んで 
目の下の涙袋に滲んでいる様子を見たら
Oh, どうやって
わかろうとしたの?
あなたが私にしたこと
あなたが

Done to me
You done to me
あなたが私にしたこと…
You’re done to me
あなたはもうお終いよ…

あなたは自分で種をまいて (Made your bed) 
あなたの嘘をついた (Lied your lies)
そして私の心をめちゃめちゃにした
理解しなさいよ
あなたが私に

You done to me…

あなたは自分で種をまいて (Made your bed)
嘘をついた (Lied your lies)
そして私の心を壊した
わかりなさいよ 
あなたが…


[Verse 2]
今私の黒いマスカラを見たら
あなたから逃げて
ママの手の中に
あなたは自分勝手な男 (Do you understand)
どう感じてるの?
あなたが私にしたこと?

Done to me
You done to me
あなたが私にしたこと
You’re done to me
あなたはもう終わった…

あなたは自分で種をまいて (Made your bed)
あなたの嘘をついた (Lied your lies)
そして私の心をめちゃめちゃにした
ただ わかろうとしなさいよ あなたが…


(Try to understand just what you)
(Fucked my mind up, fucked my mind up, fucked my mind up)
(Try to understand just what you)
(Try to understand just what you)
Understand
Do you understand?


[Bridge]
勢いづいてスロットル 躓いた
ボトルを飲みながら 深刻に
この女達があいつらのことを気にしてるって伝えてよ
心は壊れているけれど 私は今でも百万£に見えるから
6ショットで 感じなくなる
だらだらうるさく喋り続けて コカイン 
ビッチに草を吸わせて マリワナ 
もう私降りてこれない それとも
もっと酷くなって
Oh, 私の目の下 雨が降ってる

空高く 雲がある
でもロールスロイスの天井に星が見えて
この痛みが聞こえる 他のノイズをかき消して
あなたは私にくだらない話をする 他に選べなかったみたいに
私はここにいて混乱して どうしてこうなったのか考えている
私はここで暗い夜の闇に沈んでいく
夜の, ah, yeah


私にやったことを見なさいよ
あなたがやったことを, my baby
私にやったことを見なさいよ
あなたがやったことを, my lover
ただあなたがやったこと
私にやったこと
私にやったこと
私にやったこと
あなたがわたしにやったことを解りなさいよ

[Outro]
あなたがやったことをわかりなさいよ
どうなの, oh, どう感じたかわかる?
あなたがやったことを理解して
自分のやったことを見て
私にやったこと, my baby
あなたがやったことをわかって
Do you, oh,
Do you understand how it feels and what you've done?
What you've done

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Written By RAYE, Will Lansley & John Morgan


★『My 21st Century Blues』和訳プロジェクト
2・RAYE - Oscar Winning Tears. (2023)(Live at the Royal Albert Hall)


RAYE - Hard Out Here (2023)



3倍返し



RAYE - Hard Out Here (2023)
アティチュードバリバリのMV
Album: My 21st Century Blues
RAYE
Released: February 3, 2023
℗ 2022 RAYE under exclusive license to Human Re Sources



この曲が最初に動画サイトに上がったのは2022年7月。この曲がRayeちゃんのアルバム『My 21st Century Blues』のリード・シングルだったと思う。

私はこのMVを最初に見て、そして歌詞を見たときにとても驚いた。ものすごい怒り。恐ろしいほどの怒り。それまで彼女の陽気なポップスが好きだった私は少しひいた。彼女はこれほど生な感情を歌にして大丈夫なのだろうか?

彼女が以前所属していた大手レーベルで苦労した話は聞いていた。この歌の一部はそのことを歌っている。興味深いのは、彼女がこの曲を書いたのはアルバムがリリースされる前。それなのにBridgeの歌詞で、自分がこのアルバムで大成功して大きな力を持つようになるから「今に見てろよ」と歌っている。彼女はものすごく強気。

実際にその通りになった。彼女は2023年の英国で一番のアーティストになった。言葉にしたことが現実になった。本当にすごいと思う。彼女は勝った。


またまたスラングが多いです。意訳をしながらなんとか形にしてます。怒っている歌なので汚い言葉も結構出てきますが雰囲気で訳してます。

訳注
① My pen is a gun, pen is a gun, I'm finna spray now
  I'm finna:I'm going to、
  spray now
 :To fire a series of bullets at a time without really aiming at all
  めちゃくちゃに乱射するの意
② I been a mess, so I'm in a dress and I got my cakes out
  cakes:魅力とかスラングでお尻の意味も=魅力的/セクシー 胸?
③ What you know about hustling?
  hustling :お金のためになんでもする
④ I told my lawyer stand by (War), 
  there is no wrath like a woman scorned
  シェークスピア戯曲から
 「Hell hath no fury like a woman scorned」
  夫に裏切られた女の怨念は恐ろしい
⑤ Uh, now I bet you wish
  wish…;この後に「やらなければよかった」などの言葉が続く
Top of the day, top of the day, top of the day to you
  昔のあいさつのことば Helloと同じ 現在は使われない
⑦ Babe, I think it's time to cut the violins
   to cut the violins:バイオリンの音に言い訳とか情緒的な
           意味があってそれを拒絶している



Hard Out Here.
RAYE
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[Intro]
涙を流しながら笑い恐れた長い年月の後
私が求めるのは ただあなたに耳を傾けて欲しい
なぜなら 事実は美しいものではないから
ずっと暗く 辛い…

[Verse 1]
Uh
私の進む道 道を見つけた 出口を見つけた
私のペンは銃 ペンは銃 今私は乱射するつもり 
彼は言った 私は終わり 私はお終いだと 今の彼の顔を見てよ
Hm, hm, ah, uh, ah, uh

ボーイズに言って 感じなさいよ ステーキハウスで会いましょう
私はめちゃくちゃな状態で ドレスを着飾ってセクシーに 
彼女と寝て 私と寝て 今私はあなたの目の前にいる
Hm, no, no, no, no, no

[Verse 2]
ハスリングの何を知ってる? 
若い女の子が (Young girl) 地下牢の中 (Dungeons)
償いをすることを知ってる?
悪魔が目の前にいる時は 演じなければならないことを
Uh, ah

[Verse 3]
CR0,  終末からやってきたけど 私は女優
全てのくそ野郎のお前らも負け犬のあんたも笑顔で
私は冷静に 煙で紛らわせて 怒りを押さえなければならなかった

[Verse 4]
Ooh, そのシステムの意味はなに?
薬の入れられた飲み物 中毒で死にそうになった
自分がキリスト教徒であることも疑問に思い始める
神様がいなかったら 私は自分の命を絶っていたかも 
私はいつも被害者だった

Oh, 私に向かって準備された武器は決して成功しない


[Chorus]
Baby, 私は立ち直る 立ち直る baby, 私は立ち直る
Baby, I bounce back (Bounce, bounce, bounce back)
Baby, 私は立ち直る 立ち直る baby, 私は立ち直る
Oh, 私に向かって準備された武器は決して成功しない
Baby, I bounce back ...


[Verse 5]
白人の男のCEO達、お前らの特権などくそくらえ
お前のピンクのデブな指を私の口から離せよ 
これがお前の考えることかよ
弁護士に私の力になるよう告げた(戦争)
裏切られた女の怨念は恐ろしいから 
Uh, お前は後悔するだろう 

[Verse 6]
Baby, 私は立ち直る 立ち直る baby, 私は立ち直る
悪魔は嘘つき 私は男 コンラッドと私を呼べばいい
私は優しすぎた 3倍にして 全て支払いなさいよ
このくそ野郎達は私を裏切って 
私がばかだって?そんなの二度とないから

お前に おはよう こんにちわ さようなら 
このレコードにはお前に言いたい沢山の事が詰まってる, ooh
私が痛みを抱える時どう振舞うのか見ればいい 
お前のために祈ってやるよ
お前に向かって 恥を知れ 恥を知れ

[Verse 7]
Oh yeah
Ooh, 暴力の意味とは? 今私煙ってるから
Babe, お前に同情するのはもうやめたから 
お前のことなんか見えない 自分の瞼の裏側を見てるから
私は戦いをやめない 
神のタイミングのままに


[Bridge]
タイミング
私 そんな大人の男達を泣かせようと思う (Cry-, hm, -ing)
あなたたちはトライしなかった 
ダイヤモンドの上に座っていながら (Hm)
今の私を見ることになる 
私は輝いていて 大きな話題で 目もくらみそう
とてつもなく恐ろしいでしょ あの沢山の嘘の数々 
今私には全てはっきりと見える
私みたいに最下位の女の子達のために私は見ている
信じてよいつも
厳しい世界 ここは

[Chorus]
Baby, 私は立ち直る 立ち直る baby, 私は立ち直る
Baby, I bounce back (Bounce, bounce, bounce back)
Baby, 私は立ち直る 立ち直る baby, 私は立ち直る
Oh, 私に向かって準備された武器は決して成功しない

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Written By RAYE, Mike Sabath, Justin Tranter & Brandon Colbein


★『My 21st Century Blues』和訳プロジェクト
2・RAYE - Oscar Winning Tears. (2023)(Live at the Royal Albert Hall)




RAYE - Introduction (2023)



『My 21st Century Blues』
 和訳プロジェクト


RAYE - Introduction (2023)
Album: My 21st Century Blues
RAYE
Released: February 3, 2023
℗ 2022 RAYE under exclusive license to Human Re Sources



今年3月2日にブリット・アワードで6部門を受賞したRAYEさんのアルバム『My 21st Century Blues』。ネット上をうろうろしても歌詞の和訳が出てこなかった。それで訳してみることにした。彼女の歌詞はスラングも多く内容もハードなものが多くて簡単ではないのだけれどなんとか意味を解ろうと試みた。

私は最初このアルバムをYouTubeでサラッと聴いて「重い」と思った。全体にダークな印象の曲が多くちょっとすぐには飲み込めなかった。じゃあ賞をとったから聴くのかよ…という感じですがそのとおり。きちんと全部聴いてみたら本当いいアルバムだった。それで意味もしっかりと理解したいと思い全部訳そうと思った。RAYEちゃんのアルバムにやっと真剣に向き合った。

歌詞はショッキングなものが多く、その言葉巧みな言い回しの歌詞もすごいのだと思うが、実は音もかなりいい。スタイルもジャンルも様々。イントロから始まって最後の挨拶まで、ショーとして彼女ストーリーを語る…コンセプト・アルバムだった。全部を通して聴くとかなりすごい。受賞も納得。このアルバムのプロデュースのメインは彼女と米国人のプロデューサー マイク・サバス/Mike Sabathさん。彼はニューヨーク出身の26歳。Rayeちゃんも26歳。若い人達がこのアルバムを作っていることにもあらためて驚いた。



Introduction.
RAYE
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[Spoken: Austin Lichtenstein]

レディース&ジェントルマン
今日はお越しいただきありがとうございます
世界に名だたる21st センチュリーブルーズクラブへ
今日はとても特別なゲストがあなたのためにきてくれました
はるばる英国のロンドンから どこかおわかりですね
マイク・サバスのヘルプと共に (Mike Sabath)
そしてうちのハウス・バンド・ムーンガールズとともに
レディース&ジェントルマン
彼女を温かく迎えてください
ワンダフルな レイ

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Written By Raye, Pete Miller & Austin Lichtenstein


★『My 21st Century Blues』和訳プロジェクト
2・RAYE - Oscar Winning Tears. (2023)(Live at the Royal Albert Hall)

米ドラマ FX『将軍/Shōgun』(2024) 第10話 A Dream of a Dream :曖昧な最終話



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『Shōgun』(2024) TV Mini Series
/米/Hulu, FX/カラー/55–70 minutes
Creators: Rachel Kondo, Justin Marks
Based on Shōgun by James Clavell
No. of episodes: 10話
Release: February 27, 2024 – April 23, 2024
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米国 FX/Huluにて。オリジナルの放送は2024年4月23日。



★ネタバレ注意



え~これで終わり?というのが正直な感想。こう思うのは私だけではないと思うぞ。

やっぱり関ヶ原も冬も夏の陣もなかった。そうか~そうかそうかやっぱりそうか。前回第9話の感想で全体の印象(文句)を書いたのだけれど、この最終回も同じような流れで静かに終わってしまった。このドラマは1600年頃の日本の戦国時代の様子をかっこよく映像化して見せてくれて、あとは日本の不思議な哲学とか美学、死生観を海外の観客に紹介するような話だった。


前回も書いたけれどドラマの画面は最高にかっこいい。彼らを取り巻くセット、衣装、風景…CGも全てが素晴らしかった。ドラマが進んでいくのと同時に、目に入ってくる風景や景色、光を抑えた室内の様子や、美しい 衣装…などなど、画面を見ていて毎回楽しかった。沢山の日本の美しいものが見れた。これが外国で作られていることに驚く。真田さんのおかげ。感謝してます。

それから日本の俳優さん達も本当にかっこよかった。個々の台詞に違和感も感じなかった。そしてカメラが捉える俳優さん達の表情が素晴らしくて…これ、どうして日本のドラマはこういう撮り方ができないのだろうかと不思議に思ったほど。日本と海外では俳優さんをどのように見せるのか、どのように撮るのか…の意図が根本から違うのではないかと思わされた。(日本…親しみやすさ、かわいらしさを撮ろうとする、ハリウッド…俳優を役に沿っていかにリアルにかっこよく見せるのか等々)。様々なシーンの緊迫感も最高にドキドキした。ワクワクした。

日本の俳優さん達のキャスティングも素晴らしい。皆全員かっこよかった。どちらかと言えば日本では端役だった俳優さんが大役をなさっていて輝いている…これも(ハリウッドは)俳優さん達の見せ方が違うからではないか。鞠子様、藤様、長門、文太郎、央海、佐伯、桐の方、菊、吟、村治、そして石堂の周りの大老達も皆さん素晴らしかった。そして日本でも有名な俳優さん達はますます存在感がすごい。虎永や石堂、広松、落ち葉の方、藪重…全員輝いていた。彼らの存在感、彼らの芝居を捉えるカメラの撮り方に映像の編集も素晴らしい。私にとってこのドラマは…日本の俳優さん達が素晴らしかったからこそ面白かったと言ってもいい。かっこいい彼らが見られたのがなによりもよかった。


さて問題は前回も書いたけれど中身。理由は原作だろうと思う。

虎永の策
最終話が終わった時点で虎永が将軍になる説得力はなし。鞠子さんを大坂に送り込んで彼女の死で落ち葉の方の心が動いた…という話だったと見たが、それは虎永の策と言うよりも偶然の結果で…鞠子さんが大坂に止められる、自害の中断、藪重の裏切り、忍者、爆発…どれをとっても虎永が自ら計画できたことではない。そして仮に鞠子の死がこれから落ち葉の方や大老達を動かすとしても、戦場では誰がどう動くかは予想できない。既に虎永は軍をかなり失っているし指揮官も減っているわけで、関ヶ原で戦になっても虎永の勝利はまだ確実だとは言えないだろう。だからあいまいな状態で終わってしまった印象。虎永が将軍になれるかどうかもわからない。 しかし真田さんはかっこよかったけど。

● 虎永の意図
按針君の船の意図は?全く不明。村人には災難。

● 按針君は?
このキャラは問題ですね。最後まで心を寄せられる場面が一度もなかった。例えば映画『ラストサムライ』…トム・クルーズは勝元に囚われて最初は激しく抵抗していたけれど、村で暮らすうちに次第に日本の生活に馴染み日本の文化や哲学に感化されていく様子が描かれていた(たった2時間半で)。しかしこのジョン・ブラックソーンは10話もあったのに日本の文化に馴染む様子は一度も感じられなかった。彼のシーンは脚本も薄い。彼が日本で生活して何を考えているのか、武将達を見て何を思うのかがほとんど描かれていない。いつも無表情。役者さんも大概大根だとは思うが、それにしても彼が役者の技を見せられる場面も少なかったと思う。キャラとして全く魅力的でなかったのは役者さんだけの問題ではないだろう。役が合わなかったか。彼は体育会系の肉体派でアクションをやらなければ魅力が見えづらいタイプの役者さんかも。


ドラマというのは2時間完結ではなく50分を× 10話見て流れを楽しむものなので、このドラマの初回から2話、3話~9話まで毎回毎回すごく楽しかった。毎週の放送が楽しみだった。10話で戦もなく不完全燃焼で終わってしまった(個人的な感想)のは少し物足りなかったけれど、それでも全体にとても楽しめたドラマだった。面白かったです。


しかしやっぱ私は関ヶ原が見たいのよ。騎馬戦が見たい。強い男が見たい。ハリウッドのお金をかけて数万の軍がぶつかり合うアクションが見たい。小早川の裏切りで逆転してうわああああと大騒ぎして泣きたい。グロはいらないから。そして出来れば冬も夏の陣も大砲をドンドン撃ってひゃ~怖い怖いと叫びたい。グロはいらないけど。淀君と秀頼の最後を見て泣きたい。海亀は戦国に感情を揺さぶられたいのです。