能登半島地震 ─ 寄付・支援情報

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2023年11月21日火曜日

映画『老後の資金がありません/What Happened to Our Nest Egg!?』(2020):人生に笑いは大切






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『 老後の資金がありません(2020)/日/カラー
/115 m/監督:前田哲』
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TVJapanで放送されたものを録画していた。全く前情報なしで鑑賞。

面白かったです。老後問題に対して真面目に考えさせられる映画ではないが、そのお題の上でお気楽に笑いましょうという映画。



★ネタバレ注意


最初は後藤家の嫁・篤子さん(天海祐希)の義父が亡くなるシーンから始まったので、コミカルな雰囲気でありながらも真面目なテーマで話が進むのかと思ったのだけれど、篤子さんと葬儀会社のスタッフ(友近)とのお葬式の打ち合わせあたりから、(想像上の)香典袋が天高く積みあがる様子や、その他細々と必要経費が絵になって宙に浮かび天海祐希さんのお顔を殴るシーンで「あ、これはコメディだ」と認識。

その後も後藤家の娘まゆみの恋人・松平くん(加藤諒)のメタル野郎の「餃子歌」や、旦那さん(松重豊)の風呂場で「さむさむさむさむっ」の一瞬のシーン、ヨガの先生(クリス松村)と友人(柴田理恵)…と次々に出てくる人物達が楽しくてどんどん引き込まれた。

この映画はず~っと積極的に笑わかせにきてくれる。それを喜んで見た。最初に大爆笑したのは 天海祐希さんがボーリングで娘の顔のピンを蹴散らして怒った時場面笑笑。その頃にはすっかりこの映画のノリに馴染んで「次は何が出てくるか、次は何か」と楽しんだ。小ネタが沢山出てくるのでず~っと飽きずに見れる。そうだ…他にも爆笑したのは、天海祐希さんが通勤のバスの中から…旦那・松重豊さんが若い女性と子供の手を引いているのを目撃する場面。笑った笑った。

テーマは一見重いのに中身は軽いコメディなのでちょっとびっくりしたが楽しかった。


「次に誰が出てくるか」そのものがネタなので、やっぱり1回目は驚きもあって一番笑う。竜雷太さんと藤田弓子さんのいでたち笑。佐々木健介さんと北斗晶さんが出てくればニコニコ。そういえば後藤家の娘・まゆみちゃんの新川優愛さんは『大富豪同心』のみすずさんではないか。柴田理恵さんの父親が毒蝮三太夫さん。そして三谷幸喜さんはなにをやっているのだ~~~笑。思わず「え?この映画って三谷さん監督なの」とすぐにネットで調べましたよ。いや監督さんは前田哲さんでした。

天海祐希さんが面白いしかっこいいし、松重豊さんがおとぼけでユーモラスで、何よりも草笛光子さん最高。すご~い。ノリノリやん。すごいわ…元祖SKDの逆襲「あら篤子さん宝塚は無理よ」笑笑笑笑。柴田理恵さんの家を草笛さんと天海さんと二人で訪ねた後…毒蝮三太夫父から逃げ出した場面で、お二人が自転車で大きな坂をぴゅ~っと全速力で走り下りる場面にも笑った。すごーい

今2回目を見終わったので記憶に残った場面を書きぬいてますけど、2回目の鑑賞は1回目の驚きを確認しながらにやにやする感じでございました。


タイトルが『老後の資金がありません』なので真面目な話かと思ったけれど、実用的アイデアが参考にできるような話ではない笑。最後に家を売ってシェアハウスなんて…え~~~~っと思うけれど、でもこの映画的にはあり。ほのぼのとしていい。

このシェアハウスのシーンというのは、私にとっては…昭和の家族の風景にも思える。シェアハウスなら他人同士だけれど、昭和の時代だったら…お盆やお正月に家族や親戚みんなで集まって、(私を含む)子供達がそこいらじゅうを駆け回り、女性たちが台所で雑談をしながらご飯を作って…そしてみんなで老若男女皆でテーブルを囲んでご飯を食べる…そんな風景。ちょっと懐かしい。それが…もしかしたら今の時代には難しくなったのかもなぁ…などと思ったりもした。


外国に出た人の間であまりこういうことを言う人はいないと思うけれど…。外国の人と結婚するとさ…ぶっちゃけやっぱ日常に笑いが足りないよね。ほんと。(旦那A本人は面白がり屋でよく笑う人なので彼にはまったく何の問題も無いけれど)なんだろう…大昔私が日本にいた頃…子供時代の家族との時間、小中高大の学生時代や会社勤めの頃の同僚との時間、友人たちとの時間を思い起こすと、若い頃の私の日常にはもっともっと「おかしみ」とか「滑稽」だとか「ユーモア」が沢山あった気がする。なんだか今のうちの夫婦、人生を小ぎれいに便利に効率的にと、日常のいろんな面倒な事を削除したり捨てたり省略した結果、なんだかものすご~くつまんない人生になっちゃったね…という感じ。覆水盆に返らず。

生きていく上で「正しい人間であること」は決して私の優先事項ではない…と今になってやっとわかった。私の人生に大切なのは「おもしろいこと」「楽しいこと」。それは間違いない。


そのせいだろうか…私は日本の「おかしみ」とか「慣れ合い」「滑稽」「アホであること」「くだらないこと」「自分がバカになること」「笑われること」「間違ってへへと笑うこと」「誰かのおやじぎゃく」「ユーモア」「ぼけ」「箸が転んでもおかしい」「笑ってはいけない場面で何かがツボにはまって笑いを嚙み殺せばますます笑いが止まらなくなる状況」などなどそういうものが好き。懐かしい。

そこなのよ。この映画のごたごたも大笑いして楽しかったし、今テレビでやっている『コタツがない家』のドタバタにも笑い、英国のドラマ『ブリーダーズ/Breeders』にも笑いながらほっこりしたり考えさせられたりするのも、私がそういうものを懐かしんでいるからだろうなと思った。

この映画はとても楽しかったです。
日本の家族いいやん。いいよね。懐かしいわ。


2023年11月20日月曜日

MLB★大谷絵 MVP受賞おめでとうございます!



ちょっと遅れましたが…


大谷さん 
アメリカン・リーグMVP受賞

おめでとうございます!!!!!!

😀😍😀😍😀😍😀😍😀😍

YEEEEEEEEAAAAAAAHHHHHHH!!!!


ワンコかわゆす


今回は2021年に続いて2回目の受賞。満票でのMVPは史上初だそうです!
今年の大谷さんは投手として10勝、打者として44本の本塁打を記録!すごーい。素晴らしい素晴らしい素晴らしい。

受賞のビデオも拝見いたしましたが、ワンコがかわいい。子犬かな。

大谷さんのご活躍を応援してまーす💕💕💕



2023年11月16日木曜日

RAYE - Oscar Winning Tears (2023) (Live at the Royal Albert Hall)



レイちゃんはスーパースター



RAYE - Oscar Winning Tears. (2023)
Live at the Royal Albert Hall
Album:  My 21st Century Symphony. (with The Heritage Orchestra) 
[Live at the Royal Albert Hall]
Released:  October 16, 2023
℗ 2023 RAYE under exclusive license to Human Re Sources

RAYE - Oscar Winning Tears. (2023) album ver.
Album: My 21st Century Blues
Released: February 3, 2023
℗ 2023 RAYE under exclusive license to Human Re Sources



レイちゃんの昔の曲をYouTubeで聴いていたら「おすすめ」で出てきた。なんとあのレイちゃんが、9月26日に英国ロンドンのロイヤル・アルバートホールでオーケストラとコンサートをやっていたそうだ。うわああああああ びっくりした。

このビデオはその様子です。最初にこのライブのビデオを見て息を呑んだ。すごいじゃん。レイちゃんすごいじゃん。本当にスター誕生。ディーバの輝き。
  

すごいな~レイちゃんやったね。もう押しも押されもせぬスーパースターになった涙涙涙涙涙涙

これは嬉しいわ。本当に嬉しい。

今年レイちゃんはスター街道を駆け上りましたね(私は全部は追っていなかったけれど)。このビデオで確信。彼女はホンモノだ。ホンモノの歌声。

伝説のスーパースターの方々がステージ上で纏ってる空気と同じものが彼女にもある。ジュディ・ガーランドを始めとして、エラおばさん、アレサ・フランクリン、バーバラ・ストライザンド、ドナ・サマー、最近ではジャズを歌うレディ・ガガ…ああいう…ものすごく歌がうまくて、ステージ上では普段とほぼ別人のように輝くスターの方々。レイちゃんも彼女達レジェンドに仲間入りできる力があることがこのライブビデオでわかる。すげ~

だってこんなステージ上のプレゼンス、こんな存在感、なかなかないですよ。完全にディーバじゃん。ホンモノだ。彼女のことはずっと応援していたけれど、こんなに大きな人だとは思っていなかった。


レイちゃん/Rachel Agatha Keenさんは1997年生まれの26歳。彼女は以前からDJとのコラボも多くそこそこヒット曲もあったのですけど、所属していた大手のレーベルから長い間オリジナルのアルバムを出させてもらえなかったらしい。それで大手のレーベルを辞めて独立。そして今年の2月に出したアルバムが大ヒット。

アルバムは…結構重い歌が多い。自伝的な歌詞が多いのだろう、彼女がかなり辛い経験をしてきたことも多く描かれていた。私は正直ちょっと心配した。あまりにパーソナルなストーリーを語り過ぎるのは危ないのではないかと。


しかしこのステージを見て彼女は全く大丈夫なのだと思った。苦労した時代を乗り越えて彼女はどんどん大きくなっている。英国の音楽業界の人々も彼女の実力を尊敬して彼女と共にいいもの(芸術作品)を作ろうとしているのね。すごいことになった。

これは…この存在感は異常。レイちゃんってこんな風に歌える人なんだ。そうか…彼女は軽いEDMだけではもったいない人。ここまで歌えるとは知らなかった。

スーパー・スターの輝き。ほんとに。これが出来る人、こんなスターの空気を纏える人、こんなにカリスマに溢れるステージ上のプレゼンスがある人は少ないと思う。


毛皮を纏って満面の笑顔でステージに出てきたとたんに「あ~ゆ~ふぁきんじょぉ~きい~~~ん~!!!!!!」と大騒ぎ笑笑笑笑笑笑「レッツゴォ オーマイガァ…」そしてその直後に自分を引き締めるように「ふんっ」と言ってすぐにスイッチオン。堂々と歌い始める。一瞬でプロに変わる。いや~かっこいいわ。ほれぼれ。


彼女はお人柄が面白いのね。大阪のおばちゃん風味。すごく明るくて騒がしくてすごく面白い女の子。ところが歌い始めると一瞬でステージ上の女王に変わる。すごくかっこいい。

感動しました。ほんとに。涙が出るほど嬉しい。


このロイヤル・アルバート・ホールのライブはライブ・アルバムとしてリリースされています。上手い人はライブで輝く。スタジオver.とはほぼ別物。

現在彼女は米国のツアーを終えたばかりで、これからヨーロッパと英国でツアーだそうだ。


訳注
● He was a one out of a ten, I wish that I knew it then
10点満点で1点の意味か、それともどこにでもいる人が10人いたらその中の一人か…つまんない男と言う意味でしょう。どちらにもとれる。
● Truly, I'm vulnerable, I love a sentiment
センチメント…男性にちやほや甘い言葉をかけてもらったり情に訴えることが好き
● Thought I was safe again, thought he was innocent
彼と一緒なら安心だと思った

どうやら女性が気性の激しい(言葉遣いの荒い)男性と付き合っていて、それで別れそうになるとその男性が泣き始めて女性の方が呆れてそれを見ているという様子でしょうか。男性が涙ながらにごめんねを言う姿が見える。しかしまたすぐに怒ったりする人なのでしょうかね。彼女の心はもう離れてます。「演技が上手いわね、オスカー像=アカデミー賞が取れるわ」と言っている笑。



Oscar Winning Tears.
Raye
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Hello, レイよ
どうか 心地よくして phoneはロックしてね
これから ストーリーを始めるから (uh)


レイディーズ&ジェントルマン 
これからお話しするのは
沢山の男たちのひとり 
名前は関係ない 
身長も関係ない
彼はつまんない男 
それ最初に知りたかったわ
私 今も回復中

本当に 私は傷つきやすくて 
情緒的なのも好き 
私は彼にすぐにオープンになって
私はレッスンを学んだ
また安心になったと思った 
彼がイノセントだと思ってた
私 完全に間違ってた

否定はできない
私は放心状態で止まってた 
最悪の状態
でも あなたには納得させられたの
とても信頼できそうな人
それはあなたが演じた役


だから 私この最前列の席に座るわ
And, baby, baby, 始めてもいいわよ
泣いてみてよ アカデミー賞ものの涙で 
ポップコーン 私は叫び声をあげる
And, baby, baby, 始めてもいいわよ
泣いてみなさいよ アカデミー賞受賞の涙で, baby, hmm


Oh, なんて悲劇なんでしょう 
そんな必要もなかったのに
あなたが私に喋った言葉を見てみてよ 
呪いと冒涜の言葉
シネマトグラフィ
これをカメラで撮っておいて プリーズ
でなきゃ 誰も信じないと思う

否定はできない
あなたはまともな男だと思ってた 
でもあなたには計画があった
なんで嘘をついてんのよ 
なんで泣いてんのよ
あなた またやったのね (yeah, ah-ah-ah)


それなら 私この最前列の席に座るわ
And, baby, baby, 始めてもいいわよ
泣いてみてよ アカデミー賞ものの涙で
ポップコーン 私は叫び声をあげるわ
And, baby, baby, 始めてもいいわよ
泣いてみなさいよ アカデミー賞受賞の涙で, baby, hmm


あなたのでたらめ 私には効かないかもね
私には あなたの涙を通して後ろが見えるわ, baby
9時のエンタメ
Oh, なんてこと、撮影していればよかったわ

座って ティッシュはないわ
弦楽器もない 小さなバイオリンの音色もない
これで最後よ 私があなたの観客でいるのも


だから 私この最前列の席に座るわ
And, baby, baby, 始めてよ 泣いてもいいわよ, baby
And baby, baby, baby, あなた本当にやるの?
それで あなた ただ さめざめと泣くわけ? (Tears, baby)
泣いて 泣いてみてよ アカデミー賞ものの涙, baby
(Tears, baby, go ahead, cry those Oscar-winning)


そして 彼のアカデミー賞もののパフォーマンスの後
私は部屋を出て 二度と彼に会うことはなかった


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Songwriters: Rachel Keen / Michael Sabath


★『My 21st Century Blues』和訳プロジェクト
2・RAYE - Oscar Winning Tears. (2023)(Live at the Royal Albert Hall)



2023年11月15日水曜日

お猫様H:11月も半分過ぎた





自分の手が写るとあまりにも皺皺Ba婆a なのでびっくりする。 たぶん手は実年齢より10歳ぐらい年寄り😭。猫さんは今10歳で人なら56歳。年をとっても外見があまり変わらない。いいですね。

ここのところ急に寒くなってきた。半袖を着たまま寒い寒いと言っている。



2023年11月14日火曜日

日本テレビ 水曜ドラマ『コタツがない家』第4話 母の仕事 子知らず



日本テレビ系の水曜ドラマ『コタツがない家』。TV Japanにて。
日本での放送は2023年10月18日より。


このドラマは面白いです。第4話でやっとリズムが掴めた。ノリというのかリズムを掴んだらすごくおかしい大笑いのドラマだとわかった。


このドラマは設定が少し英国のドラマ(米国FX)のドラマ・シリーズ『ブリーダーズ 最愛で憎い宝物/Breeders』に似ている。旦那さんがほぼ無職なのは違うけれど、奥さんがバリバリ仕事をしていてティーンの息子がいる。そこに奥さんのお父さんが転がり込んできた。奥さんの両親は離婚していて、お母さん(息子のお婆ちゃん)はサバサバしている。なんか設定が似てるかも?

『ブリーダーズ』の感想で書いたのは「家族はいろいろとあるけれど結局は大丈夫」「小さな日々の問題はあるけれどそれでも家族は前に向かって共に歩いていく」それを見てうんうんと頷き納得する。『ブリーダーズ』はコメディ調で騒がしいドラマではあったけれど、日常の描写はかなりリアルで真面目な家族のドラマだった。


たぶんこのドラマにもそれを予想した。それで最初は少し戸惑った。というのもこの家族、最初から不協和音がかなりすごい。

まず奥さんがバリバリのキャリアで一家の大黒柱として家族を養っているのに旦那さんは(一度は売れた漫画家だったものの)現在はほぼ無職…彼はだらしがなくて役立たずなのに奥さんに対して文句ばかり言っている。

その二人が本気で喧嘩をしている…う~ん…この二人はなぜ離婚しないのだろう。そもそもこの夫婦はなぜ結婚したのだろう???

そして妙に醒めきった高校生の一人息子。ちょっとまて。両親があんなに毎日喧嘩をしていたら、その間に育つ子供はかなり苦しむと思うぞ。子供はあんなに醒めていられないと思う。このドラマのリアリティはどうなの?

それでも見続けた第4話。この回でなんだかわかったと思った。


これはコントだ。コメディ。このドラマはあくまでも軽快なコメディで、今の日本の家族の真理を追及するドラマではない…いやそういう面も次第にでてくるかも(たぶん)。

まずコメディとしてすごくおかしい。カーンとゴングが鳴って家族が喧嘩を始める場面はこのドラマの見どころ。特にこの第4話の喧嘩シーンはすごくおかしかった。妻と夫、そして妻の父、それに一人息子の全員が、一秒も緩むことなくハイレベルのコントをやっている。全員一瞬たりとも気を抜いていない。全員がず~っとコント風演技をやっている。それが最高におかしい。

…第4話のタイトルソングのすぐ後に、爺ちゃんとパパと息子の男3人がお母さんを囲んで言い争うシーンがすごく面白かった。…息子が推薦入学を蹴ったと絞られる~爺ちゃんの貯金~パパのガラケーが鳴る…矢印が順番にそれぞれに向かっていくのがすごくおかしい。全員がおかしい。台詞の絶妙なタイミング。ものすごくよく練られたハイレベルなコント。すごく面白い。最後は男3人がキッチンに退場でシーンが終わった笑。


小林薫さんに驚く。数日前まで見ていたドラマの『フィクサー』の須崎幹事長とは全く別人。このお父さんはかわいいぞ。表情がいちいちかわいい。まつげがかわいい。そして表情がいちいちおかしい。口をとがらせて不機嫌になる様子も怒って怒鳴る昭和おやじ風の姿もなにからなにまで全部おかしい。小林薫さんが見どころですよこのドラマ。本当にすごいと思う。

そして漫画家で現在無職の夫・吉岡秀隆さん。彼も1秒1秒全部コント風演技をなさっている。あのだらしなくソファーに寝そべる様子は本当にリアルで…だから1話から3話までは「奥さんはなぜこの人がいいんだろう」と頭をひねっていた。あれは意図的に本当にだらしのないダメ男をものすごくリアルに、強調して演じていらっしゃるのね。今回若いファンを紹介されて、家に電話やメールが来るようになり焦るタイミングが最高におかしかった。ゲラゲラ大声を出して笑った。

そして息子さんの作間龍斗さん。今回息子さんはお母さんに対して長年溜まった文句を言ってましたが、あれは現実にはありえないでしょう。一般的に高校生は、あんなに理路整然と言葉では親に立ち向かえないと思う。言葉で言えないからグレたり不登校になったりする。だからこそあのとぼけた表情で口の立つ高校生は(あまり現実的ではないキャラとして)かえって面白いと思う。そして今回はクラスメートの女の子に振られるシーンの空虚な表情でも笑った。音楽もいい笑。


そうなの。これはコント系ドラマだ。すごく面白い。わかったわ。全体のリズムも展開も小気味よく、役者さん達の技も台詞の内容もタイミングもすご~くおかしい。いちいち全部おかしい。今回は何度も大声で笑った。

そしてみんなをまとめる優秀なお母さん・小池栄子さん/万里江さんの太陽のような明るさが素晴らしい。彼女がみんなを引っ張っていくのに納得です。小池さんの安定感はガチ。輝いてますね。ものすごいカリスマ。

前回まではわからなかったけれど、ダメ男の旦那さんは彼なりに奥さんを支えていたのですね。お互い惹かれるものがあるのだろうな。今回わかりました。家族ってそういうものかも。外からはわからない。

サイドストーリーもこれから面白くなりそう。
これから楽しみになってきた。

テーマソングは石川さゆりさんだそうです。
タイトルの絵も80年頃のヘタウマ調で楽しい。



2023年11月13日月曜日

Zara Larsson, Justin Caruso - End Of Time (Justin Caruso Remix)



昭和歌謡的?



Zara Larsson, Justin Caruso - End Of Time (Justin Caruso Remix)
 
End Of Time (Justin Caruso Remix + Sped Up Version) – Single
Zara Larsson
Released: June 30, 2023
℗ 2023 Sommer House, under exclusive license to Epic Records,
a division of Sony Music Entertainment



少し前にNHKの『Songs』で昭和歌謡の特集をやっていたのだけれど、昭和歌謡の特徴とはなんだろう?メロディがしっかりしていて情に訴えるような歌かな。それで思い出したこの歌。夏の頃英国のダンスチャートに入っていてメモしていた曲。

心揺さぶられる(今の言葉ならエモか)と言えば…そういえば昔は洋楽でもGloria Gaynorの「I Will Survive」、メタルにもEuropeの「The Final Countdown」なんてのもあった。…実はワタクシはそのような情熱的な響きの曲はあまり好きではない。音楽はリズムが元気でさらっと軽いメロディでピコピコ調子よく踊れればそれでよろしい。泣きのメロディーとか情熱的な歌い上げ系は全く好きではない。嫌いだ。

ところが、たまに「いいな」と思う歌もある。たまに。例えばDonna Summerの「MacArthur Park」とか「On The Radio 」。ず~っと聴いていても飽きない。Donna SummerといえばBarbra Streisandと一緒に歌った「No More Tears (Enough Is Enough)」と言う曲もあった。70年代後期のディスコ曲はかなり歌謡曲的で、日本でも洋楽チャートの上位にいて当時ラジオでもよく流れていた。

この曲は今年の曲ですが、ちょっとその流れの曲かなと思った。すごく情熱的。ザラ・ラーソンさんはスウェーデンのシンガー。そういえばEuropeもスウェーデンのバンドだった。そしてスウェーデンと言えばABBA。欧州には以前から歌謡曲的な響きの曲がありますね。どうやら欧州の民謡にそのような響きがあるらしい。「ほたるのひかり」もそうですね。

この曲はリミックス。リズムが激しく切ない曲調が気持ちいい。このリミックス ver. をカラオケで泣きながら歌いたい。最後に余韻も無く突然終わるのがもったいない。


★Zara Larsson
Zara Maria Larssonさん。スウェーデンのポップシンガー。10歳の頃から才能を見いだされ歌手デビュー。2015年にエピック・レコードから世界デビュー。このお方は順調に売れてます。特に欧州と米国の両方でダンスチャートの常連。近年大物DJとのコラボも。彼女の事を最初に知ったのは2019年。1997年生まれの彼女は当時21歳。あれから彼女の名前は何度もダンス・チャートで見ています。今彼女は25歳。順調に売れっ子のポップスターのキャリアを積んでいるようです。

★Justin Caruso
米国カリフォルニア在住のDJ、record producer。2014年に活動開始。有名アーティストの曲を多数リミックス。このお方はお父様が有名な不動産王で大富豪だそうだ。


リミックスで使われた歌詞のみ。


End Of Time
(Justin Caruso Remix)
Zara Larsson
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[Chorus]
あなたの愛が欲しい
ダイスを振るため
あなたと私に全てを懸けて
最後の時まで

あなたの愛が欲しい
火を点けるため
夜の間中 火を燃え立たせ
Baby, 最後の時まで

[Break]
(La, la, la-la, la, la, la-la-la)

[Verse 2]
私達が狂ってるって皆は言うでしょう
ある意味,  baby,  そうね私達,  mm-mm
あの光の下であなたが私を抱き寄せる時
私があなたの目を見つめたその瞬間から
私は見つけた 私がずっと探していたものを 
今度こそ, oh

[Chorus]

あなたの愛が欲しい
ダイスを振って
あなたと私に全てを懸けて
最後の時まで

あなたの愛が欲しい
火を起こして
夜の間中 燃え立たせる
Baby, 最後の時まで

[Break]
(La, la, la-la, la, la, la-la-la)

[Chorus]
あなたの愛が欲しい
火を起こして
夜の間中燃え立たせる
Baby, 最後の時まで

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Written By Zara Larsson, Casey Smith & Rick Nowels




2023年11月12日日曜日

WOWOW 連続ドラマW『フィクサー』Season3 全5話・感想



TV Japanにて。日本での放送はWOWOWで2023年10月8日から11月5日まで。


面白いシリーズ。シーズン1もシーズン2も面白かった。特にシーズン2はの前のめりになって騒ぐほど盛り上がった。さてシーズン3はその後が描かれたわけだが…正直スケールが小さくなった印象。

キャラクターにも馴染んだし、全体の雰囲気も相変わらずいい感じで、俳優さんや演出、カメラワークに音楽は素晴らしいのだけれど、今回は話があまり面白くない



★ネタバレ注意


ここでの感想は『フィクサー』全シリーズの中でのシーズン3の印象をメインに書く。辛口です。シーズン1と2が素晴らしかったのでシーズン3を比べて出てきた感想。


まず、まとめから

スケールが小さくなった。シーズン1と2(S1、S2)で出てきていた日本の政界の大物がほとんど出てこなくなった。まるで別のドラマのよう。S1とS2 の政界の大物達が顔を並べる様子は大変な迫力だったのに、今回は彼らが全く出てこない。「大きな政界の壁に立ち向かう一匹狼・設楽」のストーリーのコンセプトが崩れた

シーズン3(S3)の話のメインは都知事選に絡めた誘拐事件。しかし事件はあまり現実味も無くおさまり、渡辺達哉(町田啓太)の都知事選の顛末は茶番。 S2でラスボス本郷(西田敏行)を倒した設楽拳一(唐沢寿明)が、今回S3では渡辺を使ってもっと面白いことをやってくれるかと期待したが結局何もなかった。期待外れで終わってしまった。

そしてこのドラマで描かれたものが、私が政治の世界に期待するものとはあまりにも違っている様子にも戸惑った(納得できなかった)。


設楽拳一は結局何をやりたかったのか…?ドラマの最後で渡辺への手紙に書いていた内容がそうなのだろうが、あまりに抽象的で「将来への希望」程度の印象しかなく、なんの具体案もない。このシーズン3で設楽がやったのは渡辺を右に左に動かして「なにかやってそうなフリ」をしただけで結局何もやっていない…問題の東京湾埋め立て事業も一時的に遅れるように見えるだけで何も変わっていないようだ。誰も怪我をしなくてよかったねぐらいの軽い印象でドラマが終わってしまった。

これはシーズン3が悪いというよりも、シーズン1と2が素晴らしすぎて比べてしまった結果の感想

全体にスケールが小さくなった…その印象が大きかった。


内容を詳しく…

- ①あの民自党の大物政治家達はどこにいった。S1とS2で出てきた人々の肩書…内閣総理大臣兼民自党総裁、その秘書、外務副大臣、民自党政調会長→初の女性総理大臣、内閣官房長官、副総理→民自党幹事長、民自党総務会長、民自党総務会長、デジタル大臣、そして昭和の伝説のフィクサー。すごいぞ。これだけ政界の大物を集めてその内情はドロドロしている…というドラマだったのに、これらの大物達がシーズン3ではほとんど消えてまるで別のドラマのよう

S1が総理大臣の事故…殺人事件の疑い。そして政治家に都合の悪い製薬会社のトップは消される。それからS2は無実の若者が殺人未遂の疑いをかけられる。手を回していたのは政界と繋がった大物フィクサーで、無実の人物も都合よく犯人に仕立て上げられる恐ろしい世界を描いた。そのような世界にたった一人で立ち向かう設楽拳一の話が面白かった。

ところがS3は東京湾埋め立て事業にからんだ誘拐事件…結局だれも傷つかずタネ明かしもスケールが小さい。設楽拳一の動きを邪魔する者もほぼいないから、S1とS2の「大きな政界の壁に立ち向かう一匹狼」の設定の面白さもない。

- ②設楽拳一が渡辺達哉を使って右に左に政界とマスコミ、世論を動かしたのも(確かにお騒がせではあったけれど)…結局はなにもなかった。それから設楽拳一の勘に頼った推測はなるほどとは思っても…おとぎ話レベル。あまりスケールが大きくない話の上に、全てが設楽拳一の思い通りになるプロットも興覚め。少しぐらいは設楽拳一の困った顔が見たい。やっぱりラスボス西田敏行がいなくなったのが一番大きい。都議会のドン・黒羽(石坂浩二)はS3のラスボスだと呼べるほどの影響力もない(迫力満点だが登場場面は少ないし最後は彼も設楽の要求を受け入れている)。

- ③一番の問題は…仮にそれが日本のありがちであろう問題とはいえ(私は日本に長年住んでいないので実情は知らないが)…ただ「世間に名前を知られるようになったから」というだけで渡辺達哉を都知事選に立候補させることの馬鹿馬鹿しさ。そしてそのアイデアに乗る渡辺達哉も大きな問題。彼も設楽も結局は「選挙がただの人気投票である」と認めているようなもの。(そしてそのことを劇中人物たちが何度も台詞で話しているという皮肉)。

そしてその渡辺の都知事選出馬も(設楽の中では)当選が目的ではなかったという茶番。

それから無所属の新人が立候補して当選することも難しいからだろうが、今まで敵の側にいた須崎幹事長(小林薫)の力を借りようとするのも納得できない。しかし結局渡辺の当選が目的ではないのなら彼の力を借りる意味さえもわからなくなった。

このS3のプロットそのものに問題があり過ぎて話に身が入らなかった。最後に沢村玲子(内田有紀)を東京都副知事として政界に送り込むことも茶番。おとぎ話。ずいぶん安っぽい話になったものだ。


辛口批評をしてしまったけれどそれでも俳優さん達は魅力的だし演出もいい感じで十分楽しめた。毎週楽しみに最後まで見た。シーズン1と2が本当に面白かったので、S3はどうも肩透かし。S2で完結にしてもよかったと思ったほど。それでも実際日本のドラマとしては今年一番盛り上がって見たドラマだと思います(歌舞伎役者の忠臣蔵のドラマもよかった)。 面白いシリーズだったからこそ辛口批評になってすみません…決してこのドラマが嫌いなわけではないです。


さてこのシリーズは次があるのか? S1やS2で出てきた政治家の密約の録音データや、今回S3の環境汚染のデータが設楽に渡ったことを考えれば、この先もシーズンが続いていくのかもしれない。これから数年ごとに10年に渡り数シーズンをかけて渡辺達哉が40代の総理大臣になる話になるか。さてどうなるか