能登半島地震 ─ 寄付・支援情報

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2011年12月21日水曜日

Perfume を海外へ-10 海外遠征の前に-----1. 動画でプロモーション

1. 動画でプロモーション
なによりもまず最初に、海外で受け入れられるための受け皿を広げることから考えるべきです。
いちばん手っ取り早く簡単(素人目には)で、効果抜群なのが、ネットを使ったプロモーションです。Youtubeで、ぜひ英語でも曲名が検索できる公式チャンネルを作るべきです。それでいままでの全PV を視聴可能にすること。Youtube上で、Perfumeのここ最近(201112月現在)のTOKUMA JAPAN公式PV(日本語タイトルで海外は眼中に無いようですが)の再生回数がどれもことごとく百万単位のアクセス数なんですね。今201112月現在、去年の4月からの「ナチュラルに恋して」は990万ヒット。先月11月リリースの「スパイス」でさえ300万ヒット。コメント欄や統計欄がオフにされているので誰がどこで見ているのか判らないのですが、これが海外ファンからのアクセスの結果だったら、ますます放ってはおけないでしょう。

それから厳選された日本でのライブの映像を見せてどんどん海外を洗脳する。

私は著作権のことなど詳しいことは判らないのですが、日本人が海外のスターのように、Youtubeの公式専用チャンネルを持つことは難しいのでしょうか?もし、質の悪いコピーが出回ってクオリティ管理を心配するのなら、さっさと公式でいいものを配信するべきです。もしこの期におよんで違法ダウンロードなどでCDの販売の縮小を心配するのであれば海外など最初っから考えない方がいい。


追記;なんと、AKB48も、ももいろクローバーも、モーニング娘も…良くは知らないけれどいろんなアイドルの公式チャンネルって、結構あるんですね。なんと…知らなかった。Perfumeもがんばってほしい。

2011年12月20日火曜日

Perfume を海外へ-9 海外進出の難しさ

ただ、実際に海外、特にアジア人が西洋に出て行くのは簡単なことではありません。

正直な話、現状で、アジア発の音楽が、アメリカ発の音楽のように西洋世界ですんなり受け入れられることは、まずありえません。それは、音楽であれ、なんであれ、日本から出て行くものには、全て日本製というラベルがついているからです。日本から(アジアから)の音楽というだけで興味をなくしてしまう人もまだ大勢います。人種の問題もあるでしょう。言葉の問題も大きいです。そもそも日本製のJ-POPが面白いなどと言う前に、「日本てどこだっけ?」程度の興味も無い人が殆どです。殆どの西洋人にとっては、日本も韓国も中国も全て極東の変な言葉をしゃべるちょっと変な顔の「私には関係ない別世界のどこかの国」です。彼ら西洋人の生活は、意識上で「極東」の国にいっさいかかわることなく日々過ぎていくわけです(極論ですが)。ぶっちゃけた話、普通のアジア人アイドルをそのまま商品として西洋に持っていったところで、よほど特殊性が無ければ、苦戦を強いられるのではないか。日本発の音楽が、西洋社会に受け入れられるためには、まずそんな基本の問題をクリアしなければならないのです。

きゃりーぱみゅぱみゅが売れたのも、彼女のPVでの特異性があまりにも突き抜けていたからです。最初は彼女が日本人かどうかというよりも、「なんなんだこれは…???」とびっくりしたんだと思います。それに癖になる良曲で大成功です。結果的には欧州の日本文化の人気が それを後押ししたのだろうと思います。初音ミクの特異性は言わずもがな…。

ところで話がそれますが、アジアつながりで少し。韓国の少女時代が、西洋でコンサートをやって人気だそうですが、彼女達の戦略と努力には正直頭が下がります。世界征服の方法を真剣に考えて、迷いの無い全力投球でしょう。押しの強いアグレッシブな戦略はもとより、彼女達の魅せる為のパッケージが明確なんですね。「足の長いモデルみたいな綺麗な若いアジア人の女の子が9人、全員が歌って踊る。歌も踊りも適度に上手いし、英語もしゃべれる」。彼女達を見たとき、あ…やられたな…と正直思いました。これはかなわない。正攻法ですもん。中国の市場獲得はあたりまえ。3人は中国語が話せるらしいし、日本語や英語を話せるメンバーもいる。西洋市場に対してさえも、アジア人であることを逆手にとって、普通の西洋人の女の子より圧倒的にスタイルのいい綺麗なアジア人の女の子達9人が歌って踊ってドヤ顔。パッケージとして、問答無用で客を圧倒してしまうような華やかさを感じます。西洋にあまり無い大所帯のガールグループ(特異性)の形態を極めたパッケージなんでしょうか(もともと大所帯のガールグループは日本発だと思うのですが)。戦略としてはあまりに正攻法すぎて、ちょっと古いやりかたではないかと思うのですが、彼女達がアジア人であることが新鮮で逆に武器になっている。アメリカの女性シンガー達のように、これみよがしなセクシーフェロモン系でないのもいい。よくがんばってます。それでも、彼女達がビヨンセやガガと同格で勝負することは難しいでしょう。それが、アジア勢の西洋社会での現実です。もし、そんなアジア人の限界もわかった上での、当たって砕けろ戦略ならたいしたものです。

そんなわけで、ハードルは高いです。だからこそ西洋で、既存のファンを超えた外の世界に打って出るには戦略が必要なんです。いまのPerfumeのアイドルパッケージをそのまま海外に持っていくのは無理でしょう。Perfumeの日本でのアイドルとしての戦略は、日本のファンが彼女達本人を大好きだから成り立っているものです。どんなに可愛くても、言葉もしゃべれないアジア人の女の子達に一般の西洋人が入れ込む可能性は少ないです。だからこその海外仕様です。お友達としてだめなら、リスペクトを勝ち取ればいい。

ただその戦略は、ライブをしに海外にいく場合のものです。その前にまずやらなければいけないことがあります。

2011年12月19日月曜日

Perfume を海外へ-8 なぜAnime Expo.でなく、海外仕様なのか

まず、Perfumeが今Anime Expo.のトリでコンサートをやれば、間違いなく成功すると思います。初音ミクの方がもうすこしキワモノ的な意味でメディア集めや客集めは多く出来るかもしれませんが、おそらくYoutubeでの人気と中田さんの曲で、実際のファンはPerfumeの方が多いと思われます。ここから切り込んでいく方法も確かにあると思う。この方法なら、今のPerfume をそれほど変える必要はないでしょうし、リスクも低いでしょう。綺麗で可愛いアイドルパッケージもそのまま受け入れられるはずです。MCもある程度なら日本語でOKでしょうし、Puppy Love の上上下上もファンが間違いなくやってくれるでしょう。まず本人達が一番楽しいと思う。フランスのJapan Expo.なら、欧州圏での日本のポップカルチャーの人気がアメリカよりももっとすごいらしいので、大騒ぎになるかもしれません。 


ただ問題は、欧米の世間一般の人にとってはJapan- Anime Expo.は子供文化のExpo.だと見られる可能性が大きいんですね(フランスは違うのかもしれないけど)。というのは、本来欧米のマンガはグラフィックノベルといって、まともな大人の読むものではないという認識が一般的にあって、そのせいで日本のマンガがいくら素晴らしくても一部に人気があっても、まだまだ世間的に受け入れられているとは考えにくい。前述の「フシギの国ニッポンを面白がってくれる若い人達」が実際には少数派であることとともに、Japan-Anime Expo.も世間一般からは、「日本の子供文化に入れ込んで喜んでる特殊な人の集い」、または「日本文化に入れ込んだ子供達の集い」だと見られる可能性もあるわけです。そんな、世間から見て、特殊な人たちにしかうけない日本から来たキワモノグループ。そんな設定でのライブ。それでもいいんですが…。

ただもう少し、市場の広がりを想定して考えたい。私はPerfumeはもっと広い範囲で売れると思うんですよ。前述した海外にもうけるだろうPerfumeの魅力(1.ダンス、2.キャラクター、3.ライブ、4.中田さんの良曲)は、日本発であることを越えて十分に受け入れられるほど明確なパッケージ性、特殊性があると思うからです。そんな魅力的な特殊性をもった商品は、既存のファンのみに頼らなくてもそれ単体で売れるはずなんです。

現在の日本のポップカルチャーに興味を持ってくれた層を基本のターゲットとし、そこからPerfumeがすでに持っている特殊性を強調して「海外仕様Perfume」をライブ向けに作りあげ、外の世界にも働きかけていきます。もともと日本で、小さなターゲットを狙った近未来型テクノポップアイドルユニットの人気が、外の世界に瞬く間に広がったように、海外でもそれに近い流れを想定して売っていったほうがいい。すでにRemixなどでクラブ系の音楽通にはそこそこ知られているようですし、去年のドームのコンサートには海外の現代アートの人たちがかかわったそうですから広がる可能性は十分にあり得ます。そういう既存のファン以外の人たちを、おっと言わせるためのライブに向けた海外仕様なのです。

2011年12月15日木曜日

Perfume を海外へ-7 なぜ海外に可能性があるのか-----2. 不思議の国ニッポンの実際の西洋社会での位置

2.不思議の国ニッポンの実際の西洋社会での位置

いままでにも、アジアで人気のある日本のスターはいましたが、たぶんアジアの市場は、同じアジア人同士のなじみと、経済の発達した憧れの国日本の延長線上でしょうから、ある程度日本で売れてこその人気なんですね。それが、西洋(
Perfumeがなぜか南米に人気みたいなんですが、たぶんスペイン経由)では、前述のようなフシギニッポン系がうける可能性が大きい。なぜなら、面白いから。変だから。かっこいいから。

実際には、欧米で日本のものに興味を示している子はまだまだ少数派で、だれでもギャルファッションやアニメに夢中になってるわけではないんですね。ただ彼らは、クラスの中に12人いる文化的なスノッブで、今の日本のファッションや文化を世界で一番かっこいいと本気で信じてるんですよ。昔、30年くらい前の日本で、イギリスのパンクやニューロマンティックをかっこいいと信じてた中・高校生も、クラスに12人くらい。一般的には聖子ちゃんやマッチの方がよかったわけです。それと同じように今の欧米の少数のとんがった子達が、日本の文化に興味をもってくれているんでしょう。そんなふうに、今の日本からのものは「一部の若い人には」面白いもの、かっこいいものになってるんですね。

こういう今までに無かったような、日本文化に対するポジティブな受け皿が、西洋社会で一部でき始めているのなら、だめもとでPerfumeも乗っかってみていいのではないかと思うわけです。

私はPerfumeの基本の市場はこのあたりにあると思います。ただ、Japan-Anime Expo.でライブをやるだけだと閉鎖的なので、もう少し市場を広げたい。それなら、Perfumeを海外仕様にするしかない。

2011年12月14日水曜日

Perfume を海外へ-6 なぜ海外に可能性があるのか-----1.不思議の国ニッポン人気

1.不思議の国ニッポン人気
このコラムを書こうと思ったきっかけは、彼女たちのYoutube映像への外国人からのコメントでした。ああ、けっこう人気あるんだな…と。それで、いろいろと調べてみると、Perfumeが、海外から見たここ数年のいい日本のイメージの直球ストライクゾーンの真ん中にいるんだと判ってきたんですね。
例えは、一部の若い人たちに人気のギャル、ロリ、ゴスなんかのストリートファッション。キティちゃんのサンリオ。メークやコスプレ。そんなコスプレの元ネタのアニメ。日本のテレビのアニメは30年以上も前からヨーロッパに輸出されているし、それにちょっと前ポケモンはむちゃくちゃ売れたんですよ。宮崎監督やその他一連のアニメ作品はディズニー経由などでどこでも手にいるし、マンガはアメリカでは大手の普通の書店のコーナーに翻訳されて壁一面に並んでます。村上春樹も大変な人気で本好きの人なら誰でも知っている名前。現代美術では、村上隆さんがちょっと前ヴィトンとバッグをコラボしたし、奈良美智さんの子供達はキャラクターグッズになってデパートで売られてます。それから三池崇史監督の残酷物がアジアンエクストリームといって一部にうけてたり、ニンジャ、サムライは誰でもわかる名詞だったり。
それにやっぱりゲーム関連、セガ、任天堂…、プレイステーションにWii…。こういう製品は世界共通の常識レベル。そして今まで長年積み重ねてきた高品質の日本製品、SONYTOYOTAHONDAPanasonicTOSHIBA、NIKONCanon、などなど数えればきりがない(MUJIUNIQLOも)。最近ではロボットが特に有名で、ホンダのアシモくんはその技術力に驚愕ですよ。

そんなものが混ざり合って、日本がなんだか面白そうなところに見えるのはほんとうなんですね。全部あわせるともう何が何やらわからない。だからいい。いろんなことが進み過ぎてる面白さ。ともかく、こういうものが過去10年くらいで徐々に浸透していったのを感じます。

そんなフシギの国ニッポン人気に最近のっかった方が2人いて、初音ミクときゃりーぱみゅぱみゅ。初音ミクは今年(2011年)トヨタと組んでCMに出演、それからLAAnime Expo内でコンサートまでやって評判だったらしいですね。私もYoutubeで日本のコンサートの様子を見てびっくりしました。こんなことが出来るなんて日本はすごいと思った。客もいい。きゃりーさんはあのPVの変世界とキャッチーな歌がヨーロッパで人気ですね。お二人とも可愛いです。面白い。

2011年12月13日火曜日

Perfume を海外へ-5 海外にも通用するPerfumeの魅力-----4.中田ヤスタカ

4.中田ヤスタカ

Perfume を聞き始めるまで、まったく知らなくて、PerfumeからCapsule、いろんな人の中田リミックスなんかを聞いたのですが、聞いていて無条件に気持ちがいい。他人の曲のリミックスを聞いても、すんなりとツボにはまる。ものすごく上手い。原曲を引き立てるアレンジは魔法のよう。例えばカイリー・ミノーグの「Get Outta My Wayの中田リミックス。これが、Youtubeのコメント欄で、彼女のファンらしい欧米人に絶賛されてるんですね。「これをアルバムに入れるべきだった」「これがベストだ」「中田は神だ」「カイリーは中田に感謝すべきだ」等々…。他のリミックスと聴き比べても、中田さんのは他と全然違うことをやってて殆ど別の曲になってる。すばらしいです。たぶんこの人の持ってるコード展開や音のアレンジのセンスが、綺麗なんだろうなと思う。当たり前のことですが、Perfumeもまず良曲があってのものです。

昔はYMOも好きでしたけど、いくつかは確かに似てますね。Night Flight575はすぐにYMOや教授の曲が浮かびましたし、80年代つながりだったら、ワンルームディスコや、ナチュラルに恋して(スクリッティポリティ似)など、80年代に流行った音の部品が時々出てきて懐かしくなります。ただ、非常に音がべたっとミッチリ密集してて、昔の曲と感じは似てはいても、まったく別の音質ですね。結果的にぜんぜん別物の音楽になってしまっててすごいです。

80年代のプリンスの曲を、当時出始めたばかりのCDで聴いた評論家が、「レコードで聞こえなかったいろんな音が聞こえる」と言っていたのですが、中田さんの曲もヘッドフォンで聞いていると、もういろんないろんな音の「小物」が曲中にちりばめられていてびっくりします。インストを聞くと良く判ります。奥行きと隙間の無い音の感じが、コンピュータのソフトで作った現代ならではの音質なんでしょう。一人で全てやってるのも、とても現代的な芸術家のタイプなんだろうなと思います。密室の完璧主義者ですね。たぶんこの人は音の感覚が非常に鋭いんだと思う。

唄を作るにあたって、彼はボーカルを素材にしか考えてないんでしょう(最近は変わってきたみたいですが)。ちょっと前の彼のインタビューでPerfumeのコーラスがとてもいい音だと言っていたそうですが、そんな言葉も、声=素材の感覚でのものでしょう。Perfumeの(特に昔の曲の)ボーカルが曲単体ではほぼ素材として聞こえるのに、振りがついてライブで歌われたときに、個々の人の声として聞こえてくるのは面白いですね。こういうタイプの音楽をアイドルが歌うことの面白さでしょう。抑えた歌い方を指示されたPerfumeは最初ずいぶん戸惑ったらしいですけど、結果的に良かったですね。曲の質感があの人形ダンスを生み出し、Perfumeとしての特異性が生まれた。アイドルのパッケージで出てきて蓋を開けたら曲やいろんなことが異常に良質だったことも人気の大きな理由でしょう。MIKIKO先生同様、Perfumeの魅力は中田さんあってのものです。

2011年12月12日月曜日

Perfume を海外へ-4 海外にも通用するPerfumeの魅力-----3.ライブ

3.ライブ

映像で観賞してのものです。
まず、Perfumeのライブは、オーディエンスがほんとにほんとにほんとうにすばらしい。小さい箱でもドームでも全員が我を忘れた大盛り上がり大会は、今までに780回世界の有名人達のライブを見た私もほとんど見たことがありません。もう宗教みたい。これは参加したい。むちゃくちゃ楽しいと思う。2007年のブレイクから3年足らずでドームのコンサートが出来たのもこのお客さんのすばらしさあってのものでしょう。パフォーマーとしての彼女達と曲、演出のすばらしさももちろんですが、それ以上に、客席がこれぐらい大騒ぎで楽しそうだったら何としてでも参加したくなります。ライブの評判が評判をよんでの急成長なんでしょう。海外からも、動画サイトでのPerfumeのライブの映像にびっくりした人が多いのではないかと思います。今までの経験からライブの良し悪しは、お客次第だと断言します。Perfumeのファンは最高です。それを含めてPerfumeのライブは間違いなく世界クラス。ただこれはこのまま海外に輸出はできませんね。


そこで、外国に出るのなら、強力な演出が必要になってきます。演出はPerfumeのライブの最大のポイント。毎回進化してます。私は最近の日本のコンサートをよく知らないので、今のライブの演出がこういうものなのかどうか判らないのですが今の日本はすごいですね。チームPerfumeと言われている方々のお仕事ですか。

アイドルなのにアートっぽいGAMEツアー。アルバムの衣装がいい。(爽やかなアイドルなはずの)若い女の子達にこんな真っ黒な衣装を着せるなんてほんとにすばらしい。この頃のような面白いミスマッチ感は、最近無くなりましたね。

Budokanのオープニングとコンピューターシティ~Edgeへの流れはただただもうすばらしすぎる。あの丸い武道館の真ん中に急に飛び出してコンピューターシティが始まったときには、ぎゃーですよ。レーザーもすごい。何度見ても興奮する。武道館には外タレを見に何度も行ったけど、今はこんな演出が出来るんですね。天井までの網目模様のライティングに数え切れないほどのレーザーが客席の階層の壁を横に走ってて、これは盛り上がるよなー。Budokanの頃までは近未来アイドルのパッケージがまだ生きていたんですね。最初の毅然とした感じがいい。客もいい。

それから、横浜⊿の堂々たるプロの顔。これは関さんのビデオの編集もあるんでしょうが、このPerfumeは、ものすごくかっこいい。全編通して、堂々たるプロの立ち姿。武道館に比べると、ライティングが大人です。全体に暗めで床に電飾があって下から照らされる演出がいい。月並ですがやっぱりEdgeは鳥肌が立つほどすばらしい。これは、世界中探しても彼女達にしか出来ない演出でしょう。Popsとアートの融合ですね。Seventh Heavenの白い衣装とライティングの別世界感、アリーナの真ん中でのI still love Uとセラミックガールのスポットライト、それに怒涛のポリリズム。ポリループのダンスが終わった時、一面の客の腕の波の上に浮かぶような3人の上を走る放射状のレーザーの光景は ただただもうすばらしい。ほんとにいい。客がまたいい。

  
 Perfume edge⊿-mix ( center angle ) 



Domeは、よくやりましたね。ダンスもどんどん完成度が高くなってるし。真ん中のお立ち台で踊る彼女達はほんとうに綺麗になって、もうアイドルユニットというより大人のパフォーマーなんだとつくづく思いました。
まず3Dに組んだ舞台(真ん中のお立ち台と上方のスクリーン。四方に伸びた花道のステージデザイン)がいい。GAME3人を分けたのはちょっとびっくりしましたが、あの大きな空間を3人で仕切るにはああいう演出も必要なんですね。ただ全体的に光の演出がおとなしかった気もして(というより場所が大きすぎたんだと思いますが)、もっと照明を壁に飛ばすとか、映像を天井に投射するとかもっともっと暗い空間をうめてもよかったのかなと思いました。映像スクリーンも7,8枚見えるのですが、もっとたくさん、20枚くらいあってもいいと思う。掟はせっかく遊べる場所なんで、もっともっともっとぶっ飛んでいてほしかった。10人かしゆかを50人かしゆか位にしてもいい。個人的にはあそこで3人にがんがん踊ってほしかった。それでも全体的にはすばらしいコンサートだったと思う。エレクトロワールドやポリリズムのレーザーはやっぱりいい。ほんとに3人だけですごいです。


どうしても、所謂アイドルコンサートから離れた演出にぐっと来てしまいますね。それは彼女達の綺麗で可愛い女の子のイメージと、あの完璧な人形ダンスが、ライブの重低音とレーザーや映像で、なんだかもっともっととんでもないものに変わる可能性があることを想像できるからなんですよ今までも⊿のEdgeなんかでそれを証明してきたし、これからもああいう演出上の実験や冒険はいくらでもできると思う。

ドームの遠くから3人を撮った映像で、丸い中央のお立ち台の3人は、どんなに小さくても、やっぱり人形みたいにそろってて、それがやっぱり見てて面白いんですね。普通のアイドルには許されないのかもしれないけど、必ずしも顔が見えなくても彼女達なら特殊な演出と舞台のデザインで遠くの席からでも楽しめるコンサートができるんだなと思いました。

もし、テクノフェスなどで海外に行くようなことになったら、アイドルというよりも、ガンガンのお立ち台3人娘になって踊りで客を盛り上げてほしい。が、それはまた、別の項で…。さて、来年(2012年)の全国ツアーはどうなるか…。

2011年12月11日日曜日

Perfume を海外へ-3 海外にも通用するPerfumeの魅力-----2.キャラクターイメージ

2. キャラクターイメージ

33様の性格の話ではないです。とりあえず個人のキャラクターは置いといて、グループとしてのイメージです。彼女達の、人形的というのか、ちょっとロボット風というのか、あまり筋肉や汗を感じさせない清潔なダンスのイメージが、同時に彼女本人達のイメージとも重なるんですね。ビヨンセなんかの欧米のパワーで押してくタイプのパフォーマーと違って、Perfumeにはああいう肉体性をあまり感じない。清楚で清潔な昭和のアイドル風の戦略もあってなのかどうなのか(黒髪、白い肌)あのルックスに、人形ダンスが加わると、かなり異質な感じですね。

カーズ2のオープニングでハリウッドに呼ばれたときも、ダントツに清楚で可愛くてキュートでお人形みたいで…。あのルックスだと、西洋人から見たら年齢も不詳ですし、西洋の腰振って肌出してなんぼの人たちから見たら、やっぱり異次元の存在ですよ。いい意味で得体が知れない。極東の不思議の国ニッポンからきた、3人の女性型ヒューマノイドみたい。今の日本はそういうもので有名ですからね。それがまた彼女達の唯一無二の魅力でしょう。欧米でも、あのカラダフェロモンばっかりの女性シンガー達にはうんざりしてるんですよ。ビヨンセくらい突き抜けてれば、全人類の女酋長いや女神様みたいですごいんですけど。そんな女性たちのうじゃうじゃいる欧米に切り込んでいくのなら、彼女達の清潔感や人形的なイメージは強力な武器になるはず(最近は3人とも腿を出して、ちょっと大人っぽくなってきましたね)。言葉がしゃべれなくてもミステリアスでもっと良い。英語をしゃべる必要はないでしょう。たぶん。

2011年12月10日土曜日

Perfume を海外へ-2 海外にも通用するPerfumeの魅力-----1.ダンス

1. ダンス

インタビューも、TV番組の映像もいろいろと見たけれど、やっぱり一番は、彼女たちのダンスです。スタジオでも、ドームでも、どこでやっても、一糸乱れぬあのダンスは世界中探しても、唯一無二のもの。10年以上も一緒にやってきて、職人芸のレベルになった彼女たちのダンスは、他の人には絶対に真似できません。あの三人にしか出来ないダンスです。MIKIKO先生は間違いなく天才。あのダンスがあるから、特別なんです。三人の体形や衣装が適度にバラバラなのもいいですね。あまり揃ってないルックスなのに、踊り始めるととピタッと揃うのが余計に人形のように見えて面白い。

この文を書く前に、いくつかの踊れる女性のポップスター達を調べたんですが、過去20年ぐらいでも、女性で踊りの完成度ですごかったのは、ジャネット・ジャクソンぐらいなんですね。彼女はお兄さんのマイケルが流行らせたグループでのダンスで、キレッキレのダンスをしてて、女性でああいう踊りの見せかたをしていた人はあまりいないんですね。

ちょっと違うタイプではマドンナ(彼女は元々ダンサーで、踊りながらしっかり歌ってました。すごかった。)、最近ではビヨンセ、ブリトニー・スピアーズですか。ただし、マドンナやビヨンセは、グループの中のリーダーとしての踊りなんで、揃うことよりも、グループの中で映えることのほうが重要でしょうし、あくまでも歌が主役でダンスは演出上のおまけです。こういう個人で踊って歌えるタイプのスター達は 他にもたくさんいますし、これからも一番一般的なスタイルでしょう。

話を戻せば、大スター本人がダンサーとして踊っててすごいのなんて、女性ではジャネットぐらいしか見当たらない(私の知っている限りで申し訳ない)。これはかなりびっくりです。昔のジャネットの踊りそのものは、複雑ではないけど、もともと並のダンサー以上に踊れる人なので、キレッキレの動きが女性として珍しくて、尚且つグループとして全員が完璧に揃ってるんですね。Rhythm NationPVなんかがそう。

さて、Perfumeのダンスは一つ一つの動きは難しく見えないんだけど、動きの複雑さが宇宙レベルです。まず普通の人には5時間なんかで覚えられるものじゃないです。んまー複雑です。⊿ツアーのNight Flightの斜め上からの固定カメラの映像は、何度見てもあまりの複雑さに、開いた口がふさがらない。手足の動きを揃えてるだけじゃなくて、上から見たフォーメーションの完璧さにただただ唖然とするばかり。斜め並びや△や▽のめまぐるしく変わるフォーメーションが一切乱れない。それに、歌の1コーラスと2コーラスめの歌詞が変われば、動きもそれに合わせて変えてて、またそれぞれの立ち位置が変われば個々の踊りも当然変わりますし。これ、覚えるだけで、どれくらいかかったんだろう…。そんな完成度の高い踊りを、コンサートでは20曲以上も踊り続けるわけです。こんなグループ他にいません。


Perfume night flight ( center angle )
前方からなので フォーメーションが見づらいですが
小走りに前後に移動して位置をかわっています


Perfume NIGHT FLIGHT



MIKIKO先生によると、綺麗に、人形のように見えることもポイントらしいですが、あの独特の動きが彼女達の唯一無二さを際立たせていますね。技術的にたぶん彼女達はなんだって踊れると思うんですよ。ビヨンセ系だろうが、ブレイクダンスだろうが、セクシー系の腰を回すのだって簡単に出来るはずです。ジャネットのRhythm Nationだってあの3人ならすぐに踊れるはず。彼女達が広島にいた頃のダンスなんかを見ても、いかにもダンスユニット的な踊りをやってますからね。ただ、それを彼女達は今Perfumeのためにやってないだけです。もし、あの彼女達がジャネットやビヨンセのように踊ったら、それはもうPerfumeじゃないですから(少なくともいまの時点では)。

Perfumeがデビューするに当たって、中田さんの曲があてがわれて、テクノの曲調に合わせて、硬質なのに可愛くアイドル的な、曲がそのまま動きになったような独特なダンスをやったことが彼女達を特別なものにしたんでしょう
ライブでの口パクは賛否両論ですが、これもPerfumeを、ダンスで魅せる新しいタイプのアイドル、パフォーマー、新しいタイプの舞台芸術と割り切って、歌うことをバッサリ切り捨てたのではないかと。それに実際のライブでは何曲か歌ってるみたいですし。ライブとして歌と踊りのメリハリをつけただけじゃないかと思えば、何の問題もないです。

彼女達のダンスは、世界中どこを探したって、どこにも見つからないし、まさに唯一無二の存在。だからYoutube等の動画サイトに「踊ってみた (dance cover)」動画が世界中から送られてくるわけです。ダンスが面白くて、みんなつい踊ってみたくなるんでしょう。そういう特異性では、マイケル・ジャクソンと同じ位置に居てもおかしくないんですよ…極論でしょうけど。

2011年12月9日金曜日

Perfume「JPN」Review - 感想

さて、JPN、聞いてみました。これはすごい。中田さん、80年代のプリンスかと思いました(イヤそれは言いすぎ…?)。しっとりはじまって、怒涛のシングルメドレー。それもリミックスされて最強になってる。参りました。間違いなく名盤。
掲示板や、いろんな人のレビュー、それから雑誌のPerfume本人達のインタビューもざーっと読んで、あ…これは、あまりにPops 寄りベスト盤的でつまんないのかなー、などと思っておりました。「Perfumeを海外へ」のエントリーでも書いているように、私は彼女達の可愛いお人形ダンスとバリバリのテクノの組み合わせが面白いと思っていたので、聞きなれたシングルの寄せ集めで大丈夫かと思っていたんですね。
いや、確かに聞きやすいんですよ。だからこそ、アルバムとして一度に並べられると、ほんとにすばらしくキラキラと華やかです。実はシングルの曲の方がバリバリのアレンジがしてあって、4つの新曲の方がおとなしめという。シングルだから「聞きやすいだけ」なんて簡単に片付けてしまってはいけませんね。
いまだ、新曲はまだ聞き込んでいないので、シングル曲ほどの愛着はまだ感じていないのですが、アルバム全体を通してきくと、おとなしめだったり、軽快だったりするのが、いいバランスで並んでていい感じです。なるほど、これで新曲がEdgeみたいなのだったら、埋もれてしまったかもしれない。ゴリゴリのシングルが並んでいるせいなのか、かえって今までピンとこなかった「微かなカオリ」が良く聞こえてきたり。「時の針」は、賛否両論のようですが、このアルバムに他の曲と並んでいると、うまい具合に遊びになっているのではないかと。
アルバムは、個人が好きな曲の寄せ集めをipod等でシャッフルで聞くのと違って、アーティストが曲順も考えてバランスをとっているはずで、中田さん考えたんだろうな…。
実は、前のPerfumeの二つのアルバムでは、こんなふうなアルバムとしてのまとまりには気がつかなかったんですよ(もう一度聞きなおしてみよう)。なので、今回シングルの寄せ集めだと思っていただけに、ちょっとびっくりです。曲の順番で、にぎやかさやテンポ、音の密度の「押して、引いて」が、すごくバランスが取れていていいです。
それにしても、アイドルの真骨頂というのか、よくここまで影のないアルバムを作ったものです。キラキラキラキラと翳りや曇りのいっさい無い55分。前のアルバムには 結構暗い雰囲気の曲もあったのですが、このJPNはもう明るい明るい。絶対的に「陽」な楽曲群はそれだけでもコンセプトアルバムに聞こえてきますね。これは今のPerfumeの勢い、Perfumeを取り巻く「陽」の空気感なんでしょう。ほんとうに「幸せ」なアルバムだ。
とにかく、一番びっくりしたのは「Glitter」。
これ、ぜんぜん別物じゃないですか。実はネットでアルバムVer. はシングルの勢いがなくなったという意見を聞いて危惧していたのですが(いやそれも解る。だってシングルVer. もすばらしいもの)、これ、まったくの別物ですよ。別物としてすばらしい。アガルアガル…。中田さん、むちゃくちゃ詰め込みましたねコレ。シングルがシンプルにまとまった後で、アルバム用にいじってたら、止まらなくなっちゃった感じでしょうか。いいですこれ。この人は密室にこもってやると、何をしでかすかわかんないですね。もともとリミックスが非常に上手い人なので自分の曲でやり尽くした感じ。すばらしい。まさか涙が出るとは思いませんでした。ありがとう。もっともっとイっちゃってください。
Perfumeの彼女達は、この幸運がわかってるんでしょうか。こんな今ノリにのってる時の才能に全面プロデュースをお願いできることが、どれだけラッキーであることか。Pefumeもすごいけど、中田さんとMIKIKO先生とのチームは絶対に崩さないほうがいい(オネガイ…)。

2011年12月8日木曜日

Perfume を海外へ-1 最初の出会い

Perfumeが好きでたまらない。
Perfumeとの出会いは、2010年3月頃のWednesday J-Popでのライブ。ぼんやりと見ていた日本語TVのケーブルチャンネル。単にスイッチが入っていただけで、他の事をしていたと思う。なんだか異様なライブの盛り上がりに惹きつけられて目を離せなくなった。「なんか、すごいね。誰これ?」
早速、ネットで調べて彼女たちがPerfumeというアイドルだと認識。ほぉ。それから怒涛のYoutubeめぐり。「いいよ、これ…。いい。面白い。」
そういえば、一時帰国していた2007年、NHKのエコCMで女の子たちがゴミ箱といっしょに踊ってましたよ…。そのときの印象は、「なんか、どんくさいな…。」そうそう、彼女たち、テレビで見ました。あの子達なの?
何日もかけて、Youtubeを見まくり、道夏も見て号泣。近所の本屋でコンプリートベストとGAME,  ⊿を購入。そのころ、新曲として出された「不自然なガール」の初回版シングルも購入。それからネットでbitter, GAME TOUR, BUDOUKaaaaaaaaaaN!!!!!、⊿TourDVDを注文。Youtube探索は続き、過去のTV出演、代々木 Live,、気になる子ちゃんとHappy! 、シャンデリアハウス等々を全て観賞。 はぁ…。 幸せ…。
たぶん彼女たちの、殆どの視聴可能な映像は見たと思うし、今も観察継続中。ネットはすごいですね。ドームのDVDも購入。これからも、たぶん一生彼女たちのライブを見ることは出来ないだろうけど、地球のどこかで、応援していきたい。 それにしても最近の彼女たちは、なんときれいになったことか…。
彼女達のファンになってしまったので、彼女達への愛をいくらでも語りたい。ただ、そういうPerfume論は他にたくさんあると思うので、私が出来ることは、日本の外から見たPerfumeかと思いました。まずは、彼女達を日本の外、特に欧米・西洋に売っていけるかどうかの可能性から考えたい。そんな海外などとという前に、いまどきのPerfume事情、国内ではまずどうなのかという話もありますが、とりあえずそこはおいといて。ここでは、なぜ彼女達が外から見ても面白いのか、ターゲットはどんな人たちなのか、などなど、そんなあたりから考えてみた。