映像で観賞してのものです。
まず、Perfumeのライブは、オーディエンスがほんとにほんとにほんとうにすばらしい。小さい箱でもドームでも全員が我を忘れた大盛り上がり大会は、今までに7~80回世界の有名人達のライブを見た私もほとんど見たことがありません。もう宗教みたい。これは参加したい。むちゃくちゃ楽しいと思う。2007年のブレイクから3年足らずでドームのコンサートが出来たのもこのお客さんのすばらしさあってのものでしょう。パフォーマーとしての彼女達と曲、演出のすばらしさももちろんですが、それ以上に、客席がこれぐらい大騒ぎで楽しそうだったら何としてでも参加したくなります。ライブの評判が評判をよんでの急成長なんでしょう。海外からも、動画サイトでのPerfumeのライブの映像にびっくりした人が多いのではないかと思います。今までの経験からライブの良し悪しは、お客次第だと断言します。Perfumeのファンは最高です。それを含めてPerfumeのライブは間違いなく世界クラス。ただこれはこのまま海外に輸出はできませんね。
そこで、外国に出るのなら、強力な演出が必要になってきます。演出はPerfumeのライブの最大のポイント。毎回進化してます。私は最近の日本のコンサートをよく知らないので、今のライブの演出がこういうものなのかどうか判らないのですが今の日本はすごいですね。チームPerfumeと言われている方々のお仕事ですか。
アイドルなのにアートっぽいGAMEツアー。アルバムの衣装がいい。(爽やかなアイドルなはずの)若い女の子達にこんな真っ黒な衣装を着せるなんてほんとにすばらしい。この頃のような面白いミスマッチ感は、最近無くなりましたね。
Budokanのオープニングとコンピューターシティ~Edgeへの流れはただただもうすばらしすぎる。あの丸い武道館の真ん中に急に飛び出してコンピューターシティが始まったときには、ぎゃーですよ。レーザーもすごい。何度見ても興奮する。武道館には外タレを見に何度も行ったけど、今はこんな演出が出来るんですね。天井までの網目模様のライティングに数え切れないほどのレーザーが客席の階層の壁を横に走ってて、これは盛り上がるよなー。Budokanの頃までは近未来アイドルのパッケージがまだ生きていたんですね。最初の毅然とした感じがいい。客もいい。
それから、横浜⊿の堂々たるプロの顔。これは関さんのビデオの編集もあるんでしょうが、このPerfumeは、ものすごくかっこいい。全編通して、堂々たるプロの立ち姿。武道館に比べると、ライティングが大人です。全体に暗めで床に電飾があって下から照らされる演出がいい。月並ですがやっぱりEdgeは鳥肌が立つほどすばらしい。これは、世界中探しても彼女達にしか出来ない演出でしょう。Popsとアートの融合ですね。Seventh Heavenの白い衣装とライティングの別世界感、アリーナの真ん中でのI still love Uとセラミックガールのスポットライト、それに怒涛のポリリズム。ポリループのダンスが終わった時、一面の客の腕の波の上に浮かぶような3人の上を走る放射状のレーザーの光景は ただただもうすばらしい。ほんとにいい。客がまたいい。
Perfume edge⊿-mix ( center angle )
Domeは、よくやりましたね。ダンスもどんどん完成度が高くなってるし。真ん中のお立ち台で踊る彼女達はほんとうに綺麗になって、もうアイドルユニットというより大人のパフォーマーなんだとつくづく思いました。
まず3Dに組んだ舞台(真ん中のお立ち台と上方のスクリーン。四方に伸びた花道のステージデザイン)がいい。GAMEで3人を分けたのはちょっとびっくりしましたが、あの大きな空間を3人で仕切るにはああいう演出も必要なんですね。ただ全体的に光の演出がおとなしかった気もして(というより場所が大きすぎたんだと思いますが)、もっと照明を壁に飛ばすとか、映像を天井に投射するとかもっともっと暗い空間をうめてもよかったのかなと思いました。映像スクリーンも7,8枚見えるのですが、もっとたくさん、20枚くらいあってもいいと思う。掟はせっかく遊べる場所なんで、もっともっともっとぶっ飛んでいてほしかった。10人かしゆかを50人かしゆか位にしてもいい。個人的にはあそこで3人にがんがん踊ってほしかった。それでも全体的にはすばらしいコンサートだったと思う。エレクトロワールドやポリリズムのレーザーはやっぱりいい。ほんとに3人だけですごいです。
どうしても、所謂アイドルコンサートから離れた演出にぐっと来てしまいますね。それは彼女達の綺麗で可愛い女の子のイメージと、あの完璧な人形ダンスが、ライブの重低音とレーザーや映像で、なんだかもっともっととんでもないものに変わる可能性があることを想像できるからなんですよ。今までも⊿のEdgeなんかでそれを証明してきたし、これからもああいう演出上の実験や冒険はいくらでもできると思う。
ドームの遠くから3人を撮った映像で、丸い中央のお立ち台の3人は、どんなに小さくても、やっぱり人形みたいにそろってて、それがやっぱり見てて面白いんですね。普通のアイドルには許されないのかもしれないけど、必ずしも顔が見えなくても彼女達なら特殊な演出と舞台のデザインで遠くの席からでも楽しめるコンサートができるんだなと思いました。
もし、テクノフェスなどで海外に行くようなことになったら、アイドルというよりも、ガンガンのお立ち台3人娘になって踊りで客を盛り上げてほしい。が、それはまた、別の項で…。さて、来年(2012年)の全国ツアーはどうなるか…。