能登半島地震 ─ 寄付・支援情報

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2021年5月28日金曜日

5月19日付け『The Hollywood Reporter』誌の記事・全訳:HIV陽性を発表したビリー・ポーターさん



趣味の翻訳。ネット上を見回してもこの記事の全訳が出てこなかったので訳することにした。自分のための英語の訓練。

元々はドキュメンタリー用にビリーさんにインタビューしたものを記事に編集したものらしいのですが、彼が彼の人生、トラウマ、彼の人生に付き纏った「恥」について語った言葉が載っています。素晴らしい記事です。


私はビリーさんのことをFXのドラマ『POSE』で初めて知り、まずその歌声に圧倒され、そしてドラマのキャラクター/プレイ・テルでの俳優としての上手さに注目。その後彼が既にブロードウェイのスターであることを知り、そしてもっと彼の事を調べるにつれ、彼の「明るく、陽気で、大袈裟で、おかしくて、ユーモラスで楽しくて、お茶目でかわいい」お人柄にも徐々に惹かれていったのですが、まさか彼がこれほど苦悩の人生を歩んでいたとは知らなかった。驚きました。

インタビューで御本人が「トラウマや苦悩を隠すのが上手い」とおっしゃっているのですが、本当に全くわからなかった。あの陽気なお人柄の後ろには…沢山の悲しみがあったのですね。だから惹かれたのかもしれません。このお話を聞いてビリーさんがもっと好きになりました。

それにしても『POSE』を制作した人々が、ライアン・マーフィーも含めて、彼の病気のことを全く知らなかったのは本当に驚きです。なぜならプレイ・テルのキャラクターのストーリーはビリーさんの実体験にあまりにも近いから。不思議なこともありますね。

彼が幸せになってよかった。これからも色々なプロジェクトが目白押しだそうです。楽しみ。ビリーさんはスーパー・スター。すごいなぁ。


この記事でのキーワードは「shame」です。ビリーさんの人生に付き纏った「恥」。文中で「恥」とかっこをつけて書いたのは、単純な言葉の訳のの意味よりももっと多くの意味があると思ったから。この「Shame」には、恥じる感情以外にも、いたたまれない気持ち、罪悪感とか、不名誉であるとか、そこから生まれる苦しみだとか様々な意味を含んでいる。そこでただの恥と区別するため「恥」とかっこをつけました。


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元記事はこれ
https://www.hollywoodreporter.com/news/general-news/billy-porter-hiv-positive-diagnosis-1234954742/
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Billy Porter Breaks a 14-Year Silence: “This Is What HIV-Positive Looks Like Now”

ビリー・ポーターが14年間の沈黙を破る:「これがHIV陽性者の現在の姿です」

For the first time since being diagnosed more than a decade ago, the 'Pose' star opens up about the shame that compelled him to hide his condition from his castmates, collaborators and even his mother, and the responsibility that now has him speaking out: "The truth is the healing."
10年以上前に診断されてから初めて、ドラマ『POSE』のスターが、共演者や共同制作者、母親にまで彼の健康状態を隠すことを強いた「恥」、そして彼に今話そうと思わせた責任について語る。「真実は癒しなのです」


BY BILLY PORTER, AS TOLD TO LACEY ROSE
MAY 19, 2021


リー・ポーターは大きく息をついた。

「2007年から始めなくてはね」テーブルの向こうに座り彼は言う。

ウェスト・ビレッジのリトル・オウルで彼は告白しようとしている…あまりにも長い間覆い包まれていたために、彼もそれ以前の人生を思い出せないほどの…何かについて。

「あの年の6月」…パフォーマーとしての彼の神経さえも話す事を拒んでいるかのように…彼は続ける「私はHIV陽性者と診断されたのです」

それから14年間、このエミー賞を受賞した『POSE』のスターはそれを誰にも言わなかった。それまで必ずしも彼に親切ではなかった業界での疎外と報復を恐れたのだ。その代わり…その才能と誠実さで近年熱狂的なファンを開拓してきた…この51歳の彼は、FXシリーズのHIV陽性者のキャラクター、プレイ・テルを彼の身代わりにしてきたと言う。「私は私の身代わりを通して言いたかった事を全て言う事が出来たのです」そしてまた彼はショーに関わった誰も、彼が彼自身の人生からそのキャラクターを描いていた…とは知らなかったと明らかにした。


ピーボディ賞受賞の…AIDS危機を背景にボール・シーンを描いた…ドラマシリーズ『POSE』が第3シーズンで最終章を迎える今、ポーターは次にやることの準備を始めている。彼が苦しみ締め切りを飛ばしながら書いている回顧録は今年後半に予定されているし、またNetflix/ネットフリックスでの彼の人生についてのドキュメンタリーは、『POSE』の共同クリエイターのライアン・マーフィーとの仕事を継続させている。2021年版『シンデレラ』で彼はフェアリー・ゴッドマザーを演じるし、また監督としてのデビュー、新しい音楽のホストなどなど…(仕事のリストは)とどまるところを知らない。

しかしながら、ブロードウェイで鍛錬を積んだ…EGOT(エミー賞/グラミー賞/オスカー(アカデミー賞)/トニー賞)からオスカーだけをまだ取っていないこの俳優は、彼に過去10年以上もつきまとった「恥」と共には…彼の人生とキャリアの…次の段階に進むつもりはない。そんなわけで、ライアン・マーフィーが彼の横にサポートで座り、またドキュメンタリー・カメラの集団が頭上に停止する場で、ポーターは彼のストーリーを語った。編集されたバージョンは後からリリースされる。


★★★★★


あの伝染病を生き延びた後の私のいつもの質問は「なぜ私は免れたのか?なぜ私は生きているのか?」でした。

ともかく私は生きていて、だから話すことが出来る。あの時代の全世代がここにいて、私は彼らの肩の上に立っている。彼らが残してくれたレガシーがあるから、私は私としてこの場に、この時代に存在することができるのです。だからそろそろ大人になって話をしようと思ったのです。

私はもっとよく知るべきだった世代に属していました。そしてそれはやはり起こったのです。あれは2007年。人生で最悪の年でした。それまで10年間程、私は曖昧さの崖っぷちにいました。しかし2007年は最悪。2月までに私はタイプ2の糖尿病だと診断され、3月には破産申告をしていました。そして6月にはHIV陽性だと診断されたのです。その時に私が感じた「恥」は、それまでの私の人生ですでに(蓄積していた)「恥」と相まって私を沈黙させました。そしてその「恥」と共に私は沈黙の中に14年間も生きたのです。HIV陽性であることは、私が生まれ育ったペンテコステ派の教会と、非常に宗教的な私の家族にとっては、神から与えられた「罰」でした。

2007年にその全てが降りかかってきたのです。

それはまぐれ当たりのようなものでした。お尻に吹き出物ができてそしてそれがどんどん大きく固くなり痛むようになったのです。ある日「これはなんとかしなきゃ」と思いカレン・ロード・クリニックに行ったのです。そこのフロントの男の娘が「HIV検査する?たった10ドルよ」と言うので私は「ああそうね、ええ」と答えた。そうするべきだったので私は(それまでにも)6ヶ月ごとに検査を受けていました。それから私は吹き出物の手当てを受け、HIV検査を受け…、そして医者がやってきて私を見たのです。「なに?」と思いました。医者が座ったので私は「ダメ、ノォーッ…」。そして彼は「あなたの検査は陽性でしたよ」 ふぅ~~~っ。


長い間、知る必要があった人々は皆知っています…私の母親以外は。 私は自分の人生とキャリアを築こうとしていました。そして(そのことを)もし間違った人々が知ったら、キャリアを築くことが出来るかどうか私には確信が持てなかったのです。既に十分差別的な職業で、それは私に対するまた別の差別の理由が増えるだけのこと。だから私はそのことについて出来るだけ考えないようにしたのです。そのことを考えることをブロックしようとしました。しかし(新型コロナでの)隔離が私に多くの事を教えたのです。誰もが、ともかく座って黙る必要があった。

私には既存の疾患(HIV陽性)があったわけで(新型コロナの)渦中にいるわけにはいかない。だから私と夫はロング・アイランドに家を借りました。私は自分を守らなければならない…真面目にそうしなければならなかった。私にはそれまでどのようなレベルであれ、セルフ・ケアとか健康的なバランスを考えるような余裕はありませんでした。ただ前に進まなければならなかったのです。COVID(新型コロナ)は私に一度立ち止まって、思い返し、私の人生のトラウマに取り組むための安全なスペースをもたらしてくれたのです。今私は長い間セラピーを受けています。25歳の時に始めて、それから何年も受けたり止めたりを繰り返しています。しかし去年、私は癒し(ヒーリング)のための本格的なトラウマ・セラピーを始めました。それまでの全ての心の層を剥がし始めたのです:5歳で精神分析医につれていかれたこと(子宮から出てきたばかりなのに大きなふてぶてしいクイーン(男の娘)だったから):7歳から12歳まで継父に性的虐待を受けたこと:そしてAIDS危機の時代の真っ只中に16歳でカミングアウトしたこと。

私がトラウマの中にいなかった時期はなかったのです。そのことを私は去年発見したのです。またそのトラウマは私の中の原動力でもありました。私のトラウマと私のストーリーは私が前進するために役に立っていたのです。 そしてまた私は、アーティストとして自分の問題に取り組む機会を与えられてきた事を感謝しています。キンキーブーツの仕事を受けた時、そのキャラクター、ローラの歩んだ道は、彼女の父親を許すというものでした。週に8回、3年間もの間、私は物語の中で「許すこと」を練習するという有り難い贈り物を与えられ…週に8回も…ステージ上で私の父と継父の二人をその場所で許そうとしていたのです。毎日が許すことへの開放でした。そして『POSE』…(HIV)による「恥」に取り組む機会により…それは私が今到達した場所をもたらしてくれた。プレイ・テルの素晴らしさと(彼を演じることの)幸運は、私がその「身代わり」を通して私が言いたかったことの全てを言う事が出来たことなのです。私がそれまで自分の感情と心を押し殺し、問題を自分から切り離していた力があまりにも強かったために、(キャラクターを演じることで)トラウマを受けているのか、それとも触発されているのかさえわからなかった。私はただ誰かが私を真面目に俳優として受け止めてくれている事がとても嬉しかったのです。

私は生き延びた。だから話をすることが出来るのです。そのために私はここにいる。私はただの(情報を運ぶ)器であり感情的にはそれでも十分でした。(2017年に)結婚するまでは。今私は家族を持とうとしています;もう私だけのことではないのです。そろそろ前に進む時です。 「恥」は破壊的で、対処しなければ人生の道のりで全てを破壊していきます。そして私の「恥」は、私の母との関係と、私の教会との過去の関係に関わっていました。母は私が同性愛者であるために、既に彼女の属する宗教的コミュニティからあまりにも多くの迫害を受けていました。だから私は彼女に、もう宗教団体の言う「だから言ったでしょ」的な迫害の中では生きて欲しくなかったのです。彼女にそんな経験をして欲しくなかった。私は恥ずかしかったのです。自分を恥じていました。誰もがそう予想したように…私は単なる統計上の数字。私は彼女が死ぬまでそれを言わないと自分に誓ったのです。正直に言うなら母の死を待っていたのです。彼女をアクターズ基金の特別養護老人ホームに入れた時に私は「母はきっとそれほど長く生きない。そうしたら私は本を書いて皆に明らかにしよう。彼女はHIV 陽性の子供を持つ恥と共に生きなくてもいい」 それが5年前のこと。母はまだまだどこにも行きませんね。

そこで私は姉と計画を立てました。ワクチンを打ちに行く時に母に会いに行こうと。特別に部屋を用意してそこで告げようと。 『POSE』の撮影の最終日に目を覚まして私が感謝日記を書いていた時、突然母が私の頭に浮かんだのです「ママに電話しようかな」。そして彼女と話していて2分も経たないうちに母が「どうしたのよ?」と聞いたので「なんでもないよ」と言うと、母は「息子よお願いだから言ってちょうだい。どうしたの?」それで私は心の絆創膏を剥がして彼女に話したのです。母は「あなたはそれを14年間も抱えていたの?二度とそんなことはしないで。私はあなたの母親よ。何があっても愛しているわ。確かに私も最初の頃はどうすればいいのかわからなかったけど、でももう数十年も経っているわ」。 それが真実だったのです。それは私自身の「恥」だったのです。長い間のトラウマは人を臆病にします。しかし真実は人を自由にしますね。私の心が解放されるのを感じています。私は長い間、手が私の心臓を固く握り締めているように感じていました…本当に長い間…そしてそれが全て消え去ったのです。そしてそれは最高の時期に起こりました。私が今まで見た孤独な夢の全ては、今この時に現実になったのです。全て同時にです。(今)私はシンデレラのフェアリー・ゴッドマザーを演じる準備をしていて、新しい音楽も出すし、私の回顧録も出ます。『POSE』も放送されている。そして初めて映画の監督もやります。私は今を生きようとしているのです。そして溢れる喜びを感じようとしています。トラウマの影響の一つは人生の喜びを感じる事ができないことなのです。


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写真のキャプション
ポーターとたびたびのコラボレーター、ライアン・マーフィー。ポーターの人生の現在についてのNetflix/ネットフリックスのドキュメンタリー『Rise/ライズ』を共同で制作中。「ブロードウェイの話もしているし、他にも沢山のことを話している」とマーフィーは言う。「『POSE』で終わりではない。私たちは生涯をかけてのコラボレーターだ」
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実際にライアンは(POSEの)シーズン1で私にそれを指摘しました。私はウィルシャー・ブールバードのフレッドに呼び出され、そして彼が座ってこう言ったのです「喜びを全力で感じて欲しいんだよ、それが必要なんだ」ひゅ~、それは予想していなかった。私は苦悩を隠すのがとても上手いのに、彼はそのことを指摘したのです。それから私たちは素晴らしい話をしました…私がそれまでやってきた仕事のこと、そしてこれが私の表舞台…私が王座に座る番…主役になることを。 私には『POSE』より前にも「ほぼ主役になれそうな」ことが沢山ありました。1994年に初めて『Angels in America』を見て考えたことを覚えています。「黒人のクィアな同性愛者の男が脇役ではなく…このとんでもないストーリーの中心にいるじゃないのよ。あれが私だわ。あのアーティストが私。どうやればあの場所に行けるのかしら?」 その頃私は近くの劇場で『Grease/グリース』を演っていて、14インチのオレンジ色のゴムのかつらを被ってクラック(コカイン)を吸ったリトル・リチャードのロボットみたいに踊りはねていたのです。それは私がやりたいことじゃなかった。それをやるために私はここに来たんじゃない。そして今、ライアンが私に喜びを全力で感じて欲しいと言う…それが私には出来なかった。


幸せはありました。Yes。表面的な喜びも。しかし不安と恐怖も一日中、毎日あったのです。自分の状態が明らかになることや、また誰かがそのことを明らかにするのが怖かったわけではないのです。それはただ「恥」…まずそこでした。黒人として…特にこの惑星上の黒人の男は完璧でなければならない…そうでなければ殺されてしまう。しかし私を見てください。そう、私は統計上の数字、しかし私はそれを超越したのです。これが今のHIV陽性者の姿なのです。私はHIVで死ぬ前に他の理由で死ぬでしょう。私のT細胞は薬のおかげであなたの2倍あるんですよ。私は黒人の51歳の男として3ヶ月ごとに医者に行きます。それは私のコミュニティでは珍しいことです。私達は医者を信用しないからです。しかし私は医者に行く。そして私は私の身体に何が起こっているかも知っています。私は私のこれまでの人生の中で今一番健康なのです。だから全てを解放して違うストーリーを話す時期なのです。もう汚名や烙印は終わり…おしまいにしよう。今がその時なのです。私はそれと共に生き、十分長い間「恥」の中にいました。それはきっと私に付き纏うだろうとも思います。皆はまずこのことを話すでしょうね「HIV陽性がうだうだうだ…」と。オーケイ。まぁいいわ。私はそれだけのものではないし。私にはそんな診断結果よりももっと別のものがある。それにもし誰かがそのために私と仕事をしたくないのなら、その人は私にとって価値のない人です。


そんなわけでその朝に母に話をして、そしてこの素晴らしい…それが最終的には私の「恥」を解放する励みとなった…芸術作品で仕事をして、そしてふと思ったのです「私達は皆で一緒にこの作品を作り上げたし、この人達は皆知るべきだわ、私のママが知るべきだったように」。 ショービジネス界で今私達がそう呼ぶ「何か」をやっと手に入れようとしている…51歳の男として、私が最も深く経験した気づきの一つは…、私は沢山の時間を…私の前にやって来てあまりにも早く燃え尽きた光(他の俳優達)を観察して過ごし、長い間それが何故なのかを調べて考え、そして私にとってのその答えは常に「authenticity/誠実さ」であるとたどりついたのです。そこで私は、共演者達とスタッフ、この場所を作り上げた全ての人々の前に立ち、本当のことを話したのです。ある時点で真実は責任を伴った道だからです。真実は癒し。これが私を自由に解放してくれればいいなと思います。私を解放してくれて…私がリアルな経験ができるように、ピュアな喜び、心の平和、そして親密さを経験出来るように、「恥」を感じずにセックスができるように。これは私のためなのです。私自身のためにやっているのです。私には沢山のやる事があって、もう何も恐れてはいません。母にも言ったし…あれが一番難しかった。誰が何と言おうともう気にしません。私に寄り添ってくれるか、それともただ立ち去るかだけなのです。


★★★★★


This story first appeared in the May 19 issue of The Hollywood Reporter magazine.



2021年5月26日水曜日

L'Impératrice — Anomalie bleue (2021)



混合シティポップ風?


L'Impératrice — Anomalie bleue (2021)
Album: Tako Tsubo
Released: March 26, 2021
℗ 2021 microqlima


これは70年代のシンセか?なんだこれは…ウルトラヴォックスかアース・ウィンド&ファイアーかジョルジオ・モロダーか、昔の映画の前のドルビーの広告か…大袈裟な音。そこにいきなりカシオペア風ギター。なぜか哀愁のメロディーが80年頃のシティ・ポップのようにも聴こえるぞ。だってこのメロディのキャッチーさは80年頃の日本の歌手が歌っていても変ではないと思うぞ。不思議不思議。

このバンドは現在YouTubeで最新アルバム『Tako Tsubo』の全曲を公式に出しているのね。アルバム全部聞けますよ。太っ腹。いいアルバムですよ。気持ちいい。ちょっと長いですけどね。

ランペラトリス?まだ正確にバンド名の発音も出来ないのだけれど…これはなかなかいいバンド。みんなルックスもいいな。雰囲気もなかなかいい。記録します。

ライブのビデオもYouTubeに沢山あがってます。いいバンド。かなり上手いフュージョン・バンド。よく踊れる曲をやってる。

…今ライブ映像一本見てきた。 「L'Impératrice @ La Felicità for Drop」のライブ。いや~ものすごく上手いライブバンド。驚いた。これは本物のプロだ。すごいですよ。大発見! 

L'Impératrice — Voodoo? (2021)



転調が気持ちいい



L'Impératrice — Voodoo? (2021)
Album: Tako Tsubo
Released: March 26, 2021
℗ 2021 microqlima


色々聴いてみた。ちょっと癖になりますねこのバンド。ボーカルの女の子の声もいいし、バンドの音も今風じゃないところがかえっていい。このバンドは70年代のフュージョンに80年代初期のテクノやディスコが混じってる感じでしょうか。

なんだか日本のフュージョン・バンド、カシオペアを思い出す部品が沢山聴こえてくる。すごく気持ちいい。ギターとベースの音が特に。ふわふわのキーボードに、ギターとベースが…てってっぺっぺっぺっ…と鳴る。女の子の声はほぼ楽器ですね。

ところで全然関係ないけど、昨晩(26日の今朝午前1時半頃から)皆既月食を見た。双眼鏡で見たらすごく綺麗だった。薄茶色の月が端の方からだんだん明るくなっていったら、はっきりと見えていた空の星がだんだん薄くなった。


追記
英語の歌詞だったので訳してみた。なんの話しだろうと思ったら…どうやらダンスの苦手な人がパーティにいて「私踊れないわ。ダンス下手なの」と断ってるのに、なぜか音楽に惑わされて踊ってしまう…という話らしい。それは音楽のせいなのか?ヴードゥー(魔術)のせいなのか?と言っている。

フランスの人が書いた歌詞のせいかちょっと妙な言い回しもあった。「竹みたいにグルーヴィー」って「ダンスが下手」とか「ノリが悪い」という意味ですかね。英語にそんな言い回しはないらしい。
それから「Torture magazine」で検索したら政治関係の雑誌が出て来た。これのことを言ってるのか? それとも小文字で a torture magazine なので、やっぱり拷問の雑誌かな?よくわからん。

Voodoo?

L'Impératrice
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私不機嫌なわけじゃない
ただこのパーティが嫌いなだけ
地獄の夜を過ごそうと思ってる
トーチャー・マガジンを読んでね
あなたたちの仲間のふりをするよりいいわ

彼らはワイルドで気ままに動いてる
かっこよく
私ここから離れたほうがいいと思う
でも待って
私の膝に変な感覚
これ音楽のせい それとも新しいヴードゥー?

抵抗できる?
私おかしい? どうしてお尻が動くの?
抵抗できる?
これは無視できないビート

私には早すぎる
自由になれないのよ
脇に座ってもいい?
私うまくない
私最悪なのよ
竹みたいにグルーヴィー

気が空気の海に忍び込む
皆の視線を感じる
彼らはとても優雅で
私は場違い
どうして 私女王様みたいに 感じてるの?
これ音楽のせい それとも新しいヴードゥー?

抵抗できる?
私おかしい? どうしてお尻が動くの?
抵抗できる?
これは無視できないビート

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Source: LyricFind
Songwriters: Achille Trocellier / Charles De Boisseguin / Danielle Rose Hericourt / David Gaugue / Flore Benguigui / Hagni Gwon / Tom Daveau
Voodoo? lyrics © Universal Music Publishing Group

2021年5月24日月曜日

L'Impératrice - FOU (2021)


いいっすねぇこれは


L'Impératrice - FOU (2021)
(Live at Quotidien)
▼おっとこれも画面の中のWatch on YouTubeをクリックしてね
MV
Album: Tako Tsubo
Released: March 26, 2021
℗ 2021 microqlima


動画サイトでおすすめに出て来た。たまにはおすすめをクリックしてみるものだ。いい曲ですよこれは。しかしMVは妙なビデオですな。ちょっと嫌な感じ。神経に障る。いかにもアートなのですけど…わざわざこんな妙なビデオにすることもなかろうに。MVなんて普通でいいの。曲の邪魔。曲はすごくいいのに。なので上のライブのビデオのほうがいいと思います笑。

★L'Impératrice
ランペラトリス。フランス・パリのポップバンド/ディスコバンド。2012年から活躍中。Wikipedia以外あまり情報も出てこなかったのだけれど、フランスではよく知られているらしい。かなり上手いバンドだと思う。かなりいい。80年代初期のフュージョンバンドみたい。ヨーロッパのバンドは欧米と音が違うので面白い。それにしてもこのバンドはMVが妙なロクでもない物が多い。不快。どうしてですかね。おフランスの洒落はわからん。ビデオは普通でいいのよ普通で。

今年3月にリリースされたアルバムは『たこつぼ』だそうだ笑  ←おっとたこつぼって西洋では心臓病の名前らしいぞ。なぜたこつぼなの?

バンドのメンバーは6人
  Flore Benguigui: Vocal
  Charles de Boisseguin: Keyboards
  Tom Daveau: Drums
  David Gaugué: Bass
  Hagni Gwon: Keyboards
  Achille Trocellier: Guitar


2021年5月23日日曜日

英ドラマ FX『ブリーダーズ 最愛で憎い宝物/Breeders』(2021) シーズン 2:思春期の息子と我の強い父親





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『Breeders』(2020-) TV Series – Season2/英 ・米
/カラー/約30分 ・全10話
Creators: Chris Addison, Simon Blackwell, Martin Freeman
Season 4 US Release Date: March 22, 2021
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米国FXでの放送は2021年3月22日から5月17日まで。全10話。

先日シーズン2を見終わった。感想を書くためにもう1回視聴。やっぱり面白い。ますます考えさせられる。食わず嫌いで嫌がる旦那Aにも今見るように進めている。週末に第一話を見せたら「思ったより悪くないね」と言いやがる。「ちょっと見たほうがいいわよこれ」…子供がいてもいなくても。


ロンドンに暮らすポールとアリーのWorsleys家の夫婦。シーズン1 の頃から6年が過ぎた。彼らの長男ルークは13歳。妹エヴァも10歳(シーズン1 ではルークが7歳、エヴァが4歳)。

シーズン1 の…真夜中に騒ぐ子供達を怒鳴りつけるような…バタバタとケオスな子育ての時代は終わって、今シーズンの子供達はずいぶん大人びてます。今回の大きなテーマはWorsleys家の夫婦が、繊細な長男ルークとどう向き合っていくのか。そして中年期を迎えたポールとアリーの心。

正直で恐ろしいほどリアル、そしておかしいのに、見につまされる。ああ子供を育てるって大変だ。ティーンの子供の気持ち、それに中年期の両親の戸惑いもよくわかる。


★ネタバレ注意

すぐにキレる、気が短か過ぎる父親ポール。前回と同じように今回もF-word満載。彼はあまりにも気が短くて問題なので「アンガー・マネジメント」のセラピーにも通っているのに、効き目は全くなし。それどころか「怒りは健康的だよ。俺は親父のように怒りを抑えたくないんだよ。誰が自分の親父みたいになりたいと思う?あんなの胃潰瘍になる。怒りは爆発させた方がいいのだ」などとセラピストに説教する笑。こんな男の性格がヤワなセラピーなどで変わるわけがない笑笑笑。

ところがそんな「ダイレクトで直情的で、だからこそ男らしくて健康的」だと信じているポールの父親としてのあり方が、繊細な長男ルークを日々傷つけていた…。

シーズン2の要は父親ポールと息子ルークの…何と言ったらいいのか…

相性の悪さ

なのかなぁ。親子の相性の悪さ。難しい問題。お父さんと息子の性格が正反対だったら…。


ティーンの子供と向き合う。難しいテーマ。何よりも…子育てをしていない私には、正直なところ完全に未知の世界。もちろん私自身も一度はティーンだったしその頃のこともよく覚えているけれど、今の時代にティーンの…自分とは性格が違う子供を育てることの難しさは、ほとんど想像することもできないほど遠くの世界。


父親ポールは…マーティン・フリーマンさん。御本人は1971年生まれの49歳。私より少し年下だけれど、まぁそれほど世代的には変わらない。だから彼が演じるポール(40代後半ぐらいだろうか?)の思い描く「理想の父親像」「理想の息子のあり方」、そして彼の考える「理想の父と息子の関係」もだいたい想像できる。

例えばポールは、ルーク君の13歳の誕生日だからと、彼へのプレゼントにちょっと高級なカメラ…だとか、エレキギターにアンプで大きな音を出したいだろう…とか「13歳のオレの息子はこんなものが好きだろう」と、自分勝手に決め付けて「それがいいだろういいだろう」と自分の好みを息子に押し付けようとする。

きっとポールはルーク君に、元気で外交的で、いつも外に出て友達も沢山、毎日外でサッカーの練習をして、男の子らしく活発な息子でいて欲しいのだろう。 そして息子が「カメラやギターが欲しいだろう…」などと言うのも、それらはきっと自分が13歳の時に欲しかったものだったのだろう。そんな自分本位で自分勝手な父親ポールは、ルーク君の話を聞くこともせず、どんどん勝手に物事を決めていく。

ところがルーク君が欲しいのは「新しいスマホ」。
ルーク君は繊細で、アーティスト気質。
クラスメイトは皆俗物だと言い、学校のクラスでもいつも一人。


「俺の息子が、娘が…そんなはずはない」それがこのシーズンの大きなテーマかもしれません。特にルークとポールは性格が正反対。辛いね。


そういえばルーク君は13歳。ということは…だいたい日本で言うところの「中二病」というやつかもしれない。だいたい13歳ぐらい。身体の変化に精神の変化も加わって、そのせいで両親との関係も変わってくるし、学校の友人や先生との関係なども変わってくる。自己のアイデンティティも定まらないし、13歳の頃とは…誰もが一度は通る悩みの多い時代。

それにしても私は子供はいないし、普段から子供に接する機会も少ないし、それにティーンの子供と親の関係のリアルな状況を見る機会もあまりない。 このドラマを見て改めて親の立場として、子供のそんな「中二病時代」に向き合うことを「さて私ならどうするだろう?どうすればいいのだろう?」と自分に問いかけてみたら…

ほぼ100%…全く想像すらできない


ことに気がついた。ああ…ここなのかもしない。「親になるってどういうこと?」の問い。これこそやってみなければ全くわからない。こればかりは想像しても仮説さえ立てられない。「ティーンの子供にどう接するのか?」これが…親になることの一番大きな山なのかもしれない。


ところで私はこの(問題の多い)気の短か過ぎるポールさんが決して嫌いではないのだ。ポールは直ぐにキレるし爆発するし常にイライラして強気のゴリ押しばかりやっている…子供にとっては、もう本当にめんどくさい父親なのだけれど、しかし彼の心の中は手に取るようにわかる。正直で真面目で…そして彼は彼なりにとことん子供を愛しているのね。子供達を心配するから子供達の間違いを厳しく正そうとするし、細々と重箱の隅をつつき、理想を押し付け、無理強いもする…。彼は子供達のいい父親であろうと一生懸命。それなのに、うまくいかない…うまくできない。いつも空回り。

そんな「子育てのうまくいかなさ」が本当にリアルで、おかしくて、また哀しくて…。脚本が巧みなのだろう。こんなにリアルに親子の関係を描いたドラマもなかなかないのかもしれない。

子育ては大変。しかしポールとルークはぶつかりながらもそれぞれ間違いなく成長している。


ポールとアリーの夫婦。中年期に入って彼らもまたそれなりの戸惑いや心配事もあるのだけれど、それでもこの二人は仲がいい。二人とも驚くほどお互いに正直で、時にはののしり合いの口喧嘩もするのだが、それでもやっぱり二人はいい友人同士。シーズン1 の感想でも書いたが、この二人は心の底にある同じ価値観でつながっている。だから色々あっても大丈夫。

それから愛らしく…しかしとても常識的なポールの両親。温かくてすごくいい人々。この二人の元でなぜポールはあんなに短気に育ったのだろう笑。 そして人生を謳歌するアリーの母親。彼女もかっこいい女性。そして彼女の素敵な恋人。このドラマは脇の人物達の描写も巧み。特にポールの両親の思慮深い言葉には何度も頷いた。


それにしてもシーズンの締めの9話と10話は…あまりにも想定外で…びっくりした。このシーズン2の中途半端な最後は意図的なものだろうか?こんな終わり方をしたら、いろいろと考えてしまうではないか。びっくりした。Worsleys家は大丈夫じゃないのか?

Worsleys家のことは最後の最後まで全く心配していなかった。アリーが「家族が壊れている」とか「もとに戻らない」などと言う台詞を聞きながらも、「な~んだ家族が壊れるって…大袈裟だなぁ。まだまだWorsleys家は大丈夫大丈夫」だと思い、ルーク君が父親ポールにしっかりと対立、抗議しているのもいいことだと思った。ルークが父親にパンチをかましたときも「よしっやったっ!」と思わず笑った。その場面もやっぱりコメディだと思っていた。最後まで全く深刻に捉えていなかった。

しかし…結果はかなり深刻…なの?
一体全体どうするのだろうこのドラマ??
さぁどうなる。このまま終わってしまうのか?


EPISODES --------------------------------------------------

1 No Surrender
長男ルークの13歳の誕生日が近づく
2 No Fear 
ルークは繊細で神経過敏。学校でも苦しんでいる 中二病か?
3 No Connection
子供達は大きくなりすぎて以前のような家族の団欒も難しい
4 No Faith
長女エヴァが宗教に興味を持った?
5 No Baby
アリーが妊娠?
6 No Choice
不妊治療。夫婦の危機。
7 No Excuses
夫婦の危機は続く。ルークが学校に馴染まない。
8 No Friends
ルークの新しい友達。エヴァ、アリー、ポールそれぞれの友人達。
9 No Power Part I
ポールの両親の結婚50年記念日パーティ。ルークの嘘と失踪。
10 No Power Part II
アリーの母親の再婚。ルークの抵抗。
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2021年5月20日木曜日

Regard, Troye Sivan, Tate McRae – You (2021)



みんなかわいい



Regard, Troye Sivan, Tate McRae – You (2021)
You – Single
Released: April 16, 2021
℗ 2021 Ministry of Sound Recordings Limited
 


現在UK Upfront Club Chartに入ってる曲…と思ったらなんと昨日米国の『The Tonight Show Starring Jimmy Fallon』に出演したのね。知らなかった。ほぉすごいじゃないですか。

皆さんお若いですね。な~んと全米TVデビューってすごいと思う。シンガーのお二人は25歳と17歳。DJもまだ27歳。みんなお若いお若い。


★Regard
コソボ/アルバニア人のDJ。1993年生まれの27歳。元々DJ Regardと名乗っていたお方。ちょっと前2019年にに欧米で「Ride It」という曲が大ヒットしました。その後Rayeさんと「Secret」を出してマイルドにヒット。「Ride It」のヒットで色んなアーティストとのコラボが始まったみたいですね。すごいな。出世したな。

★Troye Sivan
オーストラリア出身のシンガー・ソングライター/俳優/ユーチューバー。19995年生まれの'25歳。おぅルックスがいいですね。可愛い。これは女子高生にもてそうだ。2006年より活躍中。今までにアルバムを2枚出していて、アメリカでも結構売れたらしい。このお方もゲイだそう。最近は本当にゲイのアーティストが多いです。

★Tate McRae
カナダ出身のシンガー・ソングライター/ダンサー。2003年生まれの17歳。お若い!声がとても可愛いと思ったらまだティーンだったのですね。


You
Song by Dj Regard, Tate McRae, and Troye Sivan
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Yeah
僕に見えるのは君だけ 君だけ
Oh, 君だけ

チャンスもくれずに 離れていくなんて
罪に気付かなかったら 僕はどうやって謝ればいい?
怒りたくもなるよ だって君は理由を言わなかった
でもまだ 僕はさよならを言えない

Ooh, yeah 
僕が平常に戻ろうと思っても また君に戻ってしまう(yeah)
友達と話す時も 君の事を話してる(yeah)
ヘネシーが強くて(酔っ払うと)僕に見えるのは君 君 そう君(ooh)
Yeah, ooh (yeah)
No、僕はまだ次に進めてないよ でも信じて 進もうとはしたんだ(yeah)
もし僕が電話をしたら どうか切らないで(yeah)
ヘネシーが強くて(酔っ払うと)僕に見えるのは君 君 そう君


私いつも考えすぎるのよ
でもまだ そこまでいってない
わかることは 私の心は
あなたのコルベット車のバックシートにあること
私 あなたに最悪にやられたわ
私を思い通りにしたでしょ
あなたのでたらめにうんざりするべき
でもあなたの全てに だめ 抵抗できない

チャンスもくれずに 離れていくなんて
私が罪に気付かなかったら どうやって謝ればいい?
怒りたくもなるわ だってあなたは理由を言わなかった
でもまだ 私はさよならを言えない

Ooh, yeah
僕(私)が平常に戻ろうと思っても また君(あなた)に戻ってしまう(yeah)
友達と話す時も 君(あなた)の事を話してる (yeah)
嫉妬心が強い時 僕(私)に見えるのはYou You そう君(あなた)(ooh)
Yeah, ooh (yeah)
No、僕(私)はまだ次に進めてない でも信じて 進もうとした(yeah)
もし僕(私)が電話をしたら どうか切らないで(yeah)
嫉妬心が強い時 僕(私)に見えるのはYou You そう君(あなた)

君 君だけ
あなた あなただけ  

他人にあなたの面影を見る どこへ行っても(どこへ行っても)
人の会話にあなたの声が聞える あなた(君)の言った言葉の全てが
電話のあなたをブロックしようとした 千回も
わかってる さよならを言わなくちゃ

そう さよならを言わなくちゃ

Ooh, yeah
僕(私)が平常に戻ろうと思っても また君(あなた)に戻ってしまう(yeah)
友達と話す時も 君(あなた)の事を話してる (yeah)
ヘネシーが強い時 僕(私)に見えるのはYou You そう君(あなた)(ooh)
Yeah, ooh (yeah)
No、僕(私)はまだ次に進めてない でも信じて 進もうとした(yeah)
もし僕(私)が電話をしたら どうか切らないで(yeah)
ヘネシーが強い時 僕(私)に見えるのはYou You そう君(あなた)

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Source: Musixmatch
Songwriters: Troye Sivan / Kristoffer Eriksson / Tom Mann / Frederik Eichen / Isaac Quinn / Tate Mcrae / Dardan Aliu
You lyrics © Universal Tunes, Promised Land Music Ltd., Matter Music Limited



米ドラマ FX『Pose』(2021) シーズン3-1994・第4話まで放送中







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『Pose』 (2021) TV Series-Season 3/米/カラー
/約60分・全7話/
製作:Steven Canals, Brad Falchuk, Ryan Murphy』
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アメリカでは5月2日からFXのドラマ『POSE』のシーズン3 が放送されてます。先週の日曜日に第4話が放送された。私はこのドラマの大ファンでシーズン1 から感想を書いているのだけれど…、今回はなんとファイナル・シーズンだそうだ。なんだもう終わっちゃうのね。

シーズン1は傑作だと思った。そしてシーズン2では「質が堕ちた、方向が変わった」と私はこのブログで文句を書いた。こういうテーマならもっといいドラマができるはずだと期待した。去年は新型コロナのために撮影が出来ず、放送もなかった。そして今年はファイナル・シーズン。

今回は既に良作の兆し。今4 話まで放送されているのだけれどとてもいい。シーズン2 で気になった「彼らを見つめる冷たい外からの目線/面白いものを外から観察する目線」が減って、今シーズンはまた(シーズン1 のように)個々のキャラクターに寄り添って彼らの内面を描く内容になっている。よかった。


特に先週の第4話/エピソード4 は素晴らしかった。 内容は…ビリー・ポーターさんの演じるプレイ・テルのAIDSの病状が悪化。そこで彼が(随分前に離れた)彼の家族に会いにいく。プレイ・テルが実家に帰ってお母さんやお姉さん達、幼馴染に会う話。

唸りました。このエピソード4 だけで一つの短編映画のようだと思った。特に劇中のビリーさんの歌「This Day」はTVの画面に釘付けになった。彼は本物。本当にすごい歌のアーティスト。今まで見た中で最高の歌い手じゃないかとさえ思った。 そのことを書こう書こうと思っていたら、昨日ビリー・ポーターさんのニュースが聞こえてきた。


『POSE』のプレイ・テル、そしてブロードウェイ・スターのビリー・ポーターさんは、14年前の20017年にHIV陽性者だと診断されていた。


日本のYahoo!ニュースで知った。このニュースが海外のメディアに今出てきたのは、もしかしたら『POSE』のエピソード4 が放送されたからかも知れぬとも考えた。というのもプレイ・テルの話は、ビリーさん御本人がHIV陽性者であることと平行しているから…だからあんなにリアルだったのか。だからあんなに苦しくなるほどの熱演だったのか。だからあれほど心を動かされたのか。


私が最初に『POSE』でのビリーさんを見ていて「あっ」と思ったのは、3年前のシーズン1 でのシーン…プレイ・テルが初めてHIV陽性者であることを医師から告げられる場面だった。検査の結果を告げられたプレイ・テルが一人病院の部屋に残って椅子に座り…押さえ切れず彼の感情と涙があふれ出す場面。彼は一人泣く。そして感情をなだめ心を整えて部屋から出る。そして外で待っている友人達に「大丈夫だったよ」と笑顔で告げる。嘘をつく。  …その一連の場面が心に残った。そこから私はビリー・ポーターさんに注目するようになった。

あのシーンの表情は…ビリーさん御本人の過去の経験からくるものだったのだ。本物だったのだ。そんなことを昨日のビリーさんのニュースを見て考えた。



私は正直未だに(おそらく)HIV、AIDSのことをよくわかっていない。1983年にクラウス・ノミが、1991年にフレディ・マーキュリーが、1992年にティナ・チャウが、ああそうだ1990年にはキース・ヘリング、1989年にはロバート・メイプルソープの記事も見た。1985年にはロック・ハドソンのニュース。1993年にルドルフ・ヌレエフもそうだったとは…今まで知らなかったかも。どうだったろう。

あの頃、80年代半ばから90年代にかけて、それらの海外のニュースは確かにメディアから聞こえてきていた。記事を目にしていた。そういえば1991年にはマジック・ジョンソンがそうだとも聞いた。 しかしその後、いつの間にか日常でHIV、AIDSのことが話題になることはなくなっていった。1995年以降にはHIV、AIDSの大きなニュースを見た記憶もなかった(と思う)。その後その病気のことがどうなっていたのか私は全く知らなかった。

一番最近でHIV、AIDSのことを聞いたのは、米国のリアリティ・ショー『Rupaul’s Drag Race』のシーズン1 のエピソードだった。コンテスタントのオンジャイナ/Onginaさんが、番組内でHIV陽性者だと明らかにした。そしてぼんやりとではあるけれど「HIVも最近はいい薬があって以前ほど命に関わる病気ではないらしい」ということも同じ頃に知った。マジック・ジョンソンさんは今もお元気だとも聞いている。

(病気の詳しいことはわからないが)だからビリーさんがHIV陽性者であると聞いても今心が重く沈むことはない。彼はお元気だしきっと大丈夫。今はきっといい薬があるのだろうと思う。 

それにしても昨日のビリーさんのニュースを聞いて、『POSE』のプレイ・テルのキャラクターの設定がHIV陽性者であることは最初から意図したことなのだろうかと思った。第4話を見ればわかる。ビリーさんはプレイ・テルを全身全霊で演じていらっしゃる。


このドラマで私が見たいのは人間のストーリー。彼らがゲイだからトランスジェンダーだから…という前提だけのストーリーではないのだろうと思う。人であるなら誰もが経験する事柄…人生での戸惑い、家族や友人との絆や友情、そして仲たがい、人との関係での喜びや、また苦しみ…そんな普遍的な話が見たい。

今回のシーズンは完結編。それぞれのキャラクターのストーリーをまとめようとしているようにも見える。第1話はシーズンの華やかなオープニング…1994年のボール・ルームの様子。第2話はプレイ・テルのアルコール過剰摂取の問題。そしてブランカがボーイフレンドの家族を訪ねる話。第3話はエレクトラと彼女の母親との過去。そして第4話はプレイ・テルの家族。 シーズン2のように「世間 VS 私達のコミュニティー」のテーマよりも…個々のキャラクターをめぐる人と人の関係の話が多い。個人の心の話、個々の心情や、過去を掘り下げた話…そう、私はこういう話がシーズン2でももっと見たかった。


それにしてもこれで最後のシーズン。シーズン1が1987年で、2が1990年、今回3が1994年ならば、そろそろ終わりなのも納得。 しかしこういう話は1987年で始まったのなら、毎シーズン1年ずつ進んで全部で5シーズンぐらいやってほしかった。もっともっと個々のキャラクター達の家族や、子供時代、学校での経験や、アイデンティティの意識の流れ、出会い、愛、そして友情。そして彼らならではの生き辛さや困難。また彼らに理解を示してくれた(外の)人々との関係などなど…もっともっと掘り下げて欲しかった。このキャラクター達のストーリーがもっと見たい。

『POSE』シーズン3 は全7話。米FXにて日曜日に放送中。残り3話。
女性達がますます綺麗です。