さて今年のアカデミー賞、ライブで見ずに録画してたんですけど、録画時間を延長せずスケジュールどおりに予約していたら、最後の30分程が録画されてなかったぞ。
なんだよぉおおお。
主演男優デカプも、女優賞も作品賞も逃してしまった。後でYoutubeで見よう。
というわけで結果から(興味のあるものだけ)
----------------------------------------------------
作品賞:スポットライト世紀のスクープ
主演男優賞:レオナルド・ディカプリオ/レヴェナント蘇えりし者
主演女優賞:ブリー・ラーソン/ルーム
監督賞:アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ/レヴェナント蘇えりし者
助演男優賞:マーク・ライランス/ブリッジ・オブ・スパイ
脚色賞:マネー・ショート華麗なる大逆転
脚本賞:スポットライト世紀のスクープ
長編アニメーション賞:インサイド・ヘッド
----------------------------------------------------
今回はいくつか見てたな。しかしマット君の「オデッセイ」が全くだめだったのも驚きですね。あの映画は何か受賞すると思っていた。あ…「マッドマックス」が人気だもんね。どうしてあの映画そんなにウケてるの?
作品賞が「スポットライト」はよかったです。あの話は記憶に残しておくべきだと思う。受賞すれば作品とともに事実が記憶に残るわけでそれはよかった。普段は必ずしも「内容の正しい映画」が評価されるべきだとは思わないけれど、この映画は特別だと思います。パワフルな映画でした。
しかし今回のアカデミー賞は映画の賞そのものよりも、人種問題関連の不協和音の方がずーっと大きな印象だったのはいただけない。
事の起こりは、今回のアカデミー賞の演技の4つの部門で黒人俳優が全くノミネートされなかったことから、不満を抱いた人々が賞のボイコットを表明。それが今年の初めから問題になっていたんですね。
それに対するリアクションとして今回のアカデミー賞は最初から最後まで何から何まで
BLACK BLACK BLACK BLACK BLACK BLACK BLACK…ばっかり言っててなんだそりゃ…参ったわ。
ああいうのを見ると、やっぱりアメリカの人種問題は地雷だと思います。もう業界全体がやたら神経質になって取り繕ったり言い訳したり滑る冗談を言ったり…くどいくどい。もっと映画の話をして下さいよ。
式のプレゼンの全編のテーマが人種問題。黒人の司会者クリス・ロックさんの冗談と皮肉満載のスピーチも結構キツい「昔はレイプされたりリンチされたり吊るされたりしてたから映画賞なんて誰も気にしなかった(そんな余裕はなかった)。ボイコットするって言うけどどうせ呼ばれてないんだろ…。」←すごいよなぁ。なんだかああいうユーモアは笑うべきなのかどうかもよくわからない。でもクリスさんは本当にすごいですね。あんなに色々と事実を曝け出しながらも感情に流されることなく、本質を突き、尚且つ笑わせるなんて冗談のレベルが違う。本当に凄い。
それにしても司会も黒人、プレゼンターも有色人種が多かったのは気のせいか?やっぱり「差別だ」と非難された事をアカデミーも気にして対応しているのかな。なんだか本当にナーバスだよなぁ。全然リラックスしていないもの。アメリカの人種問題は表面では落ち着いているように見えても実は今でも深刻な社会問題。全く解決されていない。
要は、今回の「黒人がノミネートされなかった状況」に関して2つの意見があって、黒人(有色人種)がノミネートされなかった理由として、
①(差別があるとはいえ)それなりにチャンスがないわけではないけれど、今回は賞に見合うだけの黒人(有色人種)俳優も作品もなかった
②白人至上主義が今も横行しているから人種で差別された
この二つの意見で人々が真っ二つに割れているんですね。ある人々は②の理由でボイコットしている。しかし①の意見を持った黒人俳優・女優も沢山いて式にも出席している。人種で意見が分かれているわけじゃない。同じ人種内でも揉めている。だから問題は単純じゃない。
白人から有色人種への差別は確かに存在する。しかしこういう機会に待ってましたとばかりいちいち文句を言う黒人も異常。またそれに過剰に反応して全力で弁護やいい訳、取り繕いを重ねるアカデミーもやっぱり異常。アメリカの人種問題はどうしようもないくらいこじれていると思います。
私個人に意見は無い。全ての映画を見ていないから有色人種がノミネートに値するのかどうかもわからない。正直どうでもいい。たかが映画なんだもの。人種問題を気にして映画を見るつもりもない。
アメリカの人種問題はイギリスとは質が違いますね。白人対黒人の問題はアメリカの方がずっと深刻だと思う。