2015年1月24日土曜日

映画『はじまりのうた/Begin Again』(2013);音楽好きのための映画



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Begin Again2013年)/米/カラー
104分/監督:John Carney
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去年2014年は本当に映画を見なかった…ということは以前猫のページで書いた。そう、お猫様がうちに来てからどうも外に出にくくなった。いや…お猫様と一緒にいるほうが楽しいから出なくなったと言ったほうがいい。
 
さてもうすぐオスカーのシーズン。なんとか賞取り合戦が始まるまでに、映画館で見た映画だけでも簡単な感想を書いておこう。
 
というわけで、キーラ・ナイトレイさん主演の小作品『Begin Again』。端的に言えばこの映画は、
 
音楽好きの人による音楽好きの人のための映画。
 
いい話です。
 
 
★あらすじ
 
昔は売れっ子、今は落ちぶれた中年音楽プロデューサーのダン。そして恋人と別れたばかりで傷心の女性シンガーソングライターのグレタ。彼女がライブハウスで演奏するのを見て将来性を感じたダンが、彼女と共にアルバムを制作する…というお話。

 
以下ネタバレ注意

(ずいぶん前に見たので細かい内容は間違っているかもしれません)
 
表向きのストーリーは恋愛もの。しかし実は恋愛話はサイドストーリー。この映画で見えてくるのは、この監督さんがいかに音楽を愛しているかということ。一つ一つの場面、エピソードが音楽への愛に溢れていて、観客も音楽好きならいろんな場面でうんうんと頷き、 わかるわかると微笑み、そうだよねと涙を流す…そんな映画。
 
音楽を聴けば同じ景色も違って見えてくる。音楽で人は癒され、喜び、また音楽で人は出会い、共鳴し合い、友情を育み、時には音楽で傷つくこともあるけれど、また音楽が喜びをくれる。別れていた人々も音楽によってまた結び付けられる…。
 
…もっとあっただろうと思う。「音楽がいかに人生に潤いを与えてくれるのか」…という監督の音楽への愛を映画の隅々まで感じる。それが素晴らしい。
 
アルバムの録音はライブ一発どり。これもたぶん音楽への愛からくるもの。緻密な構築型の録音方法もあるけれど、この映画が見せたかったのはライブ録音の生なエネルギーと情感。このプロデューサーは音楽の技巧よりも音楽の心を録音したかったんだろうと思う。これもおそらくこの監督の音楽への愛。
 
2人のアルバム作りが次第に人と人とを結び付けていく流れは楽しく、ライブ録音のクライマックスは本当に素晴らしい。「おっいいね…」と思い隣の席を見ると旦那Aが泣いていた。
 
恋愛映画ではありません。恋愛ものというよりも音楽映画。音楽が好きな方に特にお勧めします。心が豊かになる温かい映画。
 
今の若い人達は戸外でイヤホンをシェアして一緒に音楽を聴くのね。
ほー…。