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『Jurassic World(2015年)/米・中/カラー
/124分/監督:Colin Trevorrow』
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今年は本当に映画を見ていない。2月に見た『バードマン…』以来1度も映画館に行っていない。だってお猫様が可愛すぎるから外出できない。
さて久しぶりに今映画は何をやってるのかと思って調べたら、なんとジュラシックものをやっているではないか…。怪獣、恐竜、モンスターなんでもいいや。ああいうものの映画は大好物。よし見に行こうっ。
★ネタバレ注意
さてこの映画はね…うーん…もうハリウッドはアクションものはダメかもね…と思った。制作に知性が全く感じられない。中身はスッカスカ。脚本がダメ。演技もダメ。CGで巨大怪獣(恐竜ではない)を暴れさせて観客にへー…と言わせておけばいいや…という映画です。怪獣が暴れるのはいいんだけど、なんだかお腹一杯…。
脚本を4人で書いてるみたいなんですけど、ものすごくやっつけっぽい。キャラクター全員の魅力ゼロ。とくにあの主役の女。なんだよあれ。動物園で働いてるのに白ブラウスに白スカートでハイヒール。馬鹿ですね。結局その格好のまんまジャングルを何時間も走り回るという…。もうあれだけで「こりゃだめだね」と思った。リアリティゼロ。あんなキャラ設定にした制作出て来いっゴルラッ(怒)。
他にも誰一人として心を寄せられるキャラがいない。あまりにも浅すぎる。人間が出てくるといっても、あれじゃアクションゲームの駒なだけ。いてもいなくてもいいんだわ。CGにお金をかけすぎて役者のギャラが出せなかったのかと思う。役者さん達もかわいそうだ。
内容にも新しいものは無し。ただ恐竜/怪獣はジュラシックパークの10倍ぐらい出てくる。…あ…人も1000倍ぐらい増えた。うじゃうじゃいる。
とにかく最初から最後までCGCGCGCGCGCGCG…をこれでもかこれでもかと詰め込んだ映画。恐竜は面白いんですけどね。でもあんな恐竜にリアリティはゼロだな。翼竜が人を持ち上げられるのか…とか、モササウルスはあんなにデカイのか…女性をあんな風にしていいのかな…アシカで遊ぶシャチじゃねーだろ…とか、T-Rexは頭でっかちすぎて実はまったりしていたという噂もあるぞ…とか、あのいかにもな恐竜声の設定はどうよとか、ヴェロキさん達は犬じゃねーぞ…とか、恐竜描写にリアリティなし。いかにも制作の若い男の子達が「こういうの見たいよな、これやろうやろう」と悪乗りして作ったようにしか見えない。ちょっと前の『エクゾダス』と同じね。CGばかり派手にしてそれでいいや…みたいな映画。
なぜ私がリアルリアルと口うるさく繰り返すのか?それは、フィクション(特にSF)=嘘の話の映画というものは、主題以外の周りの部分…人物設定や環境、メカ、演出等全ての細部…をリアルにすればするほど、フィクションの部分が面白く見えてくるからです。嘘の話は嘘で飾らない方がいい。嘘はリアルさの中で映えるんです。せっかくの素材がもったいない。SFの名作映画の中にはリアルさに凝ったものが結構ある。リドリー・スコットの『エイリアン』(1979年)、クローネンバーグの『ザ・フライ』(1986年)なんていやになるくらいリアルでした。いい映画だった。キモイケド。
とにかくこの映画は、あれだけの派手な映画なのに中身はゼロ。
派手なCGだけ見て
へーほー…
と思うだけの
超B級映画
でございました。
お尻フリフリ走るヴェロキちゃんは可愛かったです。