能登半島地震 ─ 寄付・支援情報

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この度の能登半島地震で 被害に遭われた方々に心よりお見舞い申し上げます。 一日も早い復興をお祈りいたします。 ★NHK による様々な支援情報 能登半島地震 義援金・支援金の受け付け始まる 窓口まとめ 【随時更新】 https://www.nhk.or.jp/shutoken/ne...

2024年6月24日月曜日

新しい学校のリーダーズ:2024年6月13日付 英国『NME』誌の記事 ロンドン公演ライブ・レビュー



ここのところ新しい学校のリーダーズのライブのファンカムを見ている。彼女達のライブは面白くてやめられなくなる。ノリのいい踊れる曲の数々。全員ソロが歌えて上手い。才能に溢れるすごいグループだと思う。彼女達は曲の振り付けを全て自分達で考えているのだそうだ。どの曲のダンスもリズムのとり方がかっこいい。次世代のリズム感。彼女達は毎回本当にいいライブをやっている。


このブログは13年前に「Perfumeを海外へ」というお題で始めた。「もし日本のアーティストが海外に進出するならどうするか」のテーマでここに文を書いたのだが、当時2011年頃の様子に比べて、今の日本のアーティスト達の海外への売り方は本当に変わったのだと日々実感している。

13年前は、日本の文化は(特に西洋では)あまり知られておらず、単にアジア人というだけでそっぽを向く西洋人も多いから難しい…だからアイドル的なキャラ売りをするのではなく、(海外仕様にして)MCも少な目に音楽とダンスなどの技術で客を圧倒するようなライブをやればなんとかなるかも…などと私はここに書いていた。MCはやらなくてもいいなどとも書いた。

実際には、その後Perfumeは彼女達らしく和気あいあいと海外のファンとMCでコミュニケーションしてライブを成功させ(あ~ちゃんの度胸)、またBABYMETALは反対にMCや本人のアイドル的キャラ売りを封印、プロとして歌とダンスと演奏で圧倒するようなライブで海外で大成功した。両方のグループがそれぞれ手探りをしながら世界に挑戦し成功した。

私が13年前に思っていたこと…
「日本のアーティストの本人アイドル売りやMCは海外には(特に西洋には)通じないのではないか」。


ところが今は違うのですね。特に今の新しい学校のリーダーズのライブの様子を見ていると本当に時代は変わったと思う。彼女達はどの国でライブをやっても、よく喋り、よく観客と目を合わせ、煽り、個々のキャラ売りをし…彼女達はまさに国境や国籍を越えて海外のファンと気負いも無く自然にやりとりをしている。世界中のどこでライブをしてもまるで日本でのライブのよう。本当に信じられない程のステージ度胸と馬鹿力。SUZUKAさんのカリスマがものすごく、彼女のMCは毎回どの国でも爆発的にウケる。海外の観客を操り大笑いさせている。彼女が奇声をあげてのけぞり叫ぶたびに会場が笑い、ファンカムを見る私もニヤニヤが止まらなくなる。

これが今の日本のアーティストの世界への売り方なのだろう。昔とは違う。今の世界中の音楽ファンは向こうからやってきてくれる。彼らは新しいものを求めている。日本には面白いグループやアーティストがいる。世界の音楽ファンは日本の面白いアーティストの歌をYouTubeで聴いて曲を知り、公式とファンカム両方の映像で彼らのライブの様子を見る。そして「私もこれが見たい」「この動画の本物を生で見たい」…観客はライブで何を見るのかをわかった上でチケットを購入する。そのような観客の集め方になっている。日本のアーティストはもう海外の観客の反応に合わせて、MCがあるとかないとかを迷う必要もなさそうだ。観客の方がアーティストのライブのスタイルを全てわかった上でやってきてくれる。

新しい学校のリーダーズも、先日ニューヨーク公演を成功させた藤井風さんも、今世界をツアー中のBABYMETALも、BAND-MAIDやAdoさん…等々、今は様々な日本のアーティストがそれぞれの方法で海外でのライブを成功させている。すごい時代になったものだと思う。


新しい学校のリーダーズの英国ロンドンのライブの後でNME(New Musical Express)誌のライブ・レビューが出ていた。最後の言葉「(AG!は)とてつもなくロックンロール!」そのとおり!彼女達はバリバリのロック野郎達だと私も思う。いつの間にかライブ映像を見ながら私も「We are marching!」と歌うようになった。そしてロンドンの最後で「London calling!…」とやり始めたときは思わず笑いながら拍手して共に叫んだ。うまい。彼女達は期待を裏切らない。かっこいいぞ。惚れたね。


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元記事はこちら
https://www.nme.com/reviews/live/atarashii-gakko-live-review-london-indigo-o2-setlist-3764777
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ATARASHII GAKKO! in London: 

an electric debut from Japan’s youth leaders
日本の若者のリーダーによる衝撃的なデビュー
June 10, Indigo at The O2:
Showcasing material from new album ‘AG! Calling’, the J-pop ambassadors bring sharp choreography, hip-hop swagger and punk spirit to their first London show
ニュー・アルバム『AG! Calling』からの新しい曲を披露しながら、J-popのアンバサダーは、シャープな振り付け、ヒップホップの威張りとパンクの精神をロンドンのショーで見せつけた

By JX Soo
13th June 2024

ATARASHII GAKKO! が彼女達の初の世界ツアーのヨーロッパ・ツアーを終了するまで残すところあと1公演になった。そしてO2 Indigoにはお祝いの空気が漂っている。2017年のデビュー以来、SUZUKA、KANON、RIN、MIZYUのカルテットは、日本からの最も魅力的な文化的輸出品の一つになった。学生服に身を包み(グループ名は「新しい学校のリーダーズ」の意味)、彼女達はJ-popではよく知られたアイドル文化に近いようだが、しかし彼女達の本格的で、表現豊かな才能と、爆発的で、度々攻撃的なパフォーマンスは、彼女達にオルタナティブで独創的なエッジを加えている。彼女達のエネルギーは日本のジャズ・パンクの伝説的存在 H ZETTRIO や、ビースティ・ボーイズの跳ね上がりに届くほどだ。アメリカのレーベル88risingと契約後、AG! の世界的な知名度は急上昇…彼女達はコーチェラからクロッケンフラップまで、世界中のフェスティバルのステージを支配してきた。

そのようなわけで彼女達がロンドンでの初のヘッドライン・ショー(6月10日)を、通過儀礼についての歌「Toryanse」でオープンしたのは相応しいと感じられる。彼女達は世界に挑む準備ができていると感じている。「AGにまかせて!」…彼女達の新しくリリースされたアルバム『AG! Calling』の良曲「Omakase」でSUZUKAは宣言し、状況はすぐに興奮状態になった。このスリリングな前半戦で、ATARASHII GAKKO! は息を呑むように様々なスタイルの領域を横断した…「Giri Giri」ではグルーヴィーなベースラインとトラップ・バウンスの間を飛び回り、またYohji Igarashiによる「Pineapple Kryptonite」のリミックスではハード-ノッキング・テクノに熱狂、そしてネット上のバイラル・ヒット「オトナブルー」ではセクシーな昭和レトロ・ポップに導いた。

彼女達の初期のジャズに影響を受けたレパートリーでは、SUZUKAのスモーキーなボーカルにスポットライトが当てられていたが、グループの新しいビート -ヘビーなサウンドではRINを中心に据え、矢継ぎ早に発射される声から鋭い鼻の唸りまで彼女の堂々とした歌を強調している。しかしAG!は何よりも強力なチームとして存在している。彼女達のびっくりするような振り付けは時に大変魅力的で、また風変りでもある…「Arigato」で4人は箒を使って最高に巧妙な仕掛けを作り出した…箒でポールダンスのルーティンからエアギターまでの全てを表現した。

他の場面…ダンス・ブレイクのハードに打ち付けるブーム・バップ・グルーヴで、4人は観客の上下に跳ねる手の海を操り、リンボーダンスからムーンウォーク、ロボット・ムーブにブレイクダンスまで楽々と移行した。ATARASHII GAKKO! は彼女達の反抗的で挑発的な性格でこそ愛され、それらの瞬間に彼女達はその特異性を輝かせる。SUZUKAは中指を突き立てて「Suki Lie」を歌い始め、Mizyu と Kanon はポニーテールを振る動きと熱狂的なヘッドバンギングで彼女達の甘いハーモニーを際立たせる。

ATARASHII GAKKO! は初期の実験的なジャズ-パンクの時代から進歩している。国際的なオーディエンスにアピールすることになった新しいサウンドを彼女達は完全に操っている。それらは彼女達の取り組んでいる進行中のクロスオーバーで、途中にはいくつかの英語の歌もあった。彼女達は「We are AG around the world(私達は世界のAG)」アニメ映画『The Tiger’s Apprentice』の主題歌「HELLO」で宣言する。

いかにもあたりまえのように…もちろん彼女達のカリスマのせいなのだけれど、「Forever Sisters」の温かいディスコが「CANDY」の甘いヒップ-ハウスに流れ込むと、彼女達の常軌を逸したエネルギーが部屋に伝染するように誰もが共に踊り始める。ATARASHII GAKKO! は凄まじい熱を詰め込む…「WOO! GO!」ではジャージークラブのバウンスと鼻に皺を寄せるほど素晴らしい重低音をもたらし、「Fly High」のストロボ・ライトを伴うルーティンは、セットの痺れるようなハイポイントだ。観客は「Tokyo Calling」のリフレインを叫び返し、「NAINAINAI」では世界一のスローガンがなくてもAG! の明らかな魅力を証明している。

アンコールを締めくくるのは…相応しく元気いっぱいのパフォーマンスの「ケセラセラ」で…スズカは誠実で自発的な洞察を打ち明けた「ヨーロッパには沢山のAGのファンがいる…どうして??」彼女は叫ぶ「私の心は爆発する!」。観客は彼女と一緒に笑う、しかしAG!はその昔、彼女達が実際に女子高生だった時には、小さな地下サーキットで公演をしていたグループだったのだ。彼女達の魅力は単に「クールジャパン」を抽出しただけではない…単に目新しさだけで世界の波に乗るのでもなく、彼女達の魅力はその独創性と才能、そして純粋な努力によるものだ。

観客は待ち構えている、そしてスズカは楽々とそれをこなす…彼女は「Tokyo Calling」のコーラスを修正し…制服を着たスーパーファンからサイリウムを持った高齢者まで…観衆と共にチャントを先導する「London Calling!」皆が繰り返す。それは目くばせしたくなるもので、それはまさにATARASHII GAKKO! の精神そのものを捉えていた。とてつもなくロックンロール!


ATARASHII GAKKO!’s setlist was:
‘Toryanse’
‘Omakase’
‘Giri Giri’
‘Pineapple Kryptonite’ (Yohji Igarashi Remix)
‘OTONABLUE’
‘Arigato’
‘Hello’
‘Forever Sisters’
‘CANDY’
‘Fantastico’
‘Woo Go’
‘Suki Lie’
‘Fly High’
‘Tokyo Calling’
‘NAINAINAI’

Encore:
‘Free Your Mind’
‘Que Sera Sera’


James Hype - Wild (2024)



シンプルで音がいい



James Hype - Wild (2024)
Wild – Single
James Hype
Released: March 22, 2024
℗ 2024 STEREOHYPE


現在Global Dance Chartに入っている曲。しばらく前にUK upfront club chartとUK commercial pop club chartにも入っていた。フレーズのリピートのみでドカドカ鳴らしてひねりも無く2分とちょっとですぐ終わりますが、リズムがノリノリなので売れたのでしょう。ビートが気持ちいいのでメモしておこう。

★James Hype
James Edward Lee Marslandさん。英国のDJ、Record Producer。1989ねん生まれ。13歳に音楽に目覚め15歳からDJを試みる。16歳には地元のクラブのwarm up DJとしてレジデンシーを獲得。18歳でプロのDJに。また2020にはレーベルSTEREOHYPEをスタート。


 

2024年6月23日日曜日

バスルーム改装;初めてのミーティング



去年の10月10日、シャワールームの床が水漏れした。その水漏れの音にまず猫が気付いた。猫がそわそわして鳴くので耳を澄ますと、確かに壁の後ろで「トン…トン…」と音がする。

水漏れした浴室の下は(猫の好きな)階段の踊り場の横のドアからアクセスできる収納スペース。猫に言われるままその収納スペースのドアを開けて灯りを点けると、その天井=上の浴室の下の床から水が滴っていた。暫く様子を見ていると水漏れは止まった。

水漏れの音がする直前、私は浴室でシャワーを浴びていた。水を流している間だけ漏れているらしい。原因はおそらくシャワー裏の水道管か、それともシャワールームの床そのものにひびがはいったか…。 その日の翌日からメインのシャワールームが使えなくなった。というわけでうちでは秋からもう6カ月間もゲスト用の小さなバスルームを使っている。


水漏れがある以前からメインのバスルームはずいぶん古かった。そもそも引っ越してきた時に改装をするべきであった。様々な都合と工事がめんどくさいことから今まで改装が延ばし延ばしになっていたがとうとう水漏れし始めてしまった。もう延ばすわけにはいかない。

しかしなぜ6カ月もそのままになっているのか?その理由は旦那Aの仕事時間にある。旦那Aは自宅勤務なのだが米国東海岸と欧州の仲間と提携して仕事をしている。担当は東京とアジア時間。旦那Aの仕事時間は…夏時間は午後1時から翌日の午前1時過ぎまで、冬の間は同じく午後1時から翌日の午前2時過ぎまで。

要するにバスルームの改装工事をするにあたって、旦那Aが冬の間、午前2時、3時頃まで仕事をして、翌日の午前8時過ぎに改装工事が始まるとなれば、彼の睡眠時間が短くて大変だから…というのが工事がなかなか始まらなかった一番の理由。

そして超神経質+人間嫌いの猫ももう一つの理由。改装工事で人が家に出入りすれば彼女にとってとてつもないストレスになることは間違いない。本当に彼女は大丈夫だろうかと私が心配している。

猫の神経質さはともかくとして、旦那Aの仕事時間は今の夏時間の間はそれほど辛いわけではない。午前1時過ぎにベッドに入れば、翌朝の工事8時までには7時間ほどの睡眠がとれるだろう。なんとかなるだろう。なんとか夏時間の間に改装工事を始めなければならない。

それなのに今度は私が5月の半ばに謎の皮膚疾患を発症した。間違いなくストレスのせいだが、ともかく私の状態が落ち着いてから話を進めようということになって、またまた予定が1カ月延びた。


先々週、もうなんとしてでも始めなければならぬ…ということで、General Contractors(建設業者)/Architects(建築家)の会社2社との打ち合わせを予約。それが週末の金曜日。



★会社①

午前の会社①は地元で評判のいいContractor。雑誌やネット上の口コミ評価もいいし、彼らの公式サイトのポートフォリオを見れば沢山のバスルーム改装の写真が出てくる。

やってきたのはいかにもデザインコンシャスな若者・Rさん…いや私が年寄だからお若く見えるだけで30代後半から40代前半だろうか。鼻ピアス耳ピアス、もみあげから顎に繋がる黒い髭が顔半分を覆っている。半袖のシャツの腕の下にはタトゥーが見える、日焼けしているのはサーファーだろうか。両足首には木のビーズのアンクレット。あれ、なんだかお洒落なお兄ちゃんが来ちゃったぞ。 彼は工事のゼネラルマネージャ/現場監督だという。彼が私達のアイデアを具体化し素材選びを手伝ってくれ、工事が始まれば毎日現場にやってきて仕事をチェックし工事全体のクオリティー管理をしてくれるとのこと。今回の打ち合わせはまず工事全体のラフな見積もりを出してもらうため。

早速バスルームに通して、こちらの様々なアイデアと要求を告げる…基本的に室内の全ての物を取り除いて空箱の状態にし、全て新しいバスルームに作り替える。 照明、ミラー、シャワーヘッドや蛇口等のパーツの色、バスタブを新しく入れるからその設置のスタイル、シャワー室全体の壁と床のタイル、シャワーの位置を変える、新しい照明、新しいガラスのドア、シンク下のキャビネット(Vanity)、もしかしたら窓を新しく小さくしようか。キャビネットのハンドルの素材、バスルームのドアは家中のドアも一緒に揃えて全て新しいデザインに取り換えて統一する。そのドアのハンドルのデザインと素材…。ありとあらゆる事柄を思いつく限り…今まで沢山テキストデータにしてリストアップしてきた項目をひとつひとつ口頭で伝える。

お洒落なRさんはおそらくデザインコンシャスなお方だろう。彼が顧客のデザイン的な要求も具体化してくれるのであれば、手っ取り早くこちらの思う「夢のバスルームのイメージ写真」を見てもらった方がいいと思った。それで事前にネット上から選んでプリントアウトしていた写真を見てもらうことにした。

ダイニングに降りてきて、テーブルの上にプリントした写真を10枚ほど並べた。すぐにデザインのイメージは伝わったらしい。シンクのある部屋は暗いのでシンクのカウンターもキャビネットも床も壁も全て白。そしてFixture(シャワーヘッドやシンクの蛇口、タオルラック等の金属パーツ)は鈍いゴールド。天窓のあるシャワールームも色は全て白とゴールド。ドアも白で、ハンドルは家中の窓枠、カーテンレールなどと合わせて黒か濃い茶(cast-iron /鋳鉄色)。蛇口やシャワーは今のところDeltaかBrizo(Delta内の会社)の質が高いと聞いているが、プロにも他にいい物があるか相談してみよう。

イメージを見せたことでアイデアはかなり具体的に伝わったと見た。これからRさんが来週までに大まかな見積もりを出してくれるらしい。打ち合わせはスムーズに終了した。


★会社②

そして午後3時過ぎは次のContractorの会社②との打ち合わせ。この会社はうちの家のレベルよりももっと上の大きなプロジェクトを請け負うことが多いらしい。ハイレベルな仕事で豪邸を持つ顧客を相手にするContractorらしいので、私は担当者に会う前から少し腰が引けていた。うちは相手にされないのではないか。この会社は旦那Aが「仕事の質が高いらしいから試しに話をしてみようよ」と打ち合わせをすることになった。ドキドキ。

やってきたのは会社のロゴのシャツを着て髪の短いキリっとしたハンサムな青年Eさん…いや彼も40歳は超えているのかな。身体ががっちりと日焼けして筋肉質。彼はいかにもノー・ノンセンス/実直そうなビルダータイプ。話がしやすそうだ。ちょっと安心する。彼の肩書はProject Engineer/Manager。

彼は建築のレベルでどこを改築、改装するのかを工事の観点から大まかな見積もりを出してくれるとのこと。そしてデザインに関しては、その見積もりでこちらがOKした後で、あらためて具体的に社内のデザイナーとの打ち合わせになるとのこと。

まず挨拶をして旦那Aが「うちのプロジェクトがもし小さすぎるのなら言ってください」と伝える。すぐに笑顔で「いいですよ、まずは現場を見ましょう」ということで早速バスルームに通す。そこで窓のサイズ変更の可能性、ミラーの設置のスタイル、シャワー室とバスタブの設置の寸法、排水のパイプをどこに設置するのか、ライティング、壁の位置が斜めになっているのを真っ直ぐに直そうか…等々、工事の目線から話を進めた。

デザインの話は、後でデザイナーと打ち合わせすることになるのでEさんにはデザインのイメージ写真を見せなかった。後にデザイナーと話をしてバスタブやFixture(金属パーツ)等を会社から注文することになるらしい。来週に見積もりを出してこちらに送ってくれるとのこと。

二つの会社のどちらかに決めるかは、それぞれの見積もりを見て決定することになる。



とりあえず最初の打ち合わせは無事に終わった。どちらもいい感じだ。(評判のいい)最初の会社①は、Rさんがこちらの要求するアイデアのスタイルをよく理解してくれて責任を持って監督してくれるようだし、(ハイエンドの)会社②のEさんはとても信頼できる印象。決まったらまたデザイナーとの打ち合わせをすることになる(デザイナーと私の相性がいいかどうかはちょっと心配だが)。

どちらの会社も「どれ程の期間の工事になるか」と聞いたら「ほぼ1カ月」とのこと。4週間。けっこう長い。

他に気になることもある。もしバスタブやキャビネット、シンク、窓を新しくカスタムメイドで注文するとしたら、それらが出来上がるまでに何週間、何カ月かかるのだろうと思う。ここハワイは基本的に物がない。だからほとんどの物を本土に注文することになる。Fixture(金属パーツ)等は既にある物なので届くのに2週間もあればいいと思うが、カスタムメイドのキャビネットやバスタブはどうなるのだろう。以前窓のショールームで「窓を注文して出来上がるまでに3か月」だと言われたことがあった。ハワイとはそういう土地。これからバスタブやキャビネットを注文して3か月だとしたら…、早くても工事が始まるのが10月以降ということになる。

また旦那Aの睡眠時間の話になるが…、もし(カスタムメイドの品が届くのに3か月かかり)工事が10月の半ばに始まったとしたら工事の後半は冬時間になってしまうかもしれない。旦那Aが睡眠不足になる。今日お昼ご飯の時にそのことで「もし冬時間に工事が重なることになったら、クリスマス・ホリデーを11月にして仕事を休んで、早寝早起きをした方がいいかもね」などと話した。


話は変わるが、実は私は以前にもバスルームの改装工事をしたことがある。ロンドンで古い小さな長屋式家/Terraced house の家を買ったら2階のバスルームから水漏れした。評判のいい配管/工事の会社に頼み、かかった時間は2週間だった。当時旦那Aは会社勤め。全て私が2人の工事の方々に指示して思い通りのデザインにしてもらった。すごくいい思い出だ。しかしその経験があるからこそ(私の中にデザインへのエゴがある=私はかなり気難しいクライアントだと思う)今回の人生2度目のバスルーム改装工事…前回とは違う土地で違うスケールの工事でどうなるのか、かなり緊張している。  

しかしとうとう改装工事に向けての第一歩がスタートした。
これからなんとか無事に進んで終わりますように



2024年6月20日木曜日

Jonas Blue, Galantis, Zoe Wees – Mountains (2024)



日本のダンスミュージックファン



Jonas Blue, Galantis, Zoe Wees – Mountains (2024)
Mountains - Single:
Jonas Blue, Galantis, Zoe Wees
Released: May 10, 2024
A Positiva / EMI release; ℗ 2024 Blueprint Music Limited, 
under exclusive licence to Universal Music Operations Limited

東京ガーデンシアターでのライブ 4/17/2024



ここのところUKのUpfront club chartとCommercial pop club chartに入っている曲。しばらくチャートに留まってます。キャッチー。

今日この曲をとりあげようと思いYouTubeの映像を見ていたら、なんとJonas Blueさんのオフィシャル・ビデオで東京でのライブの映像が出てきた。このライブ映像、今年4月17日に東京有明の「東京ガーデンシアター」で行われた彼のソロライブだそうだ。この東京ガーデンシアターはキャパが8000人…ジョナスさんて8000人のホールでライブが出来るほどの人なの??ええええええっずいぶん大きなホールのショーじゃん。びっくりした。日本でそんなに売れているの?全く知らなかった。そもそも今の日本では、欧米のDJどころか、そもそも洋楽があまり聞かれていないのだろうと思っていた。

私がこのブログに欧米のダンスミュージックをとりあげるのは、私がこのジャンルが好きというのが第一の理由。そしてもう一つの理由は西洋のダンスミュージックをここにとりあげることで、日本の(あまり大きくない)EDMファン層にもニッチマーケット的に届けばいいなと思ったから。

しかしジョナス・ブルーさんが8000人のホールでショーができるということは、日本でもダンスミュージックの大きなマーケットがあるということだろうか。いや~知らなかった。驚いた。


私が思い込んでいた…日本で売れている音楽とは、日本のアイドルと、アニメ等のJカルチャーと提携したアーティストの歌、通好みのバンド、それからK-POP、そして洋楽はアリアナさんやブルーノ君、テイラーさんのようなスーパースター系ばかりだと思っていた。今の日本では洋画も洋楽もあまり売れていないとどこかのメディアの記事でも読んだと思う。西洋のDJが売れているとは全く想像もしていなかった。

欧米のDJの音楽は日本のどの層に届いているのだろう。ジョナス・ブルーさんも売れているのね。いいことです。日本の外にいると日本のわからないことが沢山あるのだなとあらためて思った。

★Jonas Blue
Guy James Robinさんは英国ロンドンのDJ、record producerそしてsongwriter。1989年生まれ。彼の名前はよく見かける。よく売れている方ですね。

★Galantis
スウェーデンのEDMプロダクション、作曲とDJのデュオ。メンバーはChristian Karlsson さん、 Linus Eklöwさん。活動は2012年から。ジャンルを見るとEDM関連のナンデモ屋みたいです。英国でもアメリカでも売れている。キャッチーな曲調で最近特によくチャートに上がってます。

★Zoe Wees
ドイツ人ハンブルク出身の女性シンガー。子供の頃から音楽に親しみ英語で作曲を始めた。2017年にドイツのタレント・ショー『The Voice Kids』に出演し、2020年にシングル「Control」をリリース。

訳㊟
① Took a shot in the dark
成功するかどうかもわからないまま試みる
② Wrote three words in the sand
(…3つの言葉…I LOVE YOUでしょうか)
③ Gave you half of my hеart, to show you the symmetry
私のハートの半分をあなたにあげるからもう片方にあなたのハートを加えれば左右対称のフルのになるの意味(←旦那Aによる解釈)


Mountains
Jonas Blue, Galantis, Zoe Wees
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[Verse 1]
あてもなく試してみたの 
私達がどの場所にいるのか
昨日から私は走り続けてる
砂に3つの言葉を書いた ② 
あなたに解るように
私はここにいるわ それらが消える時も

[Pre-Chorus]
今私に必要なのは
あなたの愛をもう一度
なにものにも勝る
私達の心がぎりぎりの場所にいると感じる時
ぎりぎりの場所にいる時は

[Chorus]
あなたのために 山も動かしてみせる
Baby, あなたへの愛を表すためなら山も動かすわ
あなたほど 私に強い力をくれるものはない
Baby, あなたへの愛のためなら山も動かすわ

Love you...
あなたへの愛を表すために
Love you...

Just to show I love you


[Verse 2]
あてもなく試してみた
私のハートの半分をあなたに捧げた
左右対称のハートになるように 
簡単じゃなかったのもわかってる
でもその感覚の虜になった
それは常に私の目の前にある

[Pre-Chorus]

今私に必要なのは
あなたの愛をもう一度 (Your love again)
なによりも勝る
私達の心が ぎりぎりの場所にいると感じる時
ぎりぎりの場所にいる時は

[Chorus]
あなたのために 山も動かしてみせる
Baby, あなたへの愛を見せるためなら山も動かすわ
あなたほど 私に強い力をくれるものはない
Baby, あなたへの愛のためなら山も動かすわ

Love you…
Mm, あなたへの愛を表すため
Just to show I love you
Love you...

Just to show I love you
Love you…
Baby, あなたへの愛を見せるためなら山も動かすわ  

[Chorus]
あなたのためなら山も動かすわ
Baby, あなたへの愛を見せるためなら山も動かすわ
あなたの行動ほど私に強い力をくれるものはない
Baby, あなたへの愛のためなら山も動かすわ

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Songwriters: Christian Lars Karlsson / Negin Djafari / David Phelan / Alex Oriet / Guy James Robin / Marc A Van Oosterbaan / Virginia Sarah Breakwell / George Elliot Fraser / James Whitfield De Roche / Jordan Lees / Jan H J M Garritsen



Felix Jaehn & Jonas Blue - Past Life (2023)
Jonas Blue, Why Don't We - Don’t Wake Me Up (2022)



DHT Musical★『トッツィー/Tootsie (musical)』






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    Tootsie (musical)
    Music & Lyrics by David Yazbek
    Book by Robert Horn
    Basis:Tootsie
       by Larry Gelbart, Murray Schisgal, Don McGuire
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ホノルルのコミュニティー・シアター Diamond Head Theater(DHT)で先週の週末またまたミュージカル『Tootsie/トッツィー』を見てきた。忘れる前に記録しておこう。


このミュージカルは元々は映画作品…ダスティン・ホフマンとジェシカ・ラングの出演した1982年のコメディ映画『Tootsie/トッツィー』。売れない俳優が女装をすることで売れっ子になる話だった。


この映画がブロードウェイのミュージカルになったのは2018年。ミュージカル化されたのは映画の公開からずいぶん時間が経ってからですね。役者の設定は…元の映画ではダスティン・ホフマンが(売れない)ドラマの俳優だったのを、このミュージカルではブロードウェイのミュージカル役者に変更。主役の男性が女装をすることでミュージカル・スターになっていく話を描いている。


ブロードウェイでのミュージカルをそのまま持ってきて上演。監督はDHTのArtistic Director:John Rampageさん。曲も演出もほぼブロードウェイの作品と同じ。しかし演じるのはほとんどが素人さん。でも上手です。

面白かったです。全体にドタバタのコメディ仕立て。主役の役者さんは普段は不動産業のお仕事をなさっている方らしい。ルックスもいいし歌もうまい。ストーリーが進むにつれ役者さんがだんだんノッてきて、赤いスパンコールのドレスを纏って出てきた時はとてもゴージャスだった。華やか。

それにしてもこの作品は全体に歌が難しいと思った。メロディが複雑で歌うのは難しそうだ。言葉数も多く、英語のネイティブではない私は慣れるまで言葉を聞き取るのに苦労した。最初は役者さん達も歌うのに苦戦しているのではないかと思ったが、話が進むにつれて皆波に乗ってくるのがわかった。


トニー賞でのプロの歌(CBS)
やっぱりこの作品の歌は難しいと思う



主演のトッツィーの相手・ジュリー役の役者さんは、今ミューヨーク界隈でプロを目指しているのかな?彼女は声がいい。発音もはっきりしていてクリアで言葉がひとつひとつよく聞こえてくる。歌声も綺麗だし芝居も表情豊かで上手い。

このコミュニティー・シアターでは様々なバックグラウンドの人々が舞台に立っているのだけれど、時々アメリカの本土のセミプロの役者の方が出演することがある。そうするとそのようなプロを目指している方々のレベルがどれほど素人とは違うのかがわかってまた面白い。このジュリー役の女性はニューヨークではおそらくまだ下のレベルなのだろう。それでも地方のコミュニティー・シアターにやってくるとレベルが段違いに上なのがわかる。すごくいい声で芝居も上手い。生まれ持った声の質がいい。そして舞台に出てきて最初の一声から上手い。それが素人との違いなのだろう。


余談だけれど、そういえば随分前に一度だけこのシアターで、実際にブロードウェイでメインのキャストとして出演していた役者さんが主役をしたことがあった。演目はミュージカル『Something Rotten!』。彼は同作品のブロードウェイでの公演で主演の取り巻きメンバーの一人だったというからかなり上のレベルの人。まぁ~その人のかっこよかったこと!もうカリスマと輝きががとてつもない。ダンスも歌もレベルが高くてドキドキするほどかっこいい…あ~これがブロードウェイのレベルなのねと納得した。彼はハワイ出身で里帰りしていた時に出演してくださったのだそう。そういうサプライズもコミュニティー・シアターは面白かったりする。上手い役者さんの有難みがよくわかる。


今回の役者さん達は今までほぼ見たことのない新しい顔ばかり。ホノルル界隈には舞台に立ちたい人々が沢山いるのだろうと思う。主役のマイケル/トッツィーは男前で華やか、ジュリーは特に上手い、サンディはコミカル、ルームメイトのジェフも上手い、そしてトッツィーに片思いするマックスが最高におかしい。コメディの間がすごく上手い。ゲラゲラ笑った。

選ばれた役者さん達が日々練習を重ね、晴れの舞台でスターになって誇らしく演じている。観客も彼らに温かい声援を送り続ける。役者さん達が皆舞台の上に立っていることを心から楽しんでいるのが伝わってくる。小さなシアターにはいつもいい空気が流れている。

皆踊って歌ってすごく陽気で楽しいミュージカルだった。


2024年6月19日水曜日

お猫様H:仏頂面



まだまだ新カメラを使いこなせていない。ボケたりブレたりしている。
洗濯前にシーツを剥がして床に置けば猫さんが来て座る。カメラを向ければ猫さんは仏頂面。お顔に白髭が増えてますね。海亀も白髪満載。あなたも私も寄る年波。5月8日撮影。



2024年6月18日火曜日

米ドラマHBO『The Regime』(2024):全6話:描きたかったのは政治風刺か中年女性のロマンスか?






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『The Regime』(2024) TV Mini Series
/米英/HBO/カラー/54 minutes
Creator: Will Tracy
No. of episodes: 6話
Release: March 3, 2024 – April 7, 2024
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少し前に米のチャンネルHBOで、1日1作品で近頃のドラマの再放送をやっていたのでいくつか録画した。このドラマは6話だけだったので最初に見始め、先週見終わった。

放送はHBO。オリジナルの放送は2024年3月3日から4月7日まで。



妙なドラマ。面白いかと言われたらあまり面白くない。しかし役者は上手い。いい役者も出ている。しかし話が…どうかな…これ、面白い?


東欧のどこか(架空の国)の女性独裁者と彼女に振り回される人々の話。女性独裁者は首相エレナ/Elena Vernham(ケイト・ウィンスレット/Kate Winslet)。上手い。さすが実力派の女優。タイタニックのローズもずいぶんどっしりとしたおばちゃんになったものだと感慨深い。いい女優さん。このドラマも彼女だから見ようと思った。そしてたぶん…見てよかったと思う。

中年の女性独裁者が絵に描いたように我儘で横暴。その国の国民は日々の生活にも苦労しているのにこの女性は贅を尽くした宮殿で豪奢な生活をしている。その我儘ぶり、傲慢さ、とんでもない自分勝手さに呆れかえる。おそらくドラマの意図は、この女性独裁者の自己中、我儘ぶりを見て面白がる…そのようなドラマだろうか。

どういうわけかドラマ全体の言葉遣いが汚い。皆ガラが悪い。初回からFワード満載で驚く。ケイト・ウィンスレットも回りの政治家達も皆言葉が粗い。独裁政権を牛耳る人々とは乱暴で荒いタイプ…のステレオタイプで描いたのだろうかと思うほど。


西洋(西側の国)には、どうやら(彼らにとって)理解不可能な存在…共産国家や独裁国家を茶化してドラマ化して笑おうというジャンルがあるらしい。2017年の英国の映画『The Death of Stalin』も同じような話。しかしあの映画は史実を元にしたもの…1950年代のダークで暴力的な共産国ソ連の政府を揶揄した話だったが…私はこのブログであの映画のことを「趣味が悪い」などと批判していた。基本的に思想の違う他所の国の暗い歴史を馬鹿にして笑いものにするエンタメに私はあまり同意できない…とかなんとかそういう風なリアクションだったと思う。


さてこのドラマはどうか?まずこの独裁国家は架空の国。だからダークだとはいえそれほどの不快感はない。ただよく解らない世界を観察するドラマ?。

史実での東欧の独裁国家といえば、昔のルーマニアのチャウシェスク大統領、ユーゴスラビアのミロシェヴィッチ大統領を思いつくが(名前を聞くだけで詳しくは知らない)、今調べたら昔の東欧にはもっと独裁者がいたらしい。今の東欧の独裁政権はロシアとベラルーシぐらいか。しかし独裁政権の国なら中東にアフリカ、東アジアの国々も含めて今も世界中に沢山あるわけで…架空の独裁国家をファンタジー仕立てでドラマにするのなら題材はいくらでもあるのだろう。


自己中で我儘で横暴で、思うままに豪奢な暮らしをする独裁者のステレオタイプ。主人公が女性であればもっとフィクションらしくもなる(独裁者は男性が多い)。そして話の要はこの中年女性の色恋。女性の独裁者が男臭いセクシーな側近ハーバート/Herbert Zubak(マティアス・スーナールツ/Matthias Schoenaerts)を雇い…そのハンサムな側近がいつしか彼女を虜にし、彼女をコントロールするようになる…。

ともかく独裁者が中年の女性で、雇われた側近が肉体派の男前であれば…何が起こるかは想像がつく。なるほどなるほど「この俳優さんはいいオトコやね」などと見続けるけれど…しかし話としてはあまり面白くない。

西洋ではこの手の作品をpolitical satire/政治風刺の作品と読んだりするのだけれど、…しかしこのドラマはあまり笑える場面がない。前述の『The Death of Stalin』では、あきれながらも…なるほどこれが面白いのか…とは思ったが、このドラマはケイト・ウィンスレットの頑張りにも関わらず、なんだか呆れるばかりのシーンが多かった。全体に画面が暗いし。「これいつ面白くなるのかな」などと思いながらも、俳優さん達は上手いのでだらだらと見続けた。



★ネタバレ注意




それで…色々とありまして(当然の事ながら)この傲慢なおばさんが皆に迷惑をかけながら独裁政権を続けられるはずもなく、ようやく話が動き始めて面白くなり始める…さてこれからどうなるのか。捕まるのか裁判か暗殺か…と思ったら、簡単に救いの手が差し伸べられた。

手を差し伸べたのは西洋の大国。ありがちですね。この東欧の国には資源がある。コバルトが出る。そこでとある西洋の大国が彼女を救うからいい関係で商売をしようや…という話になる。なんだなんだなんだなんだ…。これが製作側の思ううまいひねりのアイデアなのだろう。


結局何事もなかったように…。というわけで第6話までひっぱって面白くなりそうだと思ったら、あまりワクワクすることもなくさらっと終わってしまった。あまりにも短い時間でオチが来る。え? 今の何? …実は最初に見たときは意味が分からなかったぞ恥。 え?…と思って見直して意味がわかった。なんだずいぶん簡単に終わっちゃった。この時間配分はこれでいいのか?

バランスが悪い印象。急に話が展開してあっという間に終わったけれど、これは意図的なものだろうか。ハンサムなハーバートもあまりにも急な展開だし、それにオスカー君はあの後どうなった?やっぱりバランスが変。



俳優さんは全員素晴らしい。だから最後まで見続けた。ケイト・ウィンスレットが上手いのは当然。周りを固める役者さん達…熟年の俳優さん達が皆上手い。あ、そうだ皺の増えたヒュー・グラントが出てくる(彼のキャラもよくわからないキャラ)。

そして何よりもベルギーの俳優さんマティアス・スーナールツさんが強烈な印象。このお方はIMDB/International Movie Databaseのページの写真では若い優男風の写真なのに、このドラマではま~~~ゴツイゴツイ。いかにも西洋の女性が好きそうなゴリゴリ骨太の男臭いルックス。髪が短いせいかとんでもなくゴツイ肉体派に見える不思議。西洋の女性にはモテるでしょう。ベルギー人だそうだけれど、この手のお顔はドイツやオランダ…ヨーロッパ大陸の北の方に多いお顔。頭蓋骨が丸くてジャガイモみたいに見える。いいオトコだと思う。タイプじゃないけど。このドラマでの彼は大声を出して暴力的な場面が多いが、第6話の演技を見て繊細な表情もできる上手い役者さんだと思った。このベルギー人の俳優さん、日本では知られているのかな。

とにかくこの俳優さんが強烈で、ドラマもケイトさんと彼を描く場面が多く、そのせいもあってかこのドラマ、政治的風刺ドラマと言いながらハーレクイン・ロマンス小説風の場面もかなり多い。実際この作品は、女性独裁者の横暴と彼女の失墜を描きたかったのか、それとも中年女性と男前の恋人のロマンスを描きたかったのか…どちらを描きたかったのかよくわからない。政治風刺かと思えば恋愛場面になってよろよろしている。どっちつかずの印象。やっぱりバランスが悪いのかも。

たった6話しかないし、俳優さん達が上手いのでそこそこ楽しめたとは思うが、あまりいい作品だとも思えず。風刺だと思って見ていてもあまり笑えず戸惑った。画面も暗い。なんだか上手い俳優さん達がもったいないと思った。 ベルギーの俳優さんはもう少し他の作品を見てみたい。


…あ、ちょっと待って…。このベルギー人の俳優マティアス・スーナールツさん、以前ここに感想を書いた映画ヴェルサイユの宮廷庭師/A Little Chaosにもケイト・ウィンスレットと出ていたぞ。あの人か。え~!全然印象が違う。あの映画の彼はずいぶん大根だと思ったけれどな~。このドラマのマティアスさんは上手いと思ったぞ。またケイトさんと?相性がいいのかな。