能登半島地震 ─ 寄付・支援情報

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2014年11月24日月曜日

映画『ベイマックス/Big Hero 6』(2014);実写ヒーロー受難の時代



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Big Hero 62014年)/米/カラー
102分/監督:Don Hall, Chris Williams
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 実写スーパーヒーロー物の映画にとって現代は受難の時代だ。なぜなら誰かのために…誰かを救うために一生懸命働く、自分を犠牲にする…そんな昔気質の美徳をただただ素晴らしいと賞賛するようなイノセンスはもう現代の私達には存在しないかもしれないからだ。自ら進んで誰かのために痛い思いをする?…一体何人の人がそんな美徳を信じているだろう?
 
30年前ぐらいまでは純粋なスーパーヒーロー物はまだ存在した。私の世代は文字通り『ウルトラマン・シリーズ』や『仮面ライダー』その他のロボットヒーロー物を見て育ったし、10代には『スーパーマン』や『スターウォーズ』が流行った。
 
昔のヒーロー物には夢があった。そもそも観客が素直だった。大人向けの実写ヒーロー物の映画を大人が素直に喜んで見ていた。何処かから来た宇宙人が人間と同じ姿で英語を話し、実社会にも馴染んで必要とあらば妙なタイツスーツを着て空を飛ぶ。そしてその宇宙人は何故かご親切にも無償で人類を助けてくれる…そんな珍妙な話も素直に受け入れて喜んでいた。
 
現代の実写版のヒーロー物はつまらない。私が歳を取ったせいもあるのだろうが、世間的にも単純明快な勧善懲悪話は好まれないらしい。(そもそもあまりその手の映画をあまり見ていないので批評ばかりはできないが)例えばクリストファー・ノーラン監督の『バットマン/ダークナイトライジング』はとことんつまらない映画だった。スーパーヒーローなのにウンウン悩んでいてなんだか普通の人。ストーリーも凝っているように見えて中身は無い。そんな普通の人が妙なラバースーツを着ているのも妙だ。そもそも悩みの多いヒーローはかっこよくなかった。
 
要は現代の観客は完璧なヒーロー物には素直に喜べなくなっているのだろう。ヒーローだってちょっとクセや悩みがあったほうがいいのだ、そもそも完璧なスーパーヒーローなんて胡散臭くてしょうがない…。しかしそれも妙なものである。スーパーヒーローなのに悩んだり傷ついたり迷ったりしたほうがリアルなキャラ設定で、その結果「いい映画」とされるんだろうか…?それともヒーローとはそもそも普通の人であるべきなのか…?そうしなければ現代の観客は心を寄せる事ができないのか?
 
 
その点子供のための映画はいい。単純なスーパーヒーロー物もこの分野にはまだまだ存在する。この映画『ベイマックス』も(ユーモラスだとはいえ)かなりスタンダードなヒーローだと思う。昔ながらの「気は優しくて力持ち」…素直なヒーロー物なのだ。そしてそのスーパーヒーローを支える天才・秀才の5人の勇敢な少年少女達。ベイマックスと5人のティーンの子達全員で「Big Hero 6」となる。
 
この6人のチームで立ち向かうのは主人公の発明品を盗んだ悪い人…この「悪い人」の正体はわからない。天才少年少女達がロボットと共に悪に立ち向かう。さすがに子供映画だけあってストーリーは単純。しかしだからこそ気持ちいい。
 
この話に妙なひねりはない。子供が見てもわかるような単純な勧善懲悪。大人向けのヒーロー物映画のように本編を乗っ取ってしまいそうな複雑なサイドストーリーも無い。主人公は天才少年。スーパーヒーローのロボットは「いい奴」でユーモラスで可愛い。誰が見ても楽しめる映画。子供映画はだからいいのよ…楽しければいいじゃないか。ヒーロー物映画はこれだからいいんですよ…。
 
もし弱点があるのなら…ストーリーの設定にどこかで見たような感じがしたことだろうか。勇敢な少年少女が悪に立ち向かう話。ロボットは『アイアン・ジャイアント』風。キャラクターの描写もかなり薄い。「悪い人」の設定も身近なところから出ていて驚くほどのものではない。「悪い人」は主人公達にとっての悪い人でそれ以上の存在ではない。「いい人」が比較的身近な天才少年少女なら「悪い人」も身近な存在。この話の敵は宇宙からやってきた得体の知れないエイリアンではないのだ。この「悪い人」の設定を、面白いと思うのか、それとも話が小さいと思うかは好みの問題だろうと思う。私の好みはどちらかと言えば…宇宙からやってきた巨大なタコとか…そんな奴の方がいいんだけど、それじゃ怪獣映画になってしまう。
 
ともかくどのような形であれ、大きなロボットが敵に向かってロケットパンチをしてくれたり空を飛んでくれたりするような映画は、私のような歳をとりすぎた子供には大変嬉しい。天才少年と一緒にベイマックスと空を飛ぶ…ああ気持ちいい。こういう子供映画はやっぱりいい。
 
 
ところでこの映画には日本が多く出てくる。街の名前はSan Fransokyo。サンフランシスコと東京の混ざった街らしい。主人公の名前はヒロ君(ヒーローにも聞こえる)。彼の兄はタダシ君。ペットのデブな三毛猫の名前は餅。街の看板には日本語が並ぶ。やっぱりロボットは日本…というイメージが定着しているんだろうか。ちょっと嬉しい。
 
ストーリーはどちらかといえば地味。何処かで見たような話と言えばそう。スケールもそれほど大きくないし、ありきたりであまり記憶にも残らないかもしれない。それでも主人公が4人の仲間とロボットと一緒に悪をやっつける冒険話は楽しい。もちろん子供も喜ぶと思うけれど、実際には現行の実写映画よりももっとシンプルな勧善懲悪ヒーロー物を見たいお父さんやお母さん世代に嬉しい映画。ディズニーは考えてるなと思う。
 
ところで同時上映される短編アニメーション『Feast』は素晴らしい。

 

2014年11月20日木曜日

Perfume:いい写真です in NY



NYでのライブの公式の写真がしばらく前から出ていて…この写真がすごくいい。3人ともみんなキラキラしてる。NYでの晴れの舞台。特にかしゆかさんが真ん中でキラキラしてる。すごく綺麗で可愛い。

たぶん彼女はすごく嬉しかったんだよねこの日。 夢がかなった瞬間…ファンはそんな事を勝手に想像してしまう。(*´ェ`*)


というのもPerfume3人の中で一番海外に前向きだったのは、かしゆかさんではないかと思うから。もう随分前(4年ぐらい前だろうか?)何かのインタビューでかしゆかさんは「ドイツのテクノフェスにも出てみたい」と言っていた。そんな昔から彼女は海外を意識していた…たぶん。

当時ネット上のPerfumeの動画は、ファンがあげた非公式の動画ばかり。それにもかかわらず動画には海外からもいい反応が返ってきていた。3人もそのことを知っていて、おそらくそれで出てきた言葉。

実際には、その頃のPerfumeにとって海外はまだ現実的な状況ではなかったんだけど(海外公式配信リリースもまだ)、それでも彼女は「海外に行ってみたい」とはっきりと言葉にしていた。彼女はずっと海外に憧れがあったんじゃないか…と想像してしまう。

そんな彼女がとうとうNYで観客の前に立った。

ニューヨークというのはエンタメの世界では特別な場所。あの街はショービジネス界で成功しようと世界中から人が集まってくる。ロンドンももちろん大きな街だけどNYはもっと大きな印象。NYでウケれば世界クラス…そんな特別な場所。そんな街でPerfume3000人以上の箱を完売した。

1115日のこの日、かしゆかさんはショーの最初から満面の笑顔だったと聞く。ショーの終わりに涙ぐんでいる映像も、どこかにあった日本のTV番組の映像で見た。

この日はきっと彼女にとって特別な日だったんだろうと思う。2年かけて世界を回ったワールドツアーの最終日。WT1WT2よりももっとパワーアップして、演出も派手、箱も大きい。その最終日がエンタメの本場ニューヨーク。箱は完売した。エンタメの本場で完璧なショーをやる…。

海外に憧れた女の子がここまでのぼりつめた。夢がかなった日。ファンはそんなストーリーに感動する。この写真はその最高の瞬間を見事にとらえた。ゆかちゃん…よかったね おめでとう


…もしかしたらこれは私の勝手な思い込みかもしれないけど…。


2014年11月17日月曜日

RuPaul - Sissy That Walk (2014)



かっこいいお姉さん。


RuPaul -  Sissy That Walk (2014)

Album:  Born Naked
Released: Feb 24, 2014 ℗ 2014 RuCo, Inc.


毎年2月ぐらいからアメリカで始まるTVシリーズ「RuPaul’s Drag Race(女装競争)」。オーディションで選ばれたドラァグクイーン達が、3ヶ月かけて1位になるまで毎週美と技術を競う。このブログでは毎年この番組の感想を書いていて、今年もとてもよかったんだけど、なぜか感想を書くことなく時間が過ぎてしまった。

今年のDrag Race Season 6も最高でした。この番組はアメリカのテレビの中で一番面白いと思う(…という前に他を全く見ていないのだけど)。大好きです。

このビデオは、今年シーズン6の番組内で最後に残ったコンテスタント達がドラァグスーパースターのルポールさんの曲に合わせてMVを制作したもの。みんな綺麗。

先日ニューヨークでのPerfumeのライブにたくさんのお姉さん達が来ていたというのを聞いてこの曲を思い出した。いい曲です。うちのお猫様に似ている子も出てるし…。


以前から私はPerfumeはゲイの方々にウケると思っていたのだけど思ったとおり。素晴らしい。これからもPerfumeがアメリカの市場にダンスミュージックで売っていくのなら、ゲイの方々にウケるのは非常にいいこと。彼ら/彼女達こそがダンスミュージックを長年変わることなく支え続けてきた人々だからです。Perfumeが「Spending…」や「不自然なガール」でやっていたヴォーギングを80年代に流行らせたのもゲイの方々。マドンナも「Vogue」で彼ら/彼女達の真似をした。

今回のライブで、Perfumeがニューヨークの(一部の)ゲイの方々にもウケていることがわかったのは何よりも嬉しい。彼ら/彼女達はかっこいいものが好き。同じダンス曲をやっていてもダサかったら見向きもされないはず。今Perfumeが彼ら/彼女達にウケているということは非常にポジティブなこと。これは本当に嬉しい。今後とも海外での様々なファン・ベースのひとつとして、彼ら/彼女達にPerfumeが愛され続けれはいいなと思う。


RuPaul - Supermodel (feat. Skeltal Ki)(2017)  ★RuPaul's Drag Race Season 10 Trailer

RuPaul's Drag Race 1 ---2012/1/9


お猫様H:壁にヤモリがいる…

 
ナントカセネバ…
部屋の入り口で一人(猫)何やらにぅにぅ呟いているので何事かと思い見に行ったら、お猫様が壁を見上げて何か喋っている。視線の先を見ると子ヤモリが天井近くの壁に張り付いていた。3 cmぐらいの小さい子ヤモリ。

ずいぶん高いところにいるのに捕れると思っているらしい。ドアに手をついて伸び上がってまた何やら喋る。

アレヲトッテクダサイ

子ヤモリはすぐに人間が捕獲して無事外に逃がしてやったのだが、人間二人が「あっちだそっちだ」と騒いでいるのに加わって大興奮。家中をバタバタ走り回って大喜び。騒ぎの間にヤモリのことは忘れてしまう。

騒ぎがおさまったら、また急に子ヤモリのことを思い出したらしい。同じ場所に戻ってきて壁を見上げ、今度は下のカーペットのあたりを嗅ぎまわって子ヤモリを探している。しばらく「どこにいった?」と文句を言った後はさっぱり忘れてまたおもちゃで遊んでいる。

アレ、ドコイッタ…?

 

2014年11月16日日曜日

Perfume:New York, Hammerstein Ballroom大大大成功!



また大盛り上がり大会だったみたいです。

 
やったーやったーやったー!
(^o^)/\(^o^)/\(^o^)/\(^o^)

Perfumeさんが作る幸せな空間はニューヨークでも実現しました!日本ではライブビューイングも行われ、幸せは日本中にも届いたことでしょう。素晴らしい素晴らしい素晴らしい。

初めてのニューヨークでもPerfumeはいつもどおり。Hammerstein Ballroomを随分前から完売して会場は大興奮。千秋楽のせいか色々な感想もちらほら見かけますが、皆お客さんも心から楽しんだ模様。ああなんと素晴らしい。

World Tour 3rdの大成功、そしてWorld Tourコンプリート、おめでとうございます(とりあえず南半球はおいといて)。

在宅の私も感無量です。大きく深呼吸。Perfumeさんは2年かけて世界一周を果たしました。そして行く所行く所全て大盛況、全て大成功。行った国は台湾、香港、韓国、シンガポール、ドイツ、イギリス、フランス、そして米国2都市の8カ国。その中からシンガポールとロンドンは映像作品を発売。おそらく今回のニューヨーク公演もいつか映像作品になるのではないかと思う。これだけの国を、数多くの公演をこなして世界ツアーも完了。感無量です。ほんとに。


私がこのブログを始めたのも「Perfume を海外へ」という文を書いたのがきっかけ。始まりは2011年の12月。あれからほぼ3年もたった。あの時に想像で書いた色んなことが今日全て現実になった…夢がかなった気がしている。3年前、勝手に想像して勝手に盛り上がって勝手にワイワイ騒いでいた妄想が…、あの時夢に描いた場面が、今日、本当の意味でコンプリートしたんだ…と言葉も無いほど気持ちが高ぶっています。

3年の間一度もライブを見ることはなかったけれど、それでも外側から応援、観察、期待、不満、安心、希望、愚痴、待望…等々、様々な勝手な感情と共にPerfumeを見つめ続けた日々は(距離があったとはいえ)本当に楽しかった。

3年前に書いた文章の内容は、今から見ればトンチンカンなことも多い。例えば海外にあわせるために「海外仕様」などと書いていたのもそう。実際にはこの2年の間、Perfumeは海外でも彼女達のあり方を一切変えることなく、ロンドンでもシンガポールでもロスでもニューヨークでも、全て同じように漫談で観客を沸かせ、喜ばせ、客を煽り、歯磨きをさせて、そして観客全員をこれ以上ないほど幸せにしてPerfumeらしい独自のワールドツアーをやり遂げた。アジア人が西洋でもアイドル売りをほぼ実践してしまう…まさかそんなことが可能だとは思わなかった。こんなすごいグループになると3年前に想像できていただろうか。

3年たっても、3人の可愛らしさ、親しみやすさはそのままに、ダンスのパワーとスキル、エンターテイナーとしての力は数倍アップしてPerfumeは今も変わることなく踊り続ける。世界中のどこに行ってもファンが待っていてくれる。今でも彼女達の親しみやすさは全く変わっていないのになんと大きい人達になったことか。

もうPerfumeは世界中のどこに行っても大丈夫。彼女達が踊り続ける限りファンは必ずついてくる。

ワールドツアーがこれで一旦コンプリートして(北半球ですが)、これで海亀の「Perfume を海外へ」ブログも一段落かな。これからも静かに応援していくつもりですが、ともかく一段落。

Perfumeの皆様、チームPerfumeの皆様、本当にお疲れ様でした。
世界ツアーの大成功本当におめでとうございます。

NYセットリスト
01. Enter the Sphere
02. Spring of Life
03. Cling Cling
04. ワンルーム・ディスコ
05. ねぇ
06. SEVENTH HEAVEN
07. Hold Your Hand
08. Spending all my time
09. GAME
10. Dream Fighter
11. Party Maker
12. GLITTER
13. チョコレイト・ディスコ
14. ポリリズム
アンコール---------
15. FAKE IT
16. MY COLOR 

2014年11月13日木曜日

Perfume:London Eventim Hammersmith Apollo成功




盛り上がったそうでございます。

やったー!\(^o^)

ロンドンには土地勘があるので、あらためてPerfumeの名前がこの会場の外に大きく掲示されているのを見るとドキっとする。しみじみとクルものがあります(涙)。このあたりの感じはだいたいわかる。一時期この近くの住宅地に住んでいた。だけどこの会場には行かなかったな…惜しい事をした。

さてPerfumeさんのロンドンは2回目。Perfumeを待っててくれるファンが3000人以上もいる。たいしたもんです。

成功かどうかをサイズで量るのなら箱のサイズとしてはこれで十分。2回目にこれだけのファンを集められる(固定ファンがついている)のなら海外遠征にも意味がある。

海外進出が本当に成功かどうかは儲けがあるかどうか次第。チケット+グッズの販売等で支出がマイナスにならず、今後もご本人達がいやでなければこのまま継続していけるのではないか。だとしたら海外進出は本当の意味で成功

それにしても映像+情報が全く漏れ出てこない。映像の規制は、週末のNYのショーのライブ・ビューイングに向けて、日本の観客のための規制だろうとは思うけれど、それにしても厳しい。実際にこの規制の厳しさには正直薄ら寒いものを感じる。