能登半島地震 ─ 寄付・支援情報

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2024年10月10日木曜日

2024年米大統領選ウォッチ-その7: CBS『60 Minutes』カマラ・ハリス・インタビュー和訳④銃, 締めくくり



続いてCBS『60 Minutes』カマラ・ハリス副大統領のインタビューの和訳。全体を4つに分けて掲載。その④。


インタビューの映像と文字起こし
https://www.cbsnews.com/news/kamala-harris-2024-election-interview-60-minutes-transcript/



Kamala Harris makes the case in 60 Minutes interview for why she should be president
その④銃, 締めくくり



★銃

Bill Whitaker:  話題を変えます。あなたは銃の所有者であると人々を驚かせました。もし誰かが家に侵入したら撃たれると…

Kamala Harris:  これを言うのは初めてではないですよ。

Whitaker:  どんな銃ですか?いつ、なぜそれを手に入れたのですか?

Harris:  Glockを持ってます。長い間持ってます。私の経歴は法執行機関ですから

Whitaker:  撃ったことがありますか?

Harris:  もちろん。射撃場で。



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ティム・ウォルツ氏のインタビューは略
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★最後に

Whitaker:  あなたは今私達と共に座っている。トランプ陣営は(この放送に参加するために)同意していたインタビューをキャンセルした。どう思いますか?

Harris:  もし彼が視聴者に、あなたとの有意義で思慮深い会話や質疑応答を見せないのなら、彼のラリーを見ればいい。彼自身のことと彼の個人的な不満についての話を聞くことになるでしょう。そしてあなたが聞くことがないのは「あなた…つまりはリスナーのあなた(有権者)に関する事」です。彼がどのようにして国をまとめ、共通点を見つけようとしているのかについて聞くことはないでしょう。だからこそ私は、魂と心で、アメリカの人々がページをめくる準備ができていると信じているのです。


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亀:
彼女が銃を持っていることは驚くことではない。これは共和党支持者に対するアピールでもあるでしょう。それから最後のトランプ氏がこのインタビューを受けず、ラリーで何を言っているのか…これも確かに納得。トランプ氏は自分のことにしか興味がない。彼は国をどのようにまとめるかの話もしないでしょう。国を分断するようなことばかり言っている。



それにしてもこのインタビューではカマラさんが誰であるのか、何ができるのか…の強い印象は受け取れなかった。可もなく不可もなく。最初の感想にも書いたように、そもそもそれほど期待していたわけでもなく。しかし彼女は真面目に正しい政治をやろうとしているのは感じる。それがわかっただけでもいいと思う。このインタビューにも出てくるように、いい法案を通すには議会を通さなければならない。それが彼女にできるのか。やっぱりちょっと物足りないかな。


しかし、彼女が今この場所にいるのは彼女のせいばかりではないですね。4年前に、それ以前の4年間のトランプ氏の時代にうんざりした国民を呼び込めるようにと立候補したのは中庸のバイデン氏。彼は政治家としての経験が長く、議会にも民主、共和の両党に多くの友人がいる人物。極端なリベラルではなく、共和党支持者にも受け入れられるような中庸の民主党の大統領候補。彼はそれで4年前に大統領に選ばれた。

しかしバイデン氏は白人で男性で…、そのことで民主党は女性票とマイノリティ票を集めるためにカマラさんを副大統領候補として選んだ。もし彼女があの時に選ばれていなければ、彼女は今のこの立場にはいなかったわけで。もし彼女が、米国の大統領として(今のトランプ氏と戦うために)まだ十分でないとすれば、それは4年前に彼女を選んだ人々の責任だろうとも思う。

副大統領候補は常に次の大統領になる可能性を見据えて選ぶべし。

まさかトランプ氏がまた立候補するとは思わなかったけれど、それにしても彼は今も大変な人気だそうだ。カマラさんが彼に勝てるのかは、今もわからない。本当にどうなるのか正直今も不安である。どうなることやら。


★インタビュー和訳
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2024年米大統領選ウォッチ-その6: CBS『60 Minutes』カマラ・ハリス・インタビュー和訳③トランプ氏, ウクライナ



続いてCBS『60 Minutes』カマラ・ハリス副大統領のインタビューの和訳。全体を4つに分けて掲載。その③。



インタビューの映像と文字起こし
https://www.cbsnews.com/news/kamala-harris-2024-election-interview-60-minutes-transcript/



Kamala Harris makes the case in 60 Minutes interview for why she should be president
その③トランプ氏について, ウクライナ




★トランプ氏の人気についてどう思うのか?

Bill Whitaker:  あなたはトランプが人種別的な言い回しを使う…オハイオ州スプリングフィールドのハイチ系移民や、出生主義、シャーロッツビルについて…と非難した。実際、あなたは彼を人種差別主義者で不和を招く者だと呼んだ。しかしトランプ氏は何百万人ものアメリカ人の支持を受けている。どう説明しますか?

Kamala Harris:  よくぞ言ってくれました。そのことで理性的な人々のほとんどが「それは間違っている」という反応をした。

Whitaker:  あなたが人種差別主義者だと呼ぶトランプを多くの人が支持している。あなたはどのようにその溝を埋めようとしてますか?

Harris:  アメリカの国民は、私達を分断せず貶めないリーダーを望んでいると信じる。国民は、リーダーの真の強さの尺度とは、誰かを打ち負かすかではなく、誰を持ち上げるかに基づいていることを認識していると思う。

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亀:
難しい問題ですね。私もトランプ氏のなにがそれほど魅力的なのかさっぱりわからない。白人の大柄な男性でいかにも親分っぽいというだけで支持したい人は多いのだろうと思う。不思議だ。



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共和党 Liz Cheney の登場するハリス氏のキャンペーンは省略
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誰が大統領の座に就くにせよ、大統領は特に国境を越えた数多くの困難な課題に挑戦することになる。ワシントンに戻ったハリス副大統領は、米国は21世紀に向けて中国との経済競争に勝たなければならないと決意していると語った。そしてロシアとウクライナの間の戦争はどうだろう?



★ウクライナ問題

Whitaker:  ウクライナの戦争を終わらせる見通しは?

Harris:  戦争の終了の成功は、ウクライナ国と国連憲章なしではありえない。

Whitaker:  ウクライナ戦争の解決のための交渉ため、プーチン大統領と会談しますか?

Harris:  ウクライナを除いた二国間ではありえない。ウクライナの将来についてウクライナは発言権を持つべき。

Whitaker:  大統領として、ウクライナを含めNATOを拡大する取り組みを支持しますか?
 
Harris:  その地点に至った時に対処する問題だ。今我々は、ロシアの侵略に対しウクライナが自衛する能力をサポートしている。トランプが大統領だったらプーチンは今頃キーウに座っているだろう。彼は「(戦争を)1日で終わらせられる」と言う。それは降伏ということです。


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亀:
ウクライナを含めNATOを拡大するのか…の質問にはっきりと答えていないのは賢明でしょう。今それを言うことでロシアやヨーロッパを刺激するわけにはいかない。このウクライナに関してはしっかりとわかって答えているように見える。


★インタビュー和訳
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2024年米大統領選ウォッチ-その5: CBS『60 Minutes』カマラ・ハリス・インタビュー和訳②信念, 移民問題



続いてCBS『60 Minutes』カマラ・ハリス副大統領のインタビューの和訳。全体を4つに分けて掲載。その②


インタビューの映像と文字起こし
https://www.cbsnews.com/news/kamala-harris-2024-election-interview-60-minutes-transcript/



Kamala Harris makes the case in 60 Minutes interview for why she should be president
その②信念, 移民問題


カマラ・ハリス氏は数十年にわたって政府の座に就いてきた。彼女は 2003 年にサンフランシスコ地方検事に初当選し、その後カリフォルニア州司法長官を経て米国上院議員となり、現在は副大統領を務めている


★カマラ・ハリスの信念とは?

Bill Whitaker:  登録有権者の4分の1はまだあなたのことを知らないと言う。あなたの行動の動機もわからないと言う。なぜですか?

Kamala Harris:  選挙の時なのです。皆の投票を勝ち取らなければならない。そのつもりです。

Whitaker:  批評家やコラムニストが言っているのは…多くの有権者があなたのことをわからないのは、あなたが多くの事柄で立場を変えたからだと言っている。(石油や天然ガスを抽出するための)水圧破砕に反対していましたが、今は賛成。緩和的な移民政策を支持していたのに、今はそれを強化。全ての人にメディケアをと言っていたのに今は違う。多くの人が、あなたが何を支持しているのかわからない。

Harris:  4年間副大統領として国を旅して人々の意見を聞いてきた。共通の観点から何が可能か探してきた。合意形成を信じている。私達は多様だ。様々な土地や、立場の中で合意を得られるリーダーを国民は望んでいる。常識的な解決策のために(価値観は妥協せず)妥協点を見つけることは悪いことではない。

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亀:
この場面は、カマラさんの変わりつつある立ち位置のありかたをこの番組で初めて知る視聴者も多いのではないかと思った。彼女が言っているのは、多様な人々や状況に合わせて臨機応変に意見を変えざるを得ないということか。



…しかし妥協が許されない問題の一つが移民問題。過去4年間のバイデンとハリスのアプローチには一貫性がない。共和党は移民が副大統領のアキレスの踵であると確信している。

★移民問題

Whitaker:  あなたは最近南部の国境を訪れバイデン大統領による亡命希望者の取り締まりを支持した。それで国境越えの数はほぼ即時かつ劇的に減少した。なぜ2021年にそれをしなかったのか?

Harris:  私たちが議会に提案した最初の法案は、壊れた移民制度を修正することであり、議会の行動が必要であることを承知していた。それは取り上げられなかった。米国上院で最も保守的な議員の一人を含む超党派(共和・民主が共に)の議員グループが集まり「国境警備法案/border security bill 」を提案した話に戻りましょう。何が起こったか?トランプが、この問題を解決するのではなく、自分で解決したいがために、友人の議員達に「法案を通すな」と告げたのです。

Whitaker:  しかしこの問題はあなたの政権で始まったことではないですね。
今の政権では、最初の3年間で歴史的な数の不法移民が国境を越えてきた。実際にトランプ大統領の最後の年と比べて入国者数は4倍。移民政策をここまで緩和したのは間違いでしたか?

Harris:  長期の問題ですね。解決策はすぐそこにある。私達は初日から解決策を提案してきた。

Whitaker:  私の質問は、あの不法移民の洪水を許したのは間違いだったのかと聞いている。

Harris:  私たちが提案してきた政策は問題を解決するためのものです。問​​題を促進するものではない。

Whitaker:  しかしあなたの政権の元で人数は4倍に…早くなにかするべきだったのでは

Harris:  数は…、私達の方法で不法移民の流れを半分に減らすことが出来た。フェンタニルの流入も半分にカットさせた。しかし実際には議会が行動しなければならない。


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亀:
Whitaker氏の質問がいい。移民の問題は「現政権が間違っていたのではないか?」と聞いているが彼女は認めていない。
しかしそれ以上にここで大切なのは、共和・民主が共に立ち上げようとした「国境警備法案/border security bill 」をトランプ氏が潰したことでしょう。共和・民主の議員たちが共同でメキシコとの国境の取り締まりを強化しようと立ち上げた法案を議会で通そうとしたのだが、議会での投票の結果通らなかった。理由は、トランプ氏が共和党の議員に掛け合って法案を通さないように働きかけたから。理由はバイデン政権の手柄にさせたくなかったから。


★そのことに関する記事
https://www.nbcnews.com/politics/congress/senate-republicans-block-border-security-bill-campaign-border-chaos-rcna153607

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“Trump told his MAGA allies to kill it in its tracks so he could exploit the issue on the campaign trail,” Senate Majority Leader Chuck Schumer, D-N.Y., told reporters after the vote. “And Senate Republicans blindly and loyally followed suit.”
上院多数党院内総務チャック・シューマー氏(民主党、ニューヨーク州)は投票後記者団に対し、「トランプ氏はMAGA同盟に対し、選挙活動でこの問題を悪用できるよう、この問題を阻止するよう指示した」と語った。 「そして上院共和党も盲目的かつ忠実に追随した。」
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説明すると…、
トランプ氏は共和党支持の有権者に大変な人気なため、共和党の議員たちは自分の立場を守るために、トランプ氏の言うことを聞かなければならない状況に陥っている。この共和・民主共同で立ち上げた「国境警備法案/border security bill 」も、明らかに移民問題を改善する法案だったにもかかわらず、トランプ氏がこれをバイデン政権の手柄にさせたくなかったため、それから今年の大統領選キャンペーン用に移民問題を自分の宣伝の道具として使えるようにするため、共和党の議員に反対票を投じるように命じた。

移民問題を解決しようとした試みさえ、トランプ氏の政治の駆け引きの道具にされて潰されてしまったということです。そういうことがあった後で、トランプ氏がバイデン政権の移民問題での失敗を非難するのは大きな問題だということ。このことを民主党はもっと大きな声で言うべき。

インタビューの移民に関する話題の最後にカマラさんが「実際には議会が行動しなければならない」と言っている。これは、議会が問題を解決するために理性的に行動しなければ問題は解決しないということ。どんなに政権がいいアイデアを出しても議会が通さなければ法案が成立しない。しかし議会が政治的駆け引きのために歪められていたら、正しい法案も通らない。そういうことを言っている。今は米国の議会も右と左に分かれていることが大きな問題となっているのです。


★インタビュー和訳
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2024年米大統領選ウォッチ-その4: CBS『60 Minutes』カマラ・ハリス・インタビュー和訳①中東, 経済



それではCBS『60 Minutes』カマラ・ハリス副大統領のインタビューの和訳。全体を4つに分けて掲載。その①。


今回はどうしようかと思ったのだけれどやっぱり記録しておこう。あくまでも自分用。これをやっておくと今後のリファレンスとして自分の元に資料として残せる。恒例なのでまたやろう。

4年前の前回は1ページに長々と全部を乗せて読みにくかったので、今回は項目ごとに小分けした。一字一句は訳していない。質問も答えも要点だけを取り上げた。私の解釈した意訳も多い。それからカマラさんの意味のない言葉は訳していない。彼女は時に、質問に答えず、事実をただ並べて時間稼ぎをしているように見えたところがあったので、それは省略した。

それから途中で副大統領候補・ティム・ウォルズ氏のインタビューもあったが取り上げていない。それからカマラさんのキャンペーンにリズ・チェイニー氏が加わっている場面も訳していない。ここに記録するのはカマラさんの言葉のみ。

またまたGoogole翻訳で訳しておかしなところ、補足のいるところは修正したもの。


インタビューの映像と文字起こし
https://www.cbsnews.com/news/kamala-harris-2024-election-interview-60-minutes-transcript/


Kamala Harris makes the case in 60 Minutes interview for why she should be president
その①中東, 経済



★中東

Bill Whitaker:  【状況が悪化していることから】…中東の問題の悪化を防ぐためにアメリカは何ができるのか?

Kamala Harris:  【去年の10月7日の事実を伸べ】…私はイスラエルには自国を守る権利があると主張する。それをどのように行うかが重要。あまりにも多くの罪のないパレスチナ人が殺された。この戦争は終わらせなければなりません。

Whitaker:  アメリカは大きな莫大な軍事援助をしているがネタニヤフ首相は独自の路線を描いている。バイデン政権は停戦に同意するよう圧力をかけたが抵抗したし、レバノンに侵攻するなと言っても侵攻した。米国はネタニヤフ主首相に影響力がないのか。

Harris:  私たちがイスラエルの指導者と外交的に行っているのは、私たちの原則を明確にすること。それを中心として継続的に追求している。

Whitaker:  でもネタニヤフ首相は聞いていない

Harris:  私たちは、この戦争を終わらせる必要性について米国がどのような立場にあるのかを明確にするために何が必要かを求めることをやめるつもりはない。

Whitaker:  ネタニヤフ首相に本当に親しい同盟者はいるのか?

Harris:  アメリカ国民とイスラエル国民の間に重要な同盟関係があるのか…の質問の方がいい。答えはYES。

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亀:
この中東問題、特にイスラエルに関する質問にきちんと正しく答えられる人はいませんね。米国だけではなく世界各国のどの国も答えは出せないと思う。イスラエルのネタニヤフ首相はユダヤ・カードを振りかざして好きなようにやっている。イスラエルを援助しなければ、米国国内の親イスラエルのユダヤ系が抗議するし、だからと言ってパレスチナを見殺しにすれば世論は政府を非難する。難しい問題。いかにネタニヤフ首相と交渉して平和的な解決が出来るかどうかにかかっているけれど、はたしてハリス氏にもトランプ氏にもそれが出来るのかはわからない。


★経済

Whitaker:  アメリカの経済の調子はいいが、国民はそう感じていない。食料品は25%値上がりしており、人々はあなたとジョー・バイデンを非難している。彼らは間違っているのか?

Harris:  今の失業率は歴史的に見ても低い。私たちは現在、あらゆるマクロ経済指標によって繁栄している。わかってます。対処する必要がありそれが私の計画の一部。食料品の価格を下げるために何をするべきか。

ハリス氏は食品や食料品の価格つり上げを連邦政府が禁止する法案を可決するよう議会に働きかけるとしているが、詳細はまだ決まっていない。

Whitaker:  あなたは児童税額控除を拡大したいのですね。初めての住宅購入者にも減税を。そして事業を立ち上げる人にも減税をと。… しかし超党派の「責任ある連邦予算委員会」はその計画で今後10年間連邦赤字が 3 兆ドル増加すると推定している。どう支払うのか?

Harris:  他の経済学者は私の計画がアメリカ経済を強化すると判断した。私の計画は、中小企業に投資することは中間層に投資することで、アメリカ経済を強化することだ。

Whitaker:  私の質問は、どうやってそれを支払うのか?です。

Harris:  裕福な層に公平な税金を確実に支払ってもらう。教師、看護師、消防士が億万長者や大企業よりも高い税率で支払っているのはいけない。… 私は税を公平にする。

Whitaker:  現実の話をしています。どうやって議会を通すのですか?

Harris:  議会の議員達と落ち着いて話している時、彼らは私の言うことを理解している。なぜなら(議員の)有権者達が私の言うことを理解しているから…彼らは消防士、教師、看護師…中産階級で勤勉な人々です。

Whitaker:  議会はあなたに同意してませんね。

Harris:  違いますよ。トランプの減税が連邦赤字を悪化させたことを理解する議員は多い。私達はアメリカ経済の強化について近視眼的になるわけにはいかない。私は真剣な公務員だし資本主義者でもある。政府の限界もわかっている。

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亀:
経済は、今の状況は特殊。コロナの時期にバイデン政権が経済を救うために多くの投資をした。それが4年後の今になって結果に表れている。しかし同時に物価も上がった。経済に関する施政とその結果はどうしても時間差がある。今の経済が順調であると同時に、また物価が高いのはコロナ禍を通り抜けた特殊な状況だからと考えなければならない。

カマラさんの公平な課税は悪いとは思わない。しかし今のところアイデアだけで議会を通る見通しは立っていないようだ。Whitaker氏がカマラさんの言うプランを赤字を出さずにどうやって支払うのか?の質問にもきちんと答えていない。アイデアはいい。しかし実現可能かは不明。



★インタビュー和訳
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2024年米大統領選ウォッチ-その3: CBS『60 Minutes』 カマラ・ハリス・インタビュー感想



毎回恒例の大統領候補インタビュー。

CBS『60 Minutes』にて10月7日に放送されたカマラ・ハリス副大統領インタビュー。今回はまずその印象から書こう。和訳は後から。



その前に、まずひとつ。この『60 Minutes』のインタビューは毎回大統領選の恒例なのだけれど、今回トランプ候補はインタビューを受けていない。

トランプ氏は逃げた

トランプ氏は臆病者



だと私は受け取った。それ以外の印象はない。彼はインタビューを受ける自信が無いのだろう。大統領候補なら、正々堂々と自信を持ってインタビューに臨むべき。国民に向かって自分がどのようなことを考えているのかを自分の言葉で語るべきです。出てこないのはダメ。逃げている。

インタビュアーが都合の悪い質問をすることは当然のこと。インタビュアーは「いじわる」をしているのではない。国民が聞きたいことを質問しているだけ。大統領候補がそれを受け止めることが出来ないのなら、彼は大統領になるべきではない。

大統領になったら、国の内外全方向から批判を受けるのはあたりまえ。うまくやっても非難される。それが基本。健全な国の国民は政治に関心を持ち皆それぞれが個々の意見を持つからです。そして公正なメディアは国民の感情を代表して政治家に難しい質問を投げかける。あたりまえのこと。私はまず、このインタビューから逃げたトランプ氏を信頼することはできない。


この『60 Minutes』でも冒頭でトランプ氏がインタビューをキャンセルしたことを語っている。受ける予定だったのに彼は1週間前にインタビューをキャンセルした。そしてトランプ氏はCBSに、ファクトチェックをするから嫌だ、そして前回2020年のレスリー・ストール氏によるインタビューのことを(いわれのない言いがかりで)「謝れ」と言ったという。あのインタビューでトランプ氏は、途中で腹を立てて席を立った。インタビューを自ら中断した。ファクトチェックを嫌がるということは、嘘を言ってもいいならやる…ということか笑。そして4年前のことをいまだにガタガタ言っている。顔をつぶされたのが嫌なのだろう。彼とはそういう人。異常なほどの見栄っ張りで負けず嫌い。


一番の問題は、今回インタビューを受けたのがカマラ・ハリス氏だけだったことで、ハリス氏だけが悪く見えるかもしれないことだと思った。というのも彼女が質問にうまく答えられない場面もあったからだ。このインタビューでのハリス氏は必ずしもよくは見えていない。インタビューは失敗ではないだろうが、比べる者(トランプ氏)がいないので、彼女ばかりが難しい質問を受けているのはフェアではないとも思った。もしかしたらこのインタビューがハリス氏にマイナスに働くのではないかと私は少し心配になった。


そして臆病者のトランプ氏陣営は、このハリス氏のインタビューの粗探しをして、実際にCBSが彼女のインタビューを多少編集したことを非難し、「本来の(うまくいかなかった)インタビューを公開するべきだ」なとど言っているらしいからあきれる。

トランプ氏本人は怖がってインタビューを受けていないのに、受けたハリス氏の揚げ足を取ってまた「非難」の材料にする。

こういうのを見ても、トランプ氏がおかしいと思いませんかね。



それではハリス氏のインタビューの印象をまず。

あまり上手く答えられていなかった質問も多かった。質問の内容は…

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★中東:イスラエル
★経済
★カマラ・ハリスの信念とは?
★移民問題
★トランプ氏の人気についてどう思うのか
★ウクライナ
★銃
・ティム・ウォルズ氏への短いインタビュー
★トランプ氏がインタビューをキャンセルしたことをどう思うか
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非常にわかりやすく国民が興味を持っている事柄を質問。すでにハリス氏の答えが明らかな中絶問題などのことは聞いていない。中東、経済、移民問題、ウクライナ…など、どの質問を見てもハリス氏と現政権が非常に答えにくい内容だと思った。

このインタビューの内容を見て、トランプ陣営が「フェイク・ニュースのCBSがハリス側の肩を持っている…意図的に優しい質問をしている」とは言いにくいだろうと私は思った。実際にハリス氏は、あまりうまく答えられていない。彼女にとっては、かなり痛いところを突くインタビューだった。

巷に陰謀論が広まっているこの時代には、CBSも己の正当性を証明するのに必死なのだろうと思う。ハリス氏の答えを放送のために多少編集したとはいえ、公正な報道機関として、ハリス氏への質問そのものを穏やかなものにはしなかった(それが当然だが)。ハリス氏にとって、特に都合の悪い質問、いじわるな質問(実際に国民が思っている疑問)を投げかけて、彼女がどのような反応をするのかをそのまま放送する。それによってCBSの公平性を示したかったのだろう。

それにしても、私はこれらの質問が、もしトランプ氏に投げかけられていたら、彼はどのように答えただろうかとも思った。トランプ氏も中東や経済、ウクライナの質問を受けて上手く答えられるとは思わない。それからおそらくCBSは、トランプ氏の2021年1月6日の議会襲撃や、件のハイチからの移民の噂、そして「国境警備法案/border security bill 」を共和党議員に働きかけてつぶしたこと(大問題)、環境問題をどう思うのか、それから常日頃から不安の材料とヘイトをまき散らして国民を分断する彼のキャンペーンのやり方、…などを質問していたに違いない。

もちろんそれらの質問から逃げたトランプ氏は臆病者である。



私がハリス氏のインタビューから受け取ったのは、(以前から言われているように)彼女にはわからないことも多いのだろうということ。目が覚めるほど鮮やかな答えはひとつもなかった。そしてあまり自信がないのかもしれないとも思った。ただし現政権の全ての責任を彼女に負わせるのはフェアではないとも思う。しかしそれでも彼女から人として滲み出るもの…カリスマというのか…仮に無知でも、間違っていても、それでも「この人なら大丈夫だろう」と思わせられるものがあるかと言えば、それもあまり感じられなかった。大統領として国を任せられるのかもかなり心配ではある。しかしそれは今に始まったことではない。

しかし彼女が民主党の現政権の(比較的常識的な)スタッフに囲まれていることを忘れてはいけない(陰謀論を信じているのならそうは思わないだろうが)。以前からここでは何度も繰り返しているが、大統領とはスーパーマンを選ぶ選挙ではない。大統領とは、様々な分野の専門家を自分の周りにスタッフとして集め、それらの専門家の意見を聞いて最良の判断ができる頭脳を持つ人。物を動かす決断力のある人。人を動かせる魅力と人望も必要。そして仮にその決定が結果的に間違っていたとしても、その決定をする時点では良心に従って最も正しいとみなされる決断ができること。

結局は大統領に「良心」があるかどうかはかなり大切。



このインタビューで彼女は言う「アメリカの国民は、私達を分断せず貶めないリーダーを望んでいると信じる。国民は、リーダーの真の強さの尺度とは、誰かを打ち負かすかではなく、誰を持ち上げるかに基づいていることを認識していると思う」。
…これは本当の話。私はこの言葉に希望を見る。少なくとも彼女は国民を分断し傷つけようとはしていない。


正直なところ、このインタビューを聞いてもハリス氏の印象が以前より良くなるわけではなかった。現政権のスタッフをバイデン氏から受け継いで精一杯頑張ってもらうしかない。彼女は真面目にいい大統領になろうと努力するだろうと思う。

ともかく、なんの根拠もなく「オレサマはすごいよ」ばかり言い続ける裸の王様トランプ氏よりはいい。きちんと国民のための政治をしようと良識に従って彼女は努力するだろう。ちょっと頼りないけどね。


★インタビュー和訳
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2024年10月9日水曜日

アウトリガー・カヌーで義父を海へ送り出す



週末、義父の遺灰を海へ送り出した

ハワイのアウトリガー・カヌー(Outrigger canoe)に乗って沖に出た。

義父は昔若い頃に、ローイングで(rowing)でオリンピックを目指していた。全米で優勝したチームにも所属していたそうだ。水の上を人力のボートで進むことは義父の最愛のスポーツだった。

Dad はきっと喜んでくれたと思う。


沖からビーチに帰る途中、カヌーで波に乗った。カヌーはすごいスピードで滑るように進んだ。いい気持ち。近くに浮かんでいたサーファー達が私達に手を振って「フォー」と叫んだので、私も思わず手を振って「フォ~ッ」と叫び返した。最高にCOOLな経験。興奮した。

またカヌーに乗りたい。


写真はクルーの方が後ろから撮って下さったものを編集



ちなみに…これがアウトリガー・カヌーのカヌー・サーフィンです。これもワイキキです。かっこいい。私達のカヌーはこの20分の1くらいのマイルドさで滑った笑。



2024年10月8日火曜日

DHT Musical★『ハネムーン・イン・ベガス/Honeymoon in Vegas (musical)』





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    Honeymoon in Vegas (musical)
    Music & Lyrics by Jason Robert Brown
    Book by Andrew Bergman
    Basis:Honeymoon in Vegas
                by Andrew Bergman
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ホノルルのコミュニティー・シアター Diamond Head Theater(DHT)で先週の週末ミュージカル『Honeymoon in Vegas/ハネムーン・イン・ベガス』を見てきた。

ストーリーの元は1992年の映画『Honeymoon in Vegas』(主演:サラ・ジェシカ・パーカー/ニコラス・ケイジ)。ブロードウェイでミュージカル化された初演は2015年。


ストーリーは…
ニューヨークのカップル、ジャックとベッツィ 。二人は愛し合っているのに結婚できない。ジャックが亡き母に遺言で「結婚するな」と言われたため。しかしそれに逆らって二人は今度こそ結婚しようとラスベガスに向かう。そこで金持ちのギャンブラー、トミーに出会う。ベッツィに一目惚れしたトミーはベッツィをハワイのカウアイ島に連れていく…という感じのドタバタコメディ。


今回の目玉は…、
前回DHTで見た『トッツィー/Tootsie (musical)』の感想で、ハワイ出身のブロードウェイ俳優がいるとここに書いたのだけれど、今回の『Honeymoon in Vegas』にもその役者さんが出演なさってました!

その俳優さんのお名前はAleks Pevecさん。ずいぶん前に見たDHTのショー『Something Rotten!』で主役をなさっていて、彼があまりにも輝いているので「これがブロードウェイか」と感心した。その彼がまた帰ってきてくれました!

うまいね。やっぱりうまいわ。歌も上手いが、ミュージカルの舞台上での芝居がとにかく細やか。うまい。1秒たりとも芝居をしていない瞬間がない。全2時間半ぐらいのショーだったと思うが、Pevecさんはず~っと動いていて、ただぼーっと突っ立ってる瞬間がない。表情も動きも毎秒毎秒芝居をしている。それがすごいなと思った。もちろん歌も上手い。さすが。

Pevecさんは2022年にもDHTに『Jesus Christ Superstar 』の主演で出演なさっていたそうだ。あ~見ればよかった。知らなかった。それは見たかった。Pevecさんにはこれからもまた時々ハワイに来てDHTで歌って欲しい。


ステージのショーというのは、その場で起こる出来事を見て楽しむことが大切で、今回も様々なサプライズと共にショーとして楽しめた。面白かったです。

いろんなタイプの人が出てくるのも楽しい。毎回毎回この小さなハワイに、これだけの(ほとんどがアマチュアの)俳優さん達がいったいどこに隠れていたのだろうと感心する。今回最高に輝いていたのはAiko Schickさん。彼女は前回見た『Tootsie』にも出演なさっていた。天才的なコメディエンヌだと思う。彼女はとにかくおかしい。彼女が出てくるだけで会場が沸く。

みんな笑顔。楽しかった。


ブロードウェイ版 セットも役者も豪華