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『Marie Antoinette (2025) Season 2 -8 Epsode/仏/カラー
/1話52 m/クリエイター:Deborah Davis』
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18世紀フランスの宮廷。王妃マリー・アントワネットのなんちゃって伝記大河ドラマ。なんと…こんなにありえないほど酷いドラマをシーズン2までやってしまうとは。あきれかえる。
米国での放送は公共放送ネットワークPBS(Public Broadcasting Service)。米国での放送スケジュールは2025年3月23日から5月11日まで。
シーズン2は首飾り事件を中心に革命の始まりの頃(1789年)までを全8話で描いた。
これから辛口以上の毒を吐くので、このシリーズを楽しんだ方はお読みにならないように。
これはゴミ。もう何の疑いも無くゴミ箱行き。こんなに酷い…歴史上の人物の名前で描くエログロの下品な茶番ドラマ。さすがにもう見なくてもいいと思った。一応最後まで見たけれど、毎回毎回腹が立ってしょうがない。それに見どころの創作ゴシップの茶番は本当につまらなくて、見ながらウトウト寝そうになった。最悪です。
クリエイターはDeborah Davis氏。このお方は(シーズン1でも私は文句を言ったのだけれど)…英国のアン女王の名前を借りただけの下世話なオンナの戦いの映画『女王陛下のお気に入り/The Favourite』の脚本を書いただけでなぜか沢山の賞をとってしまい…。ロクでもないですね。あんな下品な映画。オンナのドロドロを描きたいなら現代劇で描けばいいのに。なぜ王族の名前を引っ張り出してくるのよ。
その悪いやり方を…このお方はこんどはフランス国のマリー・アントワネットでやらかした。もうやめてくれよ。Deborah Davis氏がその『女王陛下のお気に入り/The Favourite』の後で何を書いたのかを調べたら、あれ以降何も書いてないのですね。『The Favourite』の脚本の一発屋。そんな人にマリー・アントワネットを書かせるのは無謀でしょう。この人の視線は下品。女同士の争いごとにしか興味がないのだろう。歴史上の人物に対するみじんのリスペクトも感じられない。吐き気がするぐらい酷い。
主人公のマリー・アントワネットが、髪の毛ボサボサのフェルゼンとソファーでいちゃいちゃしている場面にルイ16世がやって来て一緒に会話をする?バカですね。感覚がおかしい。無茶苦茶腹が立った。
なんかゾッとするように酷い場面の連続で怒り爆発。これは俳優さん達が可哀そうだと思う。あれじゃいい芝居なんてできない。これだけイライラさせられる主人公のその後の悲劇を(もしシーズン3があるのなら)これからどのように描くのか?今の時点でマリーさんの好感度はゼロです。なぜこのドラマは大切な主人公をあんなアバズレに描くのだろう。歴史上の人物に対してあまりにも酷い扱い。
まずこのドラマで何を見せたいかのコンセプトが不明。綺麗な衣装のキラキラ貴族生活を描きたかったのなら、仏革命の時代はあまりにも重すぎる結末。脚本も笑止千万。なぜか俳優を欧州各国から集めているのに(英語の劇に慣れていないのか)皆大根。だったらフランス語でやればいいのにと思うが、クリエイターが英国人なので出来なかったのだろう。衣装のことは私にはわからないがあの髪型はだめでしょう。みな白いウィグを被ってくれなきゃ困る。マリーさんはポマードでゴチゴチに固めた巨大な髪に金粉を振っていた大爆笑。歴史を描く意志なし。政治を描く意志もなし。思想もなし。哲学もなし。描いているのは何の中身も無いクリエイターの創作ゴシップのみ。とても退屈。見る価値は一ミリも無し。本当にゴミ作品。
せっかくベルサイユ宮殿のロケまで許可してもらいながら、これだけ酷い作品にしてしまうのならやらないほうが良かったですねと思う。
(よくある事だけれど)英国/アングロサクソン人に他国の歴史を描かせてはいけない笑。よその国を馬鹿にするにもほどがある。もしフランスの人々がこのドラマを、彼らの歴史と歴史上の実在の人物達に対する侮辱だと受け取っても私は驚かない。いや調べたらフランスの批評家はこのドラマを酷評しているそうだ。やっぱりね。彼らに同意する。だから今度はフランスの制作の「マリー・アントワネット」を描いて欲しい。
というわけで最悪最低のドラマ。見る価値は無し。
最後は突然民衆がベルサイユに押し寄せる場面で終わったけれどあれは1789年10月5日のヴェルサイユ行進?あそこに至るまで何が描かれてた?もう最後の方は見る気が無くなっていてきちんと追っていなかったせいか、突然10月になっていてビックリした笑。ジャンヌの最後も早過ぎ。デタラメですね。
・仏/英ドラマCanal+/BBC『Marie Antoinette』シーズン1 (2022):子供だまし!『ベルばら』を読んだ方がいい