超人・本田雅人
T-Square - Bad Moon (1994)
VISUAL ANTHOLOGY VOL.III [DVD]
販売元: ヴィレッジ・レコード
発売日 2005/12/21
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Album: 夏の惑星
Released: April 21 1994
レーベル: ソニーレコード
レーベル: ソニーレコード
T-Squareは流行ったんですよ…バブルの頃に。F1のテーマソングでおそらく国民の誰もがSQUAREの曲は聴いていた。ところが私はこの頃は洋楽のロックしか聴かなかったのでSQUAREは「Truth」ぐらいしか知らなかった。本田さんのことも2005年くらいまで知らなかったのかも(よく覚えていない)。
40歳を過ぎてハマったJ-フュージョンは面白かった。40歳になるまでこんな素晴らしい物が日本にあったことを知らなかったとは…。
ところで日本人のフュージョンには独特のノリがあるんじゃないかと思っている。海外に出てから何度か「日本人は完璧主義=perfectionistだ」と聞こえてきた事があった。英国では友人に直接言われた事もある。どうやら何事も細部にこだわる日本人の細やかさが、海外の人々にそういう印象を与えるらしい。
そんな日本人が音楽をやれば、日本人らしいグルーブが出るのも自然なことなのだろう。神経が細部まで行き届いてカチッとしているのがその魅力なんじゃないのか。全体はカチッとしているけれど、個人個人でグルーブが違うからライブバンドになると化学反応が起こって面白い音が鳴る。
たぶんカラダをぐねぐね揺らして踊るための音楽ではない。特にちょっと前の世代のバンドは硬い音の曲が多いような気もする。しかしそれはそれでまた気持ちいい。
本田さんの作る音楽なんて、ノリやグルーブだけで演奏できるものではないのかもしれないとも思う。決められた範囲内に高速で音を刻み込む…正確さがまず第一。皆上手い方々なのでその正確さの上に独特のグルーブが生まれる。則竹さんのドラムなんて、アメリカのどっしりしたお父さん型のドラマーとは全く違いますよね。でもまたそれがいい。
そんなことを日本のフュージョンを聴くと考えてしまう。日本のトップの方々は決して海外の大物にに劣っているわけではないと思います。正確さとスピード感と…特に本田雅人さんに関しては彼の規格外の才能があまりにも特殊なので他と比べられない。唯一無二です。
ほんとにこういう方々はもっと海外で知られてもいいと思うんですよね。
せめてiTunes…
このライブは映像作品『Farewell and Welcome Concert 1998』。本田さんがT-SQUAREを脱退した時に新旧のメンバーが揃った「引継ぎライブ」の模様だそうです。本田雅人さん35歳。2:14からのソロ、それから6:47の高速ソロがとにかくすごい。これでもかこれでもかと延々と高速ソロを演奏し続ける。超人ですね。
Farewell and Welcome Concert 1998
安藤正容 (G.)
則竹裕之(Ds)
須藤満(B)
難波正司(Key)
宮崎隆睦(Sax)
和泉宏隆(Key)
本田雅人(Sax)
・T-Square/Masato Honda – Megalith (1991)
・T-Square - Bad Moon (1994)
・Masato Honda/本田雅人 – Blue Black (1999)
・Masato Honda/本田雅人 with Voice of Elements – 4P Layers (2006)