能登半島地震 ─ 寄付・支援情報

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2014年8月17日日曜日

Queen - Son And Daughter (1973)



Queenいっちゃおうかなー…
 
 

Queen - Son And Daughter (1973)
Album:  Queen
Released: Sep 04, 1973
℗ 2011 Hollywood Records, Inc.


先日のRoyal Bloodの音を古い響きだと言ったのだけど、どのあたりかって…(大雑把に言えば)ジミヘンとかクリームとかあの頃の音なら、だいたい同じような篭った感じに聴こえる。録音技術のせいだろうか。このQueenのファーストアルバムの曲もそんな音。

巷でQueenといえば、「We Are the Champions」とか「We Will Rock You」「Bohemian Rhapsody」みたいな定番の派手な曲が有名。だけど実はQueenの曲はそんな王道ロック曲ばかりではないんですね。(う…派手といえば言えるのか…)

初期のQueenは、(時代の流行の音を取り入れながらも)非常にバラエティに富んだ独自の音楽をやっていて、ジャンル分けもいろいろとありすぎて不可能。ハード・ロックありプログレ風あり、歌謡曲あり、ポップス、クラッシック調、ジャズ調、バラード、カントリー、ブルースに、ほぼメタル、コーラスがすごくてカテゴリー分けの出来ない曲等々…全部まとめてQueen風としか言えないほど色んな曲をやってました。びっくりするくらい色んなことをやってた。そして何をやっても上手い。

こんなにバラエティに富んだ様々な曲をやるバンドを、中・高校生の多感な時期に好きになったのは運がよかったと思う。おかげでその後どんなジャンルの曲も聴けるようになった。

今まであまりQueenのことを書かなかったのも、好き過ぎてあまり文が書けないというのが本音。彼らはワタシの中高校生の頃のアイドルだった。80年頃までの曲で好きな曲はと聞かれても、ほぼ「全部好き」としか答えられない。全部味がある。実は書こうと思えば11曲思い込みだけで全部文が書ける。だからこそ問題。

音楽的に本当に好きだったのはQueen 1st」から「Jazzあたりまで。実際には「Works」までアルバムを買ったけど、1984年の来日時に武道館でのライブを見た頃は、実はもうかなり醒めていた。他の若いバンドの方が面白くなっていた。その後「Works」以降のアルバムを買い揃えたのはフレディさんが亡くなってからだった。

結局初期のアルバムを揃えてQueenばかりをミッチリと毎日聴いていたのは、実質23年間ぐらいだったのだろうと思う。ファンでいた時期は非常に短い。しかしQueenの音楽に出会ったばかりの頃、買ってきたアルバムに針を落として、最初に聴こえてくる音に感じた衝撃と興奮は今も忘れられない。私の好きな音楽のルーツはたぶんQueenにある。

ところでQueenは今年のサマソニで来日中だったと今日知った。Queenはフレディの後は「Queen印のブランド」になってしまった感があるが、それはそれでいいと思う。色んな意見はあると思うが、この素晴らしいバンドの音楽が、今もステージ上で演奏されていることは悪くない。ライブで誰が歌おうと、若い人達が昔のアルバムを遡ってオリジナルのQueenを再発見してくれればそれでいいと思う。しかし爺たちも元気だよなぁ…。




2014年8月15日金曜日

BABYMETAL:サマソニッ!速報・ロンドン&NY再ライブ決定!



まさか何の情報も出てこないだろう…などと思いながらも、まぁとにかく今日はBABYMETALちゃんのサマソニ出演で、海外ツアー後初めての日本でのライブというんで、ちょっと気になって掲示板を見ていたのですが、

なんとBABYMETALちゃん、ステージ上で、ロンドンとニューヨークでのライブを11月にやると発表したんだそうだ!

ぅぉぉぉおおおおお!!!

また海外行くんかいっ!
すごいやないかっ!
やってくれるじゃないかっ!
よしよしよしっ
行ってくれ行ってくれっ!
バンドは勢い!
走れる時は走ったほうがいい。
なんという英断。

嬉しいねぇ。ほんとに嬉しいよ。
ガンガン攻めてます!
なんと海外本気だな。
素晴らしい素晴らしい。

だからBABYMETALちゃんは面白いんです。
期待どおりに攻めて結果を出してくれるんだもん。
ほんとに頑張るなぁ。
カッコイイな。

今日はそれに、英国のメタル誌「Metal Hammer」誌が、先日のBABYMETALちゃんのロンドンワンマンとフェスの出演について、これ以上ないくらいの大絶賛記事を書いてくれているのもネット上にあがってましたね。

こりゃーこれからますます盛り上がるな。
いやー面白いな。

ところでこのロンドンとNYの件、サマソニをリポート中の「It Came From Japan Daniel Robsonさんもツイッターで呟いてらして、もう海外に広がりつつあるんだろうと思います。海外のファンは嬉しいだろうな…。みんなヨカッタネ


 

2014年8月13日水曜日

Royal Blood - Figure It Out (2014)



新しいバンドです。

 
★ライブ映像。
 
Album: Royal Blood
Expected Release: Aug 25, 2014
℗ 2014 Imperial Galactic Limited t/a Black Mammoth
under exclusive licence to Warner Music UK Limited

 またまたイギリス発の音楽番組に出ていたのを見て発見。かなり音が太いのにベースとドラムだけ。その番組はスタジオライブなので、実際に2つの楽器だけで音を作っているのをみて面白いと思った。ボーカルも悪くないけど、まずこの二人の楽器の音がいい。

音がとても昔のハード・ロック風。60年代後期から70年代中期ぐらい。なんというか、音が洗練されてなくて荒っぽいのが昔っぽい。いい感じ。

リフとドラムだけで曲を引っ張っていくところもいい。Led Zeppelinあたりを思い出す。いろいろと音を凝った曲が多い中で、こういうシンプルでヘビーな音を聴くとちょっとドキっとする。

バンドが英国で結成されたのは2012年。まだ出来たてです。メンバーはベースとボーカルのMike Kerrさん。力強いドラムはBen Thatcherさん。ライブも二人だけで演奏。去年の201312月にはBBC Sound of 2014にノミネートされる。

いまのところ英国では4曲のシングルをリリース。アメリカでは4曲入り(Holeを含む)のEP盤をリリース。そしてアルバムは、なんとファーストアルバムがもうすぐ825日にリリースされます。なんと本当に出てきたばっかりなんだな。情報が少なくてこの人達が何歳なのかもわからない。まだ若いと思う。

現在彼らはヨーロッパ各地をツアー中。フェスに出てるらしい。82324日には英国のレディングフェスティバルに出演。その後9月からは、アメリカツアーで各地を回る予定。おそらく小さいところをドサ回りかな。非常に忙しいスケジュールです。

バンドとして好きになるかどうかはまだ保留。だけどこの曲はいいと思う。例によってまたろくでもないオフィシャルのMVが出てますが、歌詞と全く関係のない暴力描写は邪魔なだけ。本当に邪魔。曲の印象も変わって迷惑なだけ。ただ上のビデオは消えるかもしれないので一応公式も載せておきます。音はこっちのほうがいい。

Royal Blood - Figure It Out (2014)

 
 

NHK BSプレミアムドラマ『プラトニック』全8回



日本語TVサービスTV JAPANにて、ここ数週間放送されていたものを録画して今日見終わった。

脚本は野島伸司さん。私は長い間日本のドラマを見ていないのでよく知らないのだけど、大変有名な脚本家の方らしい。NHKBSプレミアムドラマとして日本では5月から7月にかけて放送。全8回。


つかみから引き込まれた。心臓疾患がある娘を救おうとする母親。そこに心臓移植のための心臓の提供者が現れる。まず出会いの設定が面白い。無さそうでありそうな話。理屈も合っている。これは面白くなりそうだと最初から思った。

その後、話はどんどん複雑になっていって、だんだん重~くリアリティも無くなってくるんだけど、途中まで見たらもう抜け出せない。いろんな予想外の展開に「まさか…」などと呟きながらも最後まで完走。面白かったです。


最初のつかみは面白かったんだけど、だんだん人物描写が進むにつれて重苦しくなってくるのを頭をひねりながら鑑賞。例えば母・望月沙良(中山美穂)の娘への執着は気味が悪い。可愛そうな悲劇のヒロインの母が、実はとんでもない痛い女だったとわかったときは「うひゃーこりゃー見続けていられるか…」とも思った。もちろんそこが面白いところなんだけど。また、その彼女が青年(堂本剛)と「あなたと私の二人だけの幸せ…」と溺れ始めたときもついていけないかと思った。

わかってます。これがいいんですよねこのドラマ。悲しい二人がパズルが合わさるように一緒になれた…というのがロマンチックなのはよくわかるんだけど、これはね…ワタクシほど年をとるとちと白けますな。ちょっと作りすぎ。でもおそらく2030代の女性にはうっとりするような話なんだろうなぁ。

台詞も演劇調だったり、文学青年風だったり、非常に作りこんでいて真面目。あまりに詩的な台詞はかっこいいんだけど、その世界にドップリ入り込まないとリアリティーとしては苦しい。ちょっと鼻白む。でも悪くない。程度の問題。おそらく配役の問題も大きい。ともかく苦悩の主人公達を大真面目に大真面目に描写したドラマ。


…なーんて文句ばかり言ってますが、じゃあなぜワタクシがわざわざここに感想を書いているのか?それは、このドラマに出ていた俳優さん達が本当に素晴らしかったからです(例外あり)。それから真面目に真面目に取り組んだ演出もとてもよかったから。そしてスタッフさんがこのドラマを非常に真面目に作ろうとしているのが見えたのが嬉しかったからです。

中山美穂さん。大昔ティーンの頃のドラマで「てめーこのやろう!」なんて叫んでた(笑)のをよく覚えているけど、ほんとにステキな大人の女優さんになりました。この人の表情を見ていて、それだけでかなり引き込まれた。特に娘さんと一緒の母親の顔が素晴らしい。ラブシーンよりも母親の顔が良かった。

それから娘さんをやった永野芽郁さん。たぶんこのドラマで一番輝いてました。初々しくて本当に素晴らしい。この人は伸びると思う。

白黒はっきりの父親・吉田栄作さん。この人もよかった。大人の男の色気。ガミガミやくざのように怒鳴るのが大変素晴らしい。優男ばかりが多い40代の俳優さん達の中で、こんな怖い雰囲気の人はあまりいないのでは。こんなに怒鳴り声の似合う俳優さんだとは思わなかった。非常に男臭い。

弟・小泉孝太郎さん。あーもうこの人はね…何をやってもおかしい。どうしてこんなにコミカルなんだろう。去年の大河「八重の桜」での慶喜公も最高でしたが、今回のドラマではたったひとつの笑いどころ。最高に可笑しくて可愛い。すっかりファンになった。

コンビニの店員・前田公輝さん。この人も記憶に残りますね。まだ23歳だそうでこれから楽しみな人かも。ちょっと癖があるのがいい。

叔母・加賀まりこさん。流石、かっこいい。こういうお方がこういう役をやると説得力が違う。いつもいい女。ステキです。

医者・尾美としのりさん。ちょっと不気味な感じがよかった。一見意外な配役だけど現実にいそうな感じがいい。

ちと番外ですが、娘さんのBF役の松井健太さん。まーこの子はなんと顔が綺麗な子だろう…。

さて、最後に青年・堂本剛さん。大変申し訳ないがこのお方の配役だけは全く理解出来なかった。中山さんとのからみにも説得力なし。色気を全く感じない。俳優さんとして上手いのかどうかもよくわからなかった。たぶん演技の方法の好き嫌いだけだと思うんだけど、この役には馴染んでいるようも見えなかった。ほんとによくわからない配役。どうしてこの方が選ばれたのだろう。たぶん外見の感じが若すぎる童顔だからではないかと思う。もちろん個人的な好みの問題なのでどうにもならない。申し訳なし。あいすまぬ。

(おそらく)この主演の二人の組み合わせがしっくりこないために、ドラマにも完全にのめりこむ事が出来なかった。二人の男と女のケミストリーがゼロ。だから運命的な恋に落ちる設定に説得力がなかった。これはドラマとしてかなり致命的。

それでも内容が重いとはいえ、演出は凝っていて非常に丁寧に作られていると思った。毎回、最後の数秒でたねあかしのように無音の映像が流れるのも、趣があって素晴らしい。全体が非常に丁寧。こういうドラマが出来るのならまだまだドラマには期待できる。とても嬉しい。



2014年8月11日月曜日

映画『ゴジラ/Godzilla』 (2014):下半身デブは悪くない



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Godzilla2014年)/米・日/カラー
123分/監督:Gareth Edwards
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ずいぶん前に見たけど、なんだかやる気が起こらず感想を書けずにいた。とりあえず軽く書いておこう。
 
まーなんというか…どうしましょ。こういう映画を「いい」とか「悪い」とか言うのもあまり意味はない。深い人物描写があるわけでもなし。お話にリアリティーを求めてもしょうがないし、結局怪獣映画だし…。
 
…とまあ、そういう映画。あまりよく覚えていないんだけど、見た時に気になった事柄を箇条書きにしようと思う。とても辛口。
 

(追記:間違い・勘違いも多い全く役に立たない批評。少しネタバレあり)
 
良かった点
1-1998年版の、イグアナのように頭でっかちなゴジラ君に比べると、すーっと基本のゴジラっぽい。下半身デブに小顔のゴジラ君が帰ってきた。火を吹いたら炎が青かったぞ。とにかく脚が大きいな。身体もでかいぞ。
2-怪獣バトルは悪くなかったと思う。しかしやたらとゴジラ君が大きかった記憶があるだけであまり覚えていない。戦いは「パシフィック・リム」の方が面白かったわね。
 
残念な点
1-お話がなんだか薄すぎる。なんだこれ。なんだかもったいぶってるけど中身は一切無し。無駄がとても多い。何が言いたいのかよくわからない。
2-このゴジラ君は、日本では散々災害をもたらし、その日本滞在中におそらく数万の人々が亡くなっただろうに(←追記:これ間違ってます。ゴジラ君は日本には現れなかった模様。アチャー…チョーハズカシ…。なんだか全然真面目に見てなかったんだなぁ…。よく覚えていない。ゴメンネゴジラ君。アーホントニハズカシイ)、アメリカ側では敵の怪獣を倒しただけで最後はヒーロー扱い。なんだよそれ。アメリカが救われればそれでいいのか?ヨクワカラネー。(←追記:ということは結局ゴジラ君は最初からヒーロー扱いだったのね。なーんだ…ソウデスカ)
3-役者の無駄遣い。脚本が酷すぎる。脚本のせいだと思うけど、いいと思った俳優が一人もいなかったのは大きな問題。ジュリエット・ビノシュは何をしとるんだろうこんな映画に出て。
4-ケン・ワタナベがいけない。いやこのお方は悪くない。監督が悪い。この日本の誇るカリスマ俳優がなんであんな役をやったんだろう。見せ場は全く無し。台詞も一人で呟くだけ。まともな会話の台詞もない。ただ空気のようにそこにいて、目を丸くして宙を見つめ、
ぼーっとしてる。
大変な問題。監督さんは、この俳優さんに何をさせたかったんだろう。正直もう日本に帰ってきたほうがいいんじゃないかと思うけど、この俳優さんをフルに活かせる様な上手い脚本を書ける人が今の日本にいるのか?
5-翼竜と人を混ぜたような敵の怪獣が魅力的ではない。なんだか妙な造形。昔のウルトラ・シリーズの怪獣はかっこよかったぞ。エレキングとかね。ゴモラとかね。日本のゴジラさん映画ならキングギドラなんて最高なんだよな。ああいうカッコイイ怪獣を作ってくれませんかね。

…と、うだうだ書きましたけど、こういう映画はあまり文句を言ってもしょうがない。(←追記:あまり真面目に見てなかったもんね…反省)真面目に文句を言っても無粋なだけ。どうせ真面目な映画じゃないし(←追記:この言葉も反省。まことに申し訳なく候)、ポップコーンをかかえて、目の前で怪獣がガンガン戦ってくれればそれでよろしい…。