2026年2月8日日曜日

ドイツのリースリング・ワインについて



先日ここに書いたドイツのリースリング・ワイン「Joh. Jos. Prüm, Graacher Himmelreich Riesling Auslese」がとても美味しかった。文章を書くためにこのワインのことを調べていたら、初めて聞く言葉が沢山出てきた。

まずこのワイン「Auslese」がドイツのリースリングのワインの甘さの順番で3番目に甘いということがわかった。「Auslese」はデザート・ワインほどではないが、デザート・ワインに近い甘さだそうだ。それで食事とのペアリングはスパイシーか甘辛な食べ物だということもわかった。

もし「Auslese」が一般的な食事と合わせるのに甘すぎるのなら、他のリースリングでもっと食事に合うものがあるだろうと思い調べてみた。それでリースリング、またドイツのワインには様々な等級があることを知った。それで調べたことをここに記録しておこうと思う。


まずはドイツ・ワインの等級(特にリースリング)
低いものから高いものへ

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① Landwein/Deutscher Wein

一番低いクラス。ドイツ国内で消費されるテーブル・ワインのレベル。ほぼドイツ国外には出ない


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② Qualitatswein/クワリテーツヴァイン

基準と卓越性でテーブルワインLandweinよりも優れている。Qualitatsweinとして認められるリースリングワインは、ドイツの13の指定ワイン産地の中から、その1つの産地で栽培されたブドウのみを使用して生産されなければならない。その産地はボトルのラベルに明記されている。ワインの分類はブドウの最低熟度によって決定される。

その13の産地とは
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・Ahr/アー地方
ピノ・ノワールの聖地として知られるこの小さな地域は、ベルベットのような舌触りと豊かな赤い果実の風味が特徴的な卓越したピノ・ノワールワインの生産が主。

・Baden/バーデン地方
温暖な気候で多様性を誇り、ブルゴーニュ地方のピノ・ノワールに匹敵するコクのあるピノ・ノワールを生産することで知られている。同時に現代的なワイン醸造技術とこの地域の豊かなテロワールを尊重したワイン造りを行っている。

・Franken/フランケン地方
ジルヴァーナー種で有名なこの地域のワインは、爽やかな酸味と際立ったミネラル感が特徴。また、ワイン生産者たちは伝統を重んじ、特別なワインにはボックスタッシェンと呼ばれる独特の形状のボトルを使用している。

・Hessische Bergstraße/ヘシッシェ・バークシュトラーセ地方

・Mittelrhein/ミッテルライン地方

・Mosel/モーゼル地方
曲がりくねったモーゼル川沿いに位置するこの地域は、優美なリースリングで知られている。スレート質の土壌が、ワインの繊細な果実味と独特のミネラル感を生み出す。

・Nahe/ナーウ地方

・Pfalz/プファルツ地方
ライン川からボーデン湖まで広がるプファルツ地方は温暖な気候に恵まれ、コクのあるピノ・ノワールや、ピノ・グリ、ピノ・ブランなど多種多様な白ワインが生産されている。

・Rheingau/ラインガウ地方
濃厚でコクのあるリースリングで有名。南向きの斜面が十分な日差しを浴びるため、熟した果実の風味と甘みと酸味の完璧なバランスを備えたワインが生まれる。

・Rheinhessen/ラインヘッセン地方

・Sachsen/ザクセン地方

・Saale-Unstrut/ザーレ・ウンストルト地方

・Württemberg/ヴーテンバーグ
特にトロリンガー種とレンベルガー種を使った赤ワインで知られるこの地域は、多彩な風味とスタイルのワインを提供している。

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リースリングはこれら全ての土地で栽培されているが、有名なのはモーゼル地方ラインガウ地方

Qualitatsweinでのブドウは通常、熟度が低い状態で収穫され、シャプタリゼーション(発酵前のブドウ果汁に糖分を加えてワインのアルコール度数を高める工程)が行われる。リースリング・ワインで Qualitatswein のワインとして分類されるには、アルコール度数が少なくとも7%以上であること。Qualitatswein は極辛口からやや甘口まで幅広い。

このクラスでの甘味のレベル
1. Trocken/Selection: トロッケン
ドライ。辛口ワイン。「セレクション」という言葉はラインガウ地方で手摘みされたブドウから造られたワインのみ
2. Halbtrocken/Classic: ハーブトロッケン
「やや辛口」またはやや甘口のワイン
3. Feinherb:ファインハブ
ハルプトロッケンに似た、やや辛口のワインを表す非公式な用語。
4. Liebliche: リーブリヒャ
残糖量が最大45g/lの甘口ワイン。
5. süß or Süss: ス―ス
甘口または非常に甘口


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③ Pradikatswein/プレディカーツヴァイン

プレミアムワイン。品質は2つの要素…ブドウの熟度/品質、そして地域固有の特性(ブドウ畑に至るまで)により決定される。

プレディカーツヴァインは、高品質ワインの中でもさらに格上のカテゴリーに位置づけられ、特定の特性を備えた高級ワ​​インを指す。辛口、やや辛口、やや甘口、極甘口のデザートワインなどがある。プレディカーツヴァインはドイツの認可されたワイン生産地域で生産されたものでなければならず、糖分を加えることは認められていない。

このクラスのワインの等級は、収穫時のブドウの熟度によって決まり、それがワインの甘さに直接影響している。プレディカーツワインのリースリングは伝統的に甘口。その品質区分はドイツのモーゼル地方で主に用いられており…収穫時のブドウの熟度に基づいてさらに細かく分類される。ブドウが熟しているほど、ワインのアルコール度数や甘みが強くなる。この分類にはアイスワイン(eiswein)も含まれる。

プレディカーツヴァインはブドウの熟度に応じて以下のサブカテゴリーに分類される。
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Kabinett/カビネット
リースリングの中で最も軽いスタイルのワインで、糖度67~82エクスレ(糖分148~188g/L)のブドウから造られる。カビネットは辛口からやや甘口まで幅広いスタイルがある。

Spätlese/シュペートレーゼ
シュペートレーゼとは「遅摘み」を意味し、ブドウの糖度は76~90エクスレ(糖度172~209g/L)。濃厚で、通常はカビネットよりも甘口。ボトルに「Trocken」(トロッケン)と表示されている場合は、辛口でアルコール度数が高いタイプ。ここのワインは辛口から中甘口。食事に合わせるのに一番適しているワイン

Auslese/アウスレーゼ
「厳選収穫」を意味するアウスレーゼは、エクスレ度83~110(糖度191~260g/l)。非常に熟したブドウの房から手摘みで厳選された貴腐ブドウから造られるさらに甘口のワイン。「トロッケン」(辛口)と表示されている場合は、より甘みが少なく、アルコール度数が高くなる。多くは中甘口または甘口。

Beerenauslese/ベーレンアウスレーゼ
「ベリーの厳選収穫」を意味する。ブドウが干しブドウ状になった貴腐ブドウ(糖度110~128エクスレ、糖分260g/l以上!)から作られるため非常に希少。ハーフボトルで販売される貴重なデザートワイン。

Trockenbeerenauslese/トロッケンベーレンアウスレーゼ
「乾燥したブドウを選別して収穫したもの」という意味。ブドウの木で乾燥してレーズン状になったブドウを、エクスレ度150~154度で収穫して造られる。最も希少なワイン。

Eiswein/アイスワイン
ブドウが樹になったまま凍結し凍った状態で圧搾された(通常は真夜中に行われる)ものが真のアイスワインと分類される。これらのワインは、収穫時にエクスレ度110~128度(糖度260g/l以上!)に達する。

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なるほど、まず美味しいリースリングなら、③のPradikatswein/プレディカーツヴァインのクラスがいい(ラベルに印刷してある)。モーゼル地方のリースリングのワインでプレディカーツヴァインなら間違いないだろう。

その中から、軽いものから順に…

Kabinett/カビネット
Spätlese/シュペートレーゼ
Auslese/アウスレーゼ


これより濃く甘いものは、食事に合わせるよりデザートワインの扱いになる。うちはデザートワインは飲まないので、食事用にはこの3つの種類の中から選べばいい。一番ご飯に合わせやすいのはSpätlese/シュペートレーゼだろうか。辛口がいいなら「Trocken」と覚えておけばいい。

リースリングはアルコール度数が少ないので、あまり飲めない私も気軽に開けることが出来るのがいい。それからリースリングは比較的手ごろな値段のものも多いので、これからお店で良さそうなものを見かけたら飲んでみようと思う。


実は少し贅沢をした。

先日の「Joh. Jos. Prüm」のAuslese/アウスレーゼがあまりにも美味しかったので、他のワインもないかといくつかのお店を調べて見た。そうしたら上記の3つ種類のワインがあったので買ってしまった。

左から
Wehlener Sonnenuhr  Riesling Kabinett 2020
Bernkasteler Badstube  Riesling Spätlese 2023
Graacher Himmelreich  Riesling Auslese 2020

2020年のものがほんの少し残っていて、一種類 Spätlese だけ2023年のものが出ていた。この「Joh. Jos. Prüm」のリースリングは長期熟成が可能なので白ワインなのにすぐに飲まなくてもいい。それで思い切って購入。これから5年間、もしかしたら8年、10年ほど寝かせて記念日などに開けようかと思う。楽しみ。