能登半島地震 ─ 寄付・支援情報

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2025年9月24日水曜日

ジミー・キンメル/Jimmy Kimmel氏のトークショー番組復帰!そして『NewsNation』



今日は水曜日24日。昨日23日火曜日の夜10時30分、私はテレビの前に座って待機した。先週9月17日から放送中止となっていたABCの人気深夜番組『ジミー・キンメル・ライブ!/Jimmy Kimmel Live!』が復活したというので見てみようと思った。

ジミーさん、冒頭のモノローグで沢山泣いてた。涙ぐんでた。私もちょっと涙ぐんた。彼が復帰してよかった。よかったよかった。

彼は正直な人なのだろう。私は普段から米国のトークショーやニュースショーのプレゼンターを見て「この人の本当の顔はどんな感じなのだろう」とよく考えるのだけれど、ジミー・キンメルさんはかなり正直な人なんじゃないかな。そういえば彼のことは去年の11月の選挙の後にもここで取り上げていた。あの時も彼は泣いていた。男が泣くなんてとちょっとビックリしたのだけれど彼は普段からそういうお方なのだろう。正直な感情が出やすい人。テレビの中の人とはいえ、そういうお方にはちょっと心が動く。

ジミ・キンメルさんが復活できて本当によかった。


番組中止の話を最初に聞いた時はとても驚いた。いよいよやばくなってきたと思った。言論統制などという言葉が頭に浮かぶ。私は日本人でこの国では移民の一人なので、ここのところ数か月のこの国の動きを見ながら不安は募るばかり。しかしそのような不安をここに書くわけにもいかない。書けばそれが後で仇になるかもしれない。怖い。実際にそのような不安がここ数か月ず~っと続いている。


番組にキンメルさんが出てきて会場の人々と一緒に拍手した。

「But I want to make something clear, because it’s important to me as a human, and that is – you understand that it was never my intention to make light of the murder of a young man."
しかし、人として私にとって重要なことなのではっきりさせておきたいと思います。それは若い男性の殺人事件を軽視するつもりでは決してなかったということを皆さんに理解していただきたいということです」

そして彼は涙ぐんだ。私も泣く。
彼が戻ってきてくれて本当によかった。



ディズニーの決定とその後

今回のABCチャンネルの親会社であるディズニーの決定は、各界にかなり大きなショックを与えたらしい。私もそのABCの告知の文章に「indefinitely suspended/無期限停止」の言葉を見てそのトーンの強さに驚いた。

番組終了といえば、今年の7月にもCBSの(同じ時間帯の)人気トークショー『レイト・ショー・ウィズ・スティーブン・コルベア/The Late Show with Stephen Colbert』が、来年5月で終了だと発表されたばかり。それに対してト氏がはしゃいで喜んでいる情報も流れてきた。…コルベアが終わり、そしてキンメル、それに続いて他のトーク番組、ジミー・ファロンにセス・マイヤーズも…などという話も出てくるほどで…とにかく「こうやってアメリカは変わっていくのか」と不安は重なるばかり。


キンメル氏の番組がなぜ再開したのかの理由は…
ディズニーによる「この番組の無期限停止」を受けて、数多くの彼のファンやリベラルの人々がディズニー傘下の「Disney+」や「Hulu」などのサブスクをキャンセルしたこと、それから有名人の多くが「言論の自由」への心配を表明したことによるものらしい。納得ですね。(政治的な派閥の)片方がもう片方を完全に黙らせることが、この「自由の国」でできるはずがない。


もう分断を煽らない

ジミーさんはまた、亡くなったCharlie Kirk氏の追悼式で奥さんのエリカさんが聴衆に向かい「私は彼(犯人)を許す」と仰ったことも取り上げ、それがいかに尊く心打たれることであったかとも話していた。

「There was a moment over the weekend, a very beautiful moment. I don’t know if you saw this. On Sunday, Erika Kirk forgave the man who shot her husband. She forgave him. That is an example we should follow. If you believe in the teachings of Jesus, as I do, there it was. That’s it. A selfless act of grace, forgiveness from a grieving widow. It touched me deeply, and I hope it touches many, and if there’s anything we should take from this tragedy to carry forward, I hope it can be that
週末に、とても美しい瞬間がありました。ご覧になったでしょうか。日曜日、エリカ・カークは夫を撃った男を許しました。彼女は彼を許したのです。これは私たちが見習うべき模範…もしあなたが私と同じようにイエスの教えを信じているのなら…まさにそれでした。悲しみに暮れる未亡人による、無私の慈悲の行為、許しです。私は深く心を打たれました。そしてこれが多くの人々の心にも響くことを願っています。もし私たちがこの悲劇から何かを学び、未来に繋げるべきものがあるとするならば、このことであってほしいと願います。」

私も彼女のその言葉の意図…聴衆に対し「憎しみや暴力を拡大させないこと」を伝える姿に涙が出そうになった。

しかし彼女のすぐ後、「私はチャーリーとは意見が違う、私は反対派が嫌いだし彼らのベストも望まないよ、ごめんねエリカ」とト氏は嘯いた。私は溜息をついた。しかしもう私は驚かない。


コルベアはとうしているのだ

この『キンメル・ライブ!』のCMの間に、裏番組のCBSの『コルベア』がどうしているのかも見にいった。この番組を見るのも久しぶり。なんとカリフォルニア州の知事ギャビン・ニューサム/Gavin Newsomが氏出ていたので驚いた。私はまだ彼のことはよくわかっていなくて様子見なのだけれど、さ~どうですかね。彼はどういう人なのだろう。面白そうなので後でYouTubeに彼のインタビューも見にいった。


私が(以前は)見ていたコルベアのショーを見なくなったのは、彼の番組があまりにも民主党政権の宣伝番組になっているように感じたから。コロナのワクチンが出たころ、彼の番組は視聴者に対し毎晩のようにワクチン強要のメッセージを発していた。まるで視聴者を洗脳しているようだった。「反ワクチン派は低学歴」などと一方的な意見を押し付けるのに頭にきて私は番組を見なくなってしまった。


トークショーの本来の役目

本来、米国の夜のトークショーの役割は「政治的なsatire/サタイア/風刺」。どちらの政党であれ一方的に進む政府に対し民衆の不満が溜まってきた時に、このようなコメディ番組がチクチクと針でつついてガス抜きをする…世の中が一方的になったり深刻になり過ぎた時にほんの少しガス抜きをして世の中の緊張をほぐすのが夜のトークショー役目のだったのだろうと思われる。しかし近年はこの「政治的な右派と左派が分かれて国民が戦っている状況から」なのか、トークショーも皮肉やユーモア以上に、政敵に対する攻撃が多くなったことは否めない。それが嫌で私もトークショーが楽しめなくなっていた。本来ユーモアでガス抜きをするはずの娯楽番組が、国の分断を煽るのは大きな問題だろう。前述のエリカさんの「犯人を許す」言葉を取り上げたキンメル氏もあらためてそのことを伝えようとしていたのではないか。



この国は右と左に別れて戦っている

このことはこのブログでも過去に何度か書いてきた。右が全て最高でもなければ左が素晴らしいばかりでもない。右の政府は恐ろしいが左の政府も過去に大きな問題をまき散らしていた。一番恐ろしいのは、右派の国民と左派の国民がそれぞれの反対派を敵だとみなし、その敵の発するものはとにかく何から何まで間違っていると攻撃している状況。相手を嫌い、攻撃し、暴力を使うことも厭わないと言う若い世代の人々。残念ながらそれが今の米国の現実。



『NewsNation』

少し前の5月、このブログでは米国のケーブルチャンネルの『NewsNation』のクリス・クオモ氏のことを取り上げた。あれから私は彼の番組を録画して毎晩見ている。彼の番組の軸は彼が毎晩繰り返すフレーズ

「NewsNation, where the right and left come together to be reasonable/ニューズネーション、右派と左派が共に協力して道理をわきまえる場所」

まさにこれですね。このフレーズに惹かれて私は彼の番組を毎晩1時間見るようになった。録画なら広告が飛ばせるので時間の節約にもなる。


様々なことが起こっている今の国の状況を見て、私個人はあくまでも「オブザーバー/観察者」になろうと心を決めたのだけれど、 それでも「今の世の中で何が起こっているのか」は知りたいと思う。そこでクオモ氏の番組を見る。彼の番組はその日に起こったことをほぼカバーしてくれるので助かっている。

この番組は(クオモ氏がリベラル・サイドであるにも関わらず)基本的にはニュートラルな立場で、左派のみならず右派からも人物達を招き、右派と左派が同時に会話をする場面もあったりして、決して国の分断を煽ることはない。まさに右派と左派が共に協力して道理をわきまえる場所を提供するこの番組には私も学ぶことが多い。クオモ氏が驚くほど知的で正直、Honestであることも大きな魅力。(上記のキンメル氏についても書いたが)プレゼンターが「信じられる人物であるかどうか」は本当に大切。クリス・クオモ氏は私には信じられる。

ついでだが、彼の番組の後のLeland Vittert氏の番組『On Balance with Leland Vittert 』も録画して時間があれば見ている。彼は元々はFOX Newsのプレゼンターで保守派の人物なのだが、リベラルではない彼の意見も興味深い。彼も今は『NewsNation』のプレゼンターなので、内容はクリス氏が言っていることとほとんど変わらない印象なのだが、彼なりの論説も面白いと思う。


そんなわけで国が不安定なので日々どうも落ち着かない。今はなかなかドラマや映画を見る気分になれないのも、この不安な空気のせいなのだろう。自分でもわからないところでコンスタントにストレスを感じているのだろうと思う。なかなか大変だが、これからの3年間をあまり落ち込むことなく過ごしていければいいなと思う。