最悪の…ってどういうタイトルよ。もちろん年明けから使う言葉ではない。わかってる。だから明るい話ではないので読みたくない方はここでストップしていただきたい。
去年の12月25日まで毎日掃除掃除掃除掃除の日々。壁と天井に掃除機をかけ、家中の窓を水で洗い、絵の額縁の上にも溜まった埃をいちいち拭き取り…とにかく25日クリスマス当日まで家中の掃除をしていたうちの夫婦。
なぜなら26日にインロー様がやってくるから。
インローSは口うるさい人。取り扱い注意の女。ビゴティッド。アロガント。いつも自分本位。本音は白人至上主義者。極端で病的な程の自己中。自分の周りが全く見えない人。傲慢なプリンセス。子供じみた自分勝手さ。まるで7歳の子供がそのまま75歳になったような人間的に未熟な人。常に自分の不満を隠さない。いつも文句の種を探して周り中を嗅ぎまわるような人。
彼女は やってくれば家中を見まわし、つつきまわし、なにか問題がないかと探し回り、家でも人でも…なにかが気に障れば口に出して文句を言う人。直ぐに機嫌が悪くなりそれがすぐに顔に出る。少しでも嫌な思いをすればそれをスルーすることが出来ない人。嫌な思いをしたことを忘れないように心に刻み、その後、親戚中のみならず、友人、仲間、会う人会う人全てに「自分がいかに辛い思いをしたのか」を大げさに触れまわる人。
彼女はモンスター。たぶんなにかの病気なのだろうと思う。でなきゃ説明がつかない。あのような人には今まで他に会ったことがない。不運なことにそんな彼女との親戚関係はもう30年も続いている。
彼女はギフの置き土産。ステップの関係なので旦那Aとの血の繋がりはない。赤の他人。ただ今でも私達も皆も彼女と親戚のフリをし続けなければならない。
米国・東海岸から中西部の中流の白人ばかりの旦那Aの親戚の中で存在そのものがブラック・シープの私は、これ以上自分の評判を下げないためにも彼女を喜ばせ続けなければならない。彼女が機嫌を損ねれば、親戚中に私への批判がばらまかれる。気を抜く訳にはいかない
旦那Aがクリスマスの前に「彼女は26日に着いて1月3日に帰るから」と言ったとき私は怒った。「ええ9日?なんで?どういうことかわかってんの?あの人がどういう人かわかってんの?今年のあなたの冬休み全部潰れるじゃん。今年の冬休み無いじゃん。私達今までどれだけ働きづめだったのよ?私どれだけこの家の掃除をし続けてんのよ?あの人がくるからよ。あの人がへそを曲げたらもっとめんどうじゃないの。だからせっかく改装工事も終わったのに落ち着く暇もない。クリスマスの日も掃除して…そして年明けのあの人が帰る日まで私達働き続けなきゃならないわけ? 9日間?うわああああっ」
旦那A「だっていまさら変えられないじゃん」
私「わかった。今年は仕事だと思って頑張るわ。ぅわ~…」
最初からこんな調子。私最低の女に聞こえると思う。わかってる。
そんなわけで12月26日から1月3日まで働いて働いて働き尽くした。私は彼女を喜ばせるために従順で便利な召使いをやりとおした。やってやってやりつくした。本当に大変で大変で不愉快な年末年始。まるで最悪の苦行のようだった。「大丈夫、私は大人なのだから」とポーカーファイスで自分を抑えこんだ。不幸なことにその間、私の節目の誕生日もあったのだけれど、あらかじめ旦那Aに「私の今回の誕生日のことは絶対に喋るな」と口止めをした。自分の誕生日さえも犠牲にした。なぜなら彼女は自分以外の人間にスポットライトが当たれば必ず機嫌が悪くなるから。そんなあの人の不機嫌な顔を見るぐらいなら自分の誕生日のことを忘れてもいいと思ったから。
あの人は病気なのだと思う。モンスター。あの人と一緒にいるとこちらが病む。しかしなんで9日間も許したのよ…。
彼女は心もモンスターなら肉体もそうなのだろう。75歳でもとにかく健康。エネルギーのレベルが尋常ではない。 その人は26日にやってきて「風邪気味だ」と言いながら直ぐに就寝し、2、3日後には回復した。
最初からこんな調子。私最低の女に聞こえると思う。わかってる。
そんなわけで12月26日から1月3日まで働いて働いて働き尽くした。私は彼女を喜ばせるために従順で便利な召使いをやりとおした。やってやってやりつくした。本当に大変で大変で不愉快な年末年始。まるで最悪の苦行のようだった。「大丈夫、私は大人なのだから」とポーカーファイスで自分を抑えこんだ。不幸なことにその間、私の節目の誕生日もあったのだけれど、あらかじめ旦那Aに「私の今回の誕生日のことは絶対に喋るな」と口止めをした。自分の誕生日さえも犠牲にした。なぜなら彼女は自分以外の人間にスポットライトが当たれば必ず機嫌が悪くなるから。そんなあの人の不機嫌な顔を見るぐらいなら自分の誕生日のことを忘れてもいいと思ったから。
あの人は病気なのだと思う。モンスター。あの人と一緒にいるとこちらが病む。しかしなんで9日間も許したのよ…。
彼女は心もモンスターなら肉体もそうなのだろう。75歳でもとにかく健康。エネルギーのレベルが尋常ではない。 その人は26日にやってきて「風邪気味だ」と言いながら直ぐに就寝し、2、3日後には回復した。
ウィルスを持ってきてまき散らしてるのは彼女に間違いないのだから(混雑したクリスマスに移動しているのだからこうなる予想はしていた)喋ってる間はマスクをしてくれればいいのに、彼女という人はコロナ禍の間でさえ「私はあんなスチューピッドなマスクなんて着けないわ。馬鹿みたい」とマスク拒否派なのでマスクをお願いすることも叶わず。
まず4日目に旦那Aが微熱を出した。私も3日目に風邪っぽいと思ったが、ここで倒れたら最悪だからとなんとか抑え込んだ。旦那Aはその後今に至るまですーっと風邪をひきっぱなし。
その人は、到着した翌日の27日から元気一杯。ギフを亡くして長い間寂しかったのだろうと思う。早速待ってましたとばかりに喋り始めた。その喋りが止まらない、止まらない、止まらない。朝9時に階下に降りていった旦那Aを捉まえて語り始める。
その内容は、自分がいかにこの旅行で辛い思いをしたのか。どれほど苦労をしてここにやってきたのか。どんなに大変だったのか。…そしてその後は(もうわからなくなっているし思い出したくもないけれど)なにからなにまで人々のゴシップ…気に入らない近所の人々。変な友人。愚かな知り合い。おかしな人々(旦那Aの親戚の人々も)。不愉快な人々。面白くないこと。気に入らない人。あの人が、この人が、こんなことがあったあったあったあった…とその話題の人物をこき下ろし、嘲笑い、(こちらの反応などおかまいなく)ただ一方的に留まることなく話し続ける。溜まっていたものをただただリリースし続ける…吐き出し続けるバケモノのようだ。
初日、朝の9時から昼食中も継続して喋り続け、5時間後の午後2時くらいに「疲れたから休憩するわ」とベッドルームにひっこみ、1時間後の午後3時には起き出してまた喋り始め、それから夜8時までの5時間、また延々と留まることなく喋り続けた。どうやら5時間喋るとエネルギーが切れるらしい笑。初日から10時間も喋り続けていた。
そのような調子で、彼女は毎日壊れたおもちゃのように最低9時間は喋り続ける。それが8日間続いた。あの人は本当にモンスターだと思う。今回心底あの人は怪物だと思った。
まず4日目に旦那Aが微熱を出した。私も3日目に風邪っぽいと思ったが、ここで倒れたら最悪だからとなんとか抑え込んだ。旦那Aはその後今に至るまですーっと風邪をひきっぱなし。
その人は、到着した翌日の27日から元気一杯。ギフを亡くして長い間寂しかったのだろうと思う。早速待ってましたとばかりに喋り始めた。その喋りが止まらない、止まらない、止まらない。朝9時に階下に降りていった旦那Aを捉まえて語り始める。
その内容は、自分がいかにこの旅行で辛い思いをしたのか。どれほど苦労をしてここにやってきたのか。どんなに大変だったのか。…そしてその後は(もうわからなくなっているし思い出したくもないけれど)なにからなにまで人々のゴシップ…気に入らない近所の人々。変な友人。愚かな知り合い。おかしな人々(旦那Aの親戚の人々も)。不愉快な人々。面白くないこと。気に入らない人。あの人が、この人が、こんなことがあったあったあったあった…とその話題の人物をこき下ろし、嘲笑い、(こちらの反応などおかまいなく)ただ一方的に留まることなく話し続ける。溜まっていたものをただただリリースし続ける…吐き出し続けるバケモノのようだ。
初日、朝の9時から昼食中も継続して喋り続け、5時間後の午後2時くらいに「疲れたから休憩するわ」とベッドルームにひっこみ、1時間後の午後3時には起き出してまた喋り始め、それから夜8時までの5時間、また延々と留まることなく喋り続けた。どうやら5時間喋るとエネルギーが切れるらしい笑。初日から10時間も喋り続けていた。
そのような調子で、彼女は毎日壊れたおもちゃのように最低9時間は喋り続ける。それが8日間続いた。あの人は本当にモンスターだと思う。今回心底あの人は怪物だと思った。
彼女との会話がなによりも変なのは、普通の人と人の会話のような情報のキャッチボールがほぼ不可能なこと。 彼女は自分の言葉を一方的に相手に投げつけるだけ。それがあまりにも異常。今回も彼女は長時間自分のことばかりをマシンガンのように喋り続けても、私達に「今年はどうだった?」とか「先日の改装工事はどうだったの?」などとこちらのことをたずねることは一切ない。自分の話を吐き出すだけが彼女の「会話」。もちろんそのようなものは会話ではない。彼女はただ自分のゴミを吐き出せる「ゴミ箱」が欲しいだけ。
最終日、彼女は8日間も喋り続けてさすがにネタが切れたらしく「喋ることがなくなったわ…他になにかなかったかしら…」とつぶやいた笑。
そして彼女はとにかく声が大きすぎる。いつも大声で怒鳴るように喋る。そして彼女にユーモアのセンスはゼロ。これが一番きつい。
彼女の口から出る言葉は常に侮辱的。彼女は傲慢。偏屈。異常なほどに失礼で無神経な言葉の数々。驚くほど凝り固まった考え。…自分は上級国民。いつも上から目線。言葉にはしないけれど有色人種は皆格が下。マイノリティの優遇政策も全て反対。白人こそが優遇されるべきだと大きな声を出す。もちろんLGBTQの権利も拒否。その偏見はほとんどは無知からくるもの。驚くほど心が狭い。
青色の州と呼ばれるほどリベラルな人(民主党派)の多いハワイ州に住む私達に向かって「LGBTQなんて認めないわ。虹色のパターンにアジェンダがくっついたから私もう趣味のソーイングに虹色のパターンが使えなくなったわ」と文句を言う。
ひとりで主張を繰り返す彼女をなんとかなだめながら、様々な分野でのマイノリティを擁護する意見を私は彼女に話した。でも彼女がそのことを覚えているなどとはみじんも思わない。無駄な会話である。
彼女は中流階級出身のお嬢さん。元々は優秀な学生だった人。フランスに留学し、その後世界中を旅して各地に長期滞在し、若い頃は(彼女の同世代の人らしく)新しい世界にも目を向けていた人だったと聞いている。何が彼女をこれほどまで偏見に満ちた心の狭い人物に変えたのだろう。
彼女はbigoted:
obstinately or unreasonably attached to a belief, opinion, or faction, in particular prejudiced against or antagonistic toward a person or people on the basis of their membership of a particular group.
ある信念、意見、派閥に頑固に、あるいは不合理に執着する人。特に、特定の集団に属していることを理由に、ある人や人々に対して偏見を持ったり、敵対したりする人。
彼女にとっては白人こそが優遇されるべきで、アメリカの白人が立場をなくすことは決して許されないこと。その頑固な考え方に「全ての民にチャンスを与えよう」などという「平等」の言葉はほぼ存在していない。75歳でそういう人は、もう何を言っても人の意見を聞かない。何を言っても無駄。
そんな彼女はここハワイにいる間、このアジア人の作った欧州レシピのご飯を食べて、アジア人の用意したベッドに寝て、アジア人が整えたバスルームを使い、そしてこのアジア人が穏やかな口調で「人の平等」の話や「LGBTQ運動」の始まりの理由などを説明するのを聞いて時には頷き、そしてこのアジア人から「ほめ殺し」に近い温かな称賛を浴びて、滞在の最終日には満面の笑顔で楽しかったわと言い、空港ではまるで泣きそうになりながら別れを惜しみ私達に二度のハグを求めた。この人はただ寂しかっただけなのだろうか。
これからも彼女とのつきあいは続いていく。時間の無駄。なにも得るものはない。
彼女が去ったその日、私が旦那Aに「正直に感想を言いなさいよ」と問えば、Aは「まるでシェルショックのようだ。言葉も出ない。すごかった。こんなにすごいとは思わなかった。9日間は長過ぎた。悪かった」と酷い咳をしながら謝った。
今回あらためて彼女と私達の今までの関係には、ギフの存在が大きかったのだとも思い知らされた。穏やかで優しかったギフは彼女の夫として日々彼女の棘を受け止めるクッションになっていたのだろうと思う。
私は彼女が帰っていった翌日、1月4日から熱を出した。張りつめていた糸が切れた。やっぱり風邪をひいた。5日に37.8度まで熱が上がった。昨日も熱が続いていたが、あらためてこの数日間の理不尽さに抑えていた怒りが爆発した。
今日は37度を前後しているので文章は書ける。はやく治ればいい。
そして彼女はとにかく声が大きすぎる。いつも大声で怒鳴るように喋る。そして彼女にユーモアのセンスはゼロ。これが一番きつい。
彼女の口から出る言葉は常に侮辱的。彼女は傲慢。偏屈。異常なほどに失礼で無神経な言葉の数々。驚くほど凝り固まった考え。…自分は上級国民。いつも上から目線。言葉にはしないけれど有色人種は皆格が下。マイノリティの優遇政策も全て反対。白人こそが優遇されるべきだと大きな声を出す。もちろんLGBTQの権利も拒否。その偏見はほとんどは無知からくるもの。驚くほど心が狭い。
青色の州と呼ばれるほどリベラルな人(民主党派)の多いハワイ州に住む私達に向かって「LGBTQなんて認めないわ。虹色のパターンにアジェンダがくっついたから私もう趣味のソーイングに虹色のパターンが使えなくなったわ」と文句を言う。
ひとりで主張を繰り返す彼女をなんとかなだめながら、様々な分野でのマイノリティを擁護する意見を私は彼女に話した。でも彼女がそのことを覚えているなどとはみじんも思わない。無駄な会話である。
彼女は中流階級出身のお嬢さん。元々は優秀な学生だった人。フランスに留学し、その後世界中を旅して各地に長期滞在し、若い頃は(彼女の同世代の人らしく)新しい世界にも目を向けていた人だったと聞いている。何が彼女をこれほどまで偏見に満ちた心の狭い人物に変えたのだろう。
彼女はbigoted:
obstinately or unreasonably attached to a belief, opinion, or faction, in particular prejudiced against or antagonistic toward a person or people on the basis of their membership of a particular group.
ある信念、意見、派閥に頑固に、あるいは不合理に執着する人。特に、特定の集団に属していることを理由に、ある人や人々に対して偏見を持ったり、敵対したりする人。
彼女にとっては白人こそが優遇されるべきで、アメリカの白人が立場をなくすことは決して許されないこと。その頑固な考え方に「全ての民にチャンスを与えよう」などという「平等」の言葉はほぼ存在していない。75歳でそういう人は、もう何を言っても人の意見を聞かない。何を言っても無駄。
そんな彼女はここハワイにいる間、このアジア人の作った欧州レシピのご飯を食べて、アジア人の用意したベッドに寝て、アジア人が整えたバスルームを使い、そしてこのアジア人が穏やかな口調で「人の平等」の話や「LGBTQ運動」の始まりの理由などを説明するのを聞いて時には頷き、そしてこのアジア人から「ほめ殺し」に近い温かな称賛を浴びて、滞在の最終日には満面の笑顔で楽しかったわと言い、空港ではまるで泣きそうになりながら別れを惜しみ私達に二度のハグを求めた。この人はただ寂しかっただけなのだろうか。
これからも彼女とのつきあいは続いていく。時間の無駄。なにも得るものはない。
彼女が去ったその日、私が旦那Aに「正直に感想を言いなさいよ」と問えば、Aは「まるでシェルショックのようだ。言葉も出ない。すごかった。こんなにすごいとは思わなかった。9日間は長過ぎた。悪かった」と酷い咳をしながら謝った。
今回あらためて彼女と私達の今までの関係には、ギフの存在が大きかったのだとも思い知らされた。穏やかで優しかったギフは彼女の夫として日々彼女の棘を受け止めるクッションになっていたのだろうと思う。
私は彼女が帰っていった翌日、1月4日から熱を出した。張りつめていた糸が切れた。やっぱり風邪をひいた。5日に37.8度まで熱が上がった。昨日も熱が続いていたが、あらためてこの数日間の理不尽さに抑えていた怒りが爆発した。
今日は37度を前後しているので文章は書ける。はやく治ればいい。