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2025年1月28日火曜日

Schoolly D - Am I Black Enough For You? (1989)



ヒップホップを掘り下げる



D - Am I Black Enough For You? (1989)
Album: Am I Black Enough for You?
Schoolly D
Released: July 27, 1989
℗ 1989 Sony Music Entertainment


これはね…秘蔵です。ギャングスタ・ラップを聞くわけではないけれどこの曲は特別。この曲は以前から取り上げようと思っていた。大好きな曲。もう35年ぐらいずっと聞いてる。音が好き。

この曲は映画で知った曲。とにかくかっこよくてかっこよくて曲を知りたくて、映画を最後のクレジットまで見て曲名とアーティスト名を記録した。そしてCD屋で輸入盤を買った。

アーティストはSchoolly Dさん。映画はChristopher Walken主演、Abel Ferrara監督の『キング・オブ・ニューヨーク/King of New York』。ニューヨークのマフィアの映画でかなり暴力的な映画なのだけれどお洒落。とにかくクリストファー・ウォーケンがかっこいい💕 彼がニューヨークのギャングの親分をやっている。その映画のパーティーのシーンでこの曲の速度を速めたver.が流れた。


昨日のDynamicduoさんの曲「PITAPA 」を聴いて、その音の質感ですぐに浮かんだのが、2000年頃に私が英国で聴いていたアシッド・ジャズのプロジェクト Down to the Bone 。そのプロジェクトのことは以前ここに書いたのでここでは割愛するけれど、このプロジェクトの曲の元ネタの多くは1970年後期R&Bから1990年代のアメリカのヒップホップ。特に1980年代後期から1990年頃のサンプリングを多用した音にインスパイアされた曲が多い。1990年頃のヒップホップの音を2000年当時らしくもっと洗練させて新規にリリースした曲がとてもかっこよかった。

昨日の「PITAPA 」はその Down to the Bone の曲「To The Bone」にとても似ている。レコード盤の雑音を曲にも取り込んでレトロな雰囲気を出す。それがかっこいい。センスがよくてお洒落な音。


じゃあその 2000年頃のアシッドジャズの作曲家がインスパイアされた1990年頃ヒップホップの音とはどのようなものか?それで頭に浮かんだのがこの曲。Schoolly D「Am I Black Enough For You?」

全部の音がサンプリング。昔のレコードのプチプチ言う雑音も入っている。サンプリングの元曲は3曲。

Mandrill - Fat City Strut (1973) …冒頭のみ
 Billy Paul - Am I Black Enough for You? (1972)…サビのボーカル
 Maceo & The Macks - Soul Power 74 (Pt. 2)(1974)…サックス全て

他にもあったのかな?今調べて出てくるのはこの3曲。この曲はほぼこれら3曲のサンプリングで出来ている。そしてその上に Schoolly Dさんのラップが乗っている。

いや~…もうこの曲のこの構成は天才の技だと思う。本当にすごい。かっこよすぎ。この曲はいつ聴いてもすごいと思う。とにかくかっこいい。この曲を教えてくれた映画『King of New York』にも感謝感謝。


当時映画を見て六本木のWAVEだったかに行ってアルバムの輸入盤CDを見つけて買ったのだけれど、この曲以外の曲は全くわからなかった…英語がわからなかったからどうにもならん笑。しかしこの曲はよく聴いた。そのCDは今も手元にある。

当時は英語がわからなかったので、この曲の意味もわからなかったのだけれど今回訳して見たら、なんだか「青年の主張」みたいな歌詞だった。もっと怖いことを歌っているかと思っていた。

それにしてもこの曲はかっこいい。ヒップホップはよく知らないのだけど、巷ではオールドスクールなどと呼ばれているらしい。Schoolly Dさんのジャンルは、East Coast Rap、Gangsta Rap、Golden Age、 Hardcore Rapだそうだ。


★Schoolly D
Jesse Bonds Weaver Jr. さん。米国ペンシルバニア州フィラデルフィア出身のラッパー。1962年生まれ。1980年代半ば頃からDJ Code Moneyと共に大都会のリアリズムを歌い始める。彼の曲は映画監督Abel Ferrara氏の映画に何度も使われていて、特に『King of New York』のこの曲は有名。Gangsta rapを生み出した人物として尊敬されている大御所。


訳注…違ってるかも
I don't need no isis esoterica
esoterica/エソテリカはシミ取り美白クリームの名前かな
isis はわからない esotericaは秘儀や奥義  isisの秘儀?
(旦那Aはリズムを合わせているだけだろうと言う)
ここでは前のアメリカとエソテリカで韻を踏んでいる
I'm just, rough and tough, and takin' no stuff(←修正しました)
俺は「何も受け取らない」
俺は強くてタフで、周りのネガティブな影響は決して受けない
強気で譲らない…=言葉は悪いが take no sh*t と同じ意味
● Pullin my cape, is a very bad habit
「ケープ/マントをひっぱる」のは「英雄的なペルソナを取る」
=引き摺り下ろす
● My fat chain I am chokin'
首の金のチェーンが太過ぎて重くて首が締まりそう
All through the school, you should be votin'
名前がSchoollyなので学校が出てくるのだろうけどvotingは俺をサポートしろかな



Am I Black Enough For You?
Schoolly D
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お前は n......
Yeah

言ってみろ n.....と
N..., Good


[Verse 1]

俺は十分にブラックか お前には アメリカよ?
俺にはエソテリカ美白クリームは必要なし ●
俺に必要なのは 俺のブラックネス
それが足りない奴らもいる

ブラックの喜び、俺のブラックなvibe
俺は死ぬその日までブラックの男だ
俺はただ 荒くタフで 強気で批判は聞かない ●
俺がただ一番知りたいのは お前ら 
俺は十分ブラックか?

  私は十分ブラックだろうか あなたにとって…

俺は十分ブラックか? お前ら 

  私達は登っていく
  一歩一歩
  私達は止まらない
  私達のワークが終わるまで
  私は十分にブラックだろうか
  あなたにとって 十分ブラックだろうか?



[Verse 2]
俺はブラックだ!パワフル過ぎる
おれは今もバッドボーイ、1時間フルでいける
もし他のMCに厭きてうんざりしたなら
こちらに来て 俺を聴けよ

韻の踏み方は 14カラットだから(←そう聞こえない)
おまえら 掴みたいだろ(対抗したいだろ)
でもお前らはちっちゃいウサギさんみたいに逃げるだろ
俺のマントを引っ張るのは とても悪い癖だ ●

コカイン おまえまだ吸ってるのか
おいおい友よ 冗談だろ
おれの太い金チェーン 首が締まる ●
スクールの間は 俺に投票しろよ ●

マイクを持たせたら 俺はピットブル
俺の脳、俺の脳みそは一杯だぜ
言葉、動詞、形容詞に代名詞で
こっちに来て まぁ座れよ

聞けよ、今までお前に無かったものを
フロアでは お前の瞳は輝くだろう
お前がウィッシュボーンに願うのが俺には見える
俺の名前はスクーリースクール おれは決して一人じゃない
俺はただ ラフでタフで 強気で譲らない
俺が知りたいのは おまえら 
俺は十分にブラックか?

  私は十分ブラックだろうか あなたにとって

俺は十分ブラックか? お前ら 

  私達は登っていく
  一歩一歩
  私達は止まらない
  私達のワークが終わるまで
  私は十分にブラックか
  あなたにとって 十分ブラックだろうか


        あなたに痛みはわからない


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Songwriter:  Schoolly D