能登半島地震 ─ 寄付・支援情報

能登半島地震 ─ 寄付・支援情報

この度の能登半島地震で 被害に遭われた方々に心よりお見舞い申し上げます。 一日も早い復興をお祈りいたします。 ★NHK による様々な支援情報 能登半島地震 義援金・支援金の受け付け始まる 窓口まとめ 【随時更新】 https://www.nhk.or.jp/shutoken/ne...

2024年3月5日火曜日

米ドラマ FX『将軍/Shōgun』(2024) 第2話 Servants of Two Masters :面白くなってきた



-----------------------------------------------------------------------------
『Shōgun』(2024) TV Mini Series
/米/Hulu, FX/カラー/55–70 minutes
Creators: Rachel Kondo, Justin Marks
Based on Shōgun by James Clavell
No. of episodes: 10話
Release: February 27, 2024 – April 23, 2024
---------------------------------------------------------------------------



米国 FXにて。オリジナルの放送は2024年2月27日。


第2話を視聴。いい感じ。私の勝手な心配…このドラマはもしかしたら「ハリウッドによるエキゾティズム満載の珍妙中世ジャパン・ファンタジー」ではないか…の心配はなくなったかも。 (どのようなドラマでも)第1話/Pilot回というものが、いかに奇を衒って初見の観客を引きつけるための客寄せをしているのか…というのもよくわかった。第2話はずっと落ち着いている。

第2話はよくできた日本の時代劇。まるで日本の時代劇をものすごく贅沢にお金をかけて撮っているかのようだ。ほぼ違和感がない。出演なさっている俳優さん達も皆よく知られた日本の役者さん達で、台詞も日本語、場面はほとんどが屋内。第1回のような大掛かりな船のシーンもなし。普段から見慣れた時代劇のようにストーリーは進む。



★前知識ゼロで見たい方は少しネタバレ注意



史実を元にした内容が面白い

この回のメインは日本のトップの大名達がどのように派閥争いをしているかという内容。その派閥争いに(欧州から武器をもたらす)ポルトガルが関わっている。そしてまたその後ろにはもっと恐ろしいポルトガルの野心も見えてきた。そのような状況に迷い込んだ英国人ジョン・ブラックソーン。

歴史時代劇に慣れている日本人には馴染みやすい内容だと思う。第1話のように大掛かりなセットのシーンはないので驚きは少ないが、中身のあるドラマとして面白くなってきた。これがいい。すごくいい。(原作からのものだと思うが)人物達の力関係が描かれていて面白く、すでに続きが楽しみ。さてこれから関ケ原までどのような流れになるのか?


● ポルトガルの野望

英国人作家・ジェームズ・クラヴェルが1975年に書いた原作からの内容によるものだと思うが、ポルトガルの日本に対する野望が描かれているのが面白い。(史実でも)欧州ではローマの教皇の元、1494年のトルデシリャス条約によりスペインとポルトガルが世界を勝手に2分し、それにより日本はポルトガル領とみなされており、このドラマでもポルトガルがマカオをベースに日本の植民地化の準備を進めていることが描かれている。それをサポートする日本国内のキリシタン大名。カソリック教徒のポルトガル人+キリシタン大名にとって、その実状を知るプロテスタントの英国人航海士ブラックソーンは邪魔な存在。その辺りの話も面白い。


● 日本の文化の紹介

ドラマ全体では比較的穏やかなシーンが続くので、人々の所作やシーンの細かい部分がよく見える。例えば、石堂が部屋の真ん中で書に判を押すシーン。その直前に家臣がその準備をする様子が数秒だけ映る。部屋の真ん中には文机。家臣がその上に印を準備し、手前に茵(しとね・座布団)を置いた後で前面を両手でさっと撫でて整えるシーン。はっとする。ほんの数秒のシーンなのにそのような細かいところまでカメラで捉えて映している。短いシーンでも日本の細やかな文化を映して紹介しているのだと思い感心した。


● 日本人の出演者

落葉の方(二階堂ふみ)が登場。このお方の冷たさが最高にいい。二階堂さんは以前お若い時にNHKの『軍師官兵衛』で淀殿をなさっている。あの気性の激しい淀殿はよく記憶している。当時二階堂さんは20歳ぐらいだったのに堂々としていてすごい女優さんだと思った。今回また淀殿=落葉の方をなさることになった。この落ち葉の方もキツイ女性ですね。強そう。いい。すごくいい。楽しみ。

日本の俳優さん達は皆安心して拝見できる。今のところこのドラマで妙なアクセントの日本語は聞こえてこない。それにしてもすごいですね…ハリウッドの作品なのに日本人の役が全員日本の役者さん達なのだろうか。それだけでもものすごいachievementだと思う。真田さんのおかげなのだろう。感謝。


● 真田広之さん

最後のくノ一アタック・シーン。真田さんが刀を持つ。かっこいい。真田さんは別格だ。真田さんは刀を持った途端に超人になる。本当にかっこいい。真田さんは刀を振らなくても、ただ刀を手に持っただけでキマる。空気が違う。そのことがよくわかった。そして刀をさっと動かせばもう相手が斬れている。全てがあまりにも美しい。かっこいいわ~💕 これからもソードマスター真田が見られるのかしら。


これからも楽しみです。


米ドラマ FX『将軍/Shōgun』(2024) 第3話 Tomorrow is Tomorrow :ハリウッド・スケールの活劇の回
米ドラマ FX『将軍/Shōgun』(2024) 第2話 Servants of Two Masters :面白くなってきた
米ドラマ FX『将軍/Shōgun』(2024) Pilot第1話 :これから楽しみです