能登半島地震 ─ 寄付・支援情報

能登半島地震 ─ 寄付・支援情報

この度の能登半島地震で 被害に遭われた方々に心よりお見舞い申し上げます。 一日も早い復興をお祈りいたします。 ★NHK による様々な支援情報 能登半島地震 義援金・支援金の受け付け始まる 窓口まとめ 【随時更新】 https://www.nhk.or.jp/shutoken/ne...

2024年3月20日水曜日

テレビ東京 ドラマ24『きのう何食べた? 』シーズン2・第12話 最終回 家族の形…ケンジの愛情たっぷり特製弁当



テレビ東京系のドラマ24『テレビ東京ドラマ24』。ここではTV Japanにて。日本での放送は2023年10月7日(6日深夜)から12月23日(22日深夜)まで。この12話は2023年12月23日放送。


最終回が終わってしまった。これはいいドラマ。いまどきのポリコレ的な意味で素晴らしいというのではなく、役者さん達の上手さやドラマとしての心地よさがとにかく素晴らしかった。癒しのレベルMAX。素晴らしい素晴らしい💕


ゲイのカップル、筧史朗/シロさん(西島秀俊)と矢吹賢二/ケンジさん(内野聖陽)の仲の良さが何よりも癒し。微笑ましい。彼らを見ていると楽しくなる。なんだか幸せがこちらにもやってくるよう。仲のいい二人がご飯を作って幸せにおうちごはんを食べることの「幸福感」…いいですね~。30分のドラマでの単純な「フォーマット」なのに最高にいい素材。非の打ちどころがない。大絶賛。


ところで私はBLモノには全く興味がない。一応…もう45年ぐらい前、中学生の時に親友に進められて最初の2、3冊ほど『風と木の詩』は読んだ。意味がわからずあまりいい印象はない。親友はBLモノが好きで雑誌「JUNE」なども見せてもらったけれど残念ながらさっぱり良さがわからなかった。それからもずっとBLモノの良さはわからずじまい。単純に私は自分をストーリーの中に投影できる男女の恋愛モノのほうが楽しいと思った。

でもこのドラマを見ていると(これがBLなのかどうかわからないが)「男×男」の話がいかに微笑ましいのかがよ~くわかった。色恋の話題で女が出てこないドラマって…なんというか、雑音を感じないのですよね。見ていてストレスが全くない。それが自分でも面白いと思った。

普段私は男女の恋愛モノのドラマを見ていると、必ず頭の中の数パーセントで「なにかが変だ」とか「それはやめたほうがいいよ」「それは言わない方がいい」とか、男女の現実的な側面を思い出してなにかと批評的になりがちなのだけれど、「男×男」の話はま~ったく何のストレスもなく見れるのが面白いと思った。(あ、たぶんフィジカルなものはあまり見たくないと思う)

シロさんとケンジさんがスキスキで仲睦まじく楽しそうにやっていると、心から「よかったねぇ」とこちらも笑顔になる。このお二人は50歳ぐらいの設定なので、まさか自分の息子の世代の話というわけでもないのに、なぜか「かわいい」とか「微笑ましい」「ほのぼの」とかポジティブな感想ばかりが頭に浮かぶ。だからストレスフリー。これは私が女だからなのだろうかと思う。


以前のこのドラマの感想にも書いたと思うが、西島秀俊さんと内野聖陽さんが本当に楽しそうなのがいい。食べてるご飯も美味しいのだろうと思う。だから演技なのに楽しくて嬉しくて美味しいのが表情に出ているのが何とも言えず幸せ気分。いいドラマですよ。


さてこの最終回には現実的なLGBTQのお題も出てきた。

日本ではゲイやレズビアンの同性のカップルが家族になれる「結婚」がまだ出来ないらしいのだけれど、結婚できないことによって生じる問題…相続の話などについてこの回ではさらっと触れていた。これはつまり「家族か?家族でないか?」の話でもあって…例えば病院での家族としての扱いなども含まれるのだろう。

信頼し合って一緒に暮らしている同性の二人の人間が「家族」として社会に認識されるためには、今の時点では養子縁組と言う形になるそうだ。なるほど。しかしケンジさんは「一旦養子になったら法が変わって結婚できることになった時に結婚できなくなる」と言っていた。なるほど。「恋人の子供にはなりたくない」というのも確かに理解できる。


私はもう長い間、米国のドラァグ・クイーンの番組を見たり、過去にも英国のミュージシャンの夫婦(エルトン・ジョン氏等)をメディアで見ていたり、英国では実際に同性カップルの知り合いがいたり、この地でも結婚している男性が「My husband」と言うのを聞いたり、知り合いの弟さんが結婚している等々の話に度々触れていて…既にそういうものが当り前だと思うようになっているので、正直今の時代に同性愛者の「結婚」を阻む理由がよく理解できないのですよ。

そのお題について日本でのネット上の情報をさらっと探してみると、やっぱり「同性愛」ということが問題だと言う人が多いらしく、それからまた「結婚」とは「家族になるため…子供を作るため」と言う人もいるみたいでなかなか難しいらしい。

しかし「結婚」を「子供をもつ可能性のある男女が条件」だとするのなら、例えば60歳と63歳で出会った男女が幸せな「結婚」をして夫婦になることも問題なはずで、また(うちのように)男女でも子供のいない夫婦は結婚の条件を満たしていないのか?という疑問が湧かないでもない。


今必要なのは日本でも「今の時代の結婚の定義」を議論することなのだろうと思う。

「結婚」とは何なのか?頭ごなしに「結婚とはこうあるべきで…」と過去の前例や憲法の言葉を捏ねまわして賛成派と反対派が延々と水掛け論を続けるよりも、「今の時代においての結婚/パートナーシップとは何を基準に定義するべきなのか」をあらためて真剣に話し合った方がいいと思う。

「結婚とはなんなのか?」

何も外国を真似する必要はない。外国の前例をただよかれと議論もせずにただ飲み込むのが一番いけないと思う。まず日本人が「結婚とは、家族とはなんだろう?」とその意味を話し合うことが必要だろうと思う。それは何事もそうですよ。どのようなお題でも外国のやり方をただコピーするのではなく、まず日本の中で日本人が徹底的に議論をして結論を出していったほうがいいと思う。

一番大切なのは、誰にでも「幸せに暮らす権利はある」ということ。シロさんとケンジさんが結婚したいと思うのなら…いつまでも家族として幸せに暮らしたいと思うのなら、私は彼らが結婚できればいいと思うなぁ…。皆が幸せでありますように。