能登半島地震 ─ 寄付・支援情報

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2015年3月4日水曜日

NHK・戦後史証言プロジェクト 日本人は何をめざしてきたのか 知の巨人たち 第7回「昭和の虚無を駆け抜ける 文学者・三島由紀夫 」



三島由紀夫さんの事件は不思議でしかなかった。まだ私が小さかった頃のある日「有名な人がね、お腹を切って亡くなったのよ。怖いわね。」と母が事件の事を話してくれたのを覚えている。母もショックを受けて黙っていられなかったのだろう。幼児が理解するわけもないのに。

それぐらい三島さんの事件はショッキングな事件だったのだろうと思う。なぜあれほどの名声を得た作家があのようなことを…。

日本人は何をめざしてきたのか <知の巨人たち> 7 「昭和の虚無を駆け抜ける ~文学者・三島由紀夫 ~」を録画していたものを先日視聴。様々なアーカイブから数多くの映像資料、生前の彼を知る人物達へのインタビューで三島由紀夫氏の人物像を浮き彫りにする。2015年の今年は彼の生誕90年・没後45年なんだそうだ。

番組は、三島由紀夫/平岡公威氏を様々な資料から構築していく。祖父・父共に官僚のエリート一家に生まれたが、幼少時から虚弱。祖母に溺愛され過保護に育つ。幼い頃より頭脳は優秀だが体は弱く、青年になった頃戦争が始まっても戦地に赴くことは一度もなかった。戦後様々な傑作を発表。文壇の寵児として華やかな世界とも交わる。30歳ごろ「肉体改造」のためボディビルを始める。映画に出演。1960年代初期から作品は海外にも紹介されはじめる。1963年度のノーベル文学賞の有力候補6人の中にも入っていたことが近年明らかになった。60年代に政治活動に傾倒。1968年「楯の会」結成。19701125日自衛隊突入決行と自決。


番組は、そもそも三島さんのファンでもなく本もたぶん34冊ぐらいしか読んでいない無知な私には非常に見ごたえのあるドキュメンタリーだった。見てよかったと思う。よく知らないから想像だけでいろんなことを書けば、無知と阿呆を晒してしまうことになるので(笑)あまり長く書こうとは思わないが、印象に残ったこと、考えたことを自分のための記録として書いておこうと思う。

三島さんは政治的な発言や例の事件のために右寄りなあぶない人の印象があって、それにもかかわらず作品は世界的に受け入れられている…。その両方が一人の人物の中に納まっているのが以前から不思議でしょうがなかった。1970年頃にはおそらく冗談としか受け取られなかったであろう天皇礼賛、日本礼賛。最後には割腹自殺までしてしまう。どうしてそんなことを…。それなのに彼の文学は世界的に受け入れられている。1963年にはノーベル文学賞の有力候補6人の中にも入っていたという。

三島さんの本は20歳ぐらいの頃にいくつか読んでほとんど理解出来なかったと記憶している。谷崎潤一郎や太宰治、川端康成の方が面白かった。唯一『憂国』だけはすごい本だと記憶に残った。非常に色っぽい話でドキドキした。それから35歳ぐらいの時に一念発起、「三島由紀夫を読む!」と宣言し『仮面の告白』から始めたが、なんだかやたらと青臭い小説で困ってしまい、『金閣寺』も2ページ読んで文体に入っていけず断念。そのまま「三島由紀夫読破プロジェクト」は挫折してしまった。なさけなや。

そんな具合で三島さんの本には「世界的に有名な文学の巨人への興味」と「ゴシップ的な興味」で何度か挑戦するのだがいつも挫折。どうも相性が悪いのかも。『仮面の告白』で思ったのは、とにかく自分の事にしか興味の無い人の話ということ。10代に読めばハマったかもしれないが35歳で読むにはちと青過ぎる内容。当然なのだ。作品が世に出た頃の三島さんは24歳だったのだ。


この番組で見えてきた三島さんの輪郭は、一生を通して「自分とは何者か?」と真面目に真面目に問い続けた人。上流階級の出身。将来を約束された秀才。その自負もあってプライドも非常に高いのに、身体が自らの理想についていかない。子供の頃から病弱。戦時中は同世代の若者達が国のために戦って命を落としているのに、自らは戦地に赴くことさえ出来なかった。ある日思い立って自らの肉体改造を始める。それでも満足できない。

番組のタイトルは「昭和の虚無を駆け抜ける ~三島由紀夫 ~」とあるが、彼を知る人々のインタビューから聞こえてきたのは、三島さんがいかに自分の中の「虚無」と戦っていたかということ。もっとこうしたかった…もっとこうありたかった…そんな印象を受けた。

三島さんが20歳の時に戦争が終わる。そして世の中の全てが変わってしまった。自ら実戦を体験することも出来なかった。だからこそ三島さんは戦前の日本にロマンを見たのではないか。戦後25年で日本の経済は発達し生活は豊かになった。しかし彼が子供時代に信じることができた「絶対的なもの」=日本人としての誇り=日本人としての存在理由=日本人としての自信=日本人としての連帯感=信じられる日本…は、1970年頃までにはあとかたもなく無くなっていたのだろう。戦後日本人は、信じられるはずだった過去の「絶対的なもの」よりも、(アメリカが約束してくれた)信じられる自由を選んだ。

彼の内面では、政治でさえも非常にパーソナルなものだったのではないかと思う。高いプライド。思い通りにならない肉体。それなら改善する。戦争に負けた日本。我が国=日本。あの気高く美しかった日本がアメリカに追従したままでいいのか。物質の豊かさだけで満足していいのか。従順で凡庸な羊の群れになってもいいのか。自らの力で立つべきではないのか。このままではいけない、このままではいけない…。

我の国=日本を救う為に立ち上がらなければならない。そうして起こした事件。世の中を変えるというよりも、むしろ己(日本)の誇りを救わなければ…と非常にパーソナルな意図で起こしたのではなかったか。あの事件を敢行したのは、外に働きかけ具体的に世の中を動かそうとしたというより、自らに対しての美学を完成させたと見たほうが納得がいく彼の意識の中ではあくまでも自分が中心だったのではないか。

あれほどの知性を持ったお方が、なぜあの事件を起こしたのか、なぜあの時代に「天皇陛下万歳」だったのか…ずーっと不思議だった。この番組で少しだけアウトラインが見えた気がする。あれだけ世間を騒がせた事件を起こした人が、実は自分にしか興味がなかったとしたら驚きだ。


現代の芸術とは、自らを掘り下げてパーソナルになればなるほど、ユニバーサルになっていくというもの。三島さんが一人の人間として掘り下げた「オレの個人的な話」は、人類全体にも普遍のものであるかもしれない。

彼が個人的に悩み苦しみ、改善を試み、自らのテーマとしてパーソナルな問題を掘り下げれば掘り下げるほど、世界中の人々は彼を理解する。人として生まれた苦しみはどこにいてもほぼ同じだからだ。

パーソナルをつきつめればユニバーサルになる。


今年は三島さんが亡くなってから45年。もし今もお元気なら90歳だったそうだ。番組がほぼ終わる頃、「もし三島さんが今もいらっしゃったら今の日本をどうお考えになっただろう」と思わずにはいられなかった。1970年から45年。あれからいろんな事があった。70年代に育った子供達は皆平和主義のもと、左寄りの教育をされて育った。国=全体の事を考えるよりも、パーソナルな個人主義=個人がどう幸せになるか…を考えることの方がずっと大切だと教えられた。そして80年代後半のバブル。物質主義も頂点を極め、それから25年かけて日本の物質主義も徐々に落ち着いてきただろうか。若い世代の人達は今「日本に誇りをとりもどそう」と小さな運動を始めている。

もし三島さんがあの事件を起こさず、その後も昭和・平成の時代に文学者として活躍されていたとしたら、もしかしたら早い時期に悟りを開かれていたのではないかという気もした。仏門に入っていらしたかもしれない。自分に対して決してユーモアを許さず、傍から見れば滑稽に思えるほど常に真剣に自分とガチで向き合う生き方は、誰にとってもとても苦しいことだからだ。自負を捨てた時、人は自由になれる。

本当にいろんなことを考えさせられた番組だった。とにかく私はもっと本を読まなければ。このエントリーも殆どが想像なのでものすごくイイカゲンなものだ。せめて自己満足のウラをとるためにも、また間違いを正すためにもあと数冊は読まなければ。私もあまり若くはない。あと20年ぐらいだろうか。こんなブログで駄文を書いて喜んでいてはいかんのだな…。もっと本を読まなければ。 /(*´_`*)\

2015年3月2日月曜日

NHK大河ドラマ「花燃ゆ」第9回「高杉晋作、参上」3月1日まで見た…




まだまだ感想は復活できません。面白くない。今回ここに何か書こうかと思ったのも、俳優さん達は頑張っていると思うから。彼等や彼女達が悪いわけではないと思う。

しかしながら、脚本と制作全体に漂う歴史に対するリスペクトの無さが本当に鼻につく。これがある限り視聴率は上がらないと思います。

主人公の文ちゃんのキャラの必然性を全く感じない。おにぎり持って走って文句言ってるだけ。それに常識的に考えられない所に顔をだすんですよこの人。お話にならない。

あの時代に、下級とはいえ武家の娘が牢獄に一人で出かけるとか、遊郭にどかどか入っていくとか、よそ様の成人の男性にずけずけ文句を言うとか…ありえないです。幕末とはいえ江戸時代の女性、それもまだ13歳ぐらいの少女があんなに外に出歩いて色んなところに首をつっこむなんてありえないと思う。

それだけじゃない。母親は何もしない。父親も空気。梅兄は出たり出なかったり。なぜか知らないけどこの家族、嫁入り前の13歳の娘にこんなに自由にさせちゃって平気なんでしょうか。

主人公以外にも、ご婦人方は屋内で立ったまま話をしている。お姉さんは夫にすぐ言葉で文句を言う。姉も妹も人の話を立ち聞き盗み聞きはあたりまえ…なんだかいろいろと変だ。

視聴者は昔のことに詳しい人ばかりではないと思うけれど、この無知な私でさえ(このドラマのいろんなことが)おかしいと思うのなら、歴史好きの視聴者の方々には、このドラマのいいかげんさはかなり頭にくるのではないかと思う。こういう細かいことは気になりますよ…大河ドラマは特にそうだと思う。

小娘がいろんなところに首を突っ込むことが話のメインで、歴史のうねりも政治も全く見えなくて、これで1年間もやっていけるのか疑問。もう10回近くやってるんだから、そろそろ何か見えるかと思ったけど、何も見えてこないのでちょっと愚痴を書いた。


2015年2月26日木曜日

BABYMETAL:2015年度WORLD TOURに3公演が追加



BABYMETALさんの今年5月から始まるワールドツアーに3公演が追加されました。今回の追加はフランスとスイスとイタリア。また前回未定だったフェスの日程も決まった模様。

BABYMETALはどこまでいけるのか?
のお題に対し、

BABYMETAL
ここまで来ているのだ。

と実感する。ドキドキしますね。本当にすごいです。



★BABYMETAL WORLD TOUR 2015
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201559日(土)メキシコ・メキシコシティ Circo Volador
2015512日(火)カナダ・オンタリオ州トロント Danforth Music Hall
2015514日(木)アメリカ・イリノイ州シカゴ House of Blues
2015516日(土)アメリカ・オハイオ州コロンバス
ROCK ON THE RANGE 2015
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524日(日)日本・東京新木場若洲公園
TOKYO METROPOLITAN ROCK FESTIVAL 2015
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2015529日(金)ドイツ・ミュンヘンROCKAVARIA
2015530日(土)ドイツ・ニュルブルクDER RING - Grune Holle Rock
201561日(月)フランス・ストラスブール La Laiterie
201563日(水)スイス・チューリッヒ X-TRA
201565日(金)イタリア・ボローニャ Estragon Club
201566日(土)オーストリア・ウィーンROCK IN VIENNA
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2015621日(日)日本・千葉県 幕張メッセ 展示ホール13
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※日程はすべて現地時間


2015年2月25日水曜日

映画『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)/Birdman: Or (The Unexpected Virtue of Ignorance)』(2014):負けるな中年オヤジ!




 

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Birdman: Or (The Unexpected Virtue of Ignorance)2014年)
/米/カラー119分/監督:Alejandro González Iñárritu
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さて昨日のアカデミー賞のことを書いたエントリーで、私はこの映画のことを「面白いのか面白くないのかよくわからない(笑)妙な映画で…。その妙な具合が面白いのかな…という変な映画。」と書いた。
 
お話は、昔スーパーヒーロー映画「バードマン」で大スターだった主人公が、今度はNYブロードウェイで実力派の舞台役者として起死回生を図る。ショーのオープニングまでの奮闘記。
 
監督は2006年の映画『バベル』で有名なアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督。あーあの監督さんなんだ。『バベル』はいい映画でした。このことは今まで知らなかった。前知識ゼロで見た映画の感想です。
 
 
映画としてよく出来ているのか?

出来てます!

これだけは確実。アカデミー賞をとったのもそれが理由でしょう。感動の渦…涙が止まらない…一生の思い出…とか、そんな感想はまず出てこないけれど映画としてはとにかくよく出来ていると思う。
 
上手い。何から何まで上質。よく出来ている。
 
ポンポンリズムのある展開。凝ったカメラワーク。延々と続く長回しの撮影も巧み。カメラが上にいったり下に右に左に移動する。時間も移動する。非常に技巧的。役者も最高。配役も素晴らしい。演技最高。台詞もいい。小さな世界なのに人物の心理を掘り下げることで話をダイナミックに見せる。エッジのある世界感の中に散りばめられた小ユーモアの数々。展開も早いし最初からぐいぐい惹きつけられる。目が離せない。音楽はドラムのみ。時にドキドキさせられ時にイライラさせられるのも効果的。テンションが高い。最初からずーっと目が離せない…。
 
…などなど、映画としてはたいしたものだと思う。実験的な映画としてすごく面白かった。
 
 
役者も上手い人ばかりなので安心して見れる。それにしても1989年に映画『バットマン』で実際に大スターになったのに、その後鳴かず飛ばずだったマイケル・キートンさんをこの映画の主人公に抜擢したのは誰だ?おいっ冗談きっついなー。しかしこの映画の成功は、彼がプライドをかなぐり捨ててこの役をやって下さったことによる。だって誰が見ても「バードマン=バットマン」ですもん。現実のマイケルさんがこの主人公みたいなのかどうかはともかく、観客がそう見てしまうのはしょうがない。よくぞ引き受けてくれました。
 
そしてその期待を裏切ることなく、マイケルさんがやってくれてます。ハゲの中年オヤジが全身全霊をかけてガチで頑張る姿が素晴らしいです。人生はガッツあるのみ。いけ中年オヤジの星よ。負けるなオヤジ。やってくれっ。オヤジのガチの真剣勝負。本当に本当に素晴らしい。
 
 
★以下ネタバレ注意
アカデミー賞での紹介の映像でも出てきましたけど、このガチで頑張るオヤジとほぼニートの娘の怒鳴りあいのシーンがまた素晴らしい。私はたぶんこのシーンが一番好きだな。娘が「あんたなんかtwitterfacebookもやんないし全然だめじゃんジジイッ!」と噛み付くと、激怒したオヤジは、「俺はな人生を懸けて真面目に働いとるんじゃボケ。お前みたいなヒヨッコに何がわかるボケっ!」(←よく覚えてないけどたぶんこんな感じ笑)とエマ・ストーンちゃんをどやしつける。これが思いっきりスカッとしました。大きな拍手。
 
とにかく出てくる人がみんなキツイキツイ。バーでの女性の批評家もキツイな。エドワード・ノートンも嫌な奴で。この人は急に裸になったんでびっくりしたなもう…とても印象に残りました(^o^)。
 
なんだかよくわかんないけどテンションが高くて、なぜか全体におかしいんですよ。みんなガミガミ言ってるのにどこか微妙におかしい。金魚鉢の中で金魚が喧嘩してるみたい。妙なユーモアが全体に漂っている。へんな映画。
 
 
…さて、こんなに褒めたなら最高傑作か…?
 
問題はそこ。すごく面白いか…といわれたら…ウーンどうかな。最初からずーっとテンションが高いのでどんどん引き込まれていくんだけど、頭の隅に「これ面白いか?」という気持ちも常にあって…どうしてでしょうね。
 
最高レベルの材料を集めて作った映画だから最高の映画になりそうなものなのに、全体の印象はどうも地味。そうなのよ。どうも地味すぎる。華がない。深みも無い。これっていいのか?…世界中から最高の材料を揃えて最高の料理人を雇って出来上がった料理が牛丼だった(笑)…そんな感じ(贅沢と言えば贅沢ですけど)。
 
もう一つ。最後だけは納得がいかない。あれはなんなのだ? まんまそういうことなのか。それとも大成功ということなのか。そもそも銃を持ち出してきた時点で疑問。結果は明るいのか暗いのか? 暗い方の終わり方だったらかなり問題。あれは明るい方に受け取るべきなのか?ちょっとわかりづらかった。あれで「ええーっ?」となる人もいると思う。
 
でも十分面白かった。私は1回しか見てないんだけど、2回目からはかなり笑える映画だと思います。思い出すと笑えるシーンがかなり多い。アカデミー賞受賞もおめでとうございます。こういう妙な映画が評価されるのはとてもいいと思う。


2015年2月24日火曜日

第87回・米アカデミー賞授賞式



今年も見た見た。あー長かった。でもこれはお祭りですからね。日本の紅白と同じく他の事をしながらだらだらと見る。技術賞とか音響、編集関連の賞の発表の時はとりあえずコーヒーを淹れにキッチンに行く。そして最後に主演女優・俳優に作品賞あたりはかじりついて見るというのが常。面白かったです。

いやーそれにしても作品賞が『バードマン』とはちょっと驚き。へー…。この映画見たんだけど、風邪をひいている間に感想が書けなかった。書かなくちゃ。


まずはノミネート作品から。

★作品賞候補
・アメリカン・スナイパーAmerican Sniper
・バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)Birdman or (The Unexpected Virtue of Ignorance)
・6才のボクが、大人になるまでBoyhood
・グランド・ブダペスト・ホテルThe Grand Budapest Hotel
・イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密The Imitation Game
・セルマSelma
・博士と彼女のセオリーThe Theory of Everything
・ウィップラッシュ(セッション)Whiplash

うひゃ~今年は本当に全く見てないです。『バードマン』と『6才の…』だけ見た。今年は大御所監督のお金をかけた大作品というのは『アメリカン・スナイパー』だけだったのかな。知的英国良質作品枠は『イミテーション…』と『博士と彼女…』、『セルマ』が米国史実系、『グランド・ブダペスト…』が職人系、6才のぼくが…』が実験的ホームドラマ、『ウィップラッシュ『バードマン』が心理系変り種作品ですかね。

私は今年はまたクリント・イーストウッド監督が戦争ものの映画『アメリカン・スナイパー』で受賞するものだとばかり思ってました。これ今も劇場で見れるんだけど、ワタクシはグロ耐性ゼロの臆病者なので見ないと思う…。イーストウッド監督とは相性が悪いからなぁ。上記の作品では『博士と彼女…』『グランド・ブダペスト…』が見たい。『イミテーション…』は見たいけどたぶん理解できない…(笑)。

それにしても『バードマン』が受賞したのは驚き。こんな実験的な「なんだこれ」的な作品が評価されるのはとてもいいと思うけど、ちょっとびっくり。この映画は批評家からも絶賛されていて、それなら…と見に行ったんだけど、面白いのか面白くないのかよくわからない(笑)妙な映画で…。その妙な具合が面白いのかな…という変な映画。その感想はまた今度。


俳優さん達、またその他の主な受賞は…。

主演男優賞:エディ・レッドメイン『博士と彼女のセオリー』
主演女優賞:ジュリアン・ムーア『アリスのままで/Still Alice
助演女優賞:パトリシア・アークエット『6才のボクが、大人になるまで』
助演男優賞:JKシモンズ『ウィップラッシュ(セッション)』
脚本賞:『バードマン』
脚色賞:『イミテーション・ゲーム』
長編アニメ映画賞:『ベイマックス/Big Hero 6

やっぱり『博士と彼女のセオリー』は見たいな。役者さんがスティーブン・ホーキングさんにそっくりですもん。『6才のボクが…』のパトリシア・アークエットさんが受賞したのはとても嬉しい。彼女は本当に素晴らしかったです。パトリシアさんは若い頃は可愛かったのに、今本当にがっしり系のおばちゃんになった。でもステキです。これからもますますアメリカの強い母ちゃんとしてご活躍していただきたい。

というわけで米アカデミー賞というのは、時に正当な評価がなされているのか疑問な年もありますが、今年のノミネート作品を見る限りセレクションは決して悪くは無い。面白い作品、いい話、真面目な話、問題提起、実験的…といろいろ揃った。全体にちょっとこじんまりとしている気もしますが、こういうセレクションは決して悪くないと思う。ただブルドーザーのようにすべてをなぎ倒すような超大作の傑作も見てみたい。

これ等の作品は、またこれから機会があったら(Netflixに降りてきたら)追々見ていきたいと思います。