能登半島地震 ─ 寄付・支援情報

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この度の能登半島地震で 被害に遭われた方々に心よりお見舞い申し上げます。 一日も早い復興をお祈りいたします。 ★NHK による様々な支援情報 能登半島地震 義援金・支援金の受け付け始まる 窓口まとめ 【随時更新】 https://www.nhk.or.jp/shutoken/ne...

2022年9月29日木曜日

Hilary Roberts ft. Bimbo Jones – Free (2022)



懐かしい音



Hilary Roberts ft. Bimbo Jones – Free (2022)
Free (ft. Bimbo Jones) - Single
Hilary Roberts
Released:  May 27, 2022
℗ 2022 Red Songbird


この後ろでチャカチャカ鳴るギターの音がナイル・ロジャース風味でたまらん。これはね、80年代の音。ナイル先生プロデュースの音。例えば…もちろん大先生のバンドChic各曲から、David Bowieの「Let’s Dance」、Duran Duranの「NOTORIOUS」そしてINXS「Original Sin」、ちょっと前にはDuft Punkの「Get Lucky」、そういえばDuran Duranは2015年に「Pressure Off」という名曲もあった。

あのギター。あれです。もうとことん、延々と気持ちがいい。ナイル先生プロデュースに駄作なし。しかしこれはナイル先生の曲ではない。この曲は英国のDJデュオ Bimbo Jonesがアレンジしたナイル先生っぽい曲。うまいね。

懐かしいね。ワタクシの世代の年寄は80年代にディスコでナイル先生のギターでよく踊ったのよ。だからこの質感はいつ聴いてもよろしい。

この曲は数週間前に英国のCommercial pop club chartに入っていたのだけれど、このシンガーのヒラリーさんはアメリカのシンガー・ソングライター。なぜ英国のダンスチャートに入ったのか不思議。たぶんアメリカのチャートではなかったと思うのだけれど。


★Hilary Roberts
米国のシンガー・ソングライター。デンバー州コロラド生まれ、現在テキサス州ダラス在住。2018年に初めてビルボードのダンスチャートのトップ10に入ったそう。慈善活動もなさっているそうだ。

★Bimbo Jones 
英国のDJデュオ。メンバーは Marc JBさんとLee Daggerさん。今までに何十曲も世界中のダンスチャートの1位に入れている売れっ子。大物とのコラボ多数。
 

歌詞はネット上になかった。自由、自由と歌ってる。




2022年9月28日水曜日

NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」第35回「苦い盃」9月11日放送



畠山重忠の乱までの流れを細かく描写。史実として記録されている話がそのままドラマになっているようです。ドラマでは北条時政がりく(牧の方)に言いくるめられる様子と周りの戸惑いが描かれてます。

時政がりくに操られてしまう様子がいけませんねぇ。このダメオヤジな時政キャラはてっきり三谷さんの創作だろう思ったら、なんと『吾妻鏡』にそれらしい記録があるらしい。時政ダメダメでびっくりですねぇ。情けなや。

その男を惑わすりく…宮沢りえさんが大変素晴らしい。宮沢さんはやっぱりいい女。艶々。

それにしてもりく(牧の方)はなぜ畠山親子よりも平賀朝雅の事を信じたのか。どちらも娘婿なのに。それはきっとりくさんは(坂東の荒武者の)鎌倉の御家人よりも、洗練された都会の人物の方を信じたということなのだろう。りくさんは鎌倉に住んでいても心は京にあった。

それから実朝が政略結婚で悩んでいる様子。彼はまだティーンだから悩みも多い。その悩みを聞く占い師・歩き巫女・鎌倉の母お婆が大竹しのぶさんだと最初はわからなかったぞ。


…ひとつ気になった事がある。ドラマの内容とはあまり関係ないのだけれど、以前から気になっていたので書いておこう。

この占い師のお婆の実朝への慰めの言葉が「悩んでいるのはお前だけではない」なのだけれど、この「皆も君と同じように悩んでるよ」という情報は、実際悩んでる人の慰めにはなるのだろうか。これ私には効かなかったと思う。「他の人が同じことで悩んでる」と聞いても「あーそうですか」と思うだけ。誰かが同じことで悩んでいるのなら、その人がどのようにその状態から抜け出したのかを私は知りたい。


さて『吾妻鏡』などの歴史の記録の内容をざっとまとめると…

★その頃までの武蔵国の状況…
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元々武蔵国は、(頼朝の時代には)源氏門葉の平賀義信が国司を勤めた。
秩父氏の総領である留守所職は河越重頼
河越重頼と平賀義信のは頼朝の乳母・比企尼の次女と三女
武蔵国の郡司は、比企尼の甥・比企能員が継承。
河越重頼が源義経の謀反に連座して誅される。
その後、畠山重忠が留守所職となる。
平賀義信の後の武蔵国司は平賀朝雅(北条時政の娘婿)が継ぐ。
建仁3年(1203年)9月 比企能員の変
同年10月 平賀朝雅は京都守護のため上洛。
将軍実朝の命で、北条時政が武蔵国務職に任じられ、武蔵国衙の行政権を掌握。

武蔵国には比企氏と繋がりをもつ者が多く、比企の跡を勢力下に収めようとした北条時政の武蔵進出は、武蔵武士団の棟梁である畠山重忠の勢力圏への進入であり、比企の乱後の戦後処理を巡って時政と重忠は対立する関係となっていた。


★直接の引き金は…
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元久元年(1204年)11月4日 京の京の平賀朝雅邸で将軍実朝の妻を迎えるため上洛した御家人たちの歓迎の酒宴が行われた。
その席で朝雅と畠山重忠の嫡子重保との間で言い争い
翌5日、北条時政の子・政範が急死
元久2年(1205年)6月21日 朝雅は重保に悪口を受けたと牧の方に讒訴。牧の方(りく)はこれを重忠父子の叛意であると時政に訴えた。義時と時房は反対したが、やむなく義時は重忠討伐に同意
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ドラマは…
息子を亡くしたりくが時政を操る~畠山討伐決定まで
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京で突然死去した政範(中川翼)を思いりく(宮沢りえ)が沈む

政範の死に関して、畠山重忠(中川大志)の息子・重保(杉田雷麟)が源義時(小栗旬)と大江広元(栗原英雄)にレポート

……重保がその前の晩 平賀朝雅(山中崇)が話しているのを立ち聞きする「これを汁に溶かせばいい…」重保は平賀を直接問い詰めたが 平賀はもちろん否定……


後日、鎌倉を訪ねている平賀朝雅が りくと時政(坂東彌十郎)と会話「畠山重保は私を下手人に仕立てようとしている。畠山の策略にはまってはいけない」それを信じるりく。子・政範が畠山に殺されたと思いこみ時政を焚きつける「畠山を討って」

怒っても綺麗 りく/牧の方 あまり似てないな

義時は畠山重保のレポートから 平賀朝雅を疑っている。
平賀に直接問うが、答は得られず

時政と息子達
時政は「畠山を討つ」と言う(←りくに言われて)
それに答えて義時「鎌倉殿の花印がない限り 勝手に兵を挙げることは出来ない」

義時は畠山の元へ
畠山「平賀と息子・重保を並べてご詮議を」と言うが、平賀はすでに京に帰った。
義時「平賀を討てば京を敵に回す」
畠山「それが執権・時政の狙い。畠山を滅ぼし武蔵を手に入れるつもりだ。戦いたくないが、武蔵帰り戦支度をする」

義時と時政
義時、畠山との会話から平賀が怪しいと時政に告げる。
時政、畠山討伐はしばらく保留にすると言う。

帰宅した時政、またりくに責められる
結局 言い負かされてしまう弱い時政。だめおやじだなこりゃ。

その頃将軍・実朝(柿澤勇人)は和田義盛(横田栄司)をこっそり訪ねていて留守。それに気付いた文官達がパニック中。八田知家(市原隼人)が実朝を連れ戻す。

帰ってきた実朝の元へ時政が忍び込む。
「畠山討伐」を中身を隠しながら実朝に花印をサインさせる。

武蔵国 義時が畠山を訪ねてきている
義時が「鎌倉殿に潔白を」と説くが、畠山は「鎌倉に呼び寄せて討ち取るつもりだろう」と聞こうとしない。


若い実朝の悩み
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源実朝(柿澤勇人)の婚礼が近づく。
元久元年(1204年)12月 後鳥羽上皇の従姉・千世(加藤小夏)が鎌倉に到着
婚礼 実朝はまだ戸惑っている。実感がないらしい


しばらくして実朝と泰時がまた和田の館を訪ねてくる。
和田と実朝、泰時(坂口 健太郎)、鶴丸(きづき)が占い師を尋ねる

歩き巫女(大竹しのぶ)

泰時はすごろくをすると具合が悪くなると言う。←おおおおぉ武衛?
占いお婆が実朝へ「雪の日に出歩くな」←あぁあれですね。
占いお婆・鎌倉の母は、大竹しのぶ!しばらくわからなかったぞ。すごーい。
皆で遊んでいるところで、八田知家に見つけられ御所へ帰る。
時政がやって来て「花印をくれ」と言い、実朝は中身も読まずにサインをしてしまう。

のえの野心
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のえ(菊地凛子)は義時の子が欲しいと言う
泰時はのえを信じていない
三浦義村(山本 耕史)がのえの人柄に気付く 指に飯粒
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2022年9月23日金曜日

Jonasu & Karen Harding – True (2022)



いいメロディー



Jonasu & Karen Harding – True (2022)
True – Single
Jonasu & Karen Harding
Released: September 2, 2022
℗ 2022 3Beat Productions Limited



これは英国のUpfront club chartに上がってきたばかり。いい曲です。シンガーのカレンさんは今までにも何曲かとりあげたのですがいい曲が多い。

★Jonasu
Jonas David Kröperさんはドイツ人のDJ/レコード・プロデューサー/ソングライター。1990年生まれ。現在はドイツのベルリン在住。アムステルダム音楽院/Conservatorium van Amsterdamでジャズドラムを学んだそうだ。扱える楽器はドラム、ギター、キーボード、シンセサイザー。楽器のマルチ・プレイヤー。2018年に活動開始。2020年に「Black Magic」が英国でヒット。

★Karen Harding
1991年生まれの英国のシンガー・ソングライター。1991年生まれ。英国のタレント発掘ショー『The X Factor』に出演した後で発掘されたらしいのだけれど、英国はこういうテレビ番組から出て来たシンガーが多い。


True
Jonasu & Karen Harding
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本当 本当 本当なの
私が考えるのは あなた あなたのことばかり
頭に張り付いたよう こんな風に la-la-la-la-la-la
La-la-la-la-la-la, la-la-la (la-la-la)


真夜中 私は横になって眠れないまま あなたのことを考えてる
ケミカルな感情 それが私に真実を探すように促す

だって私 隠さなきゃいけないと感じるから
あなたのことを 考えていないふりをして
私の心は あまりにも沢山傷つき過ぎたと感じた
でも もう安全にプレイするのはお終い
あなたを追いやりたくない
もう深夜の電話もない 私が言いたいのは


本当 本当 本当なの
私が考えるのは あなた あなたのことばかり
頭に張り付いたように la-la-la-la-la-la
La-la-la-la-la-la, la-la-la (la-la-la)

Oh,  わかってるでしょ 本当 本当 本当なの
あなたを何度もリピートする どうすればいいかわからない
頭に張り付いたように la-la-la-la-la-la
La-la-la-la-la-la, la-la-la (la-la-la)

頭に張り付いて こんな風に la-la-la-la-la-la
La-la-la-la-la-la, la-la-la
La-la-la-la-la-la
La-la-la-la-la-la (my head like)
La-la-la-la-la-la
La-la-la-la-la-la, la-la-la
(La-la-la, la-la-la)


これはオブセッション? 
だってあなたがいつもいなくなるたび それはもっと強くなる
私も前に進めたいの
でもあなたがその気になってくれる場合だけ
私は「ただの誰か」にはなりたくない
No

だって私 隠さなきゃいけないと感じるから
あなたのことを考えてないふりをして
私の心は あまりにも沢山傷つき過ぎたと感じた
でも もう安全にプレイするのはお終い
あなたを追いやりたくないの
もう深夜の電話もない 私が言いたいのは


本当 本当 本当なの
私が考えているのは あなた あなたのことばかり
頭に張り付いたように la-la-la-la-la-la
La-la-la-la-la-la, la-la-la (la-la-la)

Oh,  わかってるでしょ 本当 本当 本当なの
あなたを何度もリピートする どうすればいいかわからない
頭に張り付いたように la-la-la-la-la-la
La-la-la-la-la-la, la-la-la (la-la-la)

頭に張り付いたように la-la-la-la-la-la
La-la-la-la-la-la, la-la-la
La-la-la-la-la-la
La-la-la-la-la-la (my head like)
La-la-la-la-la-la
La-la-la-la-la-la, la-la-la
(La-la-la, la-la-la)
 
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2022年9月22日木曜日

お猫様H:夏から秋へ



早いね。ボーっとしてたらもう9月も半ば過ぎ。
最近は猫さんが一日中寝ていてあまり遊んでくれない。
だからいい写真も撮れない。

この写真は8月8日
そして9月17日
光の範囲が小さくなった



2022年9月21日水曜日

NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」第34回「理想の結婚」9月4日放送



前回で源実朝は元服し鎌倉殿となった。そして北条時政は初代執権に。

タイトルの「理想の結婚」で見せる様々な結婚の形。 実朝の政略結婚の話から、和田義盛+巴のハッピー結婚と、北条義時の新しい嫁・のえの女の計算付き結婚の3つの話。

それから、気のいい陽気なオヤジだと思っていた北条時政が暴君になりつつある。その元は嫁・りくの野心。りくが時政を動かしてます。

そして義時がまた結婚しました。相手はのえ。早々と決まってしまった。第32回の感想には義時のことを「もう鼻の下を伸ばしてにやにやしていた若者はいない」などと書いていたけれど、今回の彼は鼻の下を伸ばしてましたねぇ~。でれでれしてる。すごく嬉しそう。

そこに食いつくのえさん。ぬえか。のえさんは計算高い女のようです。

それに泰時が気付いた。彼は今までにも父・義時の言動に戸惑ってぶつかっていますが、この真面目な泰時がなかなか真っ直ぐな熱い青年で…。坂口健太郎さんは今まで見たドラマではいつもクールで熱量の少ない現代っ子の印象だったのですが、この泰時は熱いぞ。いいぞ。

そして繊細な源実朝。彼は政治家やリーダーになるよりもインドアで和歌を詠んで芸術寄りに生きたいタイプらしい。政治的な政略として京からの娘と結婚させられることにも悩んでいる。「しかたがないしとりあえず」とは言えないのだろう。結婚はゆっくりと確かな愛を育みたいと思っているのだろう。

そんな悩む繊細な実朝を和田義盛が慰める。館に皆を招いて紅葉鍋パーティー。実朝は傷つきやすく繊細だからこそ、脳筋で大雑把で陽気な和田っちにほっとするのだろう。和田っちいい人。毛深いのね。

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元久元年(1204年)頃 

源実朝(柿澤勇人)は日々学んでいる。大きくなったけれど実はまだ12、13歳ぐらい。

繊細 実朝

先生達は
八田知家(市原隼人) 薙刀
和田義盛(横田栄司) 弓
大江広元(栗原英雄) 政
三浦義村(山本耕史) 処世の全て 女の扱い


ところでこの頃の武蔵国司は、北条時政(坂東彌十郎)の後妻・りく/牧の方(宮沢りえ)の娘婿・平賀朝雅(山中崇)。「比企能員の変」の翌月の建仁3年(1203年)10月、平賀朝雅は京都守護のため上洛。時政は比企の跡を勢力下におさめようとし、将軍実朝の命によって武蔵国務職に任じられ武蔵国衙の行政権を掌握していた。

畠山重忠(中川大志)はそれまで代々受け継いできた(武蔵国の武士団を統率する)留守所総検校職の役目を北条時政から解任されて(←この部分は歴史の記録にはないそうです)不満を募らせている「姑殿は武蔵を奪い取り上げるのでは?」もしそうであるなら時政と戦う意思を表す。

馬も担げる 畠山重忠

源実朝には、後鳥羽上皇(尾上松也)の従姉・千世(加藤小夏)との結婚が決定。10月14日に16歳の北条政範(中川翼)がその使者として京に向かう。

北条義時(小栗旬)には文官の二階堂行政(野仲イサオ)の孫娘・のえ/伊賀の方(菊地凛子)との再婚話。義時がのえとお見合い。気に入ったらしい。

怪獣も倒せる のえ

その頃京では源仲章(生田斗真)が(時政の娘婿)平賀朝雅(山中崇)に、将来は鎌倉の執権になるようにと勧めている。後鳥羽上皇は(一介の武士である)北条が鎌倉で力を持つことが面白くない…もし(河内源氏の流である)平賀朝雅が執権になれば鎌倉も動かしやすくなると考える。平賀朝雅が次の執権になるのに邪魔なのは、北条時政とりくの嫡男・北条政範。

後鳥羽上皇の乳母

元久元年(1204年)11月3日 京で突然、北条政範が死去。死因は流行り病とのことだがあやしい。


その他

以前。頼朝の観音像が政子(小池栄子)から義時へ。そして今回義時から泰時(坂口健太郎)へ。


・三浦義村は女性をとことん大切にするらしい。

・結婚話に気が乗らない実朝。それを政子が心配する。政子は実朝のために和歌を書き写し実朝の目に付く場所に置くよう指示。

北条時政は御家人達から賄賂を受け取って喜んでいる。御家人同士の訴訟の判決にもその影響が。

・八田知家は女性を見る目がない。

・北条時政が三浦義村に、畠山の件で三浦が北条に付くかどうかの打診。

・のえのうらおもて。それを泰時が目撃。



2022年9月20日火曜日

エリザベス女王葬儀の日に思う・英国の軍隊と王室



エリザベス女王の国葬の日は、昨日9月19日(月曜日)。その日の朝6時30分までLying-in-Stateが行われていて、葬儀の儀式はそれから数時間後の午前11時から開始された。

私が住むハワイと英国との時差は11時間。ロンドンの19日の午前10時45分にウェストミンスター・ホールから柩を寺院へ移動するマーチが始まった時、ここでは18日夜の11時45分。英国の女王様の国葬は、この地ではほぼ午前0時からの開始となった。BBCでは午後9時ぐらいから特別番組を放送開始。最初から見られるところまで見ようと準備してテレビの前に座った。

ほぼ午前0時から儀式が始まり、なんとかライブで午前3時まで見た(女王の柩がハイドパークを出た頃まで)。その後の3時間を録画予約して就寝。朝起きてから残りの3時間分(ロンドンからウィンザーまでの旅~ウィンザー郊外からの軍のマーチ~ウィンザー城内のSt George's Chapelでの儀式)をしっかりと見た。やっと見終わった。

すごかった。綺麗だった。ものすごかった。本当にすごい儀式だった。ただただ言葉を無くして感動した。美しかった。素晴らしかった。



各国からの要人を招いてのWestminster Abbey(寺院)での葬儀は、英国内とそれからcommonwealthの国々、友好国に向けての公の儀式のように見えた。それに比べてウィンザー城のSt George's Chapelでの儀式はもっとパーソナルな儀式…sermonsの内容も女王様個人と神との関係の話が多いように見えたのが印象的だった。ロンドンでは国の君主として、ウィンザー城では個人として…の儀式なのかと思った。

St George's Chapelでは、最後に柩から君主の象徴である王冠/Imperial State Crownと勺杖/Scepter、宝玉/Orbが柩から外され、柩の上にはチャールズIII世により「Queen's Company Camp Colour of the grenadier guards — a regimental flag that is specific to the queen」の旗がかけられた。柩はそのままエレベータで床下にゆっくりと下ろされ視界から消えた。その後女王様の柩はご家族だけの儀式でSt George's Chapel内に埋葬されるとのこと。全ては終わった。

感無量。70年間君臨なさって王家を守り続けた女王様。本当に偉大な女性だった。



英国の女王様の葬儀を見ていて考えたことを書いておこうと思う。

この国葬で一番考えさせられたのは、この葬儀の印象が(私が見た感じでは)ほぼ70%の軍隊の儀式と30%の宗教の儀式だったことだ(あくまでも個人的な印象)。あまりにも大きな軍隊の儀式の印象。

寺院や教会での儀式が…英国の君主が英国国教会の最高ガバナー (Supreme Governor of the Church of England)であることから、女王の葬儀が宗教の儀式であるのは当然のこと。しかしもっと大きな印象だったのは、あの街中を延々と練り歩く軍隊のマーチだった。

大人数。整然と並んだ兵士達の美しさ。華やかで様々なデザインの軍服を着た兵士達。沢山の騎馬隊。マーチングバンド/鼓笛隊。そして軍服を着た国王と王族の方々も徒歩でマーチ。…その全ては様式美。華美で豪華。英国各地の連隊とイギリス連邦/Commonwealth of Nationsからの連隊も加えて、今回の儀式の軍隊の人数は過去最大だったと聞く。それはそれは壮大でゴージャスな軍隊のマーチ。

その数は、およそ軍人6000人という記事もあれば、全ての軍のスタッフを合わせて10000人を超えたという記事もあった。とにかく大変な数である。

これはほぼ軍事パレードだと思った。



その理由は英国の歴史と王室のあり方にある。


そもそも英国の君主とは
「Head of the British Armed Forces/イギリス軍の司令官
「Commander-in-Chief of the British Armed Forces/イギリス軍の最高司令官

そしてその意味は…
「 a role vested in the sovereign of the United Kingdom, according to British constitutional law/英国憲法に従って、英国の主権者に与えられた役割である英国軍の最高指揮権
とあった。


要するに、英国の王/女王とは軍隊の最高司令官ということなのだ。もちろん現代に王が軍を自ら率いて戦うことはないが、形式上の最高司令官ということだ。なるほど。なるほどだ。そんな当たり前の事を今回あらためて納得。大きく頷いた。

ウェストミンスター界隈からバッキンガム宮殿の周り、そしてウィンザー城までの田舎道を長々と徒歩で歩く兵士達のボスは、現在はチャールズIII世。しかし9月8日までの最高司令官はあのエリザベスII世だったのだ。彼女は70年間も軍の司令官だったことになる。少し驚いた。そうか。そうなのだ。今回のあの英国史上最大数の軍隊の行進は、兵士達にとっては自分達の司令官の葬儀の行進だったわけだ。

理屈ではわかっていても実際に見せられると本当にすごいなと思う。

ロンドンの行進では、女王の柩は海軍の砲架/State Gun Carriage of the Royal Navy(砲身をのせる台)に乗せられていた。その周りを何千人もの兵士達が歩く。いかにも軍隊の儀式だ。



女王様の軍隊の行進。すごいはずである。ところで英国の君主とはもちろん近年になってから「イギリス軍の司令官」になったわけではない。

英国の王家の祖先は、元々強い軍を持った征服者であった。

現在のイギリス王室の開祖はウィリアム征服王/William the Conqueror。
彼はノルマン朝の初代イングランド王。ノルマン朝/ノルマン人とは元々は北欧からフランスのノルマンディー地方に南下したバイキングの一族。彼らがノルマンディー公国を開きギヨーム/ウィリアムはそこの君主となった。そして彼は1066年に好機を見計らい、6000人の騎士を含む12000の兵を率いてイングランド南岸に侵入。在英の敵を討ち果たしウェストミンスター寺院でイングランド王ウィリアム1世として戴冠しイギリス王室の開祖となった。

歴史の中では、多くの国の王室の祖先は元々warlord/a supreme military leaderであることが多い。いつの時代も戦の勝利者が王になった。英国の王室の祖先も元々強い軍隊を持った君主だった。

整然と並んだ軍隊のマーチは19世紀以前の戦場での進軍のマーチを想像させるし、鼓笛隊の演奏は兵士を鼓舞するための従軍の楽隊。全てが軍事パレード風味なのは、そもそも王室のルーツが強い軍を率いた君主の家系にあるからなのだろう。



そしてまたあの豪華な軍服での行進の理由も、英国の歴史によるものなのだろうと思った。

今でこそ西欧の国同士の戦争はなくなったが、19世紀の時代までは欧州の近隣の国々は度々戦争を繰り返していた。そんな時代、このような機会での(実質的な)軍事パレードは、国の内外に向けての軍事力の誇示の意味もあったのだろうと思った。軍の力を国外に示せば、外国/欧州近隣の国々には脅しとなるし、国内に向けては内政の安定(反乱が起きにくくなる)にも効果がある。また一般の国民に対しては「大きな力強い王室」の誇示にもなる。

だからこそあれほどのきらびやかな軍事パレードで、あの派手な軍服なのだ。国内の様々な連隊の軍服。騎馬隊のキラキラと派手な鎧。Scots GuardsだのIrish Guardsだのと色々とあって…興味が湧いたので今wkipediaで「List of British Army regiments and corps」と調べてみたら沢山の連隊が出て来た。昨日は彼らが全て揃っていたのだろうか。大変なものである。


あのような儀式での派手な軍服が儀式用なのは明らか。全てが軍隊の歴史的な遺産。しかしその軍隊の歴史的遺産を着て行進をしているのは、実際のイギリス軍の兵士達なのだからおそれいる。彼らは様々な年代にデザインされた軍服…19世紀や、まさかの15世紀(ビーフイーター)などの様々な軍服を着て行進をしているが、彼らの持っている銃剣やマシンガンには実弾が入っているのだろう。儀式のための飾りではない。(←おっと入っていないそうです)本当にすごいものだと思う。


女王様の軍隊は本物だった。儀式は女王様=軍隊の最高司令官のためのものだし、そして王室の方々も軍服を着て軍と共に行進する(プリンセス・ロイヤル・アン様がかっこよかった)。英国の王室と軍隊とは密接に関わっている。そんな様々なことをとりとめもなく考えて、全6時間の女王様の葬儀の放送を見届けた。圧倒された。本当にすごかった。

最後に女王様の馬・ポニーのエマちゃんと2匹のコーギーが出て来た時は泣きそうになった。



2022年9月19日月曜日

英国 皆で女王様にお別れを



この1週間、Lying-in-Stateのライブ映像ばかり見ていた

エリザベス女王がお亡くなりになって喪に服すような気持ちで1週間を過ごした。そのようなつもりはなかったのに先週からの1週間、英国で行われている儀式に毎日心を奪われ続けていた。

ウェストミンスター・ホールで行われていたLying-in-Stateのことをここに書いたのは先週の水曜日。それからも毎日度々BBCのライブ映像と情報をチェックし続けた。映像を見ている間は私も列にならんでいるような気がした。

毎日毎日英国の人々は何時間も辛抱強く列に並んでいた。参拝者はロンドンのみならず全国からも列車に乗ってロンドンに集っているとニュースはリポートしていた。一時は並んだ列の最後尾がSouthwark Parkのリミットを超え、参拝者の参加をしばらく止めた場面もあった。待ち時間は24時間を超えたらしい。あのデビッド・ベッカムが個人で列に並んだ話も後から知った。


たまたま映像を見ていて心に残る場面があった。
長身の高齢の男性がお一人。おそらく80歳は超えているだろう高齢の紳士。黒のスーツに白いシャツ、黒のネクタイで杖をついて参列なさっている。このお方は杖で身体を支えながらお一人で何時間も列に並んで女王様にお別れにいらっしゃったのだろうか。

そしてまた別の時に見たのは、おそらく50代後半から60歳ぐらいのご夫婦/カップル。細身の女性は、英国の国旗がそのまま全面にデザインされたTシャツを着て、明るく染めた金髪を頭のてっぺんで無造作に結んでいる。ジャケットを腰に巻いて下はジーンズのカジュアルな格好だけれどたぶん年齢は55~60歳ぐらい。そして男性はスキンヘッドで小太りの身体にSex Pistolsの有名な「God Save The Queen(女王の目と口の部分に文字が入っている)」のデザインの黒のTシャツを着ている。お二人とも昔は勢いのいいパンクスだったのだろう。40年前の若かった頃には「人間じゃねー未来もねー」などと歌っていたのだろう。その小太りスキンヘッドのおじさんが泣いているのに気付いた。左手をピンクの丸い頭から顎へ何度も撫で下ろしお顔をくしゃくしゃにして泣いている。彼はきっと誰よりも英国と女王様を愛していたのだろう。見ている私も泣きそうになった。


お別れにいらした人々は様々。東アジア系、アフリカ系、インド系、中東系、多くのヨーロッパ系、そして多くの純英国人。小奇麗な格好で深くお辞儀をする東アジア系の人々はもしかしたらロンドン在住の日本人の方々かもしれない。

日本からいらした天皇陛下がウェストミンスター・ホールにいらっしゃった写真もメディアで拝見した。アメリカからはバイデン大統領。たまたま私がライブ映像を見ていた時にも中近東の要人の方々がホールにいらしていた。

皆同じように女王様にお別れに会いにいらしていた。

そうやって最後の最後まで何度も何度もLying-in-Stateのライブ映像を開いた。