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2024年2月15日木曜日

Stray Kids - CASE 143 (2022)



傑作



Stray Kids - CASE 143 (2022)
Album: MAXIDENT
Released: October 7, 2022
℗ 2022 JYP Entertainment

TV 出演時 歌ってます
Dance Practice Video マイケルを思い出す
THE FIRST TAKE 日本語で歌っている



前回マイケル・ジャクソンの映画の感想で、Kpopの中にマイケルの孫がいると書いたのだけれど、このグループのそのようなグループだと思った。


たぶん去年年末の紅白で一番驚いた曲がこの曲。韓国のStray Kidsの「CASE 143」。この曲は本当に好き。紅白で最初に聴いてから動画サイトに行って今までに何度聴いたかわからない。何度も何度もリピートして聴いている。

最初にまずびっくりしたのはサビの低音。「Why do I keep getting attracted?」と歌うFelix君のあの低音。かわいいルックスなのにあの低音は驚く。ちょっとショックを受ける。えっ?なに?え、もう1回…と何度もMVをリピート。

最初は目が回るほど複雑な曲の展開にびっくりしたが、もう1回また1回と聴いていくうちにメロディが頭に馴染んでくる。鼻歌を歌い始める。すっかり曲が頭にはいってしまう。そうするとますます癖になる。


今度はそれぞれのパーツは何だろうと思い始める。まず見たのがネット上の歌詞のサイト。それに各パートの名称とそのパートを歌うメンバーの名前が載っていた。

曲の構成は…
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Verse 1:ラップ
   [Han, Changbin, Hyunjin]

Pre-Chorus:綺麗なメロディーの繋ぎパート
   [Bang Chan, Seungmin, Hyunjin, I.N]

Chorus:半音階(Chromatic)で下がっていくサビ
   [Felix]

Chorus:オクターブ上げて繰り返し
   [Lee Know, Seungmin]

Verse 2:ラテン系メロディ(Montuno)
   [Bang Chan]

Verse 2:爆発的なラップ
   [Changbin]

Pre-Chorus:綺麗なメロディーの繋ぎパート
   [I.N, Hyunjin, Felix, Han]

Chorus:低音サビ(Chromatic)
   [Hyunjin]

Chorus:オクターブ上げて再度繰り返し
   [Lee Know, I.N]

Interlude:変形ラップ
   [Felix]

Bridge:情緒的なソフトパート
   [Lee Know]

Bridge:ラップ
   [Seungmin, I.N, Han, Hyunjin]

Chorus:サビ(Chromatic)
   [Seungmin, Felix]

Chorus:オクターブ下げてサビを繰り返し
   [Changbin]

Refrain:ラップ
   [Bang Chan, Seungmin, Han]

Outro: [I.N, Lee Know, Hyunjin]

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そして次に見たビデオがこれ。

Classical & Jazz Musicians React: Stray Kids 'CASE 143'

アメリカのジャズとクラシックのミュージシャン達のリアクションビデオ。音楽のプロ達(若い人は学生かな)が、やっぱりこの曲に驚いている。

彼らの解説によると、低音のサビの半音階/chromaticで下がっていくメロディーがシンコペーション/Syncopationのリズムの上に乗っている。そしてそのサビの(Syncopated)リズムのまま、次のモントゥ―ノ/Montunoのパートに自然に移っていく…などと言っている。

モントゥ―ノ/Montunoのパートは、リーダーのBang Chanさんの歌う「A-B-C-D-E-F-G-I Wanna send my code to you」のラテン系のメロディのパート。クロマティック・メロディーとモントゥーノが同じシンコペーションのリズムの上に乗って自然に繋がっている。巧みなのだそう。

motivic development という言葉も出てきて最初のパターンから展開していく意味らしいのだけれど、バラバラに聞こえるパーツが実はどこか似ていたり同じメロディがあったりと、展開のバリエーションのようにも聞こえて完全にバラバラではないらしい。彼らの解説が面白い。

理論はともかく、それぞれ別の曲のように聞こえる各パートが全てスムースに繋がって綺麗にまとまっているのが本当にすごいと思う。突然始まる綺麗なBridgeも見事に曲におさまっている。その上で全体がものすごくキャッチー。リズムもノリがいいので思わず踊りたくなる。


先日マイケル・ジャクソンの映画を見ていて思った…昔「Beat It」や「Thriller」のMVに私達が魅せられた理由は、マイケルとダンサー達がグループで揃って踊っていたからだったと。大勢で踊るから迫力が出る。そして今のKpopは、あの頃のマイケルのグループのダンスを大勢のメンバーで再現しているのだろうと思った。そしてマイケルは一人で歌っていたけれど、Kpopはボーカルが入れ替わり立ち代わり全員が歌う。あの頃のマイケルから進化したエンタメの形がKpopなのだろうと今回あらためて思った。


…今知った。このグループは作曲もダンスも御本人達がなさっているのだそう。ウィキによると「デビュー前から現在まで、ほぼ全ての楽曲を、メンバー自らが作詞・作曲・プロデュースを手がけるセルフプロデュースグループ」だそうだ。それはすごい。メンバーの中の3人…Bang Chanさん、Changbinさん、Hanさんが3RACHAというサブ・ユニット名でメインで楽曲制作に関わっており、編曲やボーカルディレクティングなどを自ら行っているとのこと。それからまた曲の振り付けはLee Knowさん、Hyunjinさん、FelixさんがDANCE RACHA のサブユニット名で担当することもあるそう。

先日、紅白の感想を書く時に調べていて、もう一つのKpopグループSEVENTEENのメンバーのWooziさんが作曲をしていると知って驚いたのだけれど、なんとStray Kidsも御本人達が作曲をしていたのですね。いまどきのアイドルは皆さんアーティストなのね。すごいな。