TV Japan にて。1話15分。シーズン2の日本での初回放送は2024年1月29日から。
現在放送中の夜ドラ『作りたい女と食べたい女』。シーズン2が終わってから全体の感想を書こうと思っていたのだけれど、 第17話がとても良かったので記録します。
先日、テレビ東京系の『きのう何食べた? 』の感想を書いたのだけれど、あのドラマが男性カップルの「ごはんもの」ドラマなら、こちらは女性二人の「ごはんもの」ドラマ。TV Japanでは今現在2作品が同時進行で放送されているので、どちらもほのぼのと癒されながら見ている。
『作りたい女と食べたい女』のシーズン1は以前放送されたのを見ていたと思うが最後を見逃していたので、今年1月に再度放送されたものを見た。
このドラマシリーズの主人公は野本さん(比嘉愛未)と春日さん(西野恵未)。女性二人が共にご飯を作り共に食べながら親しくなっていく話。
★ネタバレ注意
昨日、 第17話で心が温かくなったのでそのことを書こう。
第17話はシーズン2の新しいキャラクター・南雲さん(藤吉夏鈴)が、メインのお二人と初めて打ち解けるエピソード。内気な南雲さんは初めて野本さんの家に招かれ、春日さんと3人でドーナツを作る。
南雲さんは人と食事ができない。そのために彼女はそれまでにも人との関係でうまくいかないことが多かった。しかし野本さんと春日さんの気遣いで南雲さんは心を開いていく。南雲さんがとても嬉しそうに笑顔になる様子に心が温かくなった。なんて優しいドラマだろう。
南雲さんにはできないことがある。人と少し「違う」。そのことを自分でも気にしている。そのために彼女は人との関係で辛い思いをしている。
そのことを知った野本さんと春日さんは、南雲さんを(彼女の辛さも含めて)そのまま受け入れる。そして3人は一緒にドーナツを作り穏やかな楽しい時を過ごす。脚本の台詞のひとつひとつ、俳優さん達の表情が優しい。見ているこちらも「ああよかった」と嬉しくなる。
人と人が皆彼女たちのように優しい関係になれるならいいのに。
二人は南雲さんが「違う」ことを気にするわけでもなく、拒否するわけでもない。南雲さんをそのまま受け入れて自然にふるまう。二人は南雲さんに対して「これ食べない?おいしいわよ、どうして食べないの?」などとは決して言わない。南雲さんが「食べられなく」ても、二人は南雲さんの前でドーナツをおいしそうに食べる。その二人の「おしつけない」優しさ、自然さに、南雲さんもミルクティーを飲みながら打ち解けていく「…飲み物だけでもいいって、食べなくても大丈夫って言ってもらえるのはすごく楽なんだなって気付けました」。そして野本さんから「ドーナツを家に持って帰りませんか。おうちでなら食べられますか?」と聞かれて頷き…「今は食べられないけど、明日楽しみに食べます」と嬉しそう。それに対して野本さんが「よかったです」と笑顔。
会話のひとつひとつが細やかな優しい思いやり。うわ~すごいな~と思った。気遣いながらも気を遣い過ぎない優しさ。ちょっと感動した。南雲さんが嬉しそうでよかったです。
『きのう何食べた? 』の時にも思ったけれど、人が人に優しい話はいい。癒されますね。
あ そうだ もうひとつ。
3人が野本さんちのコタツに入って向かい合い、ボールに入ったドーナツの生地を囲んでいるシーン。
野本さんが夜にドーナツを作る自分のことを「…やばいやつみたいですね」と言えば、南雲さんは「いやいや…すごいなって…」と返す。そこで春日さんが南雲さんに向かって「すごいんですよ、野本さんは」と言う。それを聞いて春日さんの横顔を見つめる野本さんがとても嬉しそうだった。