能登半島地震 ─ 寄付・支援情報

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2022年8月2日火曜日

映画『勝手にふるえてろ』(2017):氷を溶かす「好き」のパワー





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『勝手にふるえてろ(2017年)/日/カラー
/117分/監督:大九明子/原作:綿矢りさ』
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随分前にTV Japanで放送されたものを録画していた。やっと見た。


こじらせ女子あるある。わかる。わかるから爆笑。リアルです。かなりリアルで驚いた。すごいぞ。いい映画。わかる人にはわかる主人公ヨシカの生きづらさ。 主演の松岡茉優さんが素晴らしい。大きな拍手。最後に心が温かくなるいい話。…これ、これです。どうやって人は人に出会うのか? うまいね。いい映画。



★ネタバレ注意

それにしてもこのヨシカさんはどうしてこんなにこじらせてしまったのだろう。なぜ彼女は24歳になるまで14歳の頃の思い出の男の子「いち」をひきずったのだろうか。まさか過去10年間、全く他の誰にも惹かれなかったということはないだろう。もしかしたら中学以降の高校や大学生の頃に、人との関係で傷ついたり…なにか辛いことがあったのだろうか。だから13、14歳の頃に好きだった男の子を神格化してしまったのだろうか?

ヨシカは彼とクラスメートだった10年前の中学の頃でさえ「いち」とろくに話をしていない。彼女はその「いち」のことが一方的に好きなだけで、彼とはその後の10年間一度も交流することなく、それなのに24歳になっても未だにその「いち」を強く想い続けている。

これ、彼女にとっての「いち」は実体のある人ではないのですよね。「いち」は彼女が自ら作り上げたイマジナリーボーイフレンド/想像上の理想の人。彼女は現実の「いち」がどういう人なのかを全く知らない。それでもいいと思っているのは彼女が自己完結型だからだろうか。


ヨシカは臆病。異常なくらい傷つくことを怖がっている。だから自分の繭の中に篭ってしまう。そして彼女は心の自給自足型、自己完結型の人。元々内気なのだろうが、一人っ子だというのもその大きな理由。彼女は独りでも自分だけの楽しみを見つけられる人。そして楽しみに没頭している時には寂しさも感じていない。彼女は劣等感に苛まれているようにも見えない。心の自給自足、自己完結でそこそこ人生を楽しめている人なのだろう。

金曜深夜の「タモリ倶楽部」を楽しみにする…普段から金曜の夜にも外出せず一人で過ごしているヨシカ。誰にも理解されなくても大好きな古代生物を愛でるヨシカ。彼女のおひとりさま充実人生のサインは様々なところに散りばめられている。うまい。


彼女は一般的に言えば「変わり者」…しかし彼女は、世間が自分を「変わり者」だと呼ぶことは嫌なのだろうと思う。彼女は世間的にまっとうなイケてる女でいたい。人に「変」だと言われて傷つきたくないから正直に自分をさらけ出せない。それは彼女のプライド。

しかし彼女はそもそも他人にあまり興味がなさそうだ(人の名前も覚えない)。あまり人と深く関わらないから、他人から見れば彼女はどういう人なのかも分かりづらいだろう。おとなしい人。不思議ちゃん。そんな風だから彼女は人の記憶にも残らない。しかし彼女自身も普段はそのことをあまり気にしているようにも見えない。


そんな彼女の「おひとり様人生」に突然インベーダー/侵入者が現れた。同じ会社の同期の「に」。この人がまぁうざい。彼は一方的に彼の「好き」な気持ちを押し付けてくる。それは確かに「好意」ではあるのだけれど、そもそも人との密な関係が苦手なヨシカには、彼はただただ迷惑。そしてその「わけのわからないうざい人」がデートしたいと積極的に迫ってくる。そのうざい人「に」は初デートで醜態をさらす。ロマンも何もない。そして告白される。寒い冬の川釣りデートにも連れて行かれる。彼女はただただ戸惑うばかり。

しかし「に」がヨシカに投げた小石は、彼女の心にさざなみを起こす。少し自信がついたのだろうか。ぼやを出して死を意識したヨシカは、ダメもとであの「いち」への接触を試みる。「いち」を想い始めてから10年後、彼女がやっと動き始める。いつもの彼女からは考えられないほどの勇気と行動力。しかしヨシカのせいいっぱいの試みは、撃沈に終わる。

「いち」は彼女の名前さえ知らなかった。

そのことが彼女を現実に引き戻す。(彼女の自己完結型の生き方のために)世間がヨシカをどう見ているのかを彼女はあらためて実感する(まさかそのことを初めて知ったわけではないだろう)。誰にも見えていない透明な自分。「いち」にも彼女は見えていなかった。ヨシカは孤独のどん底に落ちる。

奈落の底に落ちたヨシカに「に」が温かく微笑みかけてくる。「この人は私を見てくれている。興味を示してくれている。つきあいたいと言ってくれている」。ヨシカは「に」の温かさに癒される。二人は卓球をしたり動物園デートに出かけて楽しそうだ。次第に私にも「に」がかわいく見えてくる。 

それまでの過去10年間、誰にも心を開く事なく、そのために自分の周りに氷のバリアを張ってコチコチに身の回りをガードしていたヨシカ。その氷は氷山くらいに育っていたのかもしれぬ。その氷山が少しずつ溶け始める。拍手。

その後もいろいろとあって、最後には雨降って地固まる。めでたしめでたし。



いい話。二回見たけどいい映画。

私はこのブログで、以前から様々な日本のドラマの感想で、女性に向けて…「好きだ」と言ってきてくれる男性も悪くないぞ…と何度も書いている。 相手を好きになって追いかけるのも楽しいが、はっきりと自分に「好意」を示してくれる人も悪くない。

この映画はそういう話だと思う。

自分からの「好き」はもちろん大切。最初から「100%タイプじゃない」人を受け入れるのは確かに難しい。しかし人は…特に女性は、必ずしも全ての男性に対して「好き」か「嫌い」かの白黒を、出会って一瞬で決定するものでもないだろうとも思う。

女性が出会う人々の中で、すごく好きなタイプの人が上20%ぐらい、絶対にダメなタイプが下20%ぐらいだとしたら、残りの60%ぐらいはグレーエリア。伸びしろのある60%。もし「好きだ」と言ってくれる人が60%の範囲内にいるとしたら、その人と上手くいく可能性はある。人とはそういうもの。

特にこの映画のヨシカのように臆病な女性ならなおさらのこと。もし「好き」だと言ってくれる60%範囲内の人がまっとうな温かい好意を示してくれるのなら、その臆病な女性も相手を知ることでその人のよさが見えてくることもあるだろう。その人を好きになることもあるかもしれない。


この映画はそんな話。 ヨシカにとって最初の頃の「に」はたぶん60%の下の方の人。しかし傷ついたヨシカが彼に心を開いたあたりから「に」がだんだんいい人に見えてくる。演出も演技も脚本も見事。

色々あった後で、最後に「に」が雨の日に訪ねてきてくれた場面…隣人に喧嘩を見られて「に」が玄関に押し入ってくる。その足元の靴を映した映像で、「あ…かっこいいかも」と私も思ってしまった。「に」君いいじゃん…。 そしてその後の二人の会話では、二人とも正直に、特にあの頑ななヨシカがすごく正直に自分をさらけ出している。それでも「に」はヨシカのことを「好き」だと言う。彼女のそのままを受け入れてくれている。いい場面。ほ~んと。よかったよかった。嬉しいわ。ヨシカちゃんの心がやっと溶けた。いい映画。


上手い脚本。テンポも速く流れも自然で、コミカルで時にシリアスで、沢山の情報が描かれていて画面から目が離せない。演出も役者さん達も皆素晴らしい。ヨシカ=松岡茉優さんのあの「こじらせ女の独り相撲」の演技のリアルさ、上手さ、おかしさ、表情の巧みさ。本当にすごい。 そして渡辺大知さんの「に」のあの最初のうざさ。うっぜ~男から…次第にちょっといい男じゃん…と思えてくる変化の巧みさ。 最後に玄関で抱き合うシーンで「に」のヨシカの背中に回した手がすごく綺麗だったのも印象的。な~んだ渡辺大知さんて、背は高いし手足が長くてスーツ姿も素敵だし、実際すごくかっこいい男の子ですよねぇ。あの最初の頃のうざさはなんだったのだろう…不思議だ。

詩的な映像の場面がいくつかあった。会社の休憩室の暗闇で眠る女の子達のスマホがひとつひとつ明るくなるのが綺麗だった。

面白かった。ヨシカちゃんが現実の恋に一歩踏み出した。よかった。ハッピーエンド。前向きであたたかい。いい話。



2022年7月28日木曜日

Alok x Ella Eyre x Kenny Dope feat. Never Dull - Deep Down (2022)



癖になる


Alok x Ella Eyre x Kenny Dope feat. Never Dull - Deep Down (2022)
Deep Down (feat. Never Dull) – Single
Alok, Ella Eyre and Kenny Dope
Released: June 17, 2022
℗ 2022 Alok Music/B1 Recordings,
a Sony Music Entertainment company,
in conjunction with High Fashion Music B.V.


英国のダンスチャートで流行っていて「あ~きもちいいなぁ」などと聴いていた。ホーンセクションも入っていいねぇなどと言っていたら、間奏にあのCrystal Watersの「Gypsy Woman」のサビのキーボードが出てきた。びっくり。あ~またあの曲か…もうあの曲は名曲中の名曲だな。

ちょっと前に取り上げた曲でもCrystal Watersの「Gypsy Woman」が使われていた。いい曲です。癖になる。昔よく聴いたわ。

あのクセになるキーボードのコード進行がこの曲にも効果的に使われてます。よく聴けば曲の最初から使われている。最初は気がつかなかった。それにその上に乗っているメロディが元曲と全然違うから、まさかあの曲が使われているとは気付かなかった。

この曲のサビの…Deep down, wishing you were mine…の後ろにもあのキーボードが鳴っている。全然違う曲。このサビのメインのメロディは…私は思いつかないメロディ。あの「Gypsy Woman」に載せるメロディとして、まず思いつかないです。面白い。

全体にすっっっごい気持ちいい曲。いい曲にはいい土台がある。すごいね。

この曲もいろんな国の方々が参加。ブラジル人のDJ、ロンドンのシンガー・ソングライター、ニューヨークのDJ、サンフランシスコのDJが、1991年の米国のヒット曲を使って新しく曲を作ってる。


★Alok
Alok Achkar Peres Petrilloさん。1991年生まれ30歳。ブラジルのmusician、DJ、record producer。2022年の1月のDJ Magazineのランキングでは世界で4位だそうです。欧州ではこれからなのかな。しかし南米で大物みたいですね。

★Ella Eyre
Ella McMahonさん。1994年生まれの28歳。英国ロンドンのシンガーソングライター。様々なDJとのコラボで知られる。デビューは2012年。元は水泳の選手だったそう。

★Kenny "Dope" Gonzalez
Kenny "Dope" Gonzalez さん。1970年生まれ。米国・ニューヨークのrecord producer 、DJ。1985年からDJとしてブルックリンで活動開始。

★Never Dull
Alberto de Santiagoさん。米国・サンフランシスコのDJ.。2017年から活動開始。世界各国でライブをやっているそうだ。



Deep Down
Alok x Ella Eyre x Kenny Dope feat. Never Dull
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心の奥深く 私の心に渦巻いて
心の奥深く 私の心を駆け巡る


落ち込んで 寂しくもなる
ハイだった頃を思うたびに
Yeah, あなたは色々とふざけて 今度は私に電話し続ける
あなたってちゃんとできるのかなって疑問に思ってる

もうあなたと私はおしまいだって言ったよね
私達今度こそはちゃんとできるって でも嘘だった
あなたが私の名前を呼ぶとき, yeah, ooh
すごくいい感じ いい感じ いい感じ


心の奥底では あなたに私のものでいて欲しい
心の奥底では あなたをいつも恋しがってる
もし努力していたら 私達どうだったかなって 夢を見て, oh
でも心の奥底では あなたに私のものだったらいいな 私のものなら

心の奥深く あなたに捕らえられた
心の奥底で 私は逃げたい
心の奥深く あなたに捕まった
Yeah
心の奥深く あなたに捕まった
心の奥底で 私は逃げたい
心の奥深く あなたに捕まった
Yeah


Yeah, 私は強くならなければ あなたを見つけたらすぐに (see ya)
あなたは簡単に私の立場を逆転させる 簡単に
あなたがコントロールして (control),  あなたの言葉を聞くだけ, yes
私をなんだかクレージーにする、なんだか馬鹿みたいに、馬鹿みたい

もうあなたと私はおしまいだって言ったよね
私達今度こそはちゃんとできるって でも嘘だった
あなたが私の名前を呼ぶとき, yeah, ooh
すごくいい感じ いい感じ いい感じ


心の奥底では あなたに私のものでいて欲しい
心の奥底では いつもあなたを恋しがってる
もし努力していたら 私達どうだったかなって 夢を見て, oh
でも心の奥底では あなたが私のものだったらいいな 私のものなら

心の奥底では いつもあなたを恋しがってる
もし努力していたら 私達どうだったかなって 夢を見て, oh
だって心の奥底では、あなたが私のものだったらいいのに 私のものなら

心の奥深く あなたに捕まった

心の奥深く あなたが私のものならいいのに
心の奥底では いつもあなたを恋しがってる
もし努力してたら私達どんな風だったかなって 夢を見て, oh
でも心の奥底で、あなたが私のものだったらいいな 私のものなら

心の奥深く 私の心に渦巻いて (you got me so)
心の奥底で 私の心を駆け巡る (I wanna go)
心の奥深く 私の心に渦巻いて (you got me so)
心の奥底で 私の心を駆け巡る
Deep

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Songwriters: Alok Achkar Peres Petrillo / Crystal Waters / Daniel Seraphine / David Wolinski / Edward James Drewett / Ella Mary McMahon / Kenneth Gonzalez / Neal Brian Conway / Neave Applebaum / Ohyes
Deep Down lyrics © Sony/ATV Music Publishing LLC, Universal Music Publishing Group, Warner Chappell Music, Inc





NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」第28回「名刀の主」7月24日放送



梶原景時の失脚。三浦義村のたくらみ。

今回は難しかった。それにしても話の展開が速いですね。頼朝が1199年1月に亡くなってから、4月に13人の合議制が決まり、その翌年1200年の1月には梶原景時が失脚。討ち取られて梶原一族は滅亡。速い速い。


梶原景時の変
正治元年10月25日から翌正治2年1月20日(1199年11月15日 - 1200年2月6日)にかけて鎌倉幕府内部で起こった政争。今回はそのドラマ化。

『吾妻鏡』に記録されている説に、三谷さんが脚色したものですが、最後に梶原景時の失脚は三浦義村の陰謀であった…ということかな?

今回はWikipediaに頼って実際に何があったのかを書き、そこに脚色の内容を加えてみようと思う。


梶原景時の変
正治元年(1199年)秋 
鎌倉での13人による合議制成立の半年後、将軍御所の侍所で、結城朝光が頼朝の時代を懐かしみ「忠臣二君に仕えずというが、あの時出家すべきだった。今の世はなにやら薄氷を踏むような思いがする」と述べた。


結城朝光

Drama -----------------------------------------------------------------------
 結城朝光(高橋侃)は弓の練習中に、仁田忠常 (高岸 宏行)や善児(梶原善)の前で愚痴をこぼす=それが現鎌倉殿・源頼家(金子大地)への批判と受け止められる

 その頼家への批判の言葉は善児から梶原景時(中村獅童)に伝えられ、結城朝光は謹慎の身となる。

 結城朝光は実衣/阿波局(宮澤エマ)の琵琶のレッスンの先生。以前から実衣と親しくしていた結城は、謹慎のことを実衣に伝え助けを求める。←この時の実衣の表情が乙女でかわいい。表情豊か。

 頼家の女性問題による…鎌倉殿への御家人達の不信感を正すため、梶原がみせしめに結城を死罪と決める。大江広元(栗原英雄)がそれに異を唱える。

 実衣が義時(小栗旬)、三浦義村(山本耕史)、和田義盛(横田栄司)、畠山重忠(中川大志)に助けを求める。
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実衣/阿波局

翌々日、御所に勤める女官である阿波局(実衣)が朝光に「あなたの発言が謀反の証拠であるとして梶原景時が将軍に讒言し、あなたは殺されることになっている」と告げた。

驚いた朝光は三浦義村に相談し、和田義盛ら他の御家人たちに呼びかけて鶴岡八幡宮に集まると、景時に恨みを抱いていた公事奉行人の中原仲業に糾弾状の作成を依頼した。

10月28日、御家人66名による景時糾弾の連判状が一夜のうちに作成され、将軍側近官僚大江広元に提出された。景時を惜しむ広元は躊躇して連判状をしばらく留めていたが、和田義盛に強く迫られて将軍頼家に言上した。



Drama -----------------------------------------------------------------------
 実衣から相談を受けて、義村、和田、畠山が発起人となり梶原弾劾の署名を集め始める。以前から梶原に不満を持ち、その署名に名前を連ねた御家人達は66人となった。

 侍所に集る御家人達。土肥実平 (阿南 健治)が「内輪もめはよくない」と止めに入り、皆が騒ぎ始めたところで梶原がその場に現れる。書状は大江に預けられる。大江が連判状を留めていたが、和田が怒る。
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11月12日、将軍頼家は連判状を景時に見せて弁明を求めたが、景時は何の抗弁もせず、一族を引き連れて所領の相模国一宮(神奈川県寒川町)に下向した、

謹慎によって御家人たちの支持を得たので景時は12月9日に一端鎌倉へ戻ったが、頼家は景時を庇うことができず、18日、景時は鎌倉追放を申し渡され、和田義盛、三浦義村が景時追放の奉行となって鎌倉の邸は取り壊された。29日、結城朝光の兄小山朝政が景時に代わって播磨国守護となり、同じく景時の所有であった美作国の守護は和田義盛に与えられた。



Drama -----------------------------------------------------------------------
 頼家に提示された二つの書状。
 ① 梶原景時による、結城の謀反の疑い。…謀反の疑いは晴れる
 ② 御家人66名による梶原景時糾弾の連判状
結果梶原景時は役目を解かれ謹慎。

 ここまでの流れが、実は三浦義村の計画…「結城が実衣に相談すること」が義村のアイデアだったという設定。梶原排斥のために義村が結城にその指示を出したことになっている。「全てうまくいった。梶原にいられると物事が進まない」
 これ。ストーリー的にはここでびっくりの種明かしなのだけれど、しかし計画としては無理がある。実衣が義時らに相談することで66人の署名が集まった流れなのだが、それは「結果」であって始めからそれを謀ることは難しいのでは。だからと言って4,5人の署名では梶原の失脚につながるのかも疑問。
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翌正治2年(1200年)正月20日、景時は一族とともに京都へ上る道中で東海道の駿河国清見関(静岡市清水区)近くで偶然居合わせた吉川氏ら在地武士たち、相模国の飯田家義らに発見されて襲撃を受け、狐崎[注釈 1]において合戦となる。子の三郎景茂(年34)・六郎景国・七郎景宗・八郎景則・九郎景連が討たれ、景時と嫡子景季(年39)、次男景高(年36)は山へ引いて戦ったのち討ち死にし[注釈 2]、その首は隠されていたが翌日探し出され、一族33名の首が路上に懸けられた。頼朝の死から1年後のことであった。


Drama -----------------------------------------------------------------------
 後鳥羽上皇(尾上松也)が梶原を京に呼び寄せようと思いつく。梶原もその気になる。それを義時が止める。

 そのことが頼家に伝わり、梶原は奥州に流罪となる。

 翌正治2年(1200年)1月 梶原が頼家の嫡男・一幡を人質に比企家に立て篭もる。一幡を連れて上洛したあとで一幡を鎌倉に送り返すと言う。止める義時に、梶原は彼の上洛の意向をなぜ頼家にチクッたのかと聞く。義時「朝廷との争いの火種になるから」

 梶原は一幡を比企に返し、これから流罪先に出発すると言う。善児を義時に託す。梶原が義時へ「源氏は飾りにすぎぬと。忘れておらぬな。己を貫きとおせ」

 義時、頼時(坂口 健太郎)へ京へ向かうであろう梶原を追って討ち取るよう指示。「梶原殿は、武士らしく戦で死ぬおつもりだ。」

 結局景時を討ち取るのですね。助けるつもりなんか最初からないのだな。
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その他

頼家は今も13人の合議制が気に入らない。自分のチーム6人衆には鎌倉の風紀取締りを言いつける。

頼朝の次女・三幡が死去。享年14。正治元年6月30日(1199年7月24日)。その乳母夫・宿老の一人であった中原親能(川島潤哉)が出家し鎌倉を去る。

この頃、つつじがご懐妊。

頼家のわがままが止まらない。父・頼朝の忠臣・安達盛長(野添義弘)の息子・安達景盛(新名 基浩)の妻・ゆう(大部恵理子)と浮気。頼家はまだ17歳。…頼家が安達盛長・安達景盛にゆうを譲るようにと言う。安達盛長が頼家を叱る。反発する頼家。梶原の介入。政子の介入。義時も頼家を叱る。 ←あの穏やかな安達さんの怒鳴り声がす~ごくかっこよかった 💕


今回13人から抜けた人…中原親能、梶原景時

1199年夏
1200年11月


2022年7月26日火曜日

Sigala, Talia Mar - Stay The Night (2022)



シンガーは元々ユーチューバーだそうです



Sigala, Talia Mar - Stay The Night (2022)
Stay The Night - Single
Sigala & Talia Mar
Released:  May 20, 2022
2022 Ministry of Sound Recordings Limited / B1 Recordings GmbH, 
a Sony Music Entertainment Company




UK のダンスチャートに入っていた曲。この曲のシンガーのTalia Marさんは元々はユーチューバーだそう。25歳の英国人の女の子。いかにも今どきのポップスターのあり方ですね。ざっと見てみたのだけれど、彼女は自作の歌を歌う系のユーチューバーというよりもリアリティ系のユーチューバーみたいですね。自作自演でなんでもやってみる系かな。今彼女のことを知ったばかりでまだよく見てはいないのですが、音楽だけのユーチューバーではなさそう。

メイクをやったりファンションをレポートしたり、旅行に行ったりヘアスタイルを変えたり水着を着たり…なんでもあり系かな。インスタグラムとかツイッターとか…色んな場所に顔を出してフォロアーをどんどん増やし、そんなお方が歌も上手いという。今の彼女のYouTubeのサブスクライバーは988K…988000人で、インスタグラムのフォロアーは120万人だそう。結構な人気ですね。すごいね。

★Talia Mar
本名Natalia Margaret Haddockさん。1996年生まれ。YouTubeをはじめたのは2016年。2017年には最初のEP Singleをリリース。

★Sigala
本名Bruce Fielderさん。1989年生まれ。英国人のDJ /music producer。2015年に活動開始。英国のシングルチャートに今までに8曲入ったそう。


Stay the Night

Sigala and Talia Mar
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夜を共に
Baby, 私達なら音楽を蘇らせられる
あなたとわたしだけ
夜と共に
たとえ共に光の中で迷子になっても
私達は大丈夫

Stay the night, night, night, night
The night, night, night, night
The night, night, night
Yeah, あなたを恋しがってる


7月にまた戻ってきた
一緒に島に降り立った
今もあなたの目の輝き, mm, mm

I, I, I, I, I 私は
あなたが部屋を出たばかりな気がする
今あなたはここにいて 私はあなたを恋しがってる
I, I, I, I, I
あなたを恋しがってる
あなたを恋しがってる

だから夜を共に
Baby, 私達なら音楽を生き返らせることができる
あなたとわたしだけ
夜と共に
共に光の中で迷子になったとしても
私達は大丈夫

だから夜を共に
Baby, 私達なら音楽を生きかえらせられる
あなたとわたし
夜を共に
たとえ共に光の中で迷子になっても
私達は大丈夫

Stay the night, night, night, night
The night, night, night, night
The night, night, night
あなたを恋しがってた

Stay the night, night, night, night
The night, night, night, night
The night, night, night
あなたを恋しがってた


炎を取り戻して 私達きっと
今でもイビザの子供達でいられるかな
夜遅く 沢山のテキーラと, mm

I, I, I, I, I 私
あなたが部屋を出たばかりな気がする
今あなたはここにいて 私はあなたを恋しがってる
I, I, I, I, I 私
あなたを恋しがってる
あなたを恋しがってる

だから夜を共に
Baby, 私達なら音楽を蘇らせられる
あなたとわたしだけ
夜を共に (the night)
たとえ共に光の中で迷子になっても (inside the lights)
私達は大丈夫

Stay the night, night, night, night
The night, night, night, night
The night, night, night (ooh)
Stay the night, night, night, night
The night, night, night, night
The night, night, night
あなたを恋しがってた
Stay the night, night, night, night
The night, night, night, night
The night, night, night, night

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Source: Musixmatch
Songwriters: Scott Wild / Bruce Fielder / The Invisible Men / Joakim Jarl / Ida Botten




2022年7月25日月曜日

映画『シング:ネクストステージ/Sing 2』(2021):面白く楽しい良作しかし馬鹿っぽい悪ふざけユーモアは減った





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『Sing 2 (2021)/米・日/カラー
/1h 50min/監督:Garth Jennings, Christophe Lourdelet』
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前作『シング/Sing』(2016)でお馴染みのキャラクター達がさらなる高みを目指す。今度はラスベガスのステージ!

正確にはラスベガスではなくてレッド・ショア・シティ。そこのクリスタル・タワー・シアターで、あのお馴染みのメンバーがショーを成功させるというお話。

面白かったです。楽しい。期待を裏切らない。誰にとってもお勧め。王道のエンタメです。

こういう話は、最初から夢がかなう前提で話がスタートしているので気負うことなく、な~んにも考えずに楽しめる。実際楽しい。


★ネタバレ注意

Netflixにあったので何の前知識も無く見たのだけれど期待を裏切らず面白かった。さらさらっとすんなりと楽しめた。

今回は出演者が大物。それにびっくり。実は誰が出ているのか知らなかったので、後からクレジットを見て驚いた。まだ1回しか見ていないのだけれど…劇中、U2のBonoが「I Still Haven't Found What I'm Looking For」を歌っているのはわかったものの、彼があのライオンの喋る声もやっているとは全くわからなかった。今もまだよくわかっていない。Bonoってあんな声でしたっけ?

その他にもPharrell WilliamsやHalseyがいる。そういえばメインのキャラクター達も、マシュー・マコノヒーとかリース・ウィザースプーンとかスカーレット・ヨハンソンでしたね。みんな大物。主人公のムーンはマコノヒーがやっているだけで笑える。

監督のGarth Jenningsさんは英国人なのですね。あぁ音楽好きのお方なのだろう。音楽とショーとステージが好きだからこんな映画を撮るのだろう。前作の『シング/Sing』の時も、いかにも音楽とショーが好きな人が作った映画なのだろうと思ったのだけれど、もちろん今回も楽しい。音楽が好きならきっと楽しめる。


Cons

…悪いというわけではないのだけれど新鮮味はなくなった。ストーリーも成功する事が前提なのがわかっているので(わかりやすい子供向けのアニメーション)、驚くことや心配することはほとんど無い。途中で(メンバー達にとっての)多少の困難はあるものの、それほどの大きな問題には思えない。

レッド・ショア・シティの白狼オーナーがマフィア系なのかな。だからちょっと怖いのだけれど、それほどでもない。これも「全てきっとうまくいく」とわかっているので困難とは言ってもスパイス程度。思い起こせば前作『シング/Sing』では、主人公のムーンが破産したり(?)シアターが水に流されて破壊されたりたりして…かなりハラハラさせられたと思う。それに比べれば、今回のライオンの話も白狼のマフィアの話もあまり深刻な困難には思えなかった。

それから前作『シング/Sing』の…頭のネジが一本抜けたかと思うようなアホ場面…腹を抱えて大笑いして笑いが止まらなくなるほどの馬鹿馬鹿しい面白場面も今回はなかった。前回のムーンの平泳ぎとか最高だったもんね。そんなアホな面白さが今回は足りなかった。

前作のそんな面白さの一つが、日本人アイドルのレッサーパンダの女の子達。あれもすごく面白かったのに、今回彼女達は数秒しか出てこない。あの子達はあれからまだアメリカに留まって頑張っていたのね笑。今回彼女達はハリネズミ/アッシュのライブで観客として盛り上がるシーンだけ。もうすこしあの妙な日本語を喋って欲しかった。それから豚の子供達のシーンも前回の方がずっと面白かったです。


というわけで、映画としては間違いなく楽しめる。音楽が楽しく、見てゴージャスですごく楽しい映画。キャストに大物ミュージシャンを迎えてそれも楽しい。しかし前作『シング/Sing』のような馬鹿っぽい悪ふざけ風の面白味はなくなった。ストーリーにもハラハラさせられて驚くほどの刺激は少ない。個人的にはもう少し馬鹿馬鹿しくハジケて欲しかった。

でも迷うことなく良作。なんの心配もなく楽しめる。欧米のアニメーション映画はゴージャスで楽しい。

これシリーズ化するのかなぁ。いつかメタリカとか出るかな。


10点満点で…
音楽 9点
楽しさ 8点
親しみやすさ 10点
安心感 10点
ゴージャス 9点
かわいらしさ 8点
ストーリーの面白さ 5点
ユーモア 4点
ばかばかしさ 4点
驚き 3点
感動 6点
日本のアイドル味 1点
キャストの大物度 9点
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2022年7月24日日曜日

Perfume:NHK SONGS 第609回 Perfume



TV Japanにて放送。
拝見しました。すごーい。なんか久しぶり。Perfumeの45分。拍手っ!

ワタクシPerfumeファンとは言いながら、実は日本に住んでいないこともあってPerfumeさんの映像を見ることは普段は難しいのです。歌番組の出演はほぼ見ることができないし、映像をネット上で探して見ることはあっても全てをカバーするのは難しい。ましてやこのようなインタビュー番組はなかなかそのような機会もない。だからPerfumeさんが喋って笑っている様子を見るのは久しぶり。生身の女性のPerfumeを見るのは久しぶり。

すごく綺麗だった。大人のお姉さんだった。

久しぶりなのですよ。ほんとに。今Perfumeさんって33歳でしたっけ。そうか、そうだよなぁ。やっぱり大人ですよね。そしてプロ。プロ中のプロ。もう本当に大御所。エンタメ界の大御所の雰囲気。すごーい。


ワタクシウミガメがPerfumeさんを知ったのは2010年。もう12年も前。そうか…もう12年も経ったのか。そうですよね。だから今の彼女達はあんなに大人なのですよね。あたりまえなのだけれど、すごいことだわ。感慨深い。

最初にファンになった頃は、彼女達は21歳かな?20代初期ですよね。「不自然なガール」の頃だと思うのだけど、あの頃の彼女達はまだ可愛らしい女の子でした。のっちが細くて子鹿のようだった。みんな可愛かった。パキパキと踊る様子が可愛かった。あれから12年。

大御所の余裕です。すごいな~。とにかくすごい。

日本の女性グループで、20代初期から10年以上も私が追ったグループは彼女達だけ。出合った時の彼女達は21歳で今33歳。同じメンバーの同じグループを12年間も見続けてしまった。そして今の彼女達は本当に大きい。大御所。本当に大御所。大きな拍手。

久しぶりにお元気そうな様子が見れて嬉しかったです。綺麗。みんなキラキラしてる。華やかなスーパースター。12年前とはまた違う魅力。素晴らしく美しい。


インタビューのトークも大人。言葉が大人。やっぱり大御所。彼女達が今まで積み重ねてきた経験がものすごいので、もう他とは比べられないです。本当にすごい。言葉のひとつひとつの重みにいちいち感嘆する。彼女達の豊富な経験とたゆまぬ努力、長年の積み重ねの結果が彼女達の言葉ひとつひとつの重みになる。すごいな~。もうリスペクトしかない。この方々は普通の人が想像も出来ないような大きなことを成し遂げたプロの女性達なのですよね。かっこいいな。

久しぶりに彼女達の生の言葉が聞けてよかった。嬉しかった。


踊ればやっぱり楽しい。「Flow」「Spinning World」。彼女達をしっかり落ち着いたカメラで写す映像も久しぶりに見た。素晴らしい。NHKさんに感謝。

「Flow」の落ち着いたカメラでのPerfumeさんは本当に綺麗。白い衣装。それに脚も見えた。セットは天井からシャンデリア+リボン状のカーテンの下がる比較的シンプルなもので丸いステージもシンプル。エフェクトも映像もゴミゴミした演出もないステージで踊る白いPerfumeは本当に綺麗。ああいう演出/映像もたまにはいい。感動する。NHKさん感謝。

「Spinning World」も同じ。あれはフルコーラスかな。ダンスがかっこいい。余裕です。いややっぱり「Spinning World」は脚を見せて欲しいっ笑。

なんかね…生で動くPerfumeを久しぶりに見られてすごく嬉しかったです。ダンスが素晴らしい。やっぱりすごいわ。いいものを見た。感謝感謝。


2022年7月21日木曜日

NHK伝説のコンサート・オフコース 「1982.6.30日本武道館」40年後に泣く







TV Japanで少し前に放送になったものを録画していた。やっと見た。
日本では7月2日に放送されたもの

1982年6月30日の武道館でのオフコースのライブ映像。

構成は
番組の紹介:オフコース・ファンのNHKの阿部渉さんの解説←これが楽しい
ライブ映像「オフコース 1982.6.30日本武道館」はほぼ1時間30分。
当時のドキュメンタリー「若い広場~オフコースの世界」:アルバム「over」のレコーディングの様子など


いや~~~~懐かしくて泣いたわ。なぜだ?ファンではなかったはずなのに…。しかし有名な曲は知ってる。歌える…
「もう終わりだね」「もうすぐそこは白い冬」「愛を止めないで、そこから逃げないで」「今なんて言ったの?」「君を抱いていいの?」キャー そんな歌詞を聞いて心動きましたよ高校生の頃。

ファンではなかったので知る曲は少ない。しかし友人がファンだった。だから存在はよく知っていた。友人は高い声で「小田さ~ん♪」と呼ぶ小田さんファン。私にとってオフコースは少し大人のバンドの印象。すごく年上な方々だと思っていた。私は洋楽ばかり聴いていて深く聴き入ることはなかったのだけれど彼らの曲はよかった。よく覚えている。

ライブ映像も見たことがなかったのではないか(よくわからない)。もし当時テレビで放送があったのなら見たはずだと思うが、ともかく40年も前のことだ。覚えていない。しかしそのファンの友人は「小田さんが泣いてる~」などと言っていたような気がする。


というわけで拝見…

すごいバンド


かっこい~。コーラスがすごい。惚れる。

あらためてオフコースはこんなにすごいバンドだったんだねと驚いた。曲もいい。とにかくコーラスがすごい。歌が上手い。

最初の1曲目「愛の中へ」で、あのサビの高音のコーラスに驚いた。ま~なんと美しい。このバンド、全員が歌う。すごい。

そうなのですよ。40年前の当時は「さよなら」と「君を抱いていいの」と「愛をとめないで」ぐらいしか知らなかったのかも。それにスタジオver.をラジオで聴いていただけなのかも。当時オフコースはすごく流行ってたので、それらの曲をよく聴いた覚えはあるのだけれど…。

このバンドってライブがこんなにすごいバンドだったのですね。もう…しっかりと見入りましたよ昨晩。そしてついついライブ映像から「若い広場」まで見てしまい全部で3時間も見続けてしまった。

とにかくいいバンド。素晴らしいバンド。いい音。コーラスがとにかくすごい。


いいライブです。ロックの時代のいいバンド。全員が楽器が上手くて歌も上手い。ギミックなし。曲がいい。歌がいい。基本の基本だけですごいバンド。これがまず一番。素晴らしい。

メンバーの方々の世代による洋楽からの影響と、あの時代の音楽のスタイルからの影響が沢山聞き取れるのが面白い。彼らの時代の色んな音、色んな影響が聞き取れる。思いつくだけでも… 

Wings/Paul McCartney/Beatles、 Beach Boys、Supertramp、Eagles、Doobie Brothers、Billy Joel、たぶんChicagoやAir SupplyやStyxなんかも感じるし、それにギターの松尾さんの「僕の言いたいこと」には、Peter GabrielやPhil Collins、Pink Floydなんかのプログレも感じる。そんなのは私の勝手な想像だけれど面白い。今だからわかる。


オフコースのことを当時から40年も過ぎてやっと知ることになった。このバンドもまた「初期ベビーブーマー世代(1945-1955)」のバンド。

小田和正(K)さんと鈴木康博(G)さんが1947年生まれ
清水仁(B)さんが1950年生まれ
大間ジロー(D)さんと松尾 一彦(G)さんが1954年生まれ

彼らと同じ「初期ベビーブーマー世代」はとにかく有名な方々が多い
山下達郎さん(1953年)YMOの坂本龍一さん(1952年)高橋幸宏さん(1952年)細野 晴臣さん(1947年)大瀧詠一さん(1948年)渡辺香津美さん(1953年)忌野清志郎さん(1951年)松任谷由実さん(1954年)さだまさしさん(1952年)財津和夫さん(1948年) その他、フォークソング世代の大物の方々が数え切れないほど…。

彼らが20代~30代に活躍していた1970年代後半から80年代初期。彼らの世代をリスペクトして常に見上げていたのは当時中学生や高校生だった私の世代。オフコースにも高校生から大学生ぐらいの女性ファンが多かったのだろう。この武道館のライブにも高校の制服を着た女の子達が沢山映っている。小田さんに黄色い声。女性に人気のバンドだったのですよね。しかし高校生の女の子がアイドル視するバンドがこんなに上手いバンド(ほぼフュージョン・バンド)だったとは…。当時は巷に本当にいい音楽が溢れていたのだなと思う。洋楽もメロディーの美しいいい曲が沢山あったし、英国産の実験的な音楽も含めて当時は音楽的に豊かな時代だったのだろうと思う。オフコースほどの上手いバンドが女の子のアイドルなんて…すごい時代だと思う。ほんとに。

いい時代だったんだな。映像の中の観客の女の子達はみんな聖子ちゃんカットで前髪が重く、みんな服装ももっさりしていて、皆コンサートの最初から最後まで手拍子をし続ける。昔の日本のライブは皆そうでしたよね。全員が手を叩きながら時々黄色い声を飛ばす。微笑ましい光景。懐かしい。


当時の若者は皆イノセントだった。世の中もまだまだ保守的で、男女のお見合いなんかも普通にあった時代。「高校生でおつきあいをする」なんてのもそんなに多くはなくて、せいぜい同級生に片思いとか…そんな時代。そんなウブな時代に、オフコースは「君を抱いていいの?」と歌った。よく覚えてますよ。へーって思ったもの。当時の高校生の女の子達は皆そんな歌詞を聞いてドキドキしたのだろう。

映像を見ていると、メンバーの方々の衣装、観客の女の子達の髪型も服装も、皆で揃って手拍子をし続ける様子も、あの時代が一気に蘇る気がして「Yes No」のあのイントロのメロディーを聴いて涙が出た。あの頃は40年前。


オフコースの皆さんは素敵なお兄さんで全員かっこいいのですけど、ギターの松尾さんが可愛くてうれしくなった。当時松尾さんと大間さんは28歳、清水さんが32歳。そして小田さんと鈴木さんが35歳。

小田さんのバラードもいいが鈴木さんのロックも好き。すごくかっこいい。

ところであの「Yes No」の印象的なイントロのメロディーから歌に入るときに、なぜ転調するのだろう?  

そういえばあの頃「時に愛は」という曲がありましたね。好きでした。


映像は不思議ですね。こんな映像を見ると、あの20代30代のオフコースのメンバーの方々が今でもどこかでライブをしているような気がする。40年も遅れて好きになるってこういう感じなのかな。


Set List

1982 6 30
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愛の中へ   v小田
メインストリートをつっ走れ   v鈴木
君を待つ渚   v松尾
思いのままに   v小田
哀しいくらい   v小田
夜はふたりで   v鈴木
さよなら   v小田
僕の言いたいこと   v松尾/小田 
心はなれて   v小田
言葉にできない   v小田 
一億の夜を越えて   v鈴木
のがすなチャンスを   v鈴木 ドラムソロ
Yes No   v小田
愛を止めないで   v小田
l love you   v小田
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Yes No   v小田
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YES-YES-YES   観客