能登半島地震 ─ 寄付・支援情報

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2020年4月30日木曜日

NHK大河ドラマ「麒麟がくる」第15回「道三、わが父に非(あら)ず」4月26日放送




ますます面白くなってまいりました。


★あらすじ
…を書くよりも、今回はちょっと複雑なので美濃と尾張の情勢を書きます。


美濃
1554年 斎籐道三(本木雅弘)は高政(伊藤英明)に家督を譲り仏門に入る。
国衆が争い始める。
高政の弟の孫四郎(長谷川純)と喜平次は高政に不満。

尾張の帰蝶(川口春奈)も、兄高政が夫織田信長(染谷将太)と敵対する織田彦五郎(梅垣義明)と通じ始めたことに不満。
その後、尾張で信長が彦五郎の清洲城を落としたことを道三が喜ぶ。
道三+孫四郎+帰蝶+信長(尾張)の側が力を持ったことに高政が焦る。
高政の家臣稲葉良通(村田雄浩)が高政の不安を煽る。
1555年 高政は孫四郎と喜平次を暗殺。
道三が大桑城に逃走。

      道三
高政 ←→ 孫四郎-帰蝶信長
稲葉    喜平次


尾張
守護・斯波義統が清洲城で織田彦五郎坂井大膳に討ち取られる。
義統の息子・義銀信長の元へ。
信秀の弟/信長の叔父=織田信光(木下ほうか)が彦五郎を暗殺。
信長は義銀を擁し清洲城へ。

45分の間にいろいろな事が起こりました。結構複雑なのにドラマとして非常に面白くまとまっているのがすごいです。巧み。

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美濃の高政問題

高政は不安定ですね。彼も最初は光秀に「平穏が一番」なんて言ってるんですよ。それなのに、弟二人+父道三+妹帰蝶+その夫信長が繋がっていることが面白くない。不安になる。
しかしこれは高政の勝手な思い込み。道三は高政に家督を譲ったぐらいなので、高政を排除しようとは考えていない。むしろ高政を警戒しているのは尾張の帰蝶ですよね。彼女が弟二人を焚きつけている。なぜなら、高政は夫信長と敵対する織田彦五郎と通じ始めたからです。
じゃあぜ高政は帰蝶+信長を嫌い、わざわざ(信長と敵対する)彦五郎と通じるのか? 理由は道三が信長を気に入って褒めたことによるらしい。嫉妬ですね。高政は本当はパパ道三の愛情が欲しいのに愛されていないと思ってるみたいなんですよ。だからがパパ道三が嫌い。とことん嫌い。パパ道三がかわいがる帰蝶も信長も孫四郎も皆嫌い。全員が自分を貶めようとしていると毎日心配でたまらない。
その後、尾張で信長が織田彦五郎を討ったとのニュースが入ってきた。
それを聞いて家臣・稲葉良通が高政にアドバイス「用心なされたほうがよい。尾張の後押しで孫四郎がこの城の主にとってかわるかも。わしは殿の味方だが、国衆の中には、高政様は側室の子だと言う者もおる。家督など道三様次第。尾張がこうなった以上、孫四郎様から目を離すな」 稲葉さんが煽る煽る。高政をますます不安にさせてます。ところで稲葉さんは深芳野の弟だそうだ。
結果高政は、弟孫四郎と喜平次の二人を殺害。騙まし討ち。やってしまった。もう後戻りできない。高政は極度の心配症ですよね。これから大丈夫かなこのお方。端整なお顔の伊藤英明さんが神経質で不安定な高政を好演。キリキリしてます。いい配役。こういうこじれた役がドラマでは面白い。注目です。


余談ですが、今Wikipediaを見ていたんですけど、高政は身長197cmだそうだ。大男。おっと…お母さんの深芳野は187cmだそうですよ。ええええええええ

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そして今回の一番の見所は
尾張の帰蝶さんの優等生風ダブルオジサマ落とし

帰蝶さん、今回は織田信光叔父さんを上手く操って夫信長の政敵・織田彦五郎を暗殺させます。もちろんドラマ上の設定ですが、いやー面白い。帰蝶さんますます冴え渡ってますね。優等生悪女。
しかし彼女もこれ、サバイバルなんですよ。己の身の安全のためにやっている。もし織田彦五郎が夫・信長を滅ぼせば、尾張に自分の居場所はなくなる。しかし美濃に帰っても実家には兄の高政がいる。高政は自分の夫の敵・彦五郎サイド…とすれば、帰蝶さんの居場所はどこにもない。だから彼女も必死。なんとしてでも夫に勝ってもらわなければ困る。だから叔父さんを利用する。なるほど。
この今回の帰蝶さんと信光叔父さんの台詞と芝居が最高でした。19歳年上の義理の叔父に政敵の暗殺を直接お願いをする。メッセージは「彦五郎をコロセ」。しかし台詞では問題になることは一言も言っていない。大きな拍手。興奮した。

マムシの娘 こわい
悪女は楽しいな。そしてこの役を綺麗な川口さんが優等生的に演じているのがまた素晴らしい。この帰蝶さんの台詞は、他の女優さんならしなをつくって色仕掛け風に演じるかもしれない。しかしそれでは安っぽくなる。川口さんの帰蝶さんはあくまでも真面目なお姫様。冷静で頭がいいお姫様。彼女は人を操ることを面白がってますよね。マムシの娘。目が笑っていない。それがいい。彼女も目力がありますね。帰蝶さんかっこいいわ。
正統派美人の姪に言い寄られて信光叔父さんはタジタジ。目が泳ぐ「こんな綺麗な女の子にお願いされたらオレ頑張っちゃおうかなぁ」とドキドキしてますもん。この信光叔父さんの表情もまた最高。一番面白かった場面。
 
そして信光叔父さんは、意を決して碁を打ちに行くわけですよ。一瞬、帰蝶さんの顔が頭に浮かぶ。いい演出。

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帰蝶さんと信光叔父さんの会話を記録
織田信光叔父さんが帰蝶に、織田彦五郎が「碁を打ちに来い」と言ってきたと打ち明ける。
それに答えて、
帰蝶「良いお話ではありませぬか。打ちに行けばよろしいかと。碁を。」
信光「信長殿はわしをお疑いにならぬか?」
帰蝶「彦五郎殿も斯波家の若殿をこちらに抑えられ、焦っておいでなのでしょう。それゆえ仲間を増やしたいのじゃ。碁の仲間を
こちらも手詰まりでございました。あちらから誘いがあるのは、好都合ではありませぬか。叔父上様が心変わりなさるとは誰も思いませぬ。お迷いにならず、お行きになればよい。行ってお打ちになれば、よろずかたがつくというもの。碁が終わったと知らせがあれば、時を移さず殿も参られましょうぞ。」

↑この帰蝶さんの言葉、碁を(彦五郎)打つを討つに変えると…ひゃ~っひえ~っ
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最後のもっくん道三がすごかったです。本当にすごかった。素晴らしかった。かっこよかった。

もっくんステキ

 いろんな場面でそれぞれの役者さんが最高の表情を見せてくれる。
このドラマは面白いです。ますます目が離せない。



2020年4月28日火曜日

NHK 土曜ドラマ『浮世の画家』(2019) 感想



ケンワタナベ第二弾。

こちらのTV Japanで去年の20197月に放送されたものをやっと鑑賞。
日本でのオリジナルの放送は、2019330日。


ずいぶんほったらかしにしてしまった。いいドラマだろうなと期待したので、気持ちが落ち着いている時に正座して見ようと思っていたら長い間録画機にそのままになってしまった。昨日『王様と私・ミュージカル』を見たので、ケンさんシリーズとして今日鑑賞。


いや~…

謙さんいい役者。

いいですねぇ…
本当にこの俳優さんの財産はお顔。

表情豊かな大きな目

極論を言うと、ケンワタナベは喋らなくてもいいわと思った。

大きな目…苦悩の表情も、涙も、戸惑いも、それはそれは様々な心模様を映し出す目。目で芝居。目の周りの皺で芝居する。すごいね。ラストサムライの頃よりもっと深い皺がいい。
 
 
そもそも私は今まで渡辺謙さんのお芝居をあまり見ていないのですよ。『独眼流政宗』も総集編しか見ていないし、見たのは『ラストサムライ』『硫黄島からの手紙』SAYURIと、いくつかのハリウッド映画。それに日本の『沈まぬ太陽』『明日の記憶』かな。ほとんど知らないんですよ。謙さんがどんな役者さんなのか。連続のドラマも見ていない。あ…『西郷どん』
 
残念ながらいくつかのハリウッド大作の脇役(ノーラン監督とかゴジラ)は全然いいと思わなかったです。脚本がダメ。台詞もあまりなかった。変わり者のキャラが多かったのではないか。だからケンさんがハリウッドばかりにいるのはもったいないと思ってました。…おっと今調べたら、日本のドラマをよくなさっているみたいですね。
 
 
日本の役者さんは日本語の芝居が見たい。
 
 
というわけで、久しぶりに拝見する日本語を喋る謙さん。
日本の日本人を演じる渡辺謙。

このドラマは謙さんの


でした。顔のアップが多い多い。薄い茶色の目の色も、目の周りの皺も、本当に表情豊か。

いい顔だなぁ

と感嘆しました。やっぱり謙さん日本語の芝居がいいわ。
 
 
 
ドラマとしても気合が入ってましたね。すごく豪華。綺麗。俳優さん達も大物が何人も出ているし、お金をかけた贅沢なドラマでした。いい雰囲気。
 
 
 
ただストーリーは…うーん…微妙。意図したところはたぶん理解したと思うのだけれど、どうにも結論が出るまでにもったいぶって時間をかけた割には結果が拍子抜け。構成の問題か?いや原作かな。
 
私はドラマの前半の小野の苦悩から、小野がものすごい犯罪に手を染めていたのではないか…と思ってしまったのです。確かに小野がやったことは、本人にとってはものすごい苦悩なのだろうけれど。しかし当時の(実際に戦地に行った)日本人の苦悩を考えれば、彼の苦悩はそれほど大きな悩みにも思えず。また彼が恐れるほど世間が彼を攻め立てるとも思えず。
 
私の勝手な想像ですが、カズオ・イシグロさんは日本をルーツに持つとはいえ英国人ですから、この話も日本をルーツに持つ英国人が、無難な内容で戦前戦後の日本人の心を想像して、英語圏の読者に向けて書いた話にも思えてしまった。…この話の意図は、原作を読まないとわからないのだろう。
 
 
とにかくこのドラマは、

渡辺謙さんの目力

素晴らしかったです。(話はどうであれ)ケンさんの苦悩の表情が素晴らしい。表情だけで泣ける。あの宙を見つめる無の表情が独特ですね。最後の大粒の涙に心動かされました。ほんとうにすごいお顔だと思った。色々な渡辺謙がもっと見たい。今度老齢の戦国武将をやってください。


Manovski, Jay Pryor - Where I Belong (2020)



イイキモチ
 
 
 
Manovski, Jay Pryor - Where I Belong (2020)
 
Released:  14 Feb 2020
2020 Subside Records SRL under exclusive license to Insanity Records Limited / Sony Music Entertainment UK Limited
 
 
 
佳作ですね。この曲もちょっと前に英国のUpfront Chartに入ってました。いい曲。荒削りで磨き上げられていない。ワンコーラスの繰り返しなんですけど、曲の雰囲気はすごく気持ちいい。
 
ダンスチャートはこういう曲が多いです。スーパースターが歌うわけでもなく、曲として磨き上げられているわけでもないけれど、宝石の原石のようにキラッと輝く曲。このまま消えていくのはもったいない。だから記録します。いい曲よ。
 
 
Manovskiさん
Steve Manovskiさん。オーストラリアのシドニー出身のプロデューサー。現在ロンドン在住。ダンス曲の範囲を超えて活躍中。
 
 
Jay Pryorさん
Jamie Pryorさん。アイルランド人のDJ/プロデューサー。まだお若い方みたいですね。2016年にSteve Aokiさんと共同プロデュースした曲「Just Hold On」は英国で2位だったそうだ。

 
 
Where I Belong
Jay Pryor, Manovski
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知らなくてもいい
あなたと一緒なら
知らなくてもいい
あなたと一緒にいるかぎり
 
私達は12日間ここにいる
時間が流れていく
そしてこの愛がどこに行くのかも気にしない
携帯のシグナルみたいに
雲の間に太陽を見て
出てくるまで目を離さない
ベッドの同じサイドにいて
私達が出会ったときのことを話してる
 
あなたはもっとこちらに来てと言う
そして以前私が言った言葉を囁いて
私達は若かった 18
年を重ねても
一度も後悔したことはない
あなたと私、あなたと私
私達は
 
私達は広い海の波のように
岸にたどりつくまで漂って
今どんな旅をしているか知らなくてもいい
あなたと一緒なら、そこが私の居場所
 
方向も目的も決めず漂って
そしてきっとこれからも浮かび漂い続ける
私が今何の旅をしているか知らなくてもいい
あなたと一緒なら、そこが私の居場所
そこが私の居場所
 
知らなくてもいい
あなたと一緒にいる限り
 
そこが私の居場所
 
今どんな旅をしているか知らなくてもいい
あなたと一緒なら、そこが私の居場所
そこが私の居場所
 
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Source: LyricFind
Songwriters: Steve Manovski
Where I Belong lyrics © Kobalt Music Publishing Ltd.
 
 
 

映画『王様と私・ミュージカル/The King and I』(2018):ケンさんすごい






 
 
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The King and I2018年)/UK/カラー
160分/監督:Gary Halvorson
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去年の11月頃に、テレビのPBSチャンネルをつけたらたまたま放送していたものを途中から録画。ずーっとそのままになっていたのをやっと鑑賞。渡辺謙さんなんですよ…王様が。だから録画しました。
 
いやー…一言

ケンさんすごいわ

やっぱりね、彼はカリスマがすごい。


私が日本人だからなのか、ラストサムライの勝元が好きだったからなのか。理由はいろいろとあるのだろうけれど…とにかくケンさんの王様が楽しい。ケンワタナビがステージで観客を前に英語で芝居をし歌い踊っているのだ。すごいですよね。ちょっととんでもなくすごいと思うんですけど。


だって外国語って毎日喋っても難しいのですよ。私もしょうがなく英語を25年間も毎日喋っていますが、やっぱりダメ…かなりあやしい。結局ネイティブのようには喋れない。ほんとに。無理。外国語って…子供の頃から(少なくとも18歳ぐらいから)喋る環境に居ないと難しいと思う。


ケンワタナベさんは40歳を過ぎて『ラストサムライ』をなさって、それから度々ハリウッド映画にも出演なさってますが、(撮り直しのできる映画と違って)ブロードウェーで3時間ものステージに立ち、観客の前で、英語で演技して歌って踊るのって…

本当に大変なことだろう。

すごいと思う。尋常じゃない大変さ。本当にすごいです。プロ。

 
そしてこの王様がなんだか可愛いんですよね。短気で怖い独裁者なのにユーモラスで子供みたい。何をやってもカワイイ。不思議。狙っているのだろうか。それともケンさんのチャームなのか?

『王様と私』と言えば、昔テレビで、ユル・ブリンナーとか、ジョディ・フォスターとチョウ・ユンファの映画とか見たけれど、あまり内容を覚えていない。最近ではこの地のアマチュア劇団でミュージカルを見たけれど、これも細かいところは覚えていない(楽しかったけど)。


この王様ってこんなに可愛かったっけ?

それがいいんですよね。子供みたいな大きな王様。おそらく西洋人が見たアジアの独裁者は、どこかイノセント…という設定なんだろうなぁ。西洋人の上から目線を感じないわけではないのだけれど。それでもこの子供みたいな王様が、どこか可愛らしくて魅力的なのは重要なことなのだろう。そんなキャラクターに、ケンワタナベさんは最高にハマってました。

ケンさんの英語は訛りがあるのだけれど(意図的なのか)それもいい。なぜならこの王様は英語が喋れる人ではないんですよね。あくまでも異文化の…それでも男性として魅力的なカリスマに溢れた王様。英国人の先生もちょっとふらっとしそう。だからいいんですよねぇ。ケンさんぴったり最高。キャスティングの魔法。

エトセトラエトセトラエトセトラ…もかわいい。有名な「Shall We Dance」をアンナさんとクルクル回って踊って、その後で「もう1回?」とちょっと照れて聞くのもカワイイ。


ケンさんは身体の大きな方で、ステージに登場する度にああ…王様が来た…と思う。それは彼のカリスマなんですよね。ケンさんはそこに居るだけで大きい。声もいい。やっぱりとんでもないカリスマのあるお方なのね。いやーすごいものだわ。

そしてケンさんはハリウッドスターなので、舞台に立てば「ああ…あのケンさんよ」とか、そういう魅力もありますよね。いいなぁ。そんなわけで、ニューヨークとロンドンのステージの評判をネットで探して見てみたら大絶賛。すごいですねぇ。

アンナのケリー・オハラさんは綺麗な声の方。ケリーさんはこのアンナでトニー賞を受賞なさったらしいです。

このミュージカルの評判はメディアでも聞いていたので、見てみたいなと思ってました。見れて良かったです。このステージが見れた人は(特に日本人は)楽しかったろうなぁ。羨ましいです。