今週はMunkで〆。
Munk - Munkysound (2013)
Album: Dirty Glam Jams
Released: Jul 04, 2013 ℗ 2013 Gomma
これもなんだか懐かしい響き。気持ちいいな。またドイツのGomma RecordのMUNKさん=Mathias Modicaさんです。声に特徴がありますね。…なんとなくこのもってりしたダサさがいいですな。
昔のCHICを現代風の音で、これまた80年初期風の「パラッパッパッパッパッパッパ~ディヤ~♪」などというボーカルを入れて能天気。イヤ~カッコワルイんだけどなんだかいいな。どこかで聴いたことのある音がジョルジオ・モロダー風のなのかどうかはよくわからない。ちなみにMUNKさんは同じドイツ出身の大先輩ジョルジオ・モロダー先生を大変尊敬しているんだそうです…やっぱりね。
EDMの世界で、現在英語圏以外のヨーロッパ大陸産の音楽が、英国やアメリカの英語圏のものとジャンル分けされているのかどうかよく分からないんですが、90年代の半ばあたりまでのポップス(大衆音楽)の世界では、ヨーロッパ産のものは英語圏のものとはしっかりと別の扱いになってました。
90年代当時、そんな英語圏以外のヨーロッパ大陸産のものは、トルコや東欧のものも含めて、Euro Song(ユーロソング)などという名称もあったりして、年に一度「Eurovision Song
Contest」なとという大会もあったりしました。イギリスでもその模様がテレビで流れていたっけ(今もやってるそうです)。
そのコンテストの優勝者は、ドイツやスウェーデン、東欧の出身者など様々で、彼らは大陸側では有名なアーティストだったのかもしれないけど、そんな彼らに対するイギリスの大衆の反応はかなり冷めたものだったと思う。一般の英国人は、英国やアメリカの音楽で十分…という感じでした。
なぜなら、(90年代半ば当時の私の記憶では)ヨーロッパ大陸側の音楽は、言葉が違う以外にもなんとなくノリが違うというか…なんとなくダサいと思われてたんですかね。ユーロソングに対するそんな偏見は、当時の英国には確かにあったと思う。よほどの物好きでもなければ、英国でユーロソングを聴く人はほとんどいなかったと思う。
ところが、ここ近年のEDM関連を聴いていると、紋切り型に流行の音ばかりの英国やアメリカ産のものより、欧州大陸産の音の方が面白かったりするんですよ。前々からここでも何人か紹介してますが、欧州大陸ベースのDJの人達のほうが元気がいいんじゃないか。
彼らは例えば80年代のコピーをやるんでも、ただ面白いから…というだけで気楽に恥も迷いも無くサウンドをそのまんまコピーしていたりしていて、かえって妙で面白かったりする。こういう今の欧州大陸産の音楽って、今のイギリスではどう見られてるんですかね。いまでも「ユーロはダサい」などという偏見があったりするのかしら。それともそんな大陸側に対する偏見はEDMの分野では存在しないのかな。
今は、ドイツやオランダ、イタリア、スイス、北欧、フランスあたりのDJのほうが面白いことをやってるような気がするのは気のせいか…。
MUNKさんの音楽も、そんなどこかまったりべったりとノリがずれてるのがいい感じ…。大陸側はかっこいいの基準がどこかずれていると思う。この曲も最初の出だしからいつの時代よ…コワイネーチャン…(笑)。