4話目から見始めた。たまたまテレビをつけたらやっていて「なんだかよさそう」…というわけで録画機の予約ボタンを押した。これから毎日録画される。
まだ4話と5話しか見ていないのだけれど、既に俳優さん達に惹きつけられてる。
●14歳…橘安子の上白石萌音さん。かわいい。イノセント。本当に普通にいそうな中学、高校生の女の子。あのイノセンスは演技の力なのだろう。目をキラキラさせて近所の上品なお兄ちゃんを見つめる。恥じらいとドキドキな嬉しさとの混ざった笑顔。かわいいですよ。リアル。すごいです。その「上品なお兄さん」の弟に、身分違いだからと言われて英語のラジオを聞きながら泣く。それを「14歳なら泣きたいこともあるだろう」とそっとしておくお婆ちゃんと母親。なんか…いいな。若い女の子の純情とイノセンスは美しいものだ。
●その安子の初恋の相手、近所の上品なお兄さん…雉真繊維の跡取り息子の大学生…雉真稔の松村北斗さん。この若い俳優さんがまた…絵に描いた様に端整な…お兄さん。うす~いお顔が凄く綺麗。整った輪郭にツンと尖った鼻先が上品。端整すぎてあまり表情が大きくないのもまた上品。ところが大きく笑った口から見える犬歯が意外に尖っていてちょっとびっくりする。あの大きな犬歯の違和感がこのお方の色気なのだろう。 14歳の女の子がこんなに上品で綺麗な大学生のお兄さんに会ったらそりゃー恋をしますよ。ルックスに説得力がある。清潔で綺麗な優しい大学生のお兄さん…昔の青年なら古風だわね。いいですねぇぇぇ。
このお二人のやり取りがかわいい。イノセント。美しい。とにかく安子さんの恥じらいがかわいくて…。 思い出しますよ、自分の中学や高校の頃の淡い想い。年取ってからこういう昭和風味のボーイミーツガールの話を見ると、「ああ…こんな時代もあったよねぇ…」と懐かしくなる。
このドラマは現時点で1939年なのだけれど、40年ぐらい前の私の田舎の中学高校の頃もこんな感じでしたよ。同級生の男の子の制服の…アイロンの綺麗にかかった白いシャツの背中にドキドキしたりしてた。ほんとに…懐かしい。笑顔になる。
●そしてそのボンボンの弟/安子の同級生…雉真勇の村上虹郎さん。ああ…このお方もいい俳優さん。村上さんは2018年のTBSの日曜劇場『この世界の片隅に』の水原哲のあの切ない表情が忘れられない。ほんとにあの役の村上さんは素晴らしかった。既婚の幼馴染に寄せるもどかしく切ない想い…しかしどうにもできない…。昔の時代の好青年の一瞬の悲しい表情が素晴らしかった。今回の役もちょっと似てますね。野球部で坊主で不器用。安子のことが好きだけれど、兄のようにスムースに話せない。それがもどかしい。嫉妬から発した言葉で安子を傷つけてしまう。不器用な昭和の青年。村上さんはいい配役だと思う。楽しみです。
さて…5話が終わった時点で、安子と稔は文通をすることになったみたいですが…。文通だもの。いいなぁ。素敵。スマホのテキストで言わなくてもいい事まで書いてしまう現代よりもロマンチック。いいな。
脚本は藤本有紀さん。私は以前藤本さんの脚本で2012年・NHK大河ドラマ の『平清盛』を見たときには、ずいぶん変だ変だとこのブログに文句を書いたのですが、その後に見た2013年・NHK土曜ドラマの『 夫婦善哉』は素晴らしかった。昭和初期設定の人情モノ。男女の心の描写が素晴らしかった。だからこの『カムカムエヴリバディ』にも期待。もうたった5話(見たのは2話だけ)でストーリーに引き込まれてる。
これから戦争の時代になるのできっと悲しいストーリーもありますね。私の乱暴な想像ですけど、安子が結ばれるのはもしかしたら弟の勇のほうかもしれんと思ったがどうだろう。それとも『おしん』のように本当に好きなお兄さん稔と結ばれるのか。しかし『おしん』のボンボン田倉 竜三はダメ男だったのですよね。だからおしんの苦労がドラマになったのだけど、このドラマの稔はあまりにも上品な好青年でドラマチックにはなりにくそうだ。
さてどうなるか…楽しみ。