能登半島地震 ─ 寄付・支援情報

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2021年10月11日月曜日

映画『メリダとおそろしの森/Brave』(2012): 冒険が少なすぎ







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『Brave (2012)/米・英/カラー
/1h 33min/監督:Mark Andrews, Brenda Chapman, Steve Purcell』
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もう少し冒険があると思った。また期待はずれかピクサー。

ピクサーの映画で今まで見ていないものをTV放送から録画して見ている。これは2012年のピクサー映画。この作品はピクサー初の女性が主人公の映画なのだそう。あら…そうだっけ。結構遅いですね。


というわけで10世紀頃のスコットランド…中世が舞台のお話。原題が『Brave/勇敢』というぐらいなので、女の子の大冒険かと思っていた。しかしこの話は冒険ではない。



★ネタバレ注意

お転婆で赤毛が見事なメリダちゃんは中世スコットランドの王国のお姫様。一人娘で将来は家を継ぐことになっているのだろう。同盟のため…国の有力な3人の領主の息子達の誰かと結婚させられることになる。口うるさい母親の王妃がそのお見合いをセッティング。それに耐えかねてメリダは城を飛び出す。

そこまではいい。これから冒険が始まるのかと思う。

ところが結果は…。城を飛び出したメリダが森で魔女に出会い「母親の考えを変える魔法」を注文したところ、母親が熊に変えられてしまう。さて熊になった王妃/メリダの母親はどうなるのか?メリダは王妃を救えるのか?

熊になった王妃と娘のメリダが城の中や領地内をぐるぐる逃げ回るドタバタです。魔法で人が動物に姿を変えられる話…設定は中世ヨーロッパのおとぎ話風。

しかしそれだけなのですよねこれ。メリダちゃん…全然冒険していない。母と娘が城の周りの近所の森を逃げ回る話。だからタイトルの『勇敢』も…さてどの話だろう? 話のスケールが小さいので、メリダちゃんが勇敢だというイメージも持ちにくい。


中世ヨーロッパを舞台にした3Dのアニメーションといえば、ドリームワークスの『ヒックとドラゴン/How to Train Your Dragon』(2010)を思い出す。あの話も中世のヨーロッパが舞台。バイキング一族の少年の話…10世紀ぐらいなので時代はこの『メリダとおそろしの森』と同じ頃。

時代が同じ頃の中世で同じような「時代劇もの」であることから、つい比べてしまうのはしょうがない。『ヒック』も『メリダ』も、共に魔法やドラゴンが出てくるおとぎ話なのだけれど、『ヒック』はダイナミックな冒険とアクションの映画。…バイキングの一族は長い間ドラゴンと争い続けていた…それが『ヒック』のストーリー設定。原題は『How to Train Your Dragon(ドラゴンをどう飼い慣らすか』。あの映画は冒険のスケールも大きかった。とても面白かった。…黒いドラゴンがうちの黒猫にそっくり。


それに比べてこのメリダちゃんは、お見合いを嫌がって城を飛び出し、パパの領土内の森で熊とうろうろ逃げ回るだけ。これは…そもそもタイトルを『勇敢』とするには設定が小さすぎる。 『勇敢』と言うのなら、赤毛のかっこいい女の子が得意の弓でドラゴンやモンスターと戦ったり、または戦場で軍を率いて敵と戦ってくれればもっと納得しただろうと思う。

ピクサー初の女性主人公(鳴り物入り)の作品にしては、ずいぶんスケールが小さいなという感じです。結果期待はずれ。

もう少し、女の子のびっくりするような大冒険を見せてほしかった。