あけましておめでとうございます。
紅白の事を書かねば年が明けぬ…。今年は感想を書くのをどうしようかとも思ったのだけど、やっぱり書こう。紅白歌合戦とは、海外在住にとっては「今の日本を知る窓」。日本で何が流行っているのか、日本の若い人達はどんな曲を聴いているのか、誰がスターなのか、どんな演出が可能になったのか…。
紅白は年末のお祭りですからね。紅白を見てうだうだと夜を過ごすことで、なんとなく新年を迎える心の準備ができる。というわけで今回も旦那Aと12月31日の夜に視聴。1回目は家事をしながらだらだらと見て、感想を書くために年が明けてからもう1回録画を視聴。
今回2回目に見た時は、改めて音楽をきちんと聴こうと思った。全曲ヘッドホンでガッチリ聴いた。お笑い枠も面白かったけれど、なんと言っても紅白は歌の祭典。エンタメとして、歌合戦として、できるだけいい所を見ようと思った。というわけで感想。まずは歌以外から。
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★お笑い枠
今回も周りのうだうだが多かった。そんな感じはここ数年続いてますね。私は嫌いじゃないんですよ。ただ打ち合わせが足りなかったのか、お笑い枠が歌合戦の流れの中で浮いていた感じはありました。ゴジラもタモリ&マツコ、ピコ太郎も個々は面白いのに、なんとなくそれぞれが勝手にやっていた感じ。審査員もびっくりしてるし流れに馴染んで無かった。こういうのはどうすればいいんだろうなぁ。
…それでもお笑い枠は嫌いじゃない。タモリ&マツコ夫婦は面白かった…でも最後は席にたどりついて欲しかった。渡辺直美ちゃんはいつも毒カワイイ。ピコ太郎も可愛い…ピコちゃんは沢山出てましたね。くまモンもかわいい…けん玉が似合う。司会のお二人は無難…おつかれさまです。むしろ紅白に武田真一アナウンサーが出ていたのが意外。このお方はコチコチに真面目で誠実そうなのがいい。いいお声。結婚したらいい旦那様だろうなぁと思う(おっと既婚だそうだ)。NHKのビンテージ昭和なアナウンサーという感じがいい…ゴジラマイクも面白かった。
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★歌合戦
さて歌の感想ですが、今回はなんとなく盛り上がりが足りなかったかも。どうしてでしょう。ヘッドホンで全部聴いたので、今回はそれぞれの感想を書きます。基本的に紅白はお祭りなので甘くポジティブに…。
若い人のポップス枠、アイドルグループ枠、アーティスト枠、演歌枠が競い合うのが面白い。ワタクシはもう30年以上洋楽しか聴いていない西洋かぶれの海外在住なので、日本の歌は殆ど聴かないのですが、「紅白だからこそ演歌が嬉しい」というのは確かにあります。やっぱり演歌の方々はお歌が上手いんだ。1年に1回しか聴かないから演歌がすごく新鮮でいい。歌が上手いのは基本。歌手の方々の声の技に痺れる。
演歌は日本のSoul
music。
前回の紅白の感想には、ベテランの方々の演目がマンネリでつまらないと書いて、いっそのことジャンルを越えて誰かのカバーをやった方がいいんじゃないかと書いたんですけど、今回は数名の方々がカバーソングをお歌いになってました。ゆずさんが坂本九さんの歌「見上げてごらん」、福田こうへいさんの「東京五輪音頭」や、島津亜矢さんの「川の流れのように」は曲に馴染みがあってよかった。演歌の上手い方々にはもっとジャンルを超えてジャズのスタンダードなんて歌って欲しいかも。しかし坂本冬美さんの「夜桜お七」や石川さゆりさんの「天城越え」はやっぱり聴きたいし…カバーソングも簡単にやればいいとは言えないのかなぁ。
そんなわけで今回のハイライトは、
・坂本冬美さんの「夜桜お七」
・石川さゆりさんの「天城越え」
・椎名林檎さんの「青春の瞬き」
★曲別
1 関ジャニ:オープニングが明るくていい。
2 Puffy:この曲はたぶん聴いた事がある。昔の曲ね。
3 AAA:これも全員でお祭り。
4 E-Girls:ダンスが上手い。みんな綺麗で揃ってます。良質のEDM。ただ見せ方やスタイルに新鮮味がないのが問題。
5 欅坂46:歌詞の「似たような服を着て似たような表情で」…というのはAKB系への皮肉か。みんな可愛いですね。このグループはお若いのかな。
6 三山ひろし:演歌枠最初。紅白は演歌があってこそ。歌声が気持ちいい。直前のくまモンがけん玉を成功させたのが可愛かった。
7 山内恵介:このお方はお顔が綺麗ね。女の子みたい…あ、貴公子か。衣装の演出も楽しい。乃木坂ダンサーズも雰囲気に合っていて面白かった。
8 miwa:中学生のコーラスと一緒に。アコギ一本で雰囲気を作れるのはたいしたものだ。コーラスも綺麗です。
9 Sexy Zone:このグループの名前を聞くと毎回旦那Aが笑いだす。床が綺麗。いい歌。
10 天童よしみ:ベタなド演歌。安定の上手さ。しかしこのお方にこそジャズのスタンダードとかポップスを歌って欲しい。1人ダンサーはいらないですね。
11 SEKAI NO OWZRI:狼やウサギ人間がかわいい。雰囲気がいい。昔のJellyfishを思い出す。
12 市川由紀乃:若いアイドルの多い近年の芸能界の中で、演歌の女性はみなさん大人なんですよ。古典的な大人のいい女。それも貴重。いいと思います。綺麗な方ですね。
13 三代目 j soul brothers:この光る100人のダンサーの演出はすごい。歌も上手い。キャッチーなEDM。しかしこの手の音楽はK-popとどう違いをつけるのかが課題。
14 香西かおり:後ろのクラゲとバイオリンはいい。歌も味があっていい。橋本マナミさんのダンスはいらない。歌のじゃま。しかし橋本さんは本当に綺麗だ。彼女は大人のいい女枠の女優さんをなさるといい。
15 椎名林檎:今回の一番の発見曲。知らなかったです。演出もいい。AyaBambiのお2人と椎名さんの3人で黒い衣装で立つ迫力…エキストラ…P-マッピングとCG(?)の演出も素晴らしい。いい曲です。バンドも素晴らしい。椎名さんの高音の声はかなり耳障りが悪いと思う(ごめんなさい)。しかし馴染めば味になって聴こえるところが面白い。崇高な世界感。ここだけ空気が変わって別番組。椎名さんはアーティスト。
16 福田こうへい:お祭りの演出。賑やかで紅白にふさわしくて楽しい。お神輿の上は怖いだろうな。
17 絢香:しっとりといい声。
18 郷ひろみ:これはさぁ…この二人はデキてるね(笑)という演出でした。今回の紅白の一人ダンサーはどれも全く要らないと思うんだけど、このカップルだけはよかった。郷さんが若い女の子をカワイイカワイイと思ってる様子が露骨に出ていたのがよかった。熱いな。微笑ましい。バラードもいい曲です。
19 V6:最初の歌い始めの坂本昌行さんはとてもいい声。上手い。よく伸びるいい声。
20 水森かおり:P-マッピングの富士山衣装がすごい。翼も生えた。
21 いきものがかり:安定の上手さ。いい声。高音が綺麗。
22 ゆず:坂本九さんのカバー曲。やわらかい。プラネタリウムが綺麗。
23 RADWIMPS:今時のバンドの音。メロディーが単調。
24 乃木坂46:衣装が綺麗。声が弱い。
25 福山雅治:輪の照明が上下するのがいい。アミューズ円形ステージ。ライブ楽しそうやね。
26 島津亜矢:美空ひばりさんのカバー。こういうよく知られたスタンダード曲は歌手の方のご本人の味が出て面白い。ひばりさんとは全く違うけれど島津さんも気持ちいい。
27 RADIO FISH:キャッチーだけど2012年の「江南スタイル」と構成も雰囲気もかなり似てますね。演出は騒がしくて楽しい。
28 西野カナ:ドレスが可愛い。これはみんな結婚式で歌うのかな。
29 桐谷健太:全国の皆さんとコーラス。
30 AI:オクラホマミクサー?なぜだ? アイさんは本格ソウルの歌える数少ない日本の歌手だと思います。がさがさっとした大坂のおばちゃん風な声がいい。和製チャカ・カーンを目指して欲しい。
31 AKB48:まさかAKBを褒める日が来るとは。欅、乃木坂と見てきて、やっぱりAKBは格が違うと思った。華やか。会場がパッと明るくなるのがすごい。彼女達はそれぞれひとりひとりが周りを蹴落としてのし上がってきたスターなんだろうね。全員ゴリゴリの競争心が生々しいエネルギーになって出ていて面白い。みんなエゴがむき出しだからダンスも揃っていない(笑)それが面白い。「君はメロディー」は超キャッチーなとてもいい曲…アメリカからは公式MVが動画サイトで見られないのでブロックを外して欲しい。私は秋元氏のアイドルビジネスには全く賛同できないけれど、AKBはさすがに華があると思った…なるほど。今回1位に選ばれた山本彩さんは、声がハスキーでロックバンドで歌っていてもおかしくないような声。
32 五木ひろし:AKBをバックに本格演歌。熱唱です。男性の演歌歌手の後ろにAKB系のバックダンサーは華やかで悪くないと思う。
33 KinKi Kids:剛さんはいい声。昭和な響きの曲だ。
34 Perfume: Perfumeの3人のことは今も大好きなの。しかしライゾマさんの演出は嫌い。毎回とにかく幾何学模様がうるさくてしょうがない。演出の技術がいかに凄いのかを見せるためにPerfumeをダシに使っているように見えるから困る。主役はPerfumeです。もっと女の子達を綺麗に見せる演出家を他に連れて来い。Perfumeが好きだから辛口になる。本当にいいダンサーのグループなのにいつももったいない見せ方。曲も弱い。そもそもリップシンクは紅白の会場には向いていない。ワンマンの年越しライブをやって、作り上げた演出で中継をしたほうがいい。
35 星野源:この方の声はとても心地よい。
36 大竹しのぶ:美輪さん枠。歌手というよりもエディット・ピアフを演じて歌っていらっしゃる。普段の大竹さんと全く別人。女優の歌。
37 坂本冬美:この曲は定番。上手い上手い。ダンサーはいらない。「夜桜お七」は何度聴いてもいい。途中のギターがジェフ・ベック風。
38 TOKIO:ボーカルが安定していない。しかしこの歌は誰が歌っても難しいと思う。
39 松田聖子:綺麗な声。美しい。結局私達は聖子ちゃんの声が好きなんだろうね。54歳でこの声は驚異的だ。演歌じゃなくてポップス枠でこれだけ上手いのは貴重。まーなんと綺麗な声だろう。(…あれっリップシンク疑惑もあるらしいぞ)
40 X Japan:声が苦しい。速い。こういう曲がBABYMETALの「アモーレ」の速いアレンジの元ネタなんだろうね。
41 高橋真梨子:いい声。年齢を重ねても心地よい声がある。大人。
42 The Yellow Monkey:この有名なバンドを初めて聴いたわ。いかにも古いタイプのROCK
BAND。まったり味があっていい。ライブハウスで聴きたい。
43 氷川きよし:本格演歌。ビンテージな昭和の演歌だ。
44 宇多田ヒカル:この方はもっと上手いはず。
45 石川さゆり:すごいな。演歌歌手の力技。情念「うそでも抱かれりゃ暖かい」おおぅ。この曲はバックにファンキーなベースが鳴っている。「舞い上がりぃ~」の唸りで旦那Aが喜ぶ。
46 嵐:松本君は歌が上手い。嵐はトップ・スターの余裕。こういうグループは5人もいるのに、なぜコーラスでハモらないの?他のグループももっとコーラスをハモればいいのに。相葉君が最後は泣いている。お疲れさまです。よくがんばった。拍手。