能登半島地震 ─ 寄付・支援情報

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2013年8月26日月曜日

NHK大河ドラマ「八重の桜」第34回「帰ってきた男」



帰ってきたアイツ。

1875年・冬
その男、Joe(オダギリ・ジョー)は、日本に耶蘇教の学校を建てるため帰国した。まず大阪で木戸さん(及川光博)に相談。そこで京都行きを勧められる。木戸さんは頭が痛い。

さっそく京都の覚馬君(西島秀俊)を訪ねる。Joe「耶蘇教で皆の魂を救いたい。神に導かれたのです。主の名の下に受ける苦しみは喜んで…」

えー…ちょっと鼻白む…胡散臭いヤツやなぁ…それに…、
 
ごらっ、そんなに簡単に人に抱きつくんじゃねー!ごらっ時栄さん(谷村美月)にまで触るんじゃねー!まだ明治っ! んもーJoe君は軽いね…だからアメリカかぶれは困ったもんなのよ…。
 
 
さて槙村さん(高嶋政宏)に会いに行く。最初は渋い顔の彼も、大阪がJoe君を断ったことを聞くと、とたんに興味を示す。お金も出さなくていいとなるとノリノリ。「ところで嫁をもらわないかん…どんなのが好みだ?」
 
そこでJoeは自立した強い女がいいという。
 
槙村さん「はぁーそげな恐ろしいおなご…わしは大の苦手じゃが……。…待てよ…わしの苦手なおなごといえば……
 
 
八重ちゃん(綾瀬はるか)は兄さまに言われて宣教師の下、聖書を学ぶ。苦戦中。そこでJoeと初めて出会う。最初は先生の召使だと思ったらしい。Joeはすぐさま八重ちゃんの教える女紅場を訪ねたいと言う。男子禁制の女紅場にJoeをしぶしぶ連れて行くと…
 
女子がきゃあきゃあ騒ぐ。ごらっまだ明治っ!平成じゃないっ!騒ぎ過ぎっ!おしとやかにせいっ! そしたらまた軟派なJoeはお歌なんて教えちゃうし……モーヤダ…。
 
 
数日後、Joeは覚馬を訪ねる。そこで井戸の上に座った八重ちゃんと再会。「ああ、貴方が覚馬さんの妹ですか…」子供のようにはしゃぐ八重ちゃんを見て動くJoe…、
ごらっ、よそ様のおなごに抱きつくんじゃねー!ごらーっ!
 
その後覚馬君とも意気投合。先日覚馬君が入手した薩摩藩邸に学校を作ることになったらしい。
 
そしてJoeは山本家へ居候。笑顔でお歌を歌いかける美しい八重ちゃんにぽーっとなったJoe…、いきなりのプロポーズ。ありゃなんだったんだべ…まあ確かに八重ちゃんは綺麗だけど…。
 
 
さて、私的な今回のハイライトは…
 
山川家の人々! 
ステキ イイワ…懐かしいな…。あ、二葉さん(市川実日子)がいる
 
アメリカから健次郎君(勝地涼)も帰ってきた。学士様です。そこに佐川官兵衛(中村獅童)もやってきた。制服がステキ。彼は、会津藩士を300人もつれて江戸にやってきたそう。薩摩藩士が政府を離れて巡査の仕事ができたらしい。皆の世話をしてるんですね。立派。
 
それに山川大蔵殿…改め浩殿(玉山鉄二)、和装に正座、背筋もぴしーっと伸びてステキ先の佐賀の乱で左手を負傷。でも陸軍中佐に昇進。自宅では会津藩士の子弟たちを書生にして面倒をみているらしい。立派です。そこで健次郎に宣言
 
うちはビンボーだぞ!覚悟しとけ!
 
きゃーステキ! 男らしい 今日一番の萌えポイント。浩君はいいな。こういうね、青竹をスパっと割ったような人は好きよ
 
ビンボーなので二葉さんも質屋通い。帽子を取られた健次郎君も苦笑。でもみんな楽しそうだ。その後、頭脳明晰な健次郎君は、東大に採用されたらしい。すごいですね。
 
 
もうね…、会津藩士達を久しぶりに見ると、やっぱり嬉しいです。だって今まで8ヶ月間も彼らを見て親しんできたからな…。もう親戚みたいな感じよ。だから彼らがたまに出てきて元気そうな様子を見せてくれるととても嬉しい。
 
京都で耶蘇教とか言われてもな…まだピンとこないですよ。Joe君、まだ知らない人だもんね。なんかキャラも胡散臭いし…。それはまあオダギリJoe君のせいではないのも解ってますけど…。
 


2013年8月20日火曜日

NHK大河ドラマ「八重の桜」第33回「尚之助との再会」


えー今日は、話の筋よりもまず、以前からとても気になっていた八重ちゃん夫婦の話を考えます
 
まず最大の問題はですね…
 
覚馬さん(西島秀俊)、八重ちゃん(綾瀬はるか)、どうして尚之助さん(長谷川博己)を助けてあげないの? 特に覚馬さん、あなた結構お金も持ってるでしょうに、どうして尚さんをなんとかしてあげないの? 長屋には八重ちゃんが一人で会いに行ったけど、八重ちゃんも尚さんを連れて覚馬兄さまに無理にでも会いに行かせるとか…、助けようと思えばもっとなんとかなりますよね、あの場面。
 
いや…分かってるんです。今回の再会の場面は史実じゃないんですね。二人は再会してないんです。結局山本家の兄妹は、八重ちゃんの元旦那のことなんかもう忘れちゃってたらしい…。あまり記録も残ってないそうですし。そんなところを考えても、そもそも史実の尚之助さんと八重ちゃんの夫婦仲がどうだったのか…なんてあらためて思ったりして。
 
だってあの二人、もしこのドラマみたいに昔あれだけ仲が良かったのなら…(長年一緒に暮らして信頼しあった関係だったろうし、あの戦争を一緒に戦った同士愛もあるだろうし、お互いの頭脳や技術にリスペクトもあって、八重ちゃんにとっては彼女をそのまま受け入れてくれる優しくて大きな旦那さん…)、そんなに簡単に別れられるはずがないと思う。
 
そんなステキな旦那さんを、まず八重ちゃんが斗南まで追いかけていかなかったのがそもそもいけない。昔の普通の女なら旦那さんの行く所についていって支えてあげるのが当然。だから、斗南に行かなかった八重ちゃんが、とんでもねぇ自分勝手女に見えてしまうわけです(ワタクシのような古臭い既婚の女としては…)。もっと旦那さんを支えてあげんかいっ! それがまずおかしい。
 
その後、斗南の尚之助さんからいきなり離縁状を送りつけられて、八重ちゃんもむくれたみたいですが、そもそも二人の関係は、そんな紙一枚で簡単にけりがつくのか…というのも疑問。八重ちゃん尚さんのこと好きだったんじゃないの…? この時点で八重ちゃんが尚之助さんに会いに行ってればもうすこし辻褄もあったと思う。
 
そして今回の八重ちゃん、最愛の旦那さんにふらふら会いに行って、彼の困窮している様子を見ているのに、彼を助ける努力を何一つしていないんですね。これもおかしい。兄の政治力と金に物を言わせて、愛する旦那様を助けてあげればいいじゃないの…(史実と違ってしまうので論外なんですが)。
 
それにあれだけわんわん泣いてるのに、その後サラっと戸を閉めて出て行くのもどうも冷たい感じがした。あまりにもあっさりしすぎ。だってこれが今生の別れなのよ…。それに八重ちゃんすぐにジョー君と結婚しちゃうし…。

そんなわけでどうも会津編での二人の人物像と辻褄が合わなくなっちゃった感じ。
 
 
それから、もう一つ、尚さん、どうしてそこで八重ちゃんにあやまるのだ?(←猪苗代謹慎所行きの件)「八重さんあなたの誇りを踏みにじった。許してください。」っておいおいおいあのね。あなたはあの場面で八重ちゃんの命を救ったんです(ドラマの中での話ですが)。あの決断は最愛の奥さんを救う為の選択だったんじゃないのか。あそこであなたが八重ちゃんを救ったからこそ八重ちゃんは生きていると言ってもいい。あなたはなにも間違ったことはしていない。
 
八重ちゃんが男でいられる誇りなんて、猪苗代について行ったら簡単に潰されてしまうものです。一部屋に男ばかりで雑魚寝。風呂も一緒。逆賊の捕虜としての肉体的、精神的な試練は女性には絶対に無理。女性だから個室にしてくれなんて言えない立場だもの。結局女は女。意地や誇りだけではどうにもならないんです。下手すりゃ嬲り者にされて消される可能性さえあったかも。女が男に混じって謹慎所に行けた可能性なんてゼロです。それを分かって八重ちゃんを救った尚さんは大人。なにも間違ったことはしていない。
 
八重ちゃんも、その場では頭に血が上っていても、後からそれくらいのことは理解して尚さんの優しさに感謝するのが自然。普通に想像すれば分かりそうなものなのに…。過去の会津編では、人物の心をもっと丁寧に描いていた(言葉に出さない思いやりなど)と思うんで、どうもこの会話も変だった。
 
ま…なんというか、ドラマ全体の雰囲気は変わりましたね。ずいぶん荒くなった感じ。
 
 
でも、すごくもったいないんですよ。だって俳優さん達は本当に素晴らしいんだもの。尚之助さんと八重ちゃんはすごくいい化学反応があったと思う。綾瀬さんは役に気持ちが入っちゃう体質なのかな。尚さんとの別れで本当に泣いてますもんね。長谷川さんと綾瀬さんの相性がこの役柄の関係性にすごく合ってたんでしょう。今までもお二人の場面はいつも素晴らしかったです。
 
泣いてる八重ちゃんを前面からすっと抱きしめる長谷川さんの動作もすごく自然。あーこの人は女性の扱いに慣れてるな…(笑)。いや二人とも夫婦なんだからああいう自然な動作はすごくいい。夫婦の関係性に説得力が出るもの。長谷川さんは、綾瀬さんとの場面では、言葉での演技以上に身体の動作がすごく自然でいい感じでした。お二人とも夫婦役を演じるのにいい化学反応が確かにあったと思う。いやーだからこそ最後の別れの場面は綺麗に納得のいくものにしてほしかった…。もったいないな。でももう残りの尺が足りないらしい…。
 
なんだか八重ちゃんと尚さんの話でたくさん書いた…。
 


えーそれ以外は、いろんなことが沢山あったし、調子も変わったし、ちょっと違うドラマみたいな感じ。

特に槙村さん(高嶋政宏)。あんなにコメディ路線でいいのかいな。それから八重ちゃんが、槙村さんに説教したり、木戸さん(及川光博)、岩倉さん(小堺一機)に食って掛かる場面も違和感がありますね。思わず「江」を思い出してしまった。あの時代の女性が、あんなに偉い人達にあそこまで出しゃばっていいのか。それから、三条さん(篠井英介)の倒れる場面は(史実だそうですが)不気味なのかコミカルなのかよく分からなくて、唐突な芝居と演出に「清盛」を思い出した。今後とても心配。

八重ちゃんがやたらと元気一杯なのに比べると、肝心の政治関連はサラッと流しました。結局2回見たけど征韓論の流れもよくわかんなかった。土佐・佐賀と薩長が対立して、その後急に西郷どん(吉川晃司)、板垣さん(加藤雅也)、江藤さんが止めちゃう。ずいぶん荒いですよね。もう会津編のように、明治の政治関連をドラマとして丁寧に構築することは無いのかもしれません。おそらく残りの尺があまり無いので、丁寧にやっている時間が無いんだろうと思う。政治的なことは後で自分で調べようと思う。


ともかく雰囲気が変わったのは、今までの会津編でネット上でも囁かれていた「八重の桜」に対する視聴者の文句(低視聴率の理由)=

     主人公が目立たない。活躍しない。
     会津藩の京都の話(政治)ばかりでつまらない
     画面が暗い
     衣装も演出も地味
     全体の話もトーンも暗い

…に対応して、視聴者の要望に答えるという意図ではないかと思ってしまった。テコ入れというヤツですか。だって今回から

     主人公が出しゃばってよく目立つ。
     京都の八重ちゃんの話を中心に中央政府のことにはあまり触れない
     画面が明るい
     衣装も演出も明るい
     内容もコミカルで明るくなった。

…と、ことごとく以前と正反対ですもんね。さー結果はどう出るか…。

ちなみに会津編は一般受けはしなかったのかもしれませんが、いくつかの歴史ファンのブログなどでは「ここ近年で一番面白い」などという感想もよく見かけました。私も丁寧で古風な会津編がとても好きだったので、今後の明治編はあまり期待せずのんびりと見守ろうと思います。


 

2013年8月12日月曜日

NHK大河ドラマ「八重の桜」第32回「兄の見取り図」



今回はみねちゃんと時栄さん(谷村美月)が良かったな。時枝さんいい女…。覚馬・妾問題はもっともっとヤナ感じになるのかと思ったら、時栄さん、すんごくいい人じゃないですか…。控えめでね、働き者だし。京都弁のせいか柔らかな感じもいいな。ずいぶん落ち着いたいい女だと思ったら、なんと谷村さんはまだ23だそうだ。えーっずいぶん落ち着いてない?ついでに画像検索したらおっぱいも大きかった。最初に出てきたときは若い娘さんという感じだったのに、今は落ち着いたいい女。みねちゃんを慰める場面ももうお母さんみだいだしね。若いのにすごいですね。

史実の時栄さんは17歳(!)だそうで、うひゃーまさかあんなに落ち着いてるわけはなかろう…。しかしそれだけ若いのなら気の強い女の多い山本家でも上手く納まったのかも…。あそこの家はよそ者の女にはなかなか馴染みにくいと思います。

そんなわけで、山本家の女騒動も、時枝さんのいい女ぶりで難なく収まってしまいました。みねちゃんはやっぱり上手いな。可愛いね。
 
 
1871年・秋八重ちゃん(綾瀬はるな)にも次の時代が見えてきました。まず兄さま(西島秀俊)からは書物を読めと強制。家のことは時栄さんにまかせて八重ちゃんにはやって欲しいことがあるらしい。それでいきなり兄さまを背負う。綾瀬さんは力持ち。西島さんはあんなに八重ちゃんにべったりで役得ですね。

今回は京都の時代が本格的に始まる前の準備みたいな感じでしょうか。今回だけでいろんな人に会ったぞ。長州出身の槙村正直(高嶋政宏)。この人はノリが軽い。八重ちゃんは「長州者なんてヤダ」とむくれております。

女子の学校を作るのでそこに行けと言われれば「ヤダ。兄さまにはなーんにもわかってねぇ。」とむくれる。「兄さまは会津篭城戦を体験してないから分かっとらん、姉さまのことも…」とブイブイ怒る。

そんなわけで覚馬君は怒りっぽい妹を光明寺に連れて行く。「これからは学問がおまえの武器だ。生き残ったものが立ち上がらねばならない。」と八重ちゃんを激励。

その後、西郷どん(吉川晃司)が覚馬を訪ねてくる。また八重ちゃんは「サツマ…」とむくれる。西郷どんが「会津と薩摩は似ている」と言うと八重ちゃんは噛み付く「なんで会津を助けてくれなかったのだ…」。西郷どんは無視。(←西郷さんはずいぶん身体が大きくなってます)

むかついた八重ちゃんは学校に行く事を決意。

そんなわけで八重ちゃんはさっそくいろいろと怒ってますね。ま、そりゃそうですな。最後には目標が見つかったらしくて嬉しそうでした。


1872年・2アメリカのワシントン。新島(オダギリ)ジョーさんが通訳で岩倉使節団と一緒にいます。岩倉さん(小堺一機)はコーヒーを飲んでとても不味そうな顔をする。初めてかな?(笑)長州の木戸さん(及川光博)と、髭の伸びた薩摩の大久保さん(徳重聡)はガヤガヤ喧嘩してます。

いきなり山川捨松さん(水原希子)が登場。長州の木戸さんに会うと、この子もむくれております。この人は山川浩さんの妹さんでアメリカに留学しているそうな。


なんだかトーンは落ち着きましたね。歴史ドラマというより人間ドラマになってきた感じ。今までがあまりにも劇的でしたからね。これからどうなるのかな。これからみーんな洋装でケーキ焼いたり英語喋ったりダンスしたりするんだな…。

実はネット界隈では今回が一番面白かったという人がかなりいるみたいです。確かに話が八重ちゃんに焦点が合って明るくなりました。これからは八重ちゃんの明治ハイカラさん物語だもんな…。チョンマゲの古風な日本男児が見たいワタクシとしては、世間様と反対にちとトーンダウンしてしまった、いや俳優さん達がいいので最後まで見ますけど…。
 


2013年8月6日火曜日

NHK大河ドラマ「八重の桜」第31回「離縁のわけ」


 
今週はみねちゃんで泣きました。いやー子供の涙は…辛いですよ…。二本松少年隊に続いてまた子供で泣きました。

今回はね、演技がよかった。このドラマ、脚本がいいのがまずあるんですけど、俳優さん達の演技もすごくいいですよね。先週に続いて今回も京都編に移行する前の繋ぎの地味な回なんですが、いやいや演技だけでかなりきました。ほんと。会津戦争までは歴史のドラマとして情報を詰められるだけ詰め込んだ感じがあったのですが、先週と今週は人間ドラマ…という感じ。これが歴史ドラマとして面白いかどうかは別にしても、今週は特に俳優さん達の演技だけでぐっと引き込まれました。

特にぐっときたのは、うらさんの長谷川京子さん。平馬君の池内博之さん。それにみねちゃんです。その他の人々もみんないい。もしかしたらこのドラマ、制作の現場での雰囲気がすごくいいんじゃないかな。仲がいいというだけじゃなくて、全員がいいドラマを作ろうと一致団結してるんじゃないかと思う。こういう静かな回で特にそれを感じる。


うらさん、いいですよね。ものすごく美人なのに性格は朴訥で地味で不器用。地味~で健気で古風な女。あんなに綺麗なのに自分では全くそんなことを思ってなくて、いつもおとなしく自己主張をほとんどしない

覚馬・お妾さん問題でも、騒ぎ立てることもなく一人静かに身を引く決断。誰にも相談せず静かに全部自分で決めてしまう。「私にも意地がありやす」って言ってたけど、ほんとはそんな強気じゃないですよね。彼女は静かに身を引いたんだと思う。だから可哀想。

だって本妻なんだから、(いくらあの時代だって)人並みに自己主張が出来る女なら京都まで押しかけていっても当たり前なんですよ。(妾と同居…がいいのかどうかはともかく)彼女の立場なら、生活が今よりもずっと楽になる覚馬の元に堂々と行けばいいんです。特に食べる物にも困るような生活をしているのなら尚のこと。普通の女はもっと計算高くて狡猾です。でも彼女にはそれが出来ないのね。黙って身を引いてしまう。だから凄く可哀想。八重ちゃん達も励まして無理やり連れて行けばいいのに…なんて思ってしまった。だって行ったら覚馬だって無視できないでしょう。会えばなんとかなるのに。

あ…覚馬君と時栄さんはね、あれはしょうがない。昔はああいうものです。9年も離れていたんだもの。あの時代の男に一人でいろというほうが無理でしょう。だから覚馬君にそれほどの罪はない…あの時代なら。むしろそれに対して本妻がどう対応するかのほうが問題。うらさんは別れを選んだ。

余談ですが…この場面を見てて、史実のうらさんは山本家に馴染んで無かったのかもなぁという気もした(ドラマとは全く関係ない私の想像ですが)。姑と小姑は気が強い(←女性の強い性格は母親譲りが多い)。嫁いびりもあったかもしれないし、それに夫の覚馬とも9年間会ってないんですよね。そもそも山本家で窮屈に暮らしていた(よそ者の)彼女が、(9年も会ってなくて)愛情も無い夫に妾と子供が出来た…と聞いてさっさと縁を切ったのかも。そのかわり娘は取られてしまった。実際にはそんな話だったのかもと思った。

ドラマでは山本家を綺麗な家族に描いてますからね。そもそも主人公の嫁いびりなんて描けないしなぁ(笑)。ともかく長谷川さんのうらさんが可哀想だった。これから大丈夫なんだろうか…。


それからぼろぼろよれよれになった梶原平馬くんにもびっくり。月代もぼさぼさで、座ってても背中が曲がってるし、二葉さんに別れを切り出した後立ち去り際の泣く表情がもう…。すごく年を取ってる。別人みたい。あの強気な若い平馬くんはどこ行った…。こういう俳優さんの演技の変化を見るとびっくりしてしまう。演技だけで「あれっ」と思う。ああいうのを見ると俳優さんご本人に興味が湧きますね。最初は池内さんの顔が好きなだけだったんだけど(笑)、もっとこの俳優さんのいろんな演技が見たくなった。


そして、みねちゃん。あの泣き顔は…もう…。あんなに泣いちゃうんだもんね。上手いなぁ…みねちゃん。そりゃそうですよね…だってあの子、今までママにべったりだったでしょ。お婆ちゃんの佐久さんとも八重ちゃんとも割とあっさりな関係なんですよね。今まで佐久さんに抱きしめられた場面なんてほとんどなかったと思う。ママにべったりで、ママが忙しい時は女中のお吉に可愛がってもらってたもんな。

なんだかそのあたりを見ても、史実では山本家の女性がちと冷たかったのかな…などと思えたりして。だってあの子を母親から引き離すのはむごいですよ。義母と小姑が嫁と打ち解けてなくて、こんな状況になったから子供だけ奪い取って嫁を離縁させたのかも…などと思ってしまった。いやどうでもいいことですけどね。なんだか感想も人間ドラマ風になってきたな。

それでは簡単なあらすじを。

●八重ちゃんとその家族---------------------
18712、北の国は寒い。八重ちゃん(綾瀬はるか)が夫・尚之助(長谷川博己)から突然離縁の手紙を受け取る。「三行半をつきつけられたらおなごは黙って去るしかねえ…。」悩む八重ちゃんをうら(長谷川京子)が慰める「旦那様に会えば何か分んべ…。」

7廃藩置県が実施された頃、京都の覚馬(西島秀俊)から手紙が届く。京都府に出仕していて落ち着いたので京都に家族を迎えたいという。覚馬に女が出来て子供が生まれたことを知らされると全員ショックを受ける。

うらが一人考え込む。京都には行かないと筆をとる八重ちゃんを母佐久(風吹ジュン)が諭す。「会って話せば…みねの行く末も考えなければ

うらが京都に行かないと決めた事を家族に告げる。みねは手放すという。「私にもおなごの意地がある。旦那様には赤い櫛が似合っていた頃(若くて綺麗だった頃)の私を覚えていてもらいてえ。」

10。八重ちゃん、母佐久、みね、京都に到着。覚馬を訪ねると着飾って洗練された時栄(谷村美月)が出迎える。泣き崩れる父・祖母・叔母3人を目の前に、みねちゃんが立ちすくむ。(←時栄の京女の洗練と、着の身着のままやってきた八重ちゃん達の比較は強烈ですね。)
 
 ●会津藩士達---------------------------------
1871年冬、北の斗南では、寒さと不作による飢えで全員が困窮を極めている。港が閉じて交易もできない。3万石と言われた石高はその年7000石しかなかった。皆飢えている。状況を変えようと北海道に米の買い付けに行った川崎尚之助が訴訟に巻き込まれる。斗南藩で指示したことなのかとの北海道からの問い合わせに山川(大蔵)浩(玉山鉄二)は関わりが無いと尚之助を見捨てる。既に飢えている斗南藩には3000両の借財は背負えない。この後尚之助は4年の裁判を東京で闘うことになる(そのための八重ちゃんとの離縁)。

18717.廃藩置県(斗南藩は2年で無くなってしまう)。「藩が無くなれば武士はどうなる…。」

梶原家を山川浩が訪ねる。山川は東京に行くと言う。そこで平馬(池内博之)が二葉に突然離縁話を始める。もうやり直す気力がないという。
 
 ●新政府----------------------------------------
江戸を東京と改め新都と定める。
国中で一揆が起こっているらしい。

「幕府を倒すのに金をかけすぎた。」

「役に立たん士族は面倒見きれん。」

「藩を廃止し、県を置く。土地に縁故の無い人物を長として送り込む」

「武家の世を終わらせる」

200万人の武士が職を失う。また戦になるかも。」(←西南戦争)

そこで西郷どん
「おいがひきうけもす…廃藩置県が失敗なら全員腹を切る覚悟で。武家の世に幕を引くことはそれぐらい重かこと。」

18717廃藩置県施行。