窓の上のカーテンの後ろにヤモリを発見!プクプク太って大きい。10㎝くらい?うわああっと声をあげたら、いきなり走り寄る黒い影。猫さんも下からヤモリを発見したらしい。
ヤバイ。大きいな。これは私だけでは無理だわ。旦那Aに声をかける。今忙しくて手が離せないという。現場に仁王立ちになって腕を組み考える。さてどうしようか。
足元では猫さんが大興奮。ヤモリを見上げてうぁうぁ喋りながら椅子に乗ったり降りたりそわそわと動き回る。そして心を決めたようにヤモリのいる窓の下にどっかと腰をおろした。
「ここはわたしに任せて」
猫は獲物を待って狩る。彼女はまた勝手に狩りを始めたらしい。実は彼女がヤモリと遊びたいだけなのはわかっているのだけれど、狂暴な彼女とヤモリを遊ばせるわけにはいかない。
Hさん、いつも眠そうな顔なのに、その丸い目はどうした?飛び出しそうじゃないか。目をランランと輝かせるとはこういうことだ。鼻息も荒く興奮したその顔は可愛いけれど、ヤモリから見たらとても恐ろしい形相だろう。
なんとかヤモリを箱で捕まえようと試みる。決して彼を床に落としてはいけない。私がなんとかしようと動き回るたびに、黒い猛獣はうるさく喋りながら下から割り込んでくる「なになになにわたしに見せてよ」
15分ほどして旦那Aがやってきた。一人が追い、一人が上からヤモリに箱を被せて捕らえ、薄い板を箱の横から滑り込ませて蓋をする。つかまえた。そのまま外に持っていって放す。ほっとする。
その後、猫さんは「あれはどこいったのよ?」と騒ぐ。窓枠を見上げて「うわああぁ」と鳴き声をあげる。「ゲッコーさんはお外に行ったわよ」と言えば、Hさんはものすごい勢いで部屋を走り出て階段を駆け上がり、2階の部屋でふてくされてしばらく降りてこなかった。