能登半島地震 ─ 寄付・支援情報

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この度の能登半島地震で 被害に遭われた方々に心よりお見舞い申し上げます。 一日も早い復興をお祈りいたします。 ★NHK による様々な支援情報 能登半島地震 義援金・支援金の受け付け始まる 窓口まとめ 【随時更新】 https://www.nhk.or.jp/shutoken/ne...

2022年6月6日月曜日

ウクライナの動物園に関するEAZAの最新情報 (6月3日)/EAZA Update on Ukrainian zoos



以前、ウクライナの動物園の動物達を救うためにで取り上げたリンク


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https://www.eaza.net/emergency-appeal-for-ukrainian-zoos/


のリンクでの最新の情報が6月3日に更新されていました
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ウクライナの動物園の現状が書かれています。Googleの自動翻訳で訳そうとするとどうも妙な文章になるので、多少直して訳をまとめることにしました。どうやら戦争はすぐには終わらないと予想しているようで、それでまた寄付を募っているようです。

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EAZA Update on Ukrainian zoos/ウクライナの動物園に関するEAZAの最新情報

Amsterdam 3 June 2022: More than three months on from the beginning of the Russian invasion of Ukraine, the situation for zoos in the country continues to be mixed. While some zoos are able to receive visitors and therefore earn income to support the care of their animals, they are not yet able to be self-sufficient again. Additionally, while Russian forces have been beaten back in many areas, they still continue to bombard Ukrainian cities, and the danger of such an attack is still very real in all cities.

アムステルダム2022年6月3日:ウクライナへのロシアの侵略が始まってから3ヶ月以上が過ぎましたが、国内の動物園の状況は依然として複雑です。一部の動物園はビジターを受け入れられるようになったため、動物の世話をのための収入も得ることができるようになりましたが、彼らはまだ自給自足は出来ていません。それからロシア軍は多くの地域で撃退されてきましたが、彼らはまだウクライナの都市を砲撃し続けており、攻撃の危険性はまだ全ての都市において大変現実的なものです。


Ukrainian zoos expect that the war will not be over any time soon. This means that they are currently seeking the supplies to help them continue to survive and care for their animals based on continued threats until at least the end of the year. These items continue to be expensive and in short supply and must be secured well in advance of the autumn and winter, without depriving local people or disrupting the war effort. While EAZA Members and other zoos have been able to provide deliveries of food and medicine, Ukrainian zoos also need funds to help them to secure supplies locally.

ウクライナの動物園は、戦争がすぐには終わらないことを予想しています。その意味は、彼らが現在も継続して生き残り動物の世話をするための物資を求めていて、それは(戦争の)脅威が少なくとも年末まで継続することに基づいています。これらのアイテム(動物のための救援物資)は、引き続き高価であり供給不足であり、彼らは…それらを地元の人々から奪うことなく、また戦争の尽力を妨害することなく…秋と冬になる前に十分確保しなければなりません。EAZAのメンバーや他の動物園が食べ物や薬の配達を提供していると同時に、またウクライナの動物園も地元で物資を確保するための資金を必要としています。


The EAZA Emergency Fund for Ukrainian Zoos continues to help zoos and aquariums in the country to cover their expenses, which are primarily in animal feed and utility costs such as electricity, fuel and water. The total collected so far from over 130 institutional and 11,000 private donors now stands at €1,324,884, and funds have been provided to nearly 20 institutions. While this total is extraordinary and unprecedented for EAZA fundraising, we believe that the assessment of the zoos is correct: the war is likely to continue for some time, and there is a continued need for funds to be collected to support the zoos and the animals in their care.

ウクライナ動物園のためのEAZA緊急基金は、ウクライナ国内の動物園と水族館がその費用を賄えるように引き続き支援しています。それらは主に動物の飼料と、電気、燃料、水などの光熱費です。今までに130を超える機関/団体および11,000の民間ドナーから収集された寄付金の合計は、現在 1,324,884ユーロ(約1億8800万円)で、それらの資金は約20の機関/団体に提供されています。この合計は、EAZAの資金調達の中でも並外れていてまた前例のないほどのものですが、我々は動物園の判断が正しいと信じています…戦争はしばらく続く可能性があり、動物園とケアの必要な動物達のサポートのために、継続的な資金の収集が必要とされていると。


On behalf of our colleagues in Ukraine, we thank everyone who has so far donated to the fund, and ask institutions and members of the public to consider donating to the fund. You can find details of how to contribute at www.eaza.net.

ウクライナの同僚達に代わって、これまでに基金に寄付してくださった皆様に感謝いたします。そして機関/団体や一般の人々へは基金への寄付を検討してくださるようお願い致します。寄付に関する詳細はwww.eaza.netをご覧ください。

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お猫様H:外を見る



暖かくなってきたら猫さんが上の階の部屋で和むようになった。
窓の外の屋根の上に小鳥がいるのかな。





2022年6月3日金曜日

米ドラマHBO 『Winning time: the rise of the Lakers dynasty』(2022) 全10話:最後に近づくにつれてドラマの凄さがわかり始める



Winning Time | Opening Credits


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『Winning time: the rise of the Lakers dynasty』 (2022)
TV Series/米/カラー
/約59分・全10話/
制作:Max Borenstein、Jim Hecht』
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まず一言。ここのところワタクシの文は長い。長すぎる。おそらく老化のせいだろう。このドラマの感想文を書いた後で思った。適当に文をカットして少しまとめればいいのだが、それはめんどくさい。それも老化だ。だからそのまま載せる。



スポーツ観戦にそれほど興味のない人間には、スポーツ関連のドラマや映画はハードルが高い。スポーツと言っても色々だが、そもそもそのお題のスポーツや時代背景のことを知らなければ、どうやって興味を持てばいい?

というわけで私がこのドラマを見た理由はもちろん旦那A。
去年から大谷翔平さんで初めてアメリカの野球に興味を持ち…、
そこで旦那Aが勝手に録画して見ることになった映画…

映画『マネーボール/Moneyball』(2011): 安く効果的にチームを構築する

…これが結構面白かった…と言ったら旦那Aがどうやら「妻はスポーツモノもいける」と思ったらしく…今度は勝手に70年代後期から80年代初期のアメリカのバスケットボールのドラマを録画していた。

というわけで見始めたHBOのドラマ『Winning time: the rise of the Lakers dynasty』。初回の放送は3月6日。最終話は5月8日。全10話。


よく出来た再現ドラマ70年代後期から80年代初期の時代の雰囲気もリアル。人物達の服装も髪型もよく再現。映像まで多少色あせたように黄色味がかっている。私にとってあの時代は…中学や高校生の頃、雑誌やテレビや映画で見ていたアメリカのイメージのそのまんま。そのイメージが旦那Aにとっては実際のティーンの頃の思い出だ。アメリカ人中年の青春時代の再現。だから彼には懐かしいだろうし初回から面白がっていた。

私にとっての1979年1980年頃のあの時代はディスコでありチャーリーズ・エンジェルであり、チープ・トリックにキッス、エイリアンにスター・ウォーズ、ドナ・サマーにシックにスーパーマン、ザナドゥにレオタード。ブルック・シールズにクリスティ・マクニコル、ジョディ・フォスターにテイタム・オニール、マッケンロー × ビョルン・ボルグ(←スウェーデン人だが彼はセットで出てくる)そしてジミー・コナーズの怒り顔だ。そんなアメリカの文化を遠く日本から見てドキドキしていた。懐かしい時代ですよ。



さてドラマ。私は最初は予想通り苦戦。プロ・バスケットボールのチーム「ロサンゼルス・レイカーズ」の成功物語なのだが、私には全く知識がない。何度も旦那Aに説明を求める。


主人公(の一人)ジェリー・バス/Jerry Buss (John C. Reilly)。彼は不動産業で成功したビジネスマン。彼がNBA (The National Basketball Association) のチーム、ロサンゼルス・レイカーズを買い取ってオーナーになったところからストーリーはスタート。大まかな筋は、彼がレイカーズのオーナーになり、チーム内の様々な事柄を揺さぶって再構築…新しいコーチを雇い選手と契約をしトレーニングをし…そこからチームが勝ち始める。その時にチームと契約をしたのが有名なマジック・ジョンソン/Earvin "Magic" Johnson Jr.。このシーズン1の最後は1980 NBA Championship優勝。そしてジョンソンは新人ながらファイナルMVPを受賞。

実際には、このマジック・ジョンソンが在籍した時代はレイカーズの黄金時代。ジョンソンとカリーム・アブドゥル=ジャバー/Kareem Abdul-Jabbarのコンビが誕生。1979年から1991年の時代はレイカーズの「ショータイム/Showtime」と呼ばれた。


おそらくドラマのシリーズは、これからいくつかのシーズンを使ってこのレイカーズの黄金時代を描くものなのだろう。シーズン2もすでに決定しているらしい。



このシーズン1はその初期、1979年から1980年まで。ジェリー・バス氏がレイカーズを買収してから「ショータイム」が実際に始まるまでの準備期間の話。だから結構退屈な場面もある。

将来有望な学生プレイヤー、マジック・ジョンソンと契約し、有能なコーチJack McKinney氏、Paul Westhead氏、Pat Riley氏を雇いながらチームを構築。新しく契約した若者・ジョンソンがどのようにチームに馴染んでいってチームが出来上がっていくのか。またオーナー、ジェリー・バスのアイデアで「バスケットボールの試合はスポーツイベントとという概念を排除し、エンターテインメントの見世物として捉え」イベントを活性化させていく様子などなど。かなり詳しくレイカーズの成功の舞台裏を見せてくれる。


回を重ねるにつれて少しずつ面白くなる。私に前知識がなかったので最初はなかなか話に入り込めなかったが、レイカーズの「あの時代」に馴染みがあるのであれば、最初からかなり面白いのだろうと思う。

私は最初はこのドラマをマジック・ジョンソンの伝記ドラマだろうと思って見始めたのだけれど、彼の話というよりもレイカーズのチームの話なので混乱した。

全10話を見てやっとこのドラマの意図が理解できた。レイカーズの黄金時代の話なのですね…そういえばタイトルも『Winning time: the rise of the Lakers dynasty』だった。おっとそのまんまじゃないか。

マジック・ジョンソン氏以外、なんの知識もなかったけれど全部見たら面白かった。よく出来た入魂/力技の作品だというのもよくわかる。製作のものすごい情熱とエネルギーを感じる。


まずあの時代の再現が素晴らしい。現代の役者さん達を使っているのにあの時代そのまんま。すごいと思う。なんとなく洗練されていなくて男性も女性もむさ苦しい。英語のscruffyな感じもそのまんま。あの時代は髪型もスタイルも野暮ったかったのだなと思う。みんなタバコを吸う。皆髪形がすごく変。その野暮ったさもリアルに再現。もちろん人物達だけではなく部屋のインテリアなどのセットも風景もそれらしく古い。

脚本の時代再現もリアルなのだろうと思う。あの時代は男性が今よりずっと野蛮(日本もそうでした)。特にプロ・スポーツの世界だからというのもあるけれど、それにしても言葉づかいが荒い。特にコーチの一人Jerry West氏が(脚色なのだけれど)とにかく言葉が汚くて驚く笑。F言葉があまりにも多過ぎて何を言っているのかわからないほど笑(御本人はあれほど口の悪い人ではなかったらしい)。 皆すぐに怒りを爆発させるし、大声を出すし、とにかく荒々しい現場。マッチョな時代。そのあたりの再現もうまい。男性がマッチョなら当然女性との生々しいエロいシーンも多い。ベビー・ブーマーが若者だったあの時代は様々な事がワイルドだった…あの時代のアメリカのそのような話は日本にも色々と聞こえてきていた。

そして脚本がリアルなら役者さん達も巧み。Jerry Buss を演じるJohn C. Reillyや母親のSally Fieldが上手いのは当然。それ以外の人々も全てうまい。それがすごい。たぶんこのドラマで有名な俳優はJohn C. ReillyAdrien BrodySally Fieldぐらいではないかと思う。それ以外はほぼ無名か助演の多い中堅どころ。それなのに全員が1980年頃の人物を自然に演じているのは皆演技が上手いからなのだろう。

特にバスケットの選手達に驚く。元々の選手達に似た俳優を連れてきて…それぞれが役者として上手い。全員上手い。すごいです。そして皆かっこいい。 マジック・ジョンソンのQuincy Isaiahが似ている。Kareem Abdul-Jabbar選手を演じたSolomon Hughesは役者なのに身長が211センチ。そんな高身長の役者さんがいることにも驚く。Norm Nixon選手を演じるのは御本人の息子さん。Larry Bird選手を演じるSean Patrick Smallもそっくり。彼らはおそらくほぼ無名。それなのに役者としてうまい。みんな上手い。ハリウッドの役者の人材のプールがどこまで大きいのか…と驚いた。キャスティングだけでもものすごいドラマだと思う。もちろん俳優を活かすのはうまい脚本。まず脚本が上手いのだろう。



最後のエピソード10は1話ほぼ全てを使って1980 NBA Championshipのゲームを見せる。これが盛り上がる。それにそれまでの皆の苦労を9話分見てきているので大変興奮する。カメラワークも編集も巧み。実際のゲームを見ているよう。うまい。最後は盛り上がって終了。

面白かった。アメリカのプロの力技。ものすごいドラマ。

スポーツに興味の無い人は最初は苦戦するかもしれないが、レイカーズの情報をある程度仕入れて見ればもっと楽しめると思う。9話かけてだんだん馴染んできて10話目は最高に盛り上がった。

またシーズン2も必ず見る。



2022年6月2日木曜日

Zoey Jones - US TWO (2021)



お洒落


Zoey Jones - US TWO (2022)
Us Two – Single
Joey Jones
Released: October 1, 2021
℗ 2021 Love Struck Records

 (Sebb Junior Remix) 
Us Two (Sebb Junior Remix) – Single
Joey Jones & Sebb Junior
Released: March 11, 2022
℗ 2021 Love Struck Records



いいですねぇ。肩の力が抜けていて気持ちいい。夏に向けてのリリースかと思ったら去年の秋の曲。夏の恋の思い出。いかにも欧州のお洒落な音。

今リミックスがUK Upfront Club Chartに入ってます。Sebb Juniorのリミックスのリリースは3月。これが今チャートに入っているのですね。

2、3週間前からチャートに入っていたと思うのだけれど、2、3回聴いただけで頭の中でず~っと流れてる。穏やかな曲なのに頭に残るお洒落音楽。元曲もリミックスもどちらもいい。元曲の忙しいベースとコーラスがいい。かっこいい。

そういえば今週末の英国はエリザベス女王のプラチナ・ジュビリーのお祝いですね。おめでとうございます。


★Zoey Jones
英国ロンドンのSinger、 Songwriter、DJ、Producer。2002年に英国のリアリティ・ショー『Pop Idol』に出演。そこからポップスターの階段を上っている。ジャンルはlounge、 chill out 、deep house。お洒落系ですね。アルバムも沢山出しているみたい。とびDJとしてもライブで世界中を回っているらしい。

★Sebb Junior
フランス人のDJ、Producer。スペイン在住。ToolroomやHed Kandiなど様々なレーベルから曲をリリース。


US TWO

Zoey Jones "
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夏の日を胸に
あなたを夢見る
思い出はここに駆け巡る
私達が一緒だった時…

私の横にあなたがいて
シャルドネを共に飲み交わし
青い波を見つめていた

Ba da da
Ba da da
Ba da da
Ba da da

入り江まで歩く
手をとりあって
何も言うことはない
二人ともわかっているから
あなたの冗談に笑い 微笑んで
なんて素敵な時間
ほんの短い時間だった

Ba da da
Ba da da
Ba da da
Ba da

Ba da da
Ba da da
Ba da da
Ba da

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NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」第20回「帰ってきた義経」5月22日放送



「帰ってきた義経」の意味 泣


★あらすじ
文治3年 1187年 源義経(菅田将暉)が平泉に戻ってきた。藤原秀衡(田中泯)が温かく迎えるが程なく死去。源頼朝(大泉洋)は北条義時(小栗旬)を奥州へ送り、後を継いだ藤原国衡(平山祐介)泰衡(山本浩司)兄弟を争わせ、義経を討たせるよう命じる。計画は成功。義経は泰衡に討たれる。

藤原秀衡


まず奥州で何があったのかWikipediaから
文治3年(1187年)
2月10日 藤原秀衡義経を受け入れる
10月29日 秀衡 死去 
側室腹の長男・国衡と正室腹の次男・泰衡の仲は険悪。後継者は正室の生んだ次男・泰衡。秀衡の命により、長男・国衡には父の正室の藤原基成の娘を娶らせる…兄弟が争わぬよう国衡と泰衡を義理の父子関係とした。
秀衡の遺言は「義経を主君として給仕し、三人一味の結束をもって、頼朝の攻撃に備えよ」
文治4年(1188年)
2月と10月頃 頼朝は朝廷に宣旨を出させて泰衡基成義経追討を要請
文治5年(1189年)
2月15日、泰衡が末弟の頼衡を殺害
2月、3月、4月、頼朝 奥州追討の宣旨を朝廷に要請
(ドラマで義時が平泉に出向いたのは閏4月頃)
閏4月30日、泰衡 従兵数百騎で義経の起居していた衣川館を襲撃。義経と妻子、彼の主従を自害へと追いやる(衣川の戦い)。館を平泉の兵に囲まれた義経は、一切戦うことをせず持仏堂に篭り、まず正妻の郷御前と4歳の女子を殺害した後、自害して果てた。享年31
6月13日、泰衡 義経の首を酒に浸して鎌倉へ送り恭順の意を示した。


京から逃げた義経が奥州に入り、藤原泰衡に討たれるまでの話。

奥州の藤原氏と義経を警戒した頼朝が、朝廷に働きかけて泰衡と基成に義経追討を要請したり、奥州追討の宣旨を要請したりと藤原氏にプレシャーをかけ続け、その圧に負けた泰衡が義経を討ったのが記録にある本当の話らしいです。


とうとう義経が死んでしまったわ泣。もう少し最後の場面を描いて欲しかった。弁慶の立往生も。古典的見せ場が見たかったと思った。


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今回は多少無理があると思った設定があったので書いておこう。文句ではない。脚色を面白がってます。ドラマはすごく面白いです。

★義時はどっちの人?
このドラマはフィクションの設定で、義時が奥州に使者として出向く話。義時はフォレスト・ガンプの様に様々な事柄に関わってます。

しかしだからこそ不自然でもあったりする。

義時はストーリー上、今でも「いい人」扱いなのだろうか? 頼朝に「九郎を生かして連れて帰るな」と言われる。それで頼朝に言われるまま自らのアイデアで藤原泰衡に義経を討たせるように仕向ける。結局義経を殺したのは義時のようなもの。粛々と冷静に計画を実行している。

この回の頃の義時はほぼ26歳。頼朝に仕えて結構な時間が経ってる。以前の上総広常や義高、それに静御前の子供などなど…もうそろそろ義時も頼朝のやり方に慣れただろう。もう「義経を殺せ」と言われても驚かないのでは。義経に関してはいずれこうなることもわかっていただろうし。しかし義時、この回も頼朝の言葉を聞いてショックを受けたような顔をする。まだ慣れないのかな。

今回義時は、義経に静御前の事を話して意図的に義経を苦しませ怒らせ、その義経の怒りを泰衡に報告し、泰衡に義経を討つよう進言している。義時は結構な悪人ですよね。義経を助けようなんて微塵も思っていない。

それなのに、義経とは最後まで友人のように親しく話をしているのもまた変。う~む。そろそろ義時は自覚のある悪い奴になった方が自然かも。粛々と仕事をする義時は頼朝の道具。(主人にとっての)善児のあり方とそれほど変わらなくなってきているのかも。

★義時は善児と兄・宗時のことを知っているのか?
知らないのだろう。

★義時は奥州出張が怖くなかったのか?
義時は奥州に出向いて討たれると思わなかったのか?もうすでに藤原氏は頼朝を警戒していただろうし、あちらには義経がいる。義経が「義時の首を鎌倉に送り返せ」と言いかねない。


★義時と善児は何故捕らえられない?
義時が泰衡に義経を討つ事を進言している場面。泰衡の弟の頼衡(川並 淳一)が義時を疑い始め刀を抜いた場面で、いきなり善児が頼衡を刺してしまう。藤原氏の館内で(敵対する)鎌倉からの使者が、泰衡の弟を彼の目の前で殺害する。あれは本来なら義時も善児もその場で討ち取られるか捕らえられるだろう。家人達がやってこないのも変。 藤原氏はあの場で義時を斬って、義経を総大将とし、鎌倉と全力で戦をした方がチャンスがあったかも。


★義経はなぜ義時を殺さない?
義時と義経の最後の場面。ドラマとして義経の言葉を聞くための場面なのだろうけれど、あの場面では義経が義時を斬るほうが自然。なぜ逃がす?義経はもう全て諦めていてどうでもよかったのかな。 

★そして頼朝の涙?
あの頼朝は義経の首を抱えては泣かないだろう。彼の弟への愛情は全く無いと思う。それよりも義経の首など見たくないのでは。あの時代は恨みだの呪いだの…そういうものを信じていた時代だろうから、頼朝は義経の恨みもが恐ろしいのではないか。自分が殺した弟のことは早く忘れたいと思う。もう1回言う、頼朝の義経への愛情はゼロだったと思う。頼朝びびりだし。
 
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義経
素晴らしかったです。奥州に帰って来て父親のような秀衡に初めて平家を滅ぼしたことを褒められて泣く。やっぱり彼は誰かに心から褒めて欲しかったのですね。頼朝のことを「兄にとって私はそこまで邪魔なのか。そう思うと、どうでもよくなった」。彼は最後まで頼朝との兄弟の絆を信じたかったのだろう。 菅田将暉さんは上手い俳優さん。この義経のことは忘れない。

弁慶
「弁慶の立往生」は木の板を着ていたからなのか。なるほど。アイデアに納得。最後の義経とのやりとり「武蔵坊世話になった」「やめてください」がよかった涙。

弁慶

松尾芭蕉
「夏草や 兵どもが 夢の跡」
奥州藤原氏のことだったのか。
杜甫『春望』 
「國破れて 山河在り 城春にして 草木深し」

里さん
本音をぶつける女。いい。胸に迫ります。こんなところに来たくなかったとか、畑仕事もしたくなかったとか言ってましたがリアル。そりゃ里さんは辛かっただろう。自分勝手な義経のような男に嫁いだばかりに…。彼女が静御前のことを「いい気味だ」と言うのもわかる。やっぱり義経のことが好きだった。好きだから義経も静御前も憎い。 あのような状況で義経に文句を言ったのは自分も「これで最後」だとわかったからだろう。 前回の京での堀川夜討を、里さんが手配したと義経に告げて義経に刺される…あのフィクションの設定はここに繋がった。 ちなみに里さん(郷御前)の父・河越重頼(母は比企尼の次女)は、義経との関わりから頼朝に誅殺されたらしい。里さんは鎌倉にも帰る場所はなかったのだろう。

静御前
彼女も気が強くていい。強い女はいい。ただ可哀想な女ではなく意地を通した女だからいい。比企の道(堀内敬子)に蔑まれて反発し、自ら静御前だと名乗ったけれど、嘘をついてプライドを飲み込むには彼女はまだ若かったのかな。 静御前のその後は不明なのだそう。様々な伝承が各地に残っているらしい。

大姫
セミの抜け殻で義高のことを思い出す。細やかな表現。うまい脚本。彼女を後鳥羽天皇に入内させようと頼朝が考えている。政子と大姫が静御前を憐れんだことも記録に残っているらしい。

八重
子供の数が増え孤児院が大きくなっている。



2022年5月27日金曜日

Clear Six & Emiah — Over You (2022)



また飲んで踊って男を忘れる歌



Clear Six, Emiah — Over You (2022)
Over You – Single
Clear Six & Emiah
Released: March 11, 2022
℗ 2022 Electronic Nature


現在UK Upfront Club Chartに入ってます。良曲。キャッチー。

それにしても英国の失恋の歌というのは「あなたなんかもう忘れるわ。街に出かけてクラブで飲んで踊って他の人を見つけるわ」的な歌詞が多いですね笑。英国式の女の美学だろうな。英国の女性はメソメソすることを嫌いますね。女は強くあるべし。


★Clear Six
本名John Goodierさん。英国のDJ/Producer。情報が出てこないのですがまだお若いのかな。大物アーティストのサポートなどでよくライブをやっているらしい。

★Emiah
スコットランドのお方かな。Pop/R&B/Dance vocalist 、songwriter。90年代の R&Bを聴いて育ち影響を受けているそう。

Over You

Clear Six & Emiah
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深く探してる
治癒のため
目を閉じて 祈ってる
今夜私は
自由にワイルドになる
あなたが存在しなかったみたいに

あなたの秘密や嘘はもうお終い
私を何度も孤独にした
今私はグラスを空に向かって持ち上げる
数えられなくなるまで何度も
二度と降りてこない

今夜こそ あなたを忘れる
新しい誰かと親密に踊って
今夜私はあなたを乗り越える
もう自分を止めない
私はあなたにケリをつけるわ

La di da di la di da di da da
La di da da
あなたにケリをつける
La di da di la di da di da da
La di da da
私はあなたを乗り越える


もう私は怖がらない
私の恐れは全て燃え尽きた
この牢獄から逃げたすわ
あなたには私を見つけられない
私はどこかに外出して
リズムに我を忘れてる

あなたの秘密や嘘はもうお終い
私を何度も孤独にした
今私はグラスを空に向かって持ち上げる
数えられなくなるまで何度も
二度と降りてこない

今夜こそ あなたを忘れる
新しい誰かと親密に踊って
今夜こそ私はあなたを乗り越える
もう自分を止めることはない
私はあなたにケリをつける

La di da di la di da di da da
La di da da
あなたを乗り越える
La di da di la di da di da da
La di da da
あなたを乗り越えて

Babyあなたにケリをつける

Yeah
今夜 あなたを乗り越える

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映画『ラスト・レター/Last Letter』(2020):鏡史郎は大丈夫なのか






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『ラスト・レター(2020年)/日/カラー
/120分/監督:岩井俊二』
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随分前にTV Japanでの放送を録画したもの。そのままになっていた。

全く情報を調べずに見始めた。いい雰囲気。綺麗です。
ストーリーはファンタジーかな。思慕。すれ違い。悲劇。邂逅…。
雰囲気がとても美しく上品で、最後はいい話としてエンディング…のタイプの映画だと思うのだけれどストーリーの結末は甘い。そこがファンタジーだと思った。



★ネタバレ注意

一番気になったのは、乙坂鏡史郎(福山雅治/神木隆之介)は本当に大丈夫なのか?…ということ。

彼は44歳。彼は高校の初恋の相手・遠野未咲(広瀬すず)が忘れられずに想い続けて20年も過ごした人。大学時代に一度は未咲と付き合ったのだから、片思いの淡い記憶だけではない…未咲との関係、未咲の人となりにも彼自身の想いにもかなり実感があったはず。大好きだった彼女…その彼女を他の男・阿藤(豊川悦司)に奪われた。未咲は自分で選択して鏡史郎から離れたのだろうか。

色々とあって未咲は苦労した。なぜ阿藤みたいなダメ男と結婚したのか。その未咲の間違った選択が彼女を不幸にした。

鏡史郎は未咲のことを想い続けた。彼女のことを小説にまで書いた。


未咲と別れてから20年ほど過ぎた後に出席した同窓会で、鏡史郎は三咲の妹・岸辺野裕里(松たか子)と会い、未咲のその後を知ることになる。

鏡史郎は今まで未咲がどうなったのかを全く知ることなく、未咲への想いと思い出を温めて20年間も過ごしてきた。鏡史郎はそんな一途過ぎる男。そんな重い男が、自分の人生を賭けて想い続けてきた女性の不幸を初めて知る。

鏡史郎が同窓会から未咲の全てを知るまでどれくらいの時間が過ぎたのだろう。数ヶ月のことだろうか。20年間、たった一人の女性を思い続けてきた男がたった数週間や数ヶ月で、そのなによりも大切だった女性の不幸な人生を知る…。かなりキツイと思う。

鏡史郎は後悔すると思う。

鏡史郎は思いつめるタイプなのだろう。20年間も一人の女性を想い続けたのなら、もしかしたら彼はまた20年間、後悔し続けるのではないか?

もし未咲が病気で亡くなったのならまだしも、未咲は大変苦しんで亡くなったわけで。おまけに鏡史郎は未咲の不幸の元・阿藤にも会ってしまう。そして阿藤が悔い改めるどころかとんでもなく酷い男のまま。あんな男グーで殴ればいいのに。

未咲の苦しみを知り、彼女の苦しみが長かったことを知り、彼女がその苦しみから立ち直ることなく亡くなったことを知り、その上阿藤が下衆のまま全く反省もしていないことを知る。辛いですよ。鏡史郎は立ち直れないほど後悔すると思う。

「自分はなぜ彼女を救えなかったのか…?」

そして畳み掛けるように未咲の妹・岸辺野裕里(松たか子)には「あなたが(姉と)結婚してくれてたら」、娘の鮎美(広瀬すず)には「早く会いに来て欲しかった」と言われる。ダメージが大きすぎる。何度も何度も殴られるようだ。かなりキツイぞ。

鏡史郎の大きな後悔は、未咲が実は長い間鏡史郎の小説や手紙を宝物として彼との思い出を温めていた…だけでOKになるものではないと思う。そんなに簡単じゃない。

最後は鏡史郎が、裕里や娘の颯香(森七菜)そして鮎美と和んで、それでなんとなくOKになってしまう。本当にそれでいいのか?この鏡史郎は本当に大丈夫なのだろうかと思いながら映画を見終わった。


ホルゾイがいいね。ホルゾイの成犬を買えるところなんてあるのか?
裕里の義母の英語の先生の波止場正三(小室等)が上品なオジサマで素敵。
裕里の父・幸吉が鈴木慶一さんでニヤニヤする。
いい俳優さん達。特に颯香の森七菜さんが自然な演技で上手いと思った。