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『Fighting with My Family(2019年)/英・米/カラー
/108分/監督:Stephen Merchant』
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気持ちのいい映画。見た後で「あ~いい話やったねぇ」とニコニコ。そんないい話がほぼ実話だそうです。すごいねぇ。見てよかった。プロレスのお題でこんなにいい映画だとは全く予想してなかったです。びっくり。
★あらすじ
WWE (World
Wrestling Entertainment)の女子プロレスリングのスーパースター・ペイジ/Paigeさんのサクセスストーリー。
ペイジさん(本名・サラヤ・ジェイド・ベヴィス)の家族は全員がレスラー。両親は共に元プロレスラー。英国東部ノリッチ/Norwichの町に住み、日々プロレスでの興行で生計を立てている。ドタバタと多少荒っぽいが温かい家族。子供達は皆将来プロレスラーになることを夢見る。兄ザックと妹サラヤ/ペイジがWWEのトライアウトに挑戦。さて結果は…?ネタバレ注意
いい話。
この映画は「いいサクセスストーリー」に必要な項目に全てチェックマークが入っているよう。型どおりとも言える。
□楽しくて騒がしく温かい家族
□大きくて陽気なお父さんに美人なお母さん□男勝りの女の子(ペイジ)
□真面目な兄(ザック)
□二人ともにプロレスラーになることを夢見る
□兄がトライアルに落ちて妹が合格
□妹・単身アメリカへ
□喜ぶ両親
□妹・米での厳しいトレーニングと競争
□妹・新しい世界に馴染めない苦悩
□妹・くじけそうになる
□厳しいが暖かく見守るコーチ
□地元に残る兄の苦悩
□嫉妬で荒れる兄
□地元の仲間
□心を入れ替える兄
□コーチがいい先生であり父であり
□妹・這い上がる
□妹・世界の舞台へ
このリストだけでもいい話だな。文句を言うのが難しいです。プロレスでまさかこんなに感動するとはなぁ。ペイジさんのファンになりますね。
それにしても、英国産のFeel Good Movie(気持ちのいい映画)というのは本当にいい。こういう人々はいますもんね英国。ああ懐かしや英国。以前、映画『アバウト・タイム〜愛おしい時間について〜/About Time』の感想でも書いたのですが、英国人は「いい話」が好きなんですよねきっと。誰かのいいエピソードを拾ってきて「気持ちのいい映画」を作るのが上手い。この話も本当に綺麗にまとまってます。
もちろんペイジさんの実話そのものが素晴らしいんですけど、映画としての脚色や演出もかなり上手いと思う。本当にいい。映画の魔法もありますぞ。
綺麗に日焼けしてキラキラカリフォルニアガールズがうようよいるアメリカへ、たった一人で挑戦するもっさりむっちり生白い英国田舎のゴス娘…笑。この子を応援せずにいられるかっ?もう愛してしまうよ可愛いよペイジちゃん頑張れペイジちゃんっ。
いやペイジちゃんも実は綺麗なんだぞ。お顔はほぼケイト・ブッシュと同じよ。ケルト系色白美人ですね。しかしアメリカの小麦色おっぱいガールズは手ごわいよなぁ。しかし実は米の彼女達にもそれぞれのストーリーがある。上手い脚本。
むっちり色白のお兄ちゃんの苦悩もよくわかる。辛いよねぇ。くーまけるなザック君。ザック君と一緒に泣く。だから最後は本当に良かった良かった。ザック君は地元の若者を救っているんですよね。。
そしてこの映画の(実は)一番のびっくり目玉は、
コーチ役のヴィンス・ヴォーン
…おいいいいいいいっどうしたんだよっヴィンス・ボーン。ヴィンス・ボーンてこんなにいい役者だったっけ? うわーっこのコーチが最高。いい。こんないい役はなかなかない。まーこのヴィンス・ボーンはいい。びっくりしたわ。惚れた。彼は万年B級映画の冴えないコメディアンで終わっちまうのかと思っていた。あーびっくりした。いい男だ。このヴィンス・ボーンになんか賞をあげてくれっ!
ストレートにいい話の映画がこんなに気持ちがいいとは。目から鱗。そうなのよ。こういう普通にストレートにいい話の映画はもっとあってもいいじゃないか。
昔はね、若者が目標を持って何かに挑戦して、苦労しながらなんとか立ち上がって頑張っって成功を摑む感動映画…が結構あったものなんですよ。『愛と青春の旅立ち』とかね。『コーラスライン』もそうかな。『フェイム』とか『フラッシュダンス』もそうだな。
若者の挑戦と苦悩と成功の話はストレートに「いい話」でいいと思う。ストレートでいいじゃないか。
いい話は脇役もいいんですよね。昔は『愛と青春の旅立ち』のフォーリー軍曹に感動させられたものだ。この映画もヴィンス・ボーンがいいぞ。泣けるよ。
いい話は脇役もいいんですよね。昔は『愛と青春の旅立ち』のフォーリー軍曹に感動させられたものだ。この映画もヴィンス・ボーンがいいぞ。泣けるよ。
いい気持ちの映画。お勧めです。劇場では観客も少なかったんですけど、最後に何人か拍手してましたよ。私もパチパチ拍手した。いい映画やねぇ。