能登半島地震 ─ 寄付・支援情報

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2019年3月2日土曜日

お雛様

 



今年はお雛様を出した。

数年前に母が亡くなった時、色んなものを段ボール箱につめてこの地に送ってきた。実家にあったお雛様も持ってきたのだけれど、今まで箱を開けられずにいた。数年間箱に入ったままになっていた。みんな梱包材にぐるぐる巻きにされて箱につめられていた。毎年3月「あぁ今年もまた箱を開けなかった。また来年」と数年が過ぎた。

思いついて今年初めて飾ることにした。このお雛様は私が赤ちゃんの時に母が選んで買ってくれたもの。この人形達ももう50歳以上ということになる。18歳で家を離れたので今までず~っと30年以上も会っていなかった。

母は私が家を出てからも毎年お雛様を飾ってくれていた。毎年33日には親戚や近所のおばちゃんたちを招いてお雛様と共にお茶会をやっていたらしい。その話をよく電話で聞いていた。何十年間も母が人形達を大切にしてくれていた。

そういえば今までお雛様を自分一人で飾ったことはなかった。子供の頃も母が飾ってくれていたのを側で見ていた。自分で箱から出して飾るのは初めてだ。ぐるぐる巻きの梱包を解いてひとつひとつ人形を並べる。みんな綺麗。子供のころに見たままの姿。ずっと綺麗でいてくれた。しみじみと嬉しい。長い間ぐるぐる巻きにされて苦しかったね。みんなごめんね。



飾り棚は持ってこなかったので家具の上にお雛様を並べた。ひなあられを買ってきてお供えする。毎日みんなの顔を覗き込んで話しかける。最初はちょっと不機嫌そうに見えたお雛様の表情も次第に嬉しそうに見えるようになってきた。そんなふうにここ半月ほどお雛様と一緒に過ごしている。しみじみと嬉しい。

これからは毎年お雛様を飾ろう。
お母さんどうもありがとう。大切にします。