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『 Elvis (2022)/米・豪/カラー
/2 h 39 m/監督:Baz Luhrmann』
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オースティン・バトラー 100点!いや130点!200点!座布団100枚!
編集・映画そのもの 20点 長過ぎる うるさい編集
トム・ハンクス マイナス50点!出てくるだけで苦痛
去年の年末に見た映画シリーズ。テレビでやっていたので録画した。
まず尺が長過ぎ。編集が細切れで落ち着きがない。トム・ハンクスが出過ぎ。これはエルビスじゃなくてパーカー大佐の映画ですね。騙された感じ。トムハンクスが出てくるたびにうんざり。トムハンクスを編集で外して90分みっちりオースティン・バトラーを見せてほしい。
オースティン・バトラーのエルビスは素晴らしかった💕
監督はあの『Moulin Rouge!』(2001)のBaz Luhrmannさん。あの映画は確かに面白かった。華やかで楽しくてゴージャスで猥雑で嘘っぽくてすごくよかった(1回しか見ていないけれど)。あの軽いゴージャス・エンタメのノリでエルビスの映画を撮ったということかと最初は思った。
最初から忙しい編集には閉口。それでもまぁBaz Luhrmannだからしょうがないよねと我慢。それよりもオースティン・バトラーがいいじゃん。かっこいいじゃん…というわけで見続ける。しかしそれにしても忙しい編集だ。
ところが編集の落ち着きのなさを我慢しながら1時間、1時間半…と進んでいくうちに首を捻り始める「これってエルビスの映画なのか?」「エルビスのかっこいいステージの場面や活躍が全部ぶつ切りで、全部トムハンクスが被せて喋ってるじゃん」。
そう。トムハンクスが出過ぎ。すごく邪魔。イライラさせられる。あのアクセントも声のトーンも、もう頼むからトムハンクス出てこないでくれ。
もったいないのですよ。オースティン・バトラーが素晴らしいから。彼のエルビスが素晴らしいの。このエルビス役に金髪のバトラーさんを選んだキャスティング・ディレクターに大きな拍手。素晴らしい素晴らしい。
私はエルビスのファンであったことはない。アメリカ人と関われば、エルビスがアメリカのスーパースターだったという評判はよく聞こえてくるけれど、私は彼の音楽もルックスもそれほど好きなわけではない。時代が違い過ぎる。
だからこそ私は映画でエルビスの輝きを再現してくれることに期待した。エルビスの魅力を見せてくれればそれでいい。この映画をきっかけにエルビスに興味を持てればもっといい。最初はまったく期待していなかったのだけれど、
それでOK、OK。いや~かっこいい。しかしよくあの明るい印象の俳優さんをエルビスみたいな濃厚なキャラにキャスティングしたものだと思う。むんむん。素敵。彼のエルビスを見るだけでもいい。
こういう(現代のスターの)伝記ものの映画は、どうしても俳優さんのモノマネ大会になってしまうのが普通なのだろうけれど、バトラーさんのエルビスはモノマネ以上。雰囲気がいい。声がいい。私はエルビスの古い映像を見てもかっこいいと思ったことはないけれど、バトラーさんのエルビスはいい。
確かにこの映画の撮影チームはエルビス/オースティン・バトラーの魅力を捉えることには成功しているのですよね。文句なし。本物のエルビスと役者さんを比べて、顎の大きさや身体の厚みを考えれば、必ずしも本物のエルビスにそっくりだとは言えないのだろうけれどこのエルビスは魅力的。それならいい。
こういう映画なら、エルビスがステージで輝く様子を見せてくれればいい。ステージで歌う男の魅力をキラキラさせてくれればそれでよし。当時の女性達にとってエルビスがどんなに魅力的なスターだったのかを想像させてくれれば…そして観客の一人の私もほぉ~と言わせてくれればそれでよし。バトラーさんはその仕事をきちんとやっていると思う。そして彼の魅力を捉えた撮影もいい。
だからこそ問題は編集。うるさいうるさい。この監督さんは今の若者をターゲットに映画を撮ったのだろうか…とにかく編集に落ち着きがなくてイライラさせられる。いい場面かな~と画面に見入ると3秒で他の映像に切り替わり、また戻ってきたからエルビスを見ているとすぐに他の映像に切り替わる。そしてトムハンクスの声が絡んでくる。
なんだか映画のトレーラーか総集編をみているようだ。
画面が秒ごとにコロコロ切り替わって落ち着いて見ていられない。エルビスのステージの様子をぶった切りにして画面を切り替える編集にだんだんイライラして疲れてきて、最後は「もうトムハンクスひっこめうざ~」と文句も言いたくなる。そして「早く終わんないかな…」だってこの映画、2時間30分超えですもん。長いわ。長過ぎ。トムハンクスを全部カットして90分ぐらいに編集しなおして欲しい。
トム・パーカー大佐のナレーションとか、彼がいちいち何を考えていたのかとか、彼がその後どうなったのかとか、全くいらない。パーカー大佐なんて全く興味なし。全然なし。
エルビスが出演した映画の撮影の話をもっとして。ステージをもっと見せて。もっともっとエルビスの活躍を見せて!
そもそもこの映画のタイトルは『Elvis』。それなのにこの映画はパーカー大佐がエルビスを見て、経験して、考えた映画…これは大佐の映画なのだと2時間以上見続けた後で気付いてがっかり肩透かしで文句ブーブー。
そんなわけで近年稀に見る
と思った映画でした。エルビス/オースティン・バトラーのかっこよさに魅了されて、もしこの映画をエルビスのステージの様子を中心にエルビスの視点で彼の人生を描いたらどんなにいい映画になっていただろうかと思う。惜しい。もったいない。実にもったいない。
監督はあの『Moulin Rouge!』(2001)のBaz Luhrmannさん。あの映画は確かに面白かった。華やかで楽しくてゴージャスで猥雑で嘘っぽくてすごくよかった(1回しか見ていないけれど)。あの軽いゴージャス・エンタメのノリでエルビスの映画を撮ったということかと最初は思った。
最初から忙しい編集には閉口。それでもまぁBaz Luhrmannだからしょうがないよねと我慢。それよりもオースティン・バトラーがいいじゃん。かっこいいじゃん…というわけで見続ける。しかしそれにしても忙しい編集だ。
ところが編集の落ち着きのなさを我慢しながら1時間、1時間半…と進んでいくうちに首を捻り始める「これってエルビスの映画なのか?」「エルビスのかっこいいステージの場面や活躍が全部ぶつ切りで、全部トムハンクスが被せて喋ってるじゃん」。
そう。トムハンクスが出過ぎ。すごく邪魔。イライラさせられる。あのアクセントも声のトーンも、もう頼むからトムハンクス出てこないでくれ。
もったいないのですよ。オースティン・バトラーが素晴らしいから。彼のエルビスが素晴らしいの。このエルビス役に金髪のバトラーさんを選んだキャスティング・ディレクターに大きな拍手。素晴らしい素晴らしい。
私はエルビスのファンであったことはない。アメリカ人と関われば、エルビスがアメリカのスーパースターだったという評判はよく聞こえてくるけれど、私は彼の音楽もルックスもそれほど好きなわけではない。時代が違い過ぎる。
だからこそ私は映画でエルビスの輝きを再現してくれることに期待した。エルビスの魅力を見せてくれればそれでいい。この映画をきっかけにエルビスに興味を持てればもっといい。最初はまったく期待していなかったのだけれど、
オースティン・バトラーがかっこいい
それでOK、OK。いや~かっこいい。しかしよくあの明るい印象の俳優さんをエルビスみたいな濃厚なキャラにキャスティングしたものだと思う。むんむん。素敵。彼のエルビスを見るだけでもいい。
こういう(現代のスターの)伝記ものの映画は、どうしても俳優さんのモノマネ大会になってしまうのが普通なのだろうけれど、バトラーさんのエルビスはモノマネ以上。雰囲気がいい。声がいい。私はエルビスの古い映像を見てもかっこいいと思ったことはないけれど、バトラーさんのエルビスはいい。
確かにこの映画の撮影チームはエルビス/オースティン・バトラーの魅力を捉えることには成功しているのですよね。文句なし。本物のエルビスと役者さんを比べて、顎の大きさや身体の厚みを考えれば、必ずしも本物のエルビスにそっくりだとは言えないのだろうけれどこのエルビスは魅力的。それならいい。
こういう映画なら、エルビスがステージで輝く様子を見せてくれればいい。ステージで歌う男の魅力をキラキラさせてくれればそれでよし。当時の女性達にとってエルビスがどんなに魅力的なスターだったのかを想像させてくれれば…そして観客の一人の私もほぉ~と言わせてくれればそれでよし。バトラーさんはその仕事をきちんとやっていると思う。そして彼の魅力を捉えた撮影もいい。
だからこそ問題は編集。うるさいうるさい。この監督さんは今の若者をターゲットに映画を撮ったのだろうか…とにかく編集に落ち着きがなくてイライラさせられる。いい場面かな~と画面に見入ると3秒で他の映像に切り替わり、また戻ってきたからエルビスを見ているとすぐに他の映像に切り替わる。そしてトムハンクスの声が絡んでくる。
なんだか映画のトレーラーか総集編をみているようだ。
画面が秒ごとにコロコロ切り替わって落ち着いて見ていられない。エルビスのステージの様子をぶった切りにして画面を切り替える編集にだんだんイライラして疲れてきて、最後は「もうトムハンクスひっこめうざ~」と文句も言いたくなる。そして「早く終わんないかな…」だってこの映画、2時間30分超えですもん。長いわ。長過ぎ。トムハンクスを全部カットして90分ぐらいに編集しなおして欲しい。
トム・パーカー大佐のナレーションとか、彼がいちいち何を考えていたのかとか、彼がその後どうなったのかとか、全くいらない。パーカー大佐なんて全く興味なし。全然なし。
エルビスが出演した映画の撮影の話をもっとして。ステージをもっと見せて。もっともっとエルビスの活躍を見せて!
そもそもこの映画のタイトルは『Elvis』。それなのにこの映画はパーカー大佐がエルビスを見て、経験して、考えた映画…これは大佐の映画なのだと2時間以上見続けた後で気付いてがっかり肩透かしで文句ブーブー。
そんなわけで近年稀に見る
もったいないな~
と思った映画でした。エルビス/オースティン・バトラーのかっこよさに魅了されて、もしこの映画をエルビスのステージの様子を中心にエルビスの視点で彼の人生を描いたらどんなにいい映画になっていただろうかと思う。惜しい。もったいない。実にもったいない。
オースティン・バトラーは髪の色を濃くしたことで、青い目が強調されて本当に素敵。できればオースティン・バトラー/エルビスのステージのシーンの映像を再編集してMusic Videoとして全曲分見せて欲しい。
このエルビスはいい。それだけは本当によかった。💕