能登半島地震 ─ 寄付・支援情報

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2024年2月15日木曜日

Stray Kids - CASE 143 (2022)



傑作



Stray Kids - CASE 143 (2022)
Album: MAXIDENT
Released: October 7, 2022
℗ 2022 JYP Entertainment

TV 出演時 歌ってます
Dance Practice Video マイケルを思い出す
THE FIRST TAKE 日本語で歌っている



前回マイケル・ジャクソンの映画の感想で、Kpopの中にマイケルの孫がいると書いたのだけれど、このグループのそのようなグループだと思った。


たぶん去年年末の紅白で一番驚いた曲がこの曲。韓国のStray Kidsの「CASE 143」。この曲は本当に好き。紅白で最初に聴いてから動画サイトに行って今までに何度聴いたかわからない。何度も何度もリピートして聴いている。

最初にまずびっくりしたのはサビの低音。「Why do I keep getting attracted?」と歌うFelix君のあの低音。かわいいルックスなのにあの低音は驚く。ちょっとショックを受ける。えっ?なに?え、もう1回…と何度もMVをリピート。

最初は目が回るほど複雑な曲の展開にびっくりしたが、もう1回また1回と聴いていくうちにメロディが頭に馴染んでくる。鼻歌を歌い始める。すっかり曲が頭にはいってしまう。そうするとますます癖になる。


今度はそれぞれのパーツは何だろうと思い始める。まず見たのがネット上の歌詞のサイト。それに各パートの名称とそのパートを歌うメンバーの名前が載っていた。

曲の構成は…
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Verse 1:ラップ
   [Han, Changbin, Hyunjin]

Pre-Chorus:綺麗なメロディーの繋ぎパート
   [Bang Chan, Seungmin, Hyunjin, I.N]

Chorus:半音階(Chromatic)で下がっていくサビ
   [Felix]

Chorus:オクターブ上げて繰り返し
   [Lee Know, Seungmin]

Verse 2:ラテン系メロディ(Montuno)
   [Bang Chan]

Verse 2:爆発的なラップ
   [Changbin]

Pre-Chorus:綺麗なメロディーの繋ぎパート
   [I.N, Hyunjin, Felix, Han]

Chorus:低音サビ(Chromatic)
   [Hyunjin]

Chorus:オクターブ上げて再度繰り返し
   [Lee Know, I.N]

Interlude:変形ラップ
   [Felix]

Bridge:情緒的なソフトパート
   [Lee Know]

Bridge:ラップ
   [Seungmin, I.N, Han, Hyunjin]

Chorus:サビ(Chromatic)
   [Seungmin, Felix]

Chorus:オクターブ下げてサビを繰り返し
   [Changbin]

Refrain:ラップ
   [Bang Chan, Seungmin, Han]

Outro: [I.N, Lee Know, Hyunjin]

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そして次に見たビデオがこれ。

Classical & Jazz Musicians React: Stray Kids 'CASE 143'

アメリカのジャズとクラシックのミュージシャン達のリアクションビデオ。音楽のプロ達(若い人は学生かな)が、やっぱりこの曲に驚いている。

彼らの解説によると、低音のサビの半音階/chromaticで下がっていくメロディーがシンコペーション/Syncopationのリズムの上に乗っている。そしてそのサビの(Syncopated)リズムのまま、次のモントゥ―ノ/Montunoのパートに自然に移っていく…などと言っている。

モントゥ―ノ/Montunoのパートは、リーダーのBang Chanさんの歌う「A-B-C-D-E-F-G-I Wanna send my code to you」のラテン系のメロディのパート。クロマティック・メロディーとモントゥーノが同じシンコペーションのリズムの上に乗って自然に繋がっている。巧みなのだそう。

motivic development という言葉も出てきて最初のパターンから展開していく意味らしいのだけれど、バラバラに聞こえるパーツが実はどこか似ていたり同じメロディがあったりと、展開のバリエーションのようにも聞こえて完全にバラバラではないらしい。彼らの解説が面白い。

理論はともかく、それぞれ別の曲のように聞こえる各パートが全てスムースに繋がって綺麗にまとまっているのが本当にすごいと思う。突然始まる綺麗なBridgeも見事に曲におさまっている。その上で全体がものすごくキャッチー。リズムもノリがいいので思わず踊りたくなる。


先日マイケル・ジャクソンの映画を見ていて思った…昔「Beat It」や「Thriller」のMVに私達が魅せられた理由は、マイケルとダンサー達がグループで揃って踊っていたからだったと。大勢で踊るから迫力が出る。そして今のKpopは、あの頃のマイケルのグループのダンスを大勢のメンバーで再現しているのだろうと思った。そしてマイケルは一人で歌っていたけれど、Kpopはボーカルが入れ替わり立ち代わり全員が歌う。あの頃のマイケルから進化したエンタメの形がKpopなのだろうと今回あらためて思った。


…今知った。このグループは作曲もダンスも御本人達がなさっているのだそう。ウィキによると「デビュー前から現在まで、ほぼ全ての楽曲を、メンバー自らが作詞・作曲・プロデュースを手がけるセルフプロデュースグループ」だそうだ。それはすごい。メンバーの中の3人…Bang Chanさん、Changbinさん、Hanさんが3RACHAというサブ・ユニット名でメインで楽曲制作に関わっており、編曲やボーカルディレクティングなどを自ら行っているとのこと。それからまた曲の振り付けはLee Knowさん、Hyunjinさん、FelixさんがDANCE RACHA のサブユニット名で担当することもあるそう。

先日、紅白の感想を書く時に調べていて、もう一つのKpopグループSEVENTEENのメンバーのWooziさんが作曲をしていると知って驚いたのだけれど、なんとStray Kidsも御本人達が作曲をしていたのですね。いまどきのアイドルは皆さんアーティストなのね。すごいな。


2024年2月14日水曜日

映画『Thriller 40』(2023):もう1回スリラーを練習するか







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『Thriller 40 (2023)/米/カラー
/1h 30m/監督:Nelson George』
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旦那Aが先日TVから録画していたので視聴。


「アイドル」の話をするならこの人避けて通るわけにはいかない。このお方は巨大アイドルビジネスの型を作った人の一人。

もちろん彼の前にはプレスリーがいたしビートルズもいた。まぁその他にもそれぞれの年代でアイドルは沢山いたと思うけれど、いやしかし…1983年頃のマイケルを超える人は未だいないのではないか?

人類史上最強、怪物級の大物アイドル、マイケル・ジャクソン。彼をその地位にのし上げたのは彼が1982年にリリースしたモンスター・アルバム『スリラー/Thriller』。アルバムが売れに売れて、世界中の人類が皆マイケルのように踊りたくなった。皆が彼に憧れた。

このアルバムはとにかくよく売れた。米国ビルボード・アルバムチャートで37週間1位を記録。世界中でも1位。同アルバムからのシングルは7枚全てが米国シングルチャートでトップ10入り。世界中でもチャート入り。このアルバムは、それまでのアルバム・セールス記録を塗り替えたのみならず、曲、ビデオ、アーティストの在り方、プロモーション方法、レコードレーベルのあり方、プロデューサー、マーケターのあり方、曲の振り付け…等々米国の音楽業界のスタンダードを全て書き替えたとも言われている。そして発売から現在に至るまでの売上は約7000万枚(推定)で「史上最も売れたアルバム」とされている。

この映画はそのモンスター・アルバム『スリラー/Thriller』(1982年11月29日(米国)リリース)の40周年に作られたドキュメンタリー映画。映画のリリースは2023年12月2日。


あの時代にティーンの時期を過ごした者なら誰もがよく覚えているあの頃。マイケルのファンじゃなくても、普段はR&Bを聴かない人でも、普段はプログレしか聴かない人でも、マイケルの『スリラー/Thriller』は皆買った。そして当時真夜中に日本のテレビで放送されていた米国MTVのまとめ番組でマイケルのダンスを見る。そして真似をする。みんなやった。みんな彼のように踊りたいと思った。踊らなくても踊りたいと思ったと思う。マイケルは巨大だった。

あの頃のマイケルは世界で一番かっこよかった。

1983年当時R&Bを聴かない高校生だった旦那Aも「マイケルのドキュメンタリー」をテレビでやっていると今聞けば思わずHDの録画ボタンを押してしまう。1983年は旦那Aも私もティーンだった。懐かしい時代だ。そんなわけで共に週末に見た。



★マイルドにネタバレ注意


マイケルの『スリラー/Thriller』関連のドキュメンタリー映像は今までにも何度か目にしている。特に楽曲「Thriller」のMVのメイキングオブは当時もどこかで放送されていたと思う。髭面の監督ジョン・ランディスが出てきてMVの製作を語るのは前にも見た。それ以外にもTOTOのスティーブ・ルカサーが「Beat It」でギターを弾いているとか、「Billie Jean」の裏話。あの「…But the kid is not my son 🎶」の女性は誰よ?…そのような様々な話はどこかで見たり聞いたりしていたと思う。

だからあまり期待もせず気軽に見たのだけれど、それでもいくつか見たことのない映像が出てきた。「The Girl Is Mine」でのデュエットのポール・マッカートニーのレコーディングのシーンは私は初めて見た。それから(たぶんファンの間では有名なのだろうと思うが)「Beat It」のギターソロがエディ・ヴァンヘイレンだったというのも今回初めて知った。あれもTOTOのスティーブ・ルカサーだとばかり思っていた。そして「Thriller」のイントロがほぼ全て打ち込みで演奏されているのも初めて知った。機械のボタンをどんどん押してレイヤーを重ねてリズムパターンを作り、その上にキーボードでコードを弾けば「スリラー」イントロの出来上がり。すごく面白い。

いかにも今の時代に作られたマイケルのドキュメンタリーだと思ったのは、マイケルのKpopへの影響が語られていたこと。 BTSのMVをとりあげて、マイケルの動きとBTSのダンスの比較映像が流れる。確かにそのとおり。マイケルの孫は韓国にいると私も思った。


このような過去を語るドキュメンタリーは、当時を知る人々や、誰か有名人を連れてきて語らせることが常。当時を知る人の話は面白い。当時の評論家やアレンジャーなどが何人も出てくる。ブルック・シールズも出てくる。そうそう…そういえば当時ブルック・シールズがマイケルと公の場所に出てきたことがあって、彼女はマイケルのガールフレンドか?などとも噂されていた。前述の「…But the kid is not my son 🎶」の相手はブルックではないかとの噂もあったと思うが、その件についての彼女のコメントが全くないのは面白い。おそらく当時二人はただ友人だっただけで、ブルックさんからのコメントは拒否されたのかも笑。

途中で大変驚いた情報。衣装デザイナーがマイケルの体重が99ボンドだと言っている。99ポンドは44.9キロ。彼の身長は5ft 9 (175.3 cm)だそう。ガリガリじゃないか…。だからあんなに細かったんだ。彼のスタイルがすごかったのはそのせいなのか。この99ポンドの数字が正確なのかどうかは怪しいが、おそらく身長176 cmで体重は50キロにも満たなかったのだろうと思う。とにかく細い。驚いた。

インタビューをされる有名人たちが40年前の当時を知る人々ばかりではなく(今の若い人々も惹きつけるためだろう)今の大物スター達がそれぞれの「子供の頃のマイケルの思い出」を語るのは余計かなという気もした笑。


★インタビューに出てきた人々

1983年当時を知る人々は…
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Michael Jackson(映像)
Brooke Shields(当時親しかった)
John Landis(スリラーMVの監督)
Nelson George(音楽評論家)
Robert Hilburn(音楽評論家)
Paul Jackson Jr.(ギター/ベース)
Jimmy Jam and Terry Lewis(ソングライティングチーム)
Deborah Nadoolman Landis(スリラーの衣装デザイン)
Steve Lukather(ギタリスト)
Anthony Marinelli(シンセプログラマー)
Greg Phillinganes(キーボーディスト、アレンジャー)
Raphael Saadiq(アーティスト)
Oren Waters(コーラス)
Julia Waters Tillman(コーラス)
Maxine Waters Willard(コーラス)

そして思い出を語る今のスター
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Mary J. Blige(アーティスト)
Mark Ronson(アーティスト)
Misty Copeland(バレリーナ)
Maxwell(アーティスト)
Polo G(アーティスト)
Myles Frost(ステージアクター、シンガー)
Usher(アーティスト)
Will.i.am(アーティスト)
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最後にマイケルが兄達…Jackson 5とやったVictory Tourの映像が流れる。すごくかっこいい。私はこのツアーの映像があることを知らなかった。それで動画サイトに見にいったらあったのだけれど音があまりよくなかった。あのVictory Tourの音を直した映像はないのだろうか?見たいですね。マイケルが無茶苦茶かっこいい。あのツアーは日本に来なかった。もしタイムマシンがあったら1984年のあのVictory Tourを見に行きたい。


少し思い出話
マイケルが日本に来たのは1987年の「Bad World Tour」。関東の公演は後楽園球場(ドームの前)と横浜スタジアム。9月に1回目を後楽園球場に見に行ったと思うがチケットの半券が出てこなかった。スタンドの上の方の席だったと思う。2回目は10月4日(日)横浜スタジアム(S席21ゲート20列286番)。開始時間は夕暮れ時の午後6時30分。1回目の後楽園球場から見た空はまだ明るかったのを覚えている。途中でマイケルが左にひっこんで突然右から出てきた(いや反対方向だったか?)時は狂ったように大騒ぎした。

もう一度マイケルを見たのは1992年の「Dangerous World Tour」。12月19日(土)6時30分開演。東京ドーム(S席 21ゲート 1階 17通路 5列 186番)。この公演はあまりよく覚えていない。

私はマイケルのファンだったことはないのだけれど、それでも『Thriller』の曲でのMVはよく見てフリコピをしようと必死になった。当時はビデオの録画機もなかったから「Beat It」や「Thriller」がテレビに映るたびにしっかりと目に焼き付けてフリコピをしようとした。ある程度は踊れるようになった。しかしムーンウォークだけはどうしても出来なかった。

今なら「Beat It」や「Thriller」も動画サイトで見れるんだよな。また練習しようか。


2024年2月13日火曜日

YOASOBI – Idol (2023)



日本代表



YOASOBI – Idol (2023)
Idol – Single
YOASOBI
Released: April 12, 2023
℗ 2023 YOASOBI
***
Album:  THE BOOK 3
Released:  October 4, 2023
℗ 2023 YOASOBI

Live
YOASOBI「アイドル」(Idol) 
from 『YOASOBI ARENA TOUR 2023 "電光石火"』
2023.6.4@さいたまスーパーアリーナ




凄まじい。聴くたびに毎回感動する。すごい曲だ。世界的な大ヒット曲なのですけど自分用に考えを書き留めておきたい。

この曲はもちろん紅白の前から知ってはいたけれど、あらためて紅白でその凄さを認識した。紅白のアイドルぞろぞろの演出にも感動した。よかった。まちがいなく2023年紅白一番のハイライト。凄かった。

もっと興味を持ったので動画サイトできちんと曲を聴き、歌詞を調べて読んでみた。これすごいね。歌詞もすごい。韻の踏み方も巧み。音楽的にも様々なパーツがあって複雑な上に、歌詞がしっかりとストーリーを語ってることにも驚く。普通の曲じゃない。日本のボカロ文化がこういう特殊な曲を生み出したのだろう。もうボカロの歴史も長いですもんね。

そしてライブではこの曲をバンドが演奏している!そして人が歌っている!人の声なのにボカロに聞こえる。声の質が似ているのだろう。歌うのはものすごく難しい曲だろうに楽々と歌ういくらさんはは本当にすごいと思う。スタジオ ver.ではパートによっていくらさんの声が変化する。それぞれ違うキャラクターを演じて声が変わっていくのがすごいと思う。


こういう歌は世界にはない。日本/アジアのアイドル信仰文化も独特なものだと思うし、それを象徴した歌詞も素晴らしい。いかにも日本/アジアの歌…独特の文化が進化して生まれた曲なのだろう。


このブログを始めた2011年の年末、「Perfumeが面白いから海外にも行ってくれ」という内容で私はここに文を書いた。当時はKpopが世界に向けて様々な試みをやっていた頃で、それを横目に見ながら「じゃあ日本だってPerfumeみたいに面白いものがあるのだから、日本は日本独自のものを日本のやり方で発信していけばいい。昔、日本が車やカメラを輸出していた時代から移行して、未来には日本独自のソフトが海外に売れるようになればいい。日本も世界に挑戦すればいい」と書いたのだけれど、あれから12年過ぎてまさにそれが実現しつつあるのだろうと思います。今は世界中に日本の音楽やアニメ、映画がじわじわと広がりつつある。

この曲はそのような日本発のソフトとして究極の作品なのだろうと思います。本当にいい歌。何度聞いても飽きない。


アイドルを様々な角度から歌った歌詞が素晴らしい。

1番では、金輪際現れない完璧で究極のアイドルを紹介。「メディア、ミステリアス、エリア、…淡々と、燦燦と、ないないない、ないないない…」韻も踏むから音としても面白い。バックに拍手の音やゴリゴリのベースの音が聞こえる。Wikiによるとこの1番の歌詞はファンの目線だそうだ。

そして2番。引き立て役Bの恨み節。嫉妬心渦巻く…あ~わかるわそうだろうなぁ…業界にはこういう風に思っている1番になれない人も沢山いるのだろう。「…特別です、おまけです、Bです、お陰なわけない、洒落臭い、わけがない、ネタじゃない、許せない、許せない、許せない、認めない」バックの音もボーカルもダークなアレンジ。いくらさんの籠った声音…質感の違う声が被っているのも(匿名性のために)音声を変更しているようで少し怖い。ぞわぞわする。

3番。ゆっくりと王者のマーチ。これはアイドル本人の言葉…「メディア、だけは、キャリア、愛だ、アクア、瞼、マリア、愛だ」しっかりと韻踏むリズムもいい。そしてピアノをバックに独白のようなパート「…そんな私の嘘がいつか本当になること」。そして再度元気を出して「等身大でみんなのことちゃんと愛したいから今日も嘘をつくの…」と開き直る。この歌詞に私はもうたまらず拍手。最後はファンの「君」に向かって本音を言えた「嘘じゃない」と笑顔。したたかですね。ただ曲を聞き流すのではなく歌詞を調べて見ながら聞くと感動する。


詳しく調べたわけではないけれど、日本/アジアのアイドル信仰は独特だと思う。今のところ私は日本と韓国しか知らないけれど、韓国はBTSがすごかったらしいし、日本は「〇〇坂」関連がその傾向をエスカレートさせたのだろうと思う。「信仰」と書いたのは、私にはあの「握手券入りCD」に多くのファンが大枚をはたく様子がまるで宗教に見えたから。この歌はそのような独特の日本の文化的背景もあって出てきた歌詞/ストーリーなのだろう。本当に秀逸。素晴らしい。まさに日本代表。

日本のアイドルといえば…昔は今ほどアイドルアイドル…とは言っていなかったと思うのよ。ジュリーや百恵ちゃん、ピンク・レディーや聖子ちゃん、キャンディーズ…それらのアイドルのファンが熱狂的な時間はせいぜい2、3年…しばらくすればファンの興味も他に移っていたものだったと思う。しかし今の時代はそのアイドル信心の期間も長くなっているのだろう。


またあらためて考えれば、今の時代の人気商売はどのようなジャンルであれ…アイドル・ビジネス/スター・ビジネス的になりやすいのは世界でも同様。ビヨンセもそう。テイラー・スウィフトもそう。MLBの大谷翔平さんもそう。先日のSuper Bowlのアメフトでは今パトリック・マホームズさんという方がスーパー・スターなのだそうだ。どのようなジャンルでも一旦スーパースター/アイドルになってしまえば、後は何をやってもいい。何をやってもチケットが売れる。グッズが売れる。どのジャンルでも「アイドル」になれば巨額のお金が動く。アイドルはどこの国でも巨大産業。すごいものです。

この曲は今の時代を象徴する曲なのだろう。傑作。


2024年2月11日日曜日

Usherアッシャーのスーパーボウル(2024) Halftime Show!



今見てきた。今年はUsher/ アッシャーさん。いいショーだったと思う。皆歌ってましたね。このようなステージではやっぱりライブの声がいい。迫力が違う。アッシャーさんの白い衣装もよかった。大舞台で遠くから見える衣装はいい。

しかしワタクシはアッシャーさんの曲を知らない。ので今年はセットリストをコピーします。これから曲をチェックしようと思う。

ハイライトは…、アッシャーさんもマイケルみたいでかっこいいけれど、あのギターの女の子。あの子…なんとH.E.R. さんだったのね。このセットリストを見て知った。く~かっこいいね。暫く見なかったけれどすごくいい女になってた。彼女は女プリンスだな。素敵ネ。


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2月11日(日)
Allegiant Stadium,
Las Vegas, NV, USA
8:20 pm

★Setlist


1. Caught Up / U Don't Have to Call

2. Love in This Club
(Snippet)

3. If I Ain't Got You / My Boo
(with Alicia Keys)

4. Confessions / Confessions Part II

5. Think of You
(Snippet)

6. Burn
(Snippet)

7. U Got It Bad
(with H.E.R.)

8. OMG
(with will.i.am)

9. Turn Down for What
(DJ Snake & Lil Jon cover) (with Lil Jon)

10. Yeah!
(with Ludacris) (& with Lil Jon)

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2024年2月9日金曜日

ATARASHII GAKKO! - 青春を切り裂く波動 (2023)



かっこいい~



ATARASHII GAKKO! - 青春を切り裂く波動 (2023)
Album: Ichijikikoku
Released: April 12. 2023
℗ 2023 ATARASHI GAKKO!



びっくりした。これってレッチリじゃん。フリーがベース弾いてそうじゃん。そして激しいフリは彼女達が自分達で考えてるのだそうだ。すごいね。

グループのコンセプトは「模範的なヤツばかりが評価されるこの時代、くだらない不寛容社会から、個性と自由ではみ出していく」。いいですね。気概がパンクそのもの。弾けきってる。すげぇわ。羨ましくなるくらいかっこいい。

アラカンのワタクシの世代は若い頃にパンクやレッチリに憧れても女がやるのはどうよ…な時代だったわけです。イギリスとかアメリカでは激しい女性アーティストもいたみたいだけれどあまりいなかったと思う。できなかったのだろうと思う。

しかしあれから40年。この新しい学校のリーダーズはもうあの頃の女とは違うレベルにいる。日本の若い女の子が…アイドルの年齢の女の子達が…自由にこういうことが出来る。ぶんぶん頭を振って髪を振り乱しなりふり構わずパフォーマンス。歌う、けりを入れる、足を踏み出し靴を投げ飛ばし、飛び跳ねて腕を振り回し、激しい激しい。カメラに向かって舌を突き出し顔芸もパンクそのまんま。そしてその振りは自分たちで考えてるって。すごいよ。

コンセプトもいい。セーラー服で男顔負けの激しいフォーマンスをやるからそのギャップにもびっくりする。なんか…彼女達を見ると高校時代の私が彼女達と一緒に暴れている気がする笑。楽しくなる。

海外のLive camを見るとすずかさんのカリスマが尋常じゃない。すごいぞ。かっこいい~。ものすごいエネルギー。

若い人が元気がいいと私は嬉しい。応援したくなる。

まだ曲を全部聴いてないのでこれから聴きます。




ATARASHII GAKKO! - OTONABLUE (2020)



かっこいいね



ATARASHII GAKKO! - OTONABLUE (2020)
THE FIRST TAKE
Otonablue - Single
ATARASHII GAKKO!
Released:  May 1, 2020
℗ 2020 MUMUMU RECORDS
***
Hyper School Remix Live
Album:  Ichijikikoku
Released:  April 12. 2023
℗ 2023 ATARASHI GAKKO!



新しい学校のリーダーズ。このグループは去年の秋ぐらいから気になってました。紅白でのオープニングも嬉しかった。

私は最初彼女達は色モノグループかと思っていたのだけれど、去年の秋頃のニュースの記事で「ボーカルの女の子が眉毛を剃った」と知ってピンときた…「このグループはいまどきのパンクなのだろうか」。そうかパンクか…反抗期か笑。紅白でも「はみだしていく」と言ってましたね。好きだわ元気のいい若者。そして去年動画サイトで曲を聴いてみたらすごくよかった。「Tokyo Callng」という歌もあった笑。やっぱりパンクだ。彼女達は全員歌が上手い。元気のいいパフォーマンスもすごいぞ。

そしてちょっと前にNHKの番組でボーカルのすずかさんが母校を尋ねる番組も見た。みんな泣いてた。すごくかわいい。実は皆さんとてもお若い…まだ20代前半なのですね。曲のイメージからもっと年上かと思っていた。

彼女達は面白い。特にすずかさんは綺麗なお嬢さんなのに動きや表情がまるで小学生の男の子のように無邪気でおかしい。彼女の弾けっぷりを見るといつも笑顔になる。

全員力のある方々だと思います。すごくいいグループ。全員思いっきり弾けているのがすごくかっこいい。ちょっと羨ましくなるくらいかっこいい。今の時代は若い女の子でもこれだけ弾けられるんだねと驚く。いいな。

メンバーの情報をメモ
MIZYU みぢゅ
 1998年生 25歳 ツインテールで元きゃりーキッズ・ダンサー
●  RIN りん
 2001年生 22歳 ヒップホップ系ダンスが得意
● SUZUKA すずか
 2001年生 22歳 ボーカル
●  KANON かのん
 2002年生 22歳 クラシック系ダンスが得意

皆さんダンサーなのですね。そして全員歌が上手い。動画サイトを見ると色んなジャンルの曲を歌ってますね。面白い。パンクとかレッチリ風とかオルタナとかヒップホップ、EDMとか色々やってる。海外でも人気だそうですが曲がいいのもその理由だろうと思います。面白いグループが出てきた。記録します。

この「オトナブルー」は最初は山本リンダ風かと思ったのだけれど、バックの音ににリック・ジェームスとかプリンスの音が入っている。あ そうだ、バナナラマとかも入ってるよね。いい曲です。




2024年2月8日木曜日

NHK 夜ドラ『作りたい女と食べたい女』シーズン2・第17話



TV Japan にて。1話15分。シーズン2の日本での初回放送は2024年1月29日から。


現在放送中の夜ドラ『作りたい女と食べたい女』。シーズン2が終わってから全体の感想を書こうと思っていたのだけれど、 第17話がとても良かったので記録します。


先日、テレビ東京系の『きのう何食べた? 』の感想を書いたのだけれど、あのドラマが男性カップルの「ごはんもの」ドラマなら、こちらは女性二人の「ごはんもの」ドラマ。TV Japanでは今現在2作品が同時進行で放送されているので、どちらもほのぼのと癒されながら見ている。

『作りたい女と食べたい女』のシーズン1は以前放送されたのを見ていたと思うが最後を見逃していたので、今年1月に再度放送されたものを見た。


このドラマシリーズの主人公は野本さん(比嘉愛未)と春日さん(西野恵未)。女性二人が共にご飯を作り共に食べながら親しくなっていく話。



★ネタバレ注意



昨日、 第17話で心が温かくなったのでそのことを書こう。

第17話はシーズン2の新しいキャラクター・南雲さん(藤吉夏鈴)が、メインのお二人と初めて打ち解けるエピソード。内気な南雲さんは初めて野本さんの家に招かれ、春日さんと3人でドーナツを作る。

南雲さんは人と食事ができない。そのために彼女はそれまでにも人との関係でうまくいかないことが多かった。しかし野本さんと春日さんの気遣いで南雲さんは心を開いていく。南雲さんがとても嬉しそうに笑顔になる様子に心が温かくなった。なんて優しいドラマだろう。


南雲さんにはできないことがある。人と少し「違う」。そのことを自分でも気にしている。そのために彼女は人との関係で辛い思いをしている。

そのことを知った野本さんと春日さんは、南雲さんを(彼女の辛さも含めて)そのまま受け入れる。そして3人は一緒にドーナツを作り穏やかな楽しい時を過ごす。脚本の台詞のひとつひとつ、俳優さん達の表情が優しい。見ているこちらも「ああよかった」と嬉しくなる。

人と人が皆彼女たちのように優しい関係になれるならいいのに。


二人は南雲さんが「違う」ことを気にするわけでもなく、拒否するわけでもない。南雲さんをそのまま受け入れて自然にふるまう。二人は南雲さんに対して「これ食べない?おいしいわよ、どうして食べないの?」などとは決して言わない。南雲さんが「食べられなく」ても、二人は南雲さんの前でドーナツをおいしそうに食べる。その二人の「おしつけない」優しさ、自然さに、南雲さんもミルクティーを飲みながら打ち解けていく「…飲み物だけでもいいって、食べなくても大丈夫って言ってもらえるのはすごく楽なんだなって気付けました」。そして野本さんから「ドーナツを家に持って帰りませんか。おうちでなら食べられますか?」と聞かれて頷き…「今は食べられないけど、明日楽しみに食べます」と嬉しそう。それに対して野本さんが「よかったです」と笑顔。

会話のひとつひとつが細やかな優しい思いやり。うわ~すごいな~と思った。気遣いながらも気を遣い過ぎない優しさ。ちょっと感動した。南雲さんが嬉しそうでよかったです。


『きのう何食べた? 』の時にも思ったけれど、人が人に優しい話はいい。癒されますね。


あ そうだ もうひとつ。
3人が野本さんちのコタツに入って向かい合い、ボールに入ったドーナツの生地を囲んでいるシーン。
野本さんが夜にドーナツを作る自分のことを「…やばいやつみたいですね」と言えば、南雲さんは「いやいや…すごいなって…」と返す。そこで春日さんが南雲さんに向かって「すごいんですよ、野本さんは」と言う。それを聞いて春日さんの横顔を見つめる野本さんがとても嬉しそうだった。