このドラマはケン・ワタナビを楽しむドラマ。やっぱケンさんはいい男だ。これだな。ケンさんは何をやっても異様にルックスがいい。脚も長くてスタイルもいい。さすがラストサムライ。あの映画からもう15年ぐらい経っているのにやっぱりかっこいい。
このドラマのケンさんは昭和のダメオヤジです。そうか…ケンさんが昭和のダメオヤジを演るのか。最初から最後までケンさんのカリスマとダメオヤジぶりににやにやする。キャラクターがほぼ(笑わせにこない)寅さんのようだ。
★ネタバレ注意
それにしても渡辺謙さんは…ラストサムライのカリスマが凄すぎて、それに彼はもちろんハリウッド・スターにブロードウェイ・スターだし…、このようなコミカルなダメオヤジキャラはもうなさらないのかと思ってました。
ドラマが始まって数分で、パンツ一丁の身体にシーツを巻きつけて、うろたえたまま娘さんを追いかける様子に笑った。うわ~ダメオヤジ~。すご~い…笑。
その後もず~っとお呼びでないダメダメオヤジをケンさんがコミカルに演じていらっしゃいます。茶目っ気沢山。ああ…そうか…実際渡辺謙さんは、動画サイトなどでインタビューなどの様子を見ても、どうやら少しコミカルなお方みたいなのですよね。もしかしたらケンさん御本人はラストサムライの勝元というより茶目っ気たっぷりのオジサンなのかもしれない。
私はケンさんのファンなのかどうなのか…実は未だによくわからないのだけど…ケン・ワタナビが出てくると嬉しくなる。あの異様にいいルックスと大きな存在感/カリスマが…なんだろう…やっぱりエンタメなのだろうなあ…と思う。御本人の存在がエンタメ。見てるだけで楽しい。
ドラマはちょと設定が妙な話でした。長女・北川景子さんが会社社長。その妹・二階堂ふみさんがぽーっとして方向の定まらない女の子。そのお母さんが麻生祐未さん。 過去にいろいろとあって家を出てしまった(寅さんのような)ダメオヤジ・ケンさんが、家に帰ってきて…色んなものの綻びを修繕してくれるという話。
そのオヤジが綻びを修繕していく内容は、漫画調というのか…ユーモラスで、あまりリアリティはないけれど十分楽しい。ケンさんのお呼びじゃないダメオヤジぶりが面白くて…そこが見所。人をすぐどついたりはたいたり怒ったりする。迷惑ですねぇ~。しかし憎めないキャラだ。昭和のオヤジだ。白い猫を抱えてカリカリをあげる姿もかわいい。あの猫はカメラの前でよくあんなに度胸があるものだ。
というわけで、結局帰ってきたダメオヤジは、奥さんと娘さん達をそれぞれ誰かと結びつけて、そして家族は解散。だから(家族の)『しあわせの記憶』という話なのですけど。な~んだか妙な展開ですよね。
温かい家族の絆の話かと思ったら、結局みんなバラバラになっちまう。う~む…私はダメオヤジと奥さんに元に戻ってほしかった。十分うまくいきそうなのにね。しかし過去にいろいろとあると…元には戻れないものなのだろうか? そこは戻ってほしいなぁ。
だから最後は一人になったダメオヤジがちょっとかわいそうになった。これからこのオヤジはどうするのだろう?心配だわ。