能登半島地震 ─ 寄付・支援情報

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2019年11月13日水曜日

今夜は大嘗祭



公式には「だいじょうさい」。古くは「おほにへまつり」「おほなめまつり」とも読むのだそうだ。

今年新しい天皇陛下がご即位になり時代は令和に変わりました。春から様々なお祝いの式典が行われてきましたが、日本では今日20191114日(木)の日没後から15日(金)の朝にかけて大嘗祭が行われるそうです。新天皇の即位で一番大切な宮中祭祀なのだそう。


Wikipediaには大嘗祭についてこう書かれている

新天皇が即位の後に新穀を神々に供え、自身もそれを食する。その意義は、大嘗宮において、国家、国民のために、その安寧、五穀豊穣を皇祖天照大神及び天神地祇に感謝し、また祈念することである


私は昭和から平成への御代替わりの時には大嘗祭のことをほとんど知ろうとしなかった。当時の私は若く日々に追われていて、この古来から続く儀式のことにも興味を持たなかった。今年、NHKのドキュメンタリーでこの儀式とその意味を初めて知った。

天皇陛下がご即位後に初めて行う新嘗祭が大嘗祭…即位の礼で皇位の継承を内外に宣明した天皇が、日本の祭り主の地位として初めてその年の収穫を神に報告し感謝する一代一度限りの儀式…なのだそうだ。

今夜の式の始まりは午後6時半。儀式が終わるのは15日の午前3時頃になるのだそう。


新しい天皇陛下が日本の国と国民のために、自然の神様と共にお食事をなさる儀式…詳しいことはわからないが、今日の儀式が一代一度限りということは、新しい天皇陛下がご即位なさって初めて神様にご挨拶をなさり神様と対話をなさる儀式ということなのだろう。天皇陛下が神様とお近づきになって、これからも日本を守ってくださいね、よろしくお願いします…とお伝えになる儀式なのだろう。

素敵だ。神秘的。言葉にならないほど心を動かされる。


令和の天皇陛下は私達の世代の天皇陛下だ。天皇陛下は昭和の時代半ばにお生まれになったお方。私が子供の頃からメディアでも常にお見かけしたお方。そのお方が今年新しい天皇陛下になられた。そして今晩、陛下が日本のために、日本の自然の神々との時をお過ごしになる。


日本は常に自然と共に生きてきた。外国に数年暮らしてみればわかる…日本の自然は決して優しくはない。季節の変化は突然やってくるし、予測のできない自然災害も多い。しかし同時に、四季が激しく移り変わっていくからこそ日本の自然は美しく恵み豊かであり、そのことは世界にもよく知られている。

日本人は、常に自然を敬い、畏怖し、お伺いを立てながら、なだめながら、自然と共に生きてきた。そうやって1000年以上を過ごしてきた。西洋のように自然を征服することなく、日本人は自然を恐れ、感謝し、自然と共に寄り添いながら長い道を歩んできた。自然が機嫌を損ねたらお祈りをして自然の神をなだめ、平和をお願いし、自然が恵みを与えてくれたら自然の神に感謝する。そうやって日本人は長い時間を生きてきた。

毎年の新嘗祭、そして新しい天皇陛下がご即位なさった時の大嘗祭とは、そうやって日本人が自然と共に生きてきたことの証なのだろうと私は思う。
 
 
近年日本の皇室をめぐる世論には、現代的な西洋化と効率化、それから政治的な意味づけ、予算の問題…等等、様々なものがあることを聞いている。神道を(全く違うものであるにもかかわらず)他の宗教と同じに位置づけて、皇室の存在や宮中祭祀を考え直す動きがあることも聞こえてくる。
 
しかし(これは私の個人的な気持ちなのだけれど)日本の皇室と、数々の宮中祭祀をこれからも大切にして欲しいと心から願う。皇室の存在は、日本人が自然と共に生きてきたことの証だと思うから。皇室とは1000年以上も続く日本の文化的な遺産だと思うから。皇室の方々が自然の神々に祈ってくださって、私達も自然を敬い感謝し疎かにしない生き方をする…それは日本独特の文化であり日本人の生きる哲学だと思うから。本当に美しい文化だと思うから。
 
日本人は1000年以上の時間を皇室と共に生きてきた。皇室を通して日本人は自然の神々と長い間対話をしながら生きてきた。そんな日本の長い歴史と伝統は、人の一世代や二世代だけで意味を変えられるようなものではないと私は思う。どうかこれからも日本の尊い文化を大切にしていって欲しいと思う。
 
 
天皇陛下に心から感謝いたします
令和の時代が幸せな時代でありますように