自分用に記録します。
21日火曜日電話問診の予約どおり担当医のDr. Aから電話がかかってきた(こちらからはかけられない)。早速前日に送ったメールと添付した写真3枚を見てもらう。日曜深夜のビデオ診察の女医さんDr. Kとのやりとりの記録が残っているのでそれも見てもらってそこから会話を続ける。Dr. Aは「
皮膚科に紹介(Referral)しましょう。たぶん3日後ぐらいにはこちらから連絡ができると思うよ」と言われる。なんとか皮膚科に通してもらえることになった。しかしそこから皮膚科の医者への予約が3か月後…などということにもなりかねない。
またDr. Aに(少し怖い)ステロイドの飲み薬のことも確認する。ステロイドの薬は中程度の強さの薬だと聞いているけれど、皮膚科の医師の診察の前に飲んだ方がいいですか?「ああ飲んでいいと思うよ~」じゃあもし問題が出たらどうすれば…と医師に聞いたかどうかは覚えてない。なぜならこの病院のシステムでは
問題が出ても彼には電話出来ないのだから。ちなみに医師は「具合が悪くなったらポイズン・コントロール・センターまで連絡して」と言っていた。要するに私にこれから何かが起こったとしても、担当医のDr. Aへは電話できず、また誰に連絡するのかも示されていない。
このシステムは絶対に間違っていると思う。 結局、担当医Dr. Aができることは
私を皮膚科に紹介することだけ。先日土曜深夜(日曜午前)のビデオ診察のDr. Kの処方した薬に同意し患者に勧めはしてもDr. Aがその後責任を持って私を見てくれるわけではない。仮に私がステロイドの薬を摂取し具合が悪くなったとして、もし私が「なんとか我慢できるかな」と自己判断して摂り続け、そのために問題が大きくなったとしたら、誰が面倒を見てくれるのだろう?救急車?
深夜のビデオ診察のDr. Kから出された薬を書いておこう。
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クラリティン/Claritin 10mg =抗ヒスタミン アレルギーの薬;1日2錠
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ファモティディン/Famotidine 20mg =胃薬だがこれもアレルギーに効くと言う;1日2錠
●プレドニゾン/Prednisone 20mg =合成副腎皮質ホルモン剤 抗炎症作用;1日1錠
クラリティンとファモティディンは数日前から摂っていたが、この日の夕食後にプレドニゾンを試みた。
22日水曜目が覚めて目を開ける。瞬きをすると
左目の目尻側に明るい稲妻のようなものが走る。また左目の視界の左に
わかめのような黒い影がもやもやと浮いているのも見えた。
真っ黒の小さな点も時々見える。そのようなものは私は今まで経験したことはない。この光の線が走る様子は1日中続いた。なにかがおかしい。それから午前中から
お腹を壊した。やっぱりこれは
ステロイドの副作用に違いない。
それでも確かに腕と脚は痒くない。薬が効いているのだろう。ところで腕と脚の状態はあいかわらず最悪。なぜか発疹が膨れて広がって低い丘のように盛り上がっている。しかし表面は意外に滑らか。ブツブツとしていない不思議。腕も足も赤く炎症が広がっていて、ものすごく醜い。これがすっと続くのか恐怖を感じる。ハワイで腕も脚も出せないなら辛い人生。
医師にはろくに会えず、症状は治まらず、薬で調子が悪く…絶望の文字が頭をよぎる。
ステロイド薬のせいか頭が重い感じがする。頭にもやがかかっている。少し不安にもなる。ステロイドは合わないんじゃないのか。疲れているのでソファに寝転んで1日中情報を集める。
そしてわかったこと。この
ステロイドは眼圧を高くすることがあるらしい。このステロイドの目への副作用は緑内障や白内障と出てきた。それ以外にもこの薬の副作用の多いこと多いこと。
恐ろしいほどの副作用が延々とリストになって出てくる。…これはやばい薬だ。これは私は飲んではいけない薬だと思った。
夕食の後、この
プレドニゾンを飲まないことに決めた。異常を感じても今の病院には問い合わせるすべもない。もうこんな得体のしれないものは飲まない。
旦那Aによると、この日は私がすぐにUpset=イライラして感情が高まりやすいようだったと言う。プレドニゾンの副作用にAggression · agitationと出ているのでなるほどそうなのかもしれぬ。
23日木曜日昨日の深夜、夕食後にプレドニゾンを飲まなかったせいか、腕や脚がまた少し痒くなる。しかし耐えられないほどではない。朝起きてからの目の調子は、左目の目尻側にまだ少し光が走るようだがその回数は減った。昨日のわかめのような浮遊物も黒点も左目から消えた。元に戻ったのだろうか?
少し視界が曇っているような気がするが。
早速症状を調べる。英語の情報は出てこない。しかし
日本語で出てきた。 ● 視野の一部に光が一瞬見える=
光視症光視症そのものは病気ではないけれど、網膜剥離を早期に発見する手掛かりになることもある。
● わかめのようなものがふわふわ視界に浮かぶ=飛蚊症
これは以前日本のテレビで見て知っていた。網膜剥離の初期に起こる。
問題なのは光視症と飛蚊症が同時に起きた場合は網膜裂孔や網膜剥離が起きている可能性があること。
私の左目は網膜剥離になりかかっているのではないか?
今までの人生で、視界に光の線が見えたことやわかめや黒点が見えたことは一度もなかった。これはステロイドのせいだろう。網膜剥離になったら失明の可能性もある。やっぱり昨晩あれを飲まなくてよかった。しかしなんとおそろしい薬だろうとぞっとする。
この目の状態が続くようならまた眼科の予約をしなければならない。予約はいつできるのだろう。
近道ばかり探し求める恐ろしいアメリカの医療
未だ病院から皮膚科の予約が取れたとの連絡はなし。3日と言っていたからおそらく明日なのだろう。それにしてもどうよ、アメリカの医療。免疫不全の皮膚疾患のような…患者に合わせてカスタムメイドのケアが望ましいものを、アメリカという国はまるでベルトコンベアのように薬だけ与えてそれでよしとする医療をやっている。
確かにステロイドを飲めば効く。塗れば効く。一時的に皮膚の状態を元に戻すこともできる。しかし免疫不全の場合、原因を見つけなければまた再発する可能性は残っている。結局ステロイド治療とは問題に一時的な蓋をするだけ。アメリカは病気の根本を見つけて治療するのではなく、臭いものに蓋をする治療をしているように思えてしまう。
日本のネット上の情報を探して、日本ではそれぞれの患者ひとりひとりに合わせた治療をしているクリニックや薬局があることを知った。日本には漢方による方法もある。日本の医師の中にはそのことを理解して食事療法や漢方などを合わせて時間をかけて治療を行う方もいると聞く。
一方アメリカ。一度中国系の女性の医師(昔の担当医)に私が「漢方とかホメオパシーをどう思いますか?」と聞いたら「データがないから(そのような研究をしていないから)アメリカの病院は漢方やホメオパシーを信じていないのよ」と言われた。そのかわりステロイドの錠剤はどんどん処方する。
アメリカはなぜ簡単にステロイドなのか?
それになぜアメリカではオピオイド中毒が問題になっているのだろう?
今回の件で、アメリカの医療の本質が見えた気がする。アメリカは「早く直す。早く結果を出す。患者に長い時間を割かない。身体に何か出来たらすぐに切る。身体の具合が悪くなったらすぐ直る特効薬を処方する。簡単に錠剤をポイポイ口に投げ入れれば直ぐに問題とさようなら。問題がなくなったらお医者さんにもさようなら。そしてまた具合が悪くなったらまた病院のベルトコンベアにいらっしゃい。ステロイドでもオピオイドでもオゼンピックでもなんでもほいほいと出しましょう。Miracle Medicineがあればすぐに問題解決!!!! そしてMiracle Medicineはどんどん開発される。しかしそのようなやり方のせいだろう、アメリカは薬害も多い。
医師と患者が長い年月をかけて少しずつ体質改善して…などという免疫不全の治療などアメリカには存在しないのだろうか。
アメリカの何事も「すぐに結果を出したがる」方法が、Miracle Medicineをただただ処方するだけの医療のあり方を促進しているのかもしれないとも思う。西洋の、何事もやっつけろ精神…病気に勝つ!病気を打ち負かす!すぐに結果を出す!…そのような考え方が、今のアメリカのPill popping culture{薬を口に投げ入れる文化)を生み出しているのではないか。その結果、多くの人々がオピオイド中毒で苦しんでいる。なんと恐ろしい。
免疫不全による皮膚疾患の治療は日本の方がずっといいのだろうと思う。「自然を打ち負かし開墾し文化を作り上げた西洋の考え方」ではなく、「自然と折り合いをつけながら、自然の様子を見ながら共に平和に生きる道を考える日本の考え方」…病気に蓋をするのではなく、時間をかけて患者の身体を知り、患者の身体を改善していく日本やアジアのやり方の方ががずっと信頼できると私は思う。西洋の医療の考え方は私には合わないのだろう。
本気で中華街の漢方薬局を訪ねようかと思っている。
不安は続く。