能登半島地震 ─ 寄付・支援情報

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2012年6月4日月曜日

NHK大河ドラマ「平清盛」第22回「勝利の代償」


またよかったです。さすがに戦の前夜や真っ只中のようなドラマはなかったけれど、いろいろとベタとはいえ、すんなりと楽しめました。

さてこの大河、前も言ったけど、主人公の清盛君がどうもいけない。なんだか青い。いろんなことがすごく青い。それに無神経。子供時代からよく喚く単細胞の騒がしい人だったけれど、基本的に中年になっても同じ。まず、忠正叔父さんを捕えて匿って、それで彼が救えると信じているところなんかものすごく甘い。「余計な事をするな」と叔父さんを捕えた忠清を咎めた盛国のほうがずっと大人。その直後に清盛が「いやワシが命じたのだ…」で、がくっときた。その後、これからどうなるかもわからない叔父さんに「僕播磨守になったんだ。面白いでしょ。」などという無神経。最後に叔父さんの死刑を宣告されると「ぇえええ…?」顔。馬鹿じゃないの。人物の深みも何もあったものじゃない。叔父さんも「あいつは最初っから問題児だと思っていたけど…。」案の定という感じでしょうか。先週は弟くんも愚痴っていたし。こんなふうにこれからも、ちょっとあほな清盛君に周り中が振り回されていく話なんだろうか…。ま、そういう設定ならそれでいいですけど。

それに清盛と義朝のおふざけ友達シーンもいらない。あんな現代劇はいらない。清盛君は得意満面でこれから武士の世だなどとエラソーに騒いでいるけど、あなたは叔父さんとうだうだ言いながら斬りあっただけじゃないの。結局兎丸に蹴散らされるし。義朝君は、文字通り死闘をしてきたのよ。


他の人物は相変わらずいい。

今回の、負けた側の敗走の場面はリアルでした。頼長の場面はかなりきつい。首を射られて、父親に見捨てられ、ぼろぼろになった籠の中で涙を流しながら自害。あーつらい。でも、史実なんだそうだ。うわー苦しい…。たまたま見ていた旦那Aも口元を押さえて顔を青くしてました。たった1回だけなのに男色の印象が強くてイロモノかと思ったけれど、この人のことはもっと知りたかった。後で信西が在りし日の頼長を回想するシーンで特にそう思った。生きている間にああいうシーンでもっと頼長の人となりを知りたかった。父親との関係もそう。粛正と男色だけの印象なんだもの。今回で死んでしまったので、ますますそう思う。ほんとにいいキャラだったのに。最後は可哀想だった。

崇徳上皇も、輿から出て出家できずに泣く。やっぱり悲しい。「生まれてからずっと何一つ思い通りにならない…」は悲しすぎる。ネットでちょこっと調べたら、このお方は有名な怨霊になられたそうだが、ほんとうに可哀想だ。なんにも悪いことしてないのにね。

平家側。忠正叔父さん。入魂の演技。力入ってます。こういう人がもうすぐいなくなるのは、ドラマとして痛手。大人だもの。最初は理不尽な意地悪オヤジ、途中からお茶目、それから優しい叔父さん、最後は強いオヤジといろいろと性格が変わったけど、ここ3回は魅力的でした。来週は辛いな。

源氏側。為義パパ。もう最初っから弱々しいお方で、どうしてこんな人から漢義朝や怪物為朝が生まれたのかも疑問なくらいだが、今回義朝が殿上人になったと聞いて、ほんとうに嬉しそうな顔をした。この人がいなくなるのも悲しい。


後白河天皇。やっぱりいい。この人はたまらんね。オレ様、超ドS(エス)だと思う。歴史上のこのお方がどんな人なのか知らないけれど、まぁこの天皇は悪そうだ。やっぱり一度グレた人は怖いもの知らず。今回の戦勝も当たり前だ顔。本当は武士に感謝なんかしていない。そんな無情な彼の下で武士は泣く。たとえ負けてもこの人ならへとも思わないんだろう。すぐ傷ついて泣く崇徳上皇の繊細さとは対極。得子さんにちょっとやり込められると「だってオレ様生きてるじゃねーか。ドウヨ。はははは…。」うわー得子さん大丈夫か。あぶねー。こいつは何を言い出すかわからんぞ。もちろん逆賊のお兄さんには薄ら笑いをしながら流罪宣告。嬉しくてたまらないらしい。こんな人にかかったら皆明日の首の心配をしたほうがよさそうだ。

得子さんもあいかわらずまたきつい女。いいと思います。

信西。やっぱり黒い。しかしいろいろと思うところもあるのだろうインテリな黒さなので見ていて面白い。

義朝はいつもどおりCOOLです。捉えられた父親に会おうとしないところはいかにも。この人の一貫した性格描写だけは一切変わることが無い。見事です。今回はあまり出番が無かった。

由良御前。この人もいい。あまり義朝に愛されてないのかな。最初っから「役にたつ」とか言われていたし。しかし惚れた女の弱みか…。文句を言わず、しっかりと強く正しい正妻の役を責任を持ってこなしている。涙をためて義朝に食って掛かる彼女。普通なら時代的に考えても女が出しゃばってと興ざめなところだが、彼女ならいい。この女性は魅力的。がんばってね。応援してる。


さて来週は、もっとヘビーです。しかし、一族の棟梁がわざわざ罪人(それも親族)を処刑する必要も無いだろうと思うが、これはベタなドラマ仕立ての演出なんでしょう。さて来週泣けるのか…?




2012年6月3日日曜日

最近のperfume:またまたPerfumeがJAPAN TIMES の記事に




リンク
http://www.japantimes.co.jp/culture/2012/05/31/culture/perfume-needs-to-walk-a-fine-line-on-its-path-overseas/#.UmnLGVVZwqI

Perfume needs to walk a fine line on its path overseas.
全和訳はネット上に既にあがっているようです。


先日530日付けで、なんとまたまたPerfumeの記事がJapan Timesに掲載されたようです。このお方イアンさん、以前アルバム『JPN』をかなり辛辣にこき下ろしていたんですが、今回はPerfumeUniversal  Japanへの移籍に関して、かなり本気でPerfumeの海外での可能性について分析してくれてるみたいです。とにかく、この人はいろいろと詳しいですね。相変わらずなんだかエラソーな口調なんだけど、今回の内容には私もほぼ同感です。分析をした上で「これから楽しみだ。」と書いてくれているので、Perfumeに喧嘩を売っているわけではなさそう(冗談です)。



「まず日本の音楽を海外に売るのなら、あほらしい“クールジャパン”をまず忘れろ。」と言ってます。鋭いですね。確かにPerfumeを売るのに“クールジャパン”などというラベルはあほらしいです。「そもそもあんなものは日本人をいい気持ちにさせるだけのもので、広告業界に公金が回るためのこけおどしにすぎない」とアート界の村上隆さんの言葉に言及している。その後にいろいろと言っていることはPerfumeとはあまり関係ないです。日本文化がいろんなものの寄せ集めだというのは鋭い。

そういえばこの言葉で思い出したけど、このイアンさんの国、英国でも15年ぐらい前に“COOL BRITAIN”というのが流行ったんですね。流行ったという以上に、当時新しく政権をとった労働党のブレア首相がこの言葉を使って実際に国家ブランド戦略と言うものを大々的にやったんです。これは英国国内の景気付けから始まったと思うのですが、国内経済の活性化という意味でそれなりの結果も出したんですね。なによりも英国の国民がいい気持ちになった。当時英国は、大変景気がよくて、ほんとにほんっとに皆元気だったんですよ。ばかみたいに希望に溢れた空気感があった。ところが45年もしないうち言葉自体が旬な時期を過ぎて、なんだかかっこ悪いものになってしまって…。そんなあたりからの警告かもしれません。気をつけたほうがいい…。私には、国が関わることが良いのかどうかは解らないけど、感覚としては国が関わった時点でかっこいいのピントがずれるような気がするのも事実。


そんな十把一絡げの“クール・ジャパン”なんて無視してPerfumeがどうやったら売れるのかを独自に考えるべきだと言っている。正論。「隙間(市場)」がキーワード。YMOとコーネリアスを挙げ、どちらもそれぞれ独自の個性と(天才的にすばらしい)音楽性、それに(日本から来たという)異国風の味付けが海外でも面白くてうけたのだと言っている。Perfumeも同じように考えるべきだということでしょう。私も同感。

Perfumeの面白さも、彼女達独自のスタイルとともに、彼女達を支える強力なスタッフの力が大きいこと。Puffyがアメリカでアニメになってうけたことに言及し、同じような客に受けるかもしれないこと。中田ヤスタカさんがべったりくっついてサポートしてくれたらもっといいと言っている。私も中田さんとセットはいいと思う。

彼によると、ヨーロッパは国によってそれぞれ違うのでそれぞれのマーケティングが必要ではないか…。

そんなこんなで、Universal Japanも(iTunesなんかの)売り上げの様子を見守っているらしいこと。それにあちらで大きく出るのなら、大きなプロモーターを雇った方がいい(これはほんとにそうです)。そうすれば、アニメエキスポよりも市場を拡大することが出来るだろう。ともかく、楽しみだと締めくくっている。


ほんと楽しみです。…しかし、こういう海外出身の方がこんな風に日本の音楽を分析して、それらが過去に海外でどんな位置にいたのかを把握し、その上で今後のPerfumeの海外での可能性も探ってくれているのを見るにつけ、さてそれでは、日本の国内のメディアや、国内の音楽業界の方々で、これぐらい冷静に、同じような分析のできる人がどれくらいいるのかということにも興味が湧いてきます。今までの宇多田さんや聖子ちゃんの海外でのぱっとしなかった結果は、こういう日本のJ-POPを海外へ売ろうとした業界の方々に、いまひとつ海外市場の知識や事前調査が欠けていたからではないか…という気がしないでもない。海外に打って出るのなら、まず敵を知ること。これがほんとうに出来ているのかということです。


それと同時に、自己(の作品)に対しての冷静な自己分析・批判(Self-Criticism)が出来るかどうかも大切。Perfumeを海外に売る場合もそう。日本製品を海外に売る場合もそう。自己批判が出来るからこそ目的に向かって最善を尽くすための努力、改善ができるわけです。「とりあえずYoutubeで人気みたいだから…、音楽もいいと思うし…、Perfume可愛いし…、とりあえずiTunes出してみようかな…」みたいにのんびりやっていたら売れないです。マジで(特に西洋)。


このイアンさんの分析、それに先日の、同じくJapan TimesPefumeの記事を読んで、そういえばこんな記事、日本語のメディアではあまり見かけないなと思ったんですね。Perfume陣営の内部からも今のところあまりこういうものは見えてこないし…。もしPerfumeであれ誰であれ、日本からのJ-POPを海外に売って出るのなら、西洋の音楽市場に詳しい人材(例えば外国人)を、レーベルやレコード会社の内部に入れて、徹底的に現地のリサーチをするとかやったほうがいいんじゃないかと思えてきます。実際の状況はどうなんでしょうか…。



2012年6月2日土曜日

Kylie Minogue - WOW (2008)



またまたカイリーちゃん。


Kylie Minogue - WOW (2008)

Album:  X
Released: Nov 21, 2007
℗ 2008 Parlophone Records Ltd,

a Warner Music Group Company
 

流行りものの曲をチェックしていないので、この曲も全く知らなかったのだけど、今回の新曲の後にYoutubeめぐりをしていたら出てきた2008年の曲。やっぱりカワイイ…と言うより…体形があまりにも人間離れしていてちょっと怖い。

たまたまPerfumeが最近ロボットをやったばかりなので、あっと思ったのだけど、このカイリーちゃんもロボットです。
 
いやーすごいですねこの体形。完璧なバランス。CGもロボットダンスもなんのギミックも使わずに体形と衣装だけでアシモ君のガールフレンドみたい。ほんとにこんなちっちゃいロボットがいそうだ。まるで動くフィギュア。ものすごく綺麗。この曲のリリース時、2008年でほぼ40歳(げげっ)。やっぱりこの人は人間離れしている。歌う妖精。

曲もいいです。イントロはマドンナのHolidayかと思った。ものすごくキャッチー。この人がこういう軽快な、いかにもなPOP SONGをやると最高に楽しくてはまる。やる曲やる曲に思想だとか主張だとかは全く感じられないけど、だからいい。ポップシンガーは楽しませてなんぼをしっかり解ってやっているんだと思う。自己主張をすることなく素材に徹して変幻自在。すごいなー。尊敬します。

余談だけど、Perfumeもこれくらい衣装で冒険をしてもいいんじゃないかと思う。彼女達ならいけると思うけどな。今のようなトレードマークの、ミニにハイヒールの綺麗なお姉さん路線でいつまでいくんだろう。もっとガンガンに冒険してもいいと思う。このカイリーちゃんも全然肌を出してるわけじゃないし、こんな感じで、セクシーを売りにするのではなく何か変化がつけられないものか…。いろんな色のウィグなんかもいいな。ちょっと前まではブーツも履いてたし…。でもあのトレードマークのミニ衣装とピンヒールPerfumeでもあるわけだから冒険は難しいんでしょうか…。少なくともミニをやめたらがっかりする男性ファンは多いと思う…。



2012年5月31日木曜日

NHK大河ドラマ「平清盛」第21回「保元の乱」



これもついでに今日中にUPしとこう。


前回から引き続き良かったです。汚名返上? 面白かった。ただ戦(いくさ)ものが好きなだけかもしれないけど。あちこちに場面を移しながら、ほぼ全編バトルなんだもの。コーフンするわ…なんか血が踊る(笑)。あの綺麗な鎧のむさい男達を見てるだけでドキドキする。あー面白かった。この第20回と21回は録画を保存しよう。


まず最初に戦の図を地図で見せてくれたのはありがたい。こういうのがあるととてもわかり易い。戦といってもひとつの街の中での戦いで、戦国時代に比べるといかにスケールが小さいのかが分かって興味深い。


俳優さん達もいい。信西(阿部サダヲさん)いいですね。こういう人物がいると話が盛り上がる。「即刻火をかけよ!」 この人サイコー!


まず、武装した侍たちが御殿の前に跪いて並んでいる場面だけでうわっと思う。そんななかで、むさい男の義朝は「オレは死ぬ気なんだからすぐ昇殿させろ」とごり押し。いいですね。男くさー。なんだかあんまり義朝がかっこいいんで清盛君がかわいそうかも。



さて軍議、崇徳上皇側と後白河天皇側で、それぞれ夜討ちの話をする場面。頼長と(大男)為朝の崇徳上皇側、信西と義朝の後白河天皇側を、同時間に同時進行で対比させながら見せる場面は面白かった。頼長が「そんな品のないことはしない」と言ってる間に、信西側は「いけいけっ!」。これで勝負は決まったのか…。ドキドキします。


さて戦が始まって、まー崇徳上皇側の為朝さんていったい誰? 大男じゃないですか。矢も大げさにぶんぶん飛んで面白い。昔の歴史上の怪力男なんてあれぐらい漫画みたいでいいと思います。しかしこんな俳優さんが今の日本にいたんだ。それにどの場面だったか忘れたけど、宇梶さんも出てきたし、これは大男ぞろいで面白くなってきたぞ。


いちいち細かく書かないけど戦の場面はそれぞれよかったし、悲しみの為義パパが頼長を怒鳴りつける場面も良かったです。頼長さんも真っ青になって震えて、あの威張ってた藤原摂関家がガタガタじゃないですか。これで武家の世になっていくのか…。おっと白いインコちゃんを忘れないで。兎丸たちの楽しそうなバタリングラム攻撃もいいし、あー面白かった。ところで、あの白河北殿のセットは本当に燃やしたんだろうか。


戦の場面はなんだかまったりしてるんだけど、当時の話によると「やあやあ我こそは…」とか、戦いの真ん中で歌を歌ったりする(だったかな)ような、実際にまったりした戦いぶりだったらしいので、こんな感じなんでしょうか。


前回のような繊細な心理劇は無かったし、戦ばっかりだったけど、戦なんてアクションばっかりなんだからこんなふうにガヤガヤやってればいいと思う。面白かったわ。なんだかまとまりのない感想で申し訳ない。どうもこの回、また視聴率が落ちたらしいのだけど、これはもったいないですよ、みなさん。この回は画面を見てるだけでも面白いのに。


さあこの後、またヘビーな心理劇が始まると思うのだがどうなるんだろう。

2012年5月30日水曜日

NHK大河ドラマ「平清盛」第20回「前夜の決断」


実は、先週忙しくて見れなくて録画していたものを第20回、21回といっしょに見たのだけど、これが非常に良かったので、前回第19回の感想も復活させようと思ったのでした。これはよかったです。ほんとうに面白かった。

保元の乱前夜、いいです。心理劇につぐ心理劇11日と時間を追っての話の展開もとてもいい。清盛君はまた脇だけど、本当の脇の方々が非常にいい感じだったので見所満載。素晴らしいです。第19回でさんざん文句を言ったばっかりなのに、どうして1週間でこんなに良くなったんだろう。やっぱり史実がいろいろあると、話が引き締まるのだろうか。今週ほんとに面白かったです。


後白河天皇の溢れんばかりのカリスマ性。正真正銘のやんごとなきオレ様。徹底的にオレ様。生まれもった絶対的な地位。美しい顔から溢れ出る絶対的な自信。この人の天皇はゾクゾクするほどいい。鼻筋の真っ直ぐな美しい顔。なのに予測不可能で怖い。何を言い出すかわからない。怖いです。松田さんがこんな表情のできる人だとは。この役はすばらしい。もうね、この天皇の高貴なカリスマが凄すぎて、清盛君は可哀相なくらい下僕の位置にはまっていた。これから大丈夫か…。


それから今週は、弟の頼盛(西島隆弘さん)の熱演に次ぐ熱演。これはびっくりした。最初に出てきたときは、まぁなんと繊細そうな優男だろうと思ったのに、意志の強い若い男子を熱演。この役者さんはほんとにいい表情をする。以前から私は「時代劇の男が男が」と何度も言っているが、男を演じるのに大きな体や怖い顔は必要ないといういい見本。極論を言えば、10歳の子供でも男を表現することはできるんです。人を男にするのは心(意志)です。繊細な顔の西島さんはこの役で、使命をもって自分の意志で立ちあがろうとする真摯な若者を熱演している。非常に男らしいです。母とのやりとりでの繊細な表情。心を決めたときの思いつめた表情もとてもいい。

そんな頼盛の苦悩の表情を見て、忠正叔父さんが心を決める。忠正叔父さんは優しい人なんですね。この二人のやりとりの心理劇はすばらしかった。こんな繊細な心理劇がいままであっただろうか。



それに義朝の2人の女性の場面もいい。妙な現代風の嫉妬劇があるわけでもなく、正妻と側室の位置も自然。常盤が余計な事を言い始めた場面で、由良御前の見せた正妻の貫禄もすばらしかった。そう、戦に感情は必要ない。戦は男の仕事。たとえ辛くてもそれを黙って支えるのが妻の仕事。そのまま黙って頭を下げる由良御前がいい。この義朝の場面はほんとによかった。その直後に敵側の源氏の武将達(義朝の親族)を見せるのも上手いなと思う。鎧が非常に美しい。

それから続いて、いかにも大河ドラマ・時代劇らしい場面だったのが、鎌田通清(金田明夫さん)と息子の正清(趙珉和さん)の場面。これはこのドラマの過去最高じゃないですか。すばらしいです。こんなにも歴史時代劇らしい場面があるなんて。それでそれでそれで…帰ってきた正清に義朝が一言「遅いではないか。」玉木さん、いい表情です。友情と忠誠心。正統派男のドラマ。参りました。この一連の流れは何度見ても泣ける。ここ数回の玉木さんは顔が変わってしまっている。素晴らしいです。毎回ますます良くなる。


なんかいろいろと泣けました今回。どうして急にこんなに変わったのだろう。今回だけで、好きになった人物も多い。天皇、頼盛、忠正叔父さん、由良御前、鎌田通清、正清…、これらの人物の人となりがはっきり解った。いろいろ思うところもあるのだろうと応援したくなる。人物描写だけでこんなに印象が変わるなんて。いったいどうしたんだろう。

毎回戦争ではないけれど、こういう極限の場面があるから歴史時代ものは面白いんだとつくづく思う。家族なのに敵味方に分かれて殺しあわなければいけない現実。それが忠誠心からくるものであれ、お家の為であれ、人として辛い決断なのは同じ。これがドラマ。上下関係では礼儀を尽くし、忠誠を誓い、自己の責任で必死にその日を生きようとする歴史上の人物達にやっぱり心を動かされる。人が人に礼節を尽くす姿というのは美しいです。鎧を着けた武者達が静かに跪く姿は本当に美しい。私はやっぱり昭和の人間だと思う。ほんと。

今回、音楽もとてもよかったと思う。
満足です。

一言。こんな重厚なドラマの中で、清盛君と時子の場面は浮いてます。この二人のコミカルなやりとりは正直いらない。せめて戦の回くらいは自粛して欲しい。


NHK大河ドラマ「平清盛」第19回「鳥羽院の遺言」


この、第19回の感想のエントリー、一度UPして、1週間後に消しました。あまりにも辛辣な大人気ない内容だったためです。申し訳ない。その後忙しくて暫くそのままにしていたのだけれど、今でもこの第19回の内容に対して、基本的には同じ感想を持っているので、多少トーンダウンして再度UPすることにした。第20回と21回がとてもよかったので、対比としても残しておきたいと思った。

まだ見てます。家盛決起の男色問題から、あまりのくだらなさに匙を投げたのだが、やっぱり見てました。もうすぐ歴史的な大事件だそうです。そんなわけで話がちょっと進んできたような感じ。再度、時代劇を愛するものとして、この大河ドラマにまたいろいろと言いたい。かなりキツイ事を言っているのでこの大河ドラマを好きな方は読まないでください。


1.       清盛がどんな人なのかさっぱり解らない!
19回目にもなるのに、主役平清盛の人となりがさっぱりわからない。いっつも右に左にふらふらしている。今回もそう。先週、崇徳上皇に「僕は鳥羽法皇のために働くので…」と協力を拒否。そのあと今度は鳥羽法皇が「御所を守れ」と言うと「お断りいたします。」といばりくさって…また拒否。今度は信西が「法皇サイドを守れ、サインしろ」と言うと、「いやだ!みんな仲良くすればいいっ。」それなのに、野蛮な友人源義朝がやってきて「オレはサインしたぜ」と言うの聞くと、うんうん悩んだ挙句、時子が「義朝さんにも家族がいるんでしょうね」と言ったとたんに、サインをする決心をしたらしい…。あげくのはてに、さっきまで「鳥羽パパと崇徳息子は仲良くなってほしい」と言ってたのに、鳥羽法皇の臨終に会いにやってきた崇徳上皇に「もうおせぇよ」と大変失礼な態度で(皇族に)刃物をつきつける…。ぁあああこの人は何者?。非常に大人な事を言うかと思えば、信西と話しをしていてもいきなりキレて器物破損。いったいどういう人? 俳優松ケンさんの力の入りすぎた演技も多少問題ではないかと思っているが、なによりも主人公を優柔不断にフラフラさせている脚本の意図が不明。どうしてあそこまで一貫性のない人物像なのかほんとうに不思議だ。後に滅ぼされてしまう平家だから、そんなダメ清盛でも描くつもりなんだろうか…。だけど、そんな人物が1年間通して主役だとしたら冗談ではすまない。あれだけ一貫性がない主人公を見ていると「しっかりせぇっ!」と腹が立ってくる。主役に魅力がないとドラマを見る気がしない。何とかしてください。

(ちなみに源義朝のシーンだけ本格大河ドラマっぽい。玉木義朝、大変結構。昔から野蛮だった。弟を殺してもへとも思わない。のし上がるために、なんでもやるあくどいキャラがしっかりしている。皇族のことも「もめさせておけばよい。土台はとっくに腐っておる」だって。清盛の10倍くらい頭がいい。むしろこっちが主役。もともと細身の現代青年な玉木君が、非常に野蛮な男に見えるようになった。立派。奥さんも子供を張り倒した。結構結構。昔はこんなものでしょう。この義朝側のキャラがこれだけしっかりしているのに、どうして主役がふらふらしてるのだろう?)

2.       なぜ鳥羽法皇は漫画っぽかったのか?
なぜこの人は、ここまで変なキャラにされてしまったのだろう。なんだかとんでもない漫画キャラになってしまっていた。何かにつけて目をむいて、ウルウルして「きゃぁあああ」ばっかり言ってうろたえている。もうね、ぱぁーんっと横っ面をひっぱたいて「しっかりせぇっ!」と怒鳴りつけたくなる。ああ見えても時の最大の権力者なのだ。史実でもあんな変な人で有名なのかネットで調べたけど、そんな話はないです。どうしてああいうふうにしたのだろう。「いろいろと史実をリアルに再現…」などと制作側は言っているけど、あんなに変だと人間にさえ見えない。宇宙人みたい。ふつうに内気で苦悩する人物でいいと思うのに、どうしてあそこまでデフォルメする必要があったのか。最初は面白いのかと思ったが、最後の最後まであの調子。歴史ドラマの枠を超えていると思う。真面目に歴史ドラマをつくろうとしているのかも疑問だ。史実のご本人に大変お気の毒です。

3.       変なところで唐突にコミカル
今回は、滋子のお披露目の場面。平氏全員が妙にコミカルな現代劇風。あんな無駄な現代ホームドラマの場面があるから、真面目な歴史ドラマが途中で腰砕けになって、見ている側は「ぽかーん」状態。源氏の側が兄弟同士で殺し合いをするような時代に、どうしてああいう場面をいれるのか疑問。そもそも男性の群集が若い女性の品定めをするなど論外。ドラマの全体のトーンが統一されてない印象が残るばかり。

歴史ドラマの様式の一つに、真面目な歴史ドラマの中、息抜きのためのコミカルなシーンの挿入はある。たいてい決まりの道化役が一人二人いて笑わせてくれるもので、大変愛されるキャラ設定だったりする。そんな道化キャラが悲劇の運命をたどるのも定番。そのかわり、ドラマの主役級の役者には馬鹿な事をさせず、話をひっぱってもらう。まあ古い様式なので現在それがいいかどうかは疑問だが、せめて主役級の俳優達には馬鹿な真似をさせないほうがいいと思う。清盛もあっちでガウガウ怒鳴っているのに、こっちでふざけていたりして、これも人物像がよく解らない理由の一つになっている。

4.       人物がリアルじゃない。
以前から、画面をぼけるだけぼけさせてリアルだと主張しているのに、どうして平安時代の女性の髪がドレッドヘアなのだ? それで「美しい娘」だそうだ。冗談だろうか。平安時代の美人なんて、髪、髪、髪、何をおいても長い艶やかな髪が第一なのに、NHKさんは何をやっているのだろう。これは何事かとオフィシャルのサイトにいったら人物デザインの方が「ぼくは美しいと思う」などと…。しかしこれはどう考えても賛同できません。どういうつもりか知らないが、ああいう意味不明のルール違反をするだけで、歴史好きの視聴者をどんどん無くしていることに気付かないのだろうか。

それに、皇族に嫁ぐようなお姫様の滋子が「まっぴらです。」「私は私の好いたお方の妻となります。」だって。おまけに、あっかんべー。これも論外。そもそも女性がああいうふうに晒されるのもありえないでしょう。片方でリアルリアルと言っていながら、肝心の人物の外見や行動が全然リアルじゃないことをどう説明するつもりだろう。

5.       人物の行動がリアルじゃない。
そもそも、皇族に刃物を向けるとは逆賊の扱いになると思うのだけど、覚えているだけでも今回で3回目(もっとあったかも)。どうしてあんな行動をとらせるのだろう。リアルリアルと言っている割に、なぜあんな行動がそのままにされているのが理解不可能。時代考証の方は何も言わないんだろうか。

6.       台詞の意味が不明
それで崇徳上皇に「私には私の守るべきものがある…」と、言うのだけれど、あの場面のあの時点で崇徳上皇にそれを言うことの意味は無い。前後とのつながりが不明。崇徳上皇も清盛が何を言っているのか解らないだろう。ナレーションで「情を捨て苦渋の決断をした」とあったが、なんだかもやもやとしてなんの苦渋だったのかも解らない。ほんとに不明なことが多い。上記で言ったような、コミカルシーンにエネルギーをつかうくらいなら、こういう台詞の詰めをきちっとやって欲しい。



いろいろときつく書いたけれども、このようないろいろな点で今回のドラマに賛同するのは難しい。もちろん私の個人的な私見なので、これが一般論だとは思わないが…しかし。こう書き連ねてみると、例えば「リアル」の言葉一つをとっても、どうもバランスがとれていないのではないか。あれだけこだわってリアルと言っているのなら、人物の設定も台詞も行動もリアルにしてもらえないだろうか。


反対に前代未聞の漫画風大河に徹底させるのならそれでもいい。鳥羽法皇宇宙人にドレッドヘア滋子、左右ふらふら時々キレる清盛、なんだかわいわい楽しそうな平家一門…パイレーツオブ瀬戸内海…そこまで腹をくくっているのならそれでもいい。しかし「リアル」の言葉だけで本格大河を臭わせているのがどうも詐欺っぽくていけない。私以外にも多くの人が混乱しているのではないだろうか。いったいぜんたいこの大河、何がやりたいのだろうと…。これからも視聴者(視聴率)と制作側の意地の張り合いで1年間が過ぎてしまうような気がする。なんとかしていただきたい。


最後に、毎年大河ドラマを習慣で見ている既存の視聴者には、真面目な歴史物語を見たい層がたくさんいる事を忘れないで欲しいと思う。過去30年以上にわたって大河ドラマを見続けているファンもたくさんいるのだ。現在の制作の方々が生まれる前から、大河ドラマを見続けている方々もいる。大河ドラマの基本は歴史を語る歴史ドラマ。現代風にアレンジするのもいいかも知れないが、そうすることによって固定の視聴者をなくす可能性があることも考えていただきたい。



Kylie Minogue - Timebomb (2012)



カイリーちゃん! きゃわいぃ。ステキ。
 
Kylie Minogue - Timebomb  (2012)

Timebomb - Single
Released: May 25, 2012
℗ 2012 Parlophone Records Ltd,

a Warner Music Group Company

 
こんなにちっちゃいのに、かっこいいにゃ。 155cmも無いという噂。
チビ女の星。ステキです。

大昔は、可愛いだけのちっちゃい娘だったのに、マドンナの真似ばっかりしてたのに、ドラマでの隣の可愛い子のキャラから抜けるのに必死だったのに…、いろいろいろいろ…とあって苦労もしたと思うけど、いつもほんとにカワイくてかっこいい。西洋ではチビ女は本当に苦労するものなのに、ここまでスターの座を保っているのも驚異的。不思議です。ほんとに綺麗だ。

この人こそ、生きてるお人形みたい。小さくても完璧な大人の女のバランス。完璧なお尻。超エッチな体。もう44歳なのに(げげっ)決して老けない顔。いろんなことがあったんですよ。大病もしたのに完全復活。すごいなー。問答無用でかっこいい。

もう完全にマドンナを100万光年ぐらい超えたね。もう十分カイリーおばちゃんと呼ばれてもおかしくないのに、やっぱり可愛くてセクシー。実はちっちゃいので得してるのか…。この年齢の時のマドンナは、もう完全に終わってたのに、この人はまだまだまだいけそうだ。すごいですね。最近のマドンナはもう、いくら頑張っても痛々しくしか見えないもの。もっと違う方向を探ればいいのに。

映画『ムーラン・ルージュ』のグリーン・フェアリーの可愛さは忘れられない。この人の人並みはずれた完璧な人形サイズは、ちょっと特殊なのかも。普通の人じゃないです。昔はなんとも思わなかったけど、だんだんこの人はとんでもないんじゃないかと思えてきた。強靭な根性と鋼のようなプロ意識。この歳でこんなにエッチで可愛いくてかっこいいんだもの。ありえない。

いつもセンスいいし。この曲もいいです。新曲だそう。よく踊れる。飛ばしてます。いい感じ。